和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第357話 】
2014年 08月 14日 談

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大安禅寺責任役員総代・吉田敏貢様のご家族とともに

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夏休みの宿題「新聞づくり」で、お孫様から大安禅寺の歴史などについてインタビューを受けました。

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夏休みもあとわずか。宿題、頑張ってください!

盂蘭盆会を明日に控えて「御釈迦様の御悟りとは何ですか、和尚さん?」この質問にはこれまでも幾たびか答えてきたものですが、その答えを体感したいと願うならば「掃除せよ!!」の一言に尽きます。それも徹底した超掃除です。皆様、できますでしょうか? 何が故に掃除かと申せば、もとより自分の心など存在しないののだから、徹底して「心」と称している自分の心に一切合切、わずかの思いも付着させないことです。こう言いますとすぐさま反論されます。「心が無いのなら何を拠り所として生きよと言うのですか?」と。なるほど理屈です。和尚のブログを毎日読んでくださっている皆様自身の心を「心」と言いますが、その「心」の根源がもとより不可得だと言うのです。難しい話になりました。言い換えれば、あるがままに全体が無心の当体なのですね。この事実を体感するための手段として「掃除」が一番身近な行という事になります。勿論「掃除」だけでは十分ではないので、「座禅」「祈り」などが求められています。今日はさらなる徹底した掃き掃除に専念しました。

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「看よ看よ!!」苔も箒も庭木も石も、生き生きとして自分の居場所で光を放ちます。それは自分の心でもありますね。それに致しましても竹箒の威力は絶大です。こんなにシンプルな掃除道具が如何無くその実力を見せつけてくれます。掃除を終え戻ってみれば、ポーチに置いた一株の「日中友好の朝顔」が今日初めて一輪の見事な花を咲かせていました。掃除の後の観音様のお出ましでした。友峰和尚より

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「ご褒美か 朝顔の色 眩きて」友峰

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第356話 】
2014年 08月 13日 談

台風一過、北陸地方は大きな影響もなく無事に通過して元の静けさを取り戻しています。大安禅寺は盂蘭盆会の準備に追われていますが、何はともあれ掃除からの出発で、広い広い境内と御堂の大掃除が続いています。檀信徒各家のお盆の棚経を無事に終えて一服するのもつかの間、和尚はお寺を訪れる多くのお客様との懇親が続いています。

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金平さま御一行様と、久しく懇親のひととき

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10日の夜には、二ュヨーク州ヨンカーズ市、サラ・ローレンス大学で開催される個展の二回目の打ち合わせ会が行われ、次第に緊張が増してきました。今回は墨蹟パフォーマンスが3回予定されており、大書だけに越前和紙の調達や筆の選択、また、試し書きの日程などが新たに加えられました。まだまだこれから準備のための会合が続けられて行きます。同行される文房流野口翠智社中のメンバーも今回は「玉露」を御点前されるという事で、「一滴水」の禅語をテーマにしたいと考えています。

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  8月10日のニューヨーク個展打ち合わせにて、参加者の皆様にご挨拶をされる野口美智子先生

 

お寺はお盆という事もあって千客万来で、久しぶりにお会いする方も多く和尚にとっても懐かしい御方ばかりですが、本当に嬉しいひと時を過ごすことが出来ました。66歳という和尚の歳を考えてみれば、久しぶりの対面も次世代家族を交えての会話となり大いに盛り上がるのも当然の事ですね。これまでに多くのお子様の命名をしてきましたが、久しぶりの対面ではどのお子様も名前通りに立派に成長されて和尚も満足のいたりです。

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笠原様ご家族・萩原様ご家族とともに

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子供は実に急成長していきます。お盆の里帰りは、立派に成長した孫との御対面がジイジ、バアバにとって何よりの喜びであることには違いないようです。やはりスマホやアイフォンでの会話では物足りないですね。昔からの伝統的習慣は、家族を大切にする大きな意味合いを含んでいると思います。究極、幸せを感じる瞬間は家族揃っての団欒の時間ですね。歳を老いて納得する事柄が多くあります。人生は一度きり!だからこその「一期一会の家族の団欒」の大切さでもあります。明後日は盂蘭盆大施餓鬼会が厳修されますが、「いつまでもあると思うな親と食!!」です。飽食の国・日本と言われている現代社会、いつまでも日本が「食」に満ち溢れていると誰が保証できるのでしょうか。お盆は食べ物に感謝を捧げる日でもあります。大いに御馳走を作って、御先祖の御霊にお供えして頂きますように。どうぞ15日にはご家族おそろいでお参りください。友峰和尚より

