和尚のちょっといい話
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爽やかな日曜日の朝を迎えました。暑くも無し寒くも無しの心地よい一日でしたが、最近の異常気象からは程遠い例年どおりの穏やかさの中、大勢のお客様が花菖蒲祭に来られました。昨日は「加賀百万石まつり」見物、今日は「花菖蒲祭」と、幸せな気分の毎日ですね。
思えば35年前、大安禅寺復興の目玉になればと減反した水田に花菖蒲を植えたのがきっかけでしたが、今では「北陸の花菖蒲の寺」として定着しています。お寺に多くのお客様を迎えることが出来るのは本当に有り難い事ですから、今後も頑張ってお花を育てて行きたいと思っています。今年は、妻が手塩にかけて育てている薔薇の花も2年目を迎え、見事な咲きっぷりを見せています。また紫陽花もここに来て一斉に開花を始めました。次の日曜日あたり、総べての花の揃い踏みとなりそうですので、皆様には是非とも御来園頂きたいと思います。
本日の御茶席にて、田野宗冨先生よりお茶を頂くところ
午前中には、裏千家・田野宗冨先生のお茶席に入り、お弟子さんの御点前を見学させて頂きました。このようなゆったりとした時間を味わうのも久しぶりでした。その後のお客様との接客も楽しい時間を過ごすこととなりました。
金沢から御来山下さいました。
お祭りは、人々を心の底から解放してくれるようです。来園者皆様の笑顔を見ているだけで、日頃の整備の疲れも吹き飛んで行くというものです。和尚もときどき、ふっと自分の過去を思うことが有ります、荒れ放題であった当時の大安禅寺の姿、思えばそのことが自分に奮起を促す原動力となりました。それからの人生はまさに、「我なすことは我のみぞ知る!」と、坂本龍馬の格言の如き道のりを歩んで参りましたが、今、多くの来客者を目の当たりにしますと心から安堵いたします。人生色々!です。皆様、日々頑張って参りましょうね。友峰和尚より
金沢駅前の人・人・人
金沢百万石まつりを初めて金沢駅前広場で見学しました。ぜひ一度見てみたいと思っていましたが、今日はその念願も叶い、心ゆくまで堪能しました。全国に渡って時代行列等は有りますが、やはり前田家加賀百万石の伝統的加賀獅子や加賀鳶のパフォーマンスは流石に見ごたえのあるものでした。
タレントの照英さん
キンタローさん
地元放送局各社が有名タレントを導入して報道合戦を呈していましたが、それもまた一般観客を巻き込んでお祭りをいっそう盛り上げていました。福井でも春の時代まつりが開催されますが、子供から大人まで、また、あらゆる分野で活躍されている人たちも行列に加わって行進することは本当に素晴らしいと思いました。特に子供さん達による時代行列には微笑ましさを感じさせてくれました。すごいお祭りだとうわさには聞いていましたが、そのすごさとは加賀一流の伝統文化のすごさでもあると感じ取ったものです。加賀鳶などは全国的にも類を見ない程素晴らしいものだと感じましたし、各音楽隊のパレードも大変質の高いものでした。
加賀鳶の見事な舞い
音楽隊のパレード
沢山のカメラの先には…
前田利家公に扮する、俳優の内藤 剛氏
お松の方に扮する、女優の菊川 怜さん
和やかなテープカットのようす輦
尾山神社御鳳輦(利家公御分霊)
珠姫御輿入れ行列・あやめ隊
単にぞろぞろと歩くだけの行列とは違って、それぞれに個性豊かな出し物もあって心から楽しませて頂きました。行列の途中で「忍者隊」の路上パフォーマンスには大きな拍手が湧いていました。好天気に恵まれた「加賀百万石まつり」、来年は是非すべてを見てみたいと思った感動の一日となりました。皆様も是非いちど見学して頂きたいと思います。友峰和尚より
ホタルブクロの開花
今日から3日間に渡って、金沢市では「百万石まつり」が開催されます。和尚は金沢に入って5年になりますが、まだ一度もお祭りを見ていないため、今年こそは是非とも時代行列を見学したいと思っています。お祭りの影響からか、寺町周辺は実に静かでポツリポツリと寺カフェ利用のお客様が来られていました。北陸新幹線の開業もあって例年より多くの観光客の来県が予想されていますが、「百万石まつり」も年々盛大になっているそうですから、主催者の予想をはるかに超えた人出で賑わうことと思いますね。
初夏の風情 花菖蒲
ところで和尚はと言いますと、この3日間の疲れがどっと出て情けなくも身体はだるく、集中力に欠けてはいたものの、大安禅寺から持ち込んだ花菖蒲の苗鉢の植え替え作業をしました。寶勝寺には色々な花が咲いていますが、花菖蒲が加わりいっそう夏の景色に色添えをするかのようです。
「禅寺でのカフェ開業」は、皆様には極めて珍しく受け止められているようで、最近では卑山への取材も増えて来ています。今月からは本格的に「楽く楽く法話」が始まりますが、和尚にとっては満を持しての感が有ります。法話あっての寺カフェだと思いますね。お話を聞いていただいた後、ゆっくりと寛いで頂きたいものです。
和尚の同級生・松川様と御友人の近江様が来山され、楽しいひとときを過ごしました。
さて、今日は夕刻より久しぶりの雨となりました。気温もぐんと下がり、じっとしていますと肌寒さを感じるほどでした。寒暖の差の激しい今日この頃ですが、皆様にはくれぐれもお風邪など召さないようにお気をつけてお過ごしください。友峰和尚より
七段花 / 寳勝寺中庭にて
三日間に渡っての海清寺会下会(かいせいじえかかい)皆様との交流懇親会を終えて、今日は普段通りの生活に戻りました。修行仲間たちとの旧交を温めることは、言い換えれば新たなお付き合いの始まりともなります。それぞれに、修行時代後の多くの実践を通して境涯もまた深くなって行きますから、昔を懐かしむというより、今尚努力を続けられている諸先輩の姿に接することで和尚自身にも大きな力を頂くように思います。
隅田の花火 / 寳勝寺山門前庭にて
旅行雑誌のライターの方と
さて、明日から金沢は「百万石まつり」が開催されますが、最近の「金沢観光ブーム」で県外からの観光客が再びどっと押し寄せて来る気配が感じられます。今や金沢は観光一色の状況下にあるようですね。「観光」とは「光り輝く名所を観る」ということですから、最近の現象はご当地にとっては大歓迎といったところでしょうか。いつの時代もお祭りは庶民にとっての楽しい娯楽ですから、大いに盛り上がりを期待したいと思います。和尚も明日は是非いちど見学したい思っています。大安禅寺の「花菖蒲祭」も愈々6日から開催となります。皆様の御来寺心よりお待ち申し上げております。友峰和尚より
海清寺会下会、金沢市内観光
「海清寺会下会」の2日目は寶勝寺参拝と金沢市内観光となりましたが、久しぶりの雨でしっとりとした風情に、いつもとは違った雰囲気を感じ取ったものです。昨晩は芦原温泉「グランディア芳泉」様での懇親会でしたが、グランディア芳泉の会長様はじめ大女将様、そして女将様には並々ならぬご配慮を頂きましたこと、心より厚く御礼申し上げます。御参加の皆様も大変喜ばれて帰られましたことをご報告申し上げ、御礼の言葉に代えさせて頂きます。有り難うございました。
金沢市長町武家屋敷跡・野村家庭園にて
一夜明けて今朝は金沢へ移動し、まずは寶勝寺にてしばしご休息頂きました。昼食後には、寳勝寺のすぐ近くの”忍者寺”として有名な「妙立寺」様を参拝し、その後は長町武家屋敷散策と「野村家」の見学をしましたが、和尚も久々にゆっくりと市内観光を楽しむことが出来ました。2日目の参加人数は8名でしたが、現在の和尚の法務活動を知って頂くためにも良い機会となりました。