 

 

 

 

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第355話 】
2014年 08月 10日 談

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新命副住職とともに最後のお家にて 無事に棚経を終了しました。

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聡太くん、7月18日に生まれました。可愛くしかも凛々しいお顔です。

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総代の岩佐さま と 藤田さまです。

お盆のお参り、棚経の二日目です。心配された台風の影響ですが午前中は穏やかで雨も降らずスムーズにお参りが出来ました。明日からは大安禅寺盂蘭盆会の準備のため3日間ブログをお休みします。14日から再び再開したいと思います。里帰りの御家族皆様でさぞかし賑わっていることと思います。どうか久しぶりの団欒を十分に満喫され御先祖様の霊とともにお過ごしくださいますようご祈念申し上げます。友峰和尚より

 

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第354話 】
2014年 08月 09日 談

台風11号が本土に接近するなか、今日はお盆の檀信徒お参りの棚経に早朝より出かけました。台風の影響からか大変涼しい中での読経となりましたが、こんなに過ごしやすい気候の盆参りは和尚にとって50年ほどお勤めしていますが初めての経験です。本当に涼しいのは有り難いとしか言いようがありません。いつもは汗だくだくで、猛暑と戦いながらの棚経ですからね。

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毎年の行事ながら、檀家様のご自宅にお伺いしての棚経は和尚にとっても現世利益そのもので、檀家様との久しぶりの会話は実に楽しいものです。今日は手作りのお餅やおいしいお茶など頂きましたが、何より夏休み中とあって子供さんやお孫さんが一緒にお参りしてくれる姿は仏様そのものですね。

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明日も引き続き盆参りがありますが、日々の読経は和尚にとって至福の一時です。お経の御利益は実に無限なるものを感じます。皆様はお経をあげていますか? 二千年以上の長きに渡って読み続けられてきたお経です。御利益がないはずがありませんね。言葉では表現できないほどのご利益です。禅宗には三つの大切な行があります。一つは坐禅行、一つは掃除行、もう一つは読経行です。どの行も御利益が満載です。毎日欠かさずにこの三つの行を行ってみてください。必ず今まで経験したことのない心境を得ることが出来ますぞ。いずれも継続することが大切です。

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昨日は卑山の金曜坐禅会がありました。20数名の方が坐禅に参加されています。本当に幸せな方々だと和尚は思います。ブログを毎日見てくださっておられる皆様も是非、副住職の適切な指導のもとで坐禅を体験してみてください。和尚は時々じれったくなります。こんなに素晴らしい瞑想行は他にないのにどうして体験して頂けないのかと。人生のどこかでじっくり呼吸を整え、体を整え、心を整えることの素晴らしさを坐禅から体験し実感して頂きたいものです。そして読経行の素晴らしさです。お今日は唱えれば唱えるほど全身に力がみなぎってきます。日々の生活の中で、なにか皆様が困難な問題に遭遇されることが生じましたら、まず掃除しましょう。次に坐禅しましょう。最後は読経です。必ずや不思議な神通力を賜ること必定です。今日も檀信徒様のご先祖様から多くの御利益を頂きました。明日も頑張って読経三昧の行で過ごしたいと念じています。友峰和尚より

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友峰和尚のちょっといい話 【 第353話 】
2014年 08月 08日 談

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台風の影響で終日雨天となりましたが、久しぶりのまとまった雨に、何もかもがじっとりとした感じの一日となりました。ニュースでは台風11号の動きを刻々と伝えており、本土に近づくにつれ北陸地方にあっても緊張感をもって拝聴していました。最近は本当に自然災害が日常茶飯事に全国的に発生しており、現場の復旧を待たずして次の災害が襲ってくる感じですから、心が痛む思いです。特に「ゲリラ豪雨」と称されている突然の大雨などは予測不能で、近年の気象状況の異変には誰もが心に不安を覚えるものです。そんななか、事前に気象の変化や交通情報を知らせてくれるアイフォン、スマートフォンなどへのサービスが続々と登場する現状を鑑みても、最近の気象がいかに「異常気象」であるかがわかるというものです。昔からの諺に「備えあれば憂いなし」とありますから、やはり油断しないようにしっかりと正しい情報をキャッチして個人個人が対応するしか手立てがないようです。今回の台風は北陸地方を直撃するという予報なので尚更の事です。