加賀屋にて
観光地見学後は、七尾市の和倉温泉「加賀屋」に向かいましたが、和倉温泉は本当に久しぶりで和尚自身も楽しみにしていただけに、修行仲間との懇親会は日頃の疲れを癒してくれるに十分な幸せなひとときとなりました。「贅を尽くす」とは真に以ってこのことで、天下の観光ホテル「加賀屋」さんの至れり尽せりの接客とお料理には心を奪われそうでした。
「大休息の後に大活動有り!!」 花菖蒲祭を目前に控えながら、昨日に引き続いての修行仲間との大休息。夢を見ているかの如くゆったりとした時間が流れていきました。友峰和尚より
海清会 会下会 先師ご供養 / 大安禅寺 本堂にて
どんよりと曇った蒸し暑い一日となりましたが、今日も早朝より境内の掃き掃除から始めました。汗びっしょりの作業なれど、この時季に汗をかくのはとても気持ちの良いものです。普段から丁寧な掃き掃除がなされている為、実にスムーズに作業が進んでいきます。大風が吹けば一夜で汚くなってしまいますが、それでも毎日の外掃除は欠かせませんね。花菖蒲祭はまだ始まっていませんが、観光客の方が少しずつ増えて行くなかで「綺麗ですね、ご苦労様です!」って声を掛けられますと本当に嬉しく思います。綺麗に掃き清められた境内に爽やかな風が吹き抜ける中、午後からは和尚の修行時代の仲間の集まりである「海清会 会下会(えかかい)」が開催されました。
参加者は少人数ですが、北は北海道から南は九州まで、僧堂の先輩後輩が集まるのは本当に嬉しい限りです。まず先師の御供養と会議がなされ、その後は場所を替えて懇親会の席となりました。
和尚も最近になってようやく自由な時間が持てるようになり、旧友との交流が出来るようになって来ました。学生時代の同窓会にもなかなか参加できず疎遠になっていましたが、仲間の訃報が次第に多くなっていく今日、少しでも参加しなければと思うようになりました。修行時代の仲間達との懇親は、何にもまして心が和むことを感じる今日この頃です。お互いの消息を確かめ合うことも、人生にとって大切なコミュニケーションのひとつだと納得した嬉しいひとときとなりました。友峰和尚より
最近、大安禅寺に職員として勤められていた皆さんがよくお寺を訪ねて来られますが、どの方も和尚にとっては大切な職員だったので大変嬉しく思っています。今日も午前中、13年前に退職された方が訪ねて来られ、久しく歓談しました。十年ひと昔と言われますが、当時と少しも変わらない美しい容姿に驚いたものです。入職された時のお歳を聞きましたら20歳だったそうで、さらに驚きました。13年もの月日の過ぎゆく余りの速さに驚くと同時に、彼女の当時の面影そのままの姿にも感心させられました。最近の女性は本当に歳を取らないですね。そう言えばメディアのコマーシャルでは美容に関する商品を多く見かけるこの頃です。女性の皆さんにとっては良き時代なのかも知れません。
福井市役所の方と、新命副住職の打ち合わせのようす
南の庭の徹底掃除
六月、多くの参拝者が歩く石畳の、汚れやぬめりを払っています
午後からはお庭の掃除に入りましたが、もう間もなく「花菖蒲祭」が開催されますので最後の整備に掛かっています。この時期は和尚にとって最も幸せ感を身体いっぱいに感じる、特別な日々でもあります。境内の整備が進めば進むほど、清楚さと厳粛さを増して行く古刹の趣を感じ取ることが出来るのは大変有り難いものです。どうか皆様!越前の古刹、大安禅寺でのひとときを是非ご堪能ください。友峰和尚より
「お怪我の無いように、宜しくお願い致します!」/ 家並開始のご挨拶