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さてさて、なにか良い話はないものかと思ったら、有りました! 今日8月8日は、常日頃お世話になっています野口美智子先生のお誕生日です。御人様の誕生日を覚えているなど難しい事なのですが、いつぞや先生が「私の誕生日は”母の日”なんです」と言われ、なるほど8月8日は「母」と語呂合わせができますから、和尚も覚えていたという事です。そういえば「八」は古来より縁起の良い数字として好まれます。末広がりでもありますし、8を横にすれば無限大となりますから先生はきっと長生きされることと思った次第です。只今おいくつになられたかは知る由もありませんが、心からお祝い申し上げたいと思います。誰にもお誕生日があります。子供の頃、必ず母親がお誕生日には色々な御馳走を作ってくれたことを懐かしく思います。今日誕生された赤子ちゃん、そして今日お誕生日を迎えられた全国の皆様に心よりお喜びを申し上げたいと思います。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第352話 】
2014年 08月 07日 談

お盆のお話ですが、この「お盆」という意味は、古いインドの言葉・サンスクリット語「ウランバーナ」が音写され、その意味は「倒懸」といって”逆さまに吊り下げられた”の意味ですが、詳しくはインターネットで検索してみてください。今日、先進国といわれる世界の国々において犯罪が多発しています。凶悪な犯罪が増え、しかもその中にあって家族間での争いから発生する犯罪が多くなってきているそうです。一番心配されるのは「家族間」という事です。犯罪の防止についてはあらゆる機関が対策を講じていますが、やはり家庭内での対応が大切ですね。「昔々、その昔の話です・・・。」から始まる昔話、赤鬼と青鬼の話を子供の頃によく聞かされたものです。当然ながら地獄の話でしたが、実に恐ろしく怖かったことを思い出します。「人間悪いことをすると地獄の鬼たちが出てきて、長い槍で突き刺されたり油の煮えたぎった窯に放り込まれるのだ!!」なんて、声を変えて話されるとビビったものです。思えば幼少時期にあって聞いた昔話ほどいつまでも心に残るものはありませんね。現代は電子社会に変わりテレビが子守りの代役を務めていますが、やはり何といっても親から直接に聞く話は子供にいろいろな意味で影響を与えますね。お盆の行事もそうです。大人のお盆が済みますと、今度は子供たちのお盆「地蔵盆」が来ます。”村のはずれのお地蔵さんは村のみんなの人気者です”なんて歌がありました。犯罪の防止策として、伝統的村行事を通して子供の頃から村全体が和合を旨としていたように思います。そこでお盆ですが、祖先のお墓参りは当然のことながらお寺のお参りにも積極的に子供を参加させて頂きたいと思います。御坊様がぞろぞろ出てきてチン、ドン、バシャンと鳴物を鳴らしお経を唱える姿などは子供にとって摩訶不思議な世界に見えることと思いますが、それがいいのです。なんだか不思議な心地になるとき、自分の心に何かを問いかけ始めるものです。それが伝統仏教行事の神髄でもあるからですね。子供は親のすることを見て育っていきます。家庭内暴力や犯罪から子供たちを守ることが出来るのは親しかありませんね。来る大安禅寺の盂蘭盆会にはご家族皆様が揃ってご参加くださることを願っています。仏教行事は現世利益でもあります。祖先の霊供養と家族の心の供養を同時に行うのが「お盆」の行事です。「さかさまにつりさげられた」の意味は、常日頃悩まされる自分の心なのかも知れませんね。さて今日は私事ながら内孫「芭月」のお祝いをしました。いつの世でも家族一同が揃って仏様に感謝の心を捧げることが出来るのは本当にうれしいことですね。友峰和尚より

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友峰和尚のちょっといい話 【 第351話 】
2014年 08月 06日 談

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中庭の白蓮 / 大安禅寺にて

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日中友好の朝顔 / 寳勝寺にて

大安禅寺の中庭に咲いた見事な白蓮と、寶勝寺に咲き誇る深紅の朝顔です。甲乙付け難しといった処ですが、これからどちらも見頃を迎えます。何とも不思議なコラボレーションですね。紅白ですよ!めでたしめでたしですね。白蓮と朝顔の共通点は、どちらも由緒ある歴史の持ち主という事です。それを物語る証拠は、いずれの花も言葉を絶するほどの見事な色合いを見せてくれています。心が引き込まれて行きます。胸を痛めるニュースが毎日のように伝えられています。そんな中での開花です。花が、和尚の心を和ませてくれています。

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そういえば、禅の公案に「拈華。微笑」(ねんげみしょう)と云うのが有ります。御釈迦様が大衆に説法をされた時、無言で一本の華を拈じて大衆にお見せになりますと、それをご覧になっていた摩訶迦葉尊者がにっこりと微笑んだといいます。皆様はどう思いになりますか? 花を見て「綺麗だな!!」っていいますか? それとも、「欲しい!」ですか。 いやいや、心の安心は華とひとつになる所に有ります。こころが華に吸い込まれていく様ですね。相対する心から解き放たれていくことが”安心”なんですよ。「心こそ、心迷わす、心なれ、心に、心、こころ許すな」。そんな心境ですね。皆様、一度見に来て下さいね。お盆に合わせたかのようにどちらも見事に咲いています。

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朝顔の銘は「日中友好の朝顔」です。本当に、世界中から争い事がなくなるといいですね。花は無心に咲いています。「おのれ無き者に安らぎ有り」です。最近の争いは、「和合」からは遠く離れた異次元の世界の出来事のように思われます。華が咲いて素直に喜べる世界ほど安らいだ世界はないと思います。花の命のように儚く短い人生です。祖先の恩を思い父母の恩に感謝できる自分が一番有り難いと思います。間もなく大安禅寺の「盂蘭盆大施餓鬼会」が厳修されます。御先祖様の御霊に感謝の心を籠めてお供え物を準備してください。そしてさらにお料理も手造りで作ってお供えしてください。霊が眼に見えないと思うのは人間だけです。人間の目には物を見る限界がありますが、心には限界がありませんね。限界の無い心で全てのものを捉えていくことがお悟りの心です。御先祖の御霊が喜んでくださる時、皆様は摩訶不思議な妙心の世界を感じることができるはずです。どうか混沌とした今日、世事の現象に振り回されないように静かな心で過ごして参りたいと願うばかりです。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第350話 】
2014年 08月 05日 談

なんと38度です!台風の影響か、北陸地方は午後になってぐんぐんと気温が上がり35度を突破!間もなく車の掲示器は外気38度を示していました。これだけ気温が上がれば体調を崩す人が続出するのも致し方ないところですが、我慢にも限界がありそうです。そんな猛暑の中、檀家様も体の不調で入院中とのことで早速お見舞いに行って来ました。どの方も長い長いお付き合いをしてきた大切な檀家様、久しぶりにお会いしたこともあって時間の許す限りお見舞いの言葉と世間話に花を咲かせました。お盆までにはお二方様とも退院出来そうだという事で安心して病院を後にしたわけですが、しみじみ健康の有り難さを痛感した次第です。空調のよく効いた病院から一歩外に踏み出せばそこは感熱地獄の様相にて、昔の人々は只ひたすら暑さに耐えながらの生活を余儀なくされていたのかと思うとそれだけでも頭の下がる思いがします。

お盆の行事もどんどん日にちが近づいてきました。地獄の窯のふたが開くとは昔の人は実にうまく言ったものです。お盆ぐらいは流石の鬼も休憩しなきゃやってられない!という事でしょうか? いやはやきっと、煮えたぎった窯のそばで外気が40度の気温では鬼も熱中症にかかりそうだという事でしょうね。ならばいまは高気高齢化社会ということですか? いえいえ高貴高齢化社会を目指しましょう!。それなら和尚も納得です。本当に昔の人は辛抱強い方が多かったと思います。よく師匠に言われました。「忍の一字こそ一生安寧の道なり」と。わかっちゃいるけどこの猛暑だけはどうにもこうにも我慢のしょうがありませんね。暦の上では間もなく立秋です。残暑厳しき毎日ですが、皆様元気を出してまいりましょうか。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第349話 】
2014年 08月 04日 談

長い長い子供たちの夏休みも中盤に入っていますが、間もなくお盆の里帰りが始まります。県内外から子供や孫たちが実家に戻ってきて一気に賑わいを見せるわけですが、親元にあってはてんやわんやの大忙しで、嬉しいやら苦しいやらの大騒動!! どなたかが言っていましたが、「さーっと来て、さーっと帰るから、それを”さーっと帰り”と言う」って。そのことはともあれ、久しぶりの孫たちとの対面にはさすがにジイジ・バアバにとってたまらなく可愛いものです。子供の成長も嬉しいですが、やはり孫ほど可愛い存在はありませんね。ところがこの里帰りも年々減少しているそうです。その理由はいろいろあると思いますが、やはり電子機器の発達で普段から頻繁に連絡を取り合っているので、あえて時間とお金をかけてまで帰郷することもないとの判断なのでしょうか?本当に、近年の生活習慣も随分と変化していくようです。久しぶりに和尚の外孫がやってきました。孫と遊ぶ数日間は、実に楽しい時間です。何より日々成長を見せる会話が一番ですね。さて、皆様のご家族はこの夏休みをいかがお過ごしでしょうか? 孫ももう大きくなって、大学生になっておられるご家庭もあろうかと思います。いずれにせよ、古来よりの「里帰り習慣」は、家族のみならず御先祖様の霊との久しい対面でもあるかと思います。日本民族の歴史においてこの里帰り習慣は、親子そして御先祖様との絆を確認する重要なものであったことと思います。いつの時代においても、心の安らぎは家族の団欒の中に息づいていくものと和尚は思います。間もなくお盆です。どうかご家族皆様がそろって盂蘭盆会の法要に御参りくださいますよう願ってやみません。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第348話 】
2014年 08月 03日 談

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午後、寳勝寺檀信徒の北條さまご夫妻が御来山下さいました。

北陸は浄土王国と昔から言われているようですが、この「浄土」とは浄土真宗のことで、県の人口当たりの信者さんの数が最も多いと言われています。和尚が子供の頃、おばあさんが「なまんだぶ、なまんだぶ、なまんだぶ、、ありがたい!!」と何に対しても口ずさんでいる姿をよく見かけたものです。子供心に、いったい何が有り難いのだろう?と常々不思議に思っていたものですが、最近になってこの「ありがたい!!」の心境がよくよく心に感じられるようになってきました。とにかくありがたいのです。何が有り難いって、理屈抜きで有り難いのだからしょうがありませんね。おばあさんにとっては当然のことながら「阿弥陀さま」が有り難いわけですが、念仏を幾度も幾度も唱えていると、唱えている自分自身、今有る事が本当に有り難く思えてくるから摩訶不思議なことです。そういえば「唱うれば 我も仏もなかりけり 南無阿弥陀仏の声ばかりして」という世語がありましたが、ある禅僧が「それではまだまだ」と言って「唱うれば 我も仏も無かりけり 南無阿弥陀佛、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」と念仏を続けたそうな。なるほど「そうだね!!」ただひたすら「なまんだーぶ なまんだーぶ」なんでしょうね。嗚呼!人生はやはり、年を経てわかってくる心境があるっていうことです。実は昨日、代務寺であります少林寺様の法要終了後の法話の席でこのことをお話ししました。理屈抜きに今有る事が有り難いと感じることが出来れば、そんなに幸せなことは有りません。

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8月2日夕刻 堀田洋菓子店にて店主・堀田茂吉さまと

今日は、堀田茂吉さんが作って下さった創作ケーキを再び頂きました。真心のこもったケーキです。口の隅々まで甘みが溶け込んでいくようです。わざわざお寺まで届けて下さった堀田さんの真心を今日も頂くことが出来ました。元気が出るとは、どうやらお人さんから真心を頂くことのようです。

有難し!有難し! アン!堀田観世音菩薩さま! マカロンマカロン、アン! 友峰和尚より

 

 

 

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