午前8時より開始された「家並」(やなみ)、今日まで何代にも渡って続けられて来た檀家様総出の労力奉仕作業で、卑山・大安禅寺山門より境内地に至る約四千坪にも及ぶ広大な斜面の下草刈りが行われました。昔は、その年に消費される釜戸用並びに暖房用の薪作りなどが行われていましたが、近年では、ガスや電化用品の普及から草引きと草刈りの作業が主となっています。とは言え、お寺ではまだまだ釜戸を使っているため、数年に一度は薪作りも行われています。
「人海戦術」なる言葉が有りますように、人の力ほど有り難いものはありませんね。田舎で育った地元の皆様はさすが、作業の要領を得ていて、見る見るうちに綺麗に刈り取られていくさまには感激してしまいます。午後からは墨蹟と色紙書きをしましたが、達磨図もどこか険しい表情の出来上がりとなり、「花菖蒲祭」を目前に和尚も緊張感が増してきたようです。
「閑坐して松風を聴く」
人生、山あり谷ありの日々ですが、だからこその努力ですね。NHK大河ドラマ「花燃ゆ」が不人気だそうですが、明治維新における日本国の変遷を知る上でとても意義のあるドラマだと和尚は思います。ドラマが面白いか面白くないかは別として、当時は「努力」「元気」「忍耐」の時代であっただけに、明治維新をリードした人々の心を共に感じたいものですね。さて明日から6月です、今年も早や、半分を経過しようとしています。油断大敵!光陰矢の如し!! 友峰和尚より
「面構」 / 片岡球子先生の作品
夕方にお湿り程度の雨が降りましたが、今日も終日暑い気候となりました。外作業を気に掛けながら接客に集中しましたが、山ほどある外仕事も和尚の今の健康状態では殆んどあきらめ状態です。今年の花菖蒲の生育は見事なもので、近年にない大輪の花を咲かせ始めています。昨年は土づくりに心を配りましたが、その成果が表れた結果となっているようです。植物は連作を嫌うため、立派な花を咲かせようと思いますと毎年の土づくりがカギを握ることになります。農園さんには色々な薬剤が販売されていますが、此のことも良質な土づくりに大いに貢献しているようです。
1990年、福井市だるまや西武で開催された展覧会のパンフレット
本日は、来月に名古屋で開催される「生誕110年、片岡球子展」に際し、NHK「日曜美術館」番組収録の前取材が卑山で有り、東京より番組ディレクターの御方が来山されました。和尚が小学2年生の頃だったように思うのですが、片岡球子先生が卑山に滞在して日本画を描いておられた時のことについて、卑山に残る資料とともに色々と取材を受けました。
そんなわけで、この三日間は両親の膨大な遺品資料の中から片岡先生の関連資料を探し出すという大変な作業をしていたのですが、そのおかげで和尚の子供の頃の資料もたくさん見つかり、タイムスリップしたかのような楽しい捜索時間でした。両親が子供の頃のものをきちんと保存してくれていたのには驚きました。60年も前の思い出に浸った、夢のような三日間となったようです。友峰和尚より
本日は花菖蒲祭に向けて、妻も含めて職員総出で境内に有るお茶処「溪仙舎」の大掃除と設えをしましたが、ここまで来ますと愈々という感が有ります。皆様の賢明なお掃除姿を横目に、和尚は卑山責任役員総代・藤田通麿様からのお招きで御手打ちの御蕎麦を頂きに御自宅へ伺いました。今日は名古屋から、株式会社「名給」の青木会長様が藤田家に来られるというので一緒に招かれたわけですが、御自宅横に作られた「達磨庵・市助」の二階特別席での、蕎麦懐石のフルコースでした。
手打ち蕎麦はもちろん藤田様ご自身が打たれたもので、懐石料理は奥様の手料理でした。心行くまで御蕎麦とお料理を堪能させていただいた後は、卑山「愈好亭」にて一年ぶりの楽しい歓談となりました。
日々、色々な御方との出会いが有りますが、青木会長様とも藤田様を通じて長年の御厚誼を頂いています。日本の第一線で活躍されている経営者のお話は和尚にとっても大変勉強になる内容ですから、すっかり聞き入ってしまいました。 歳を取れば取る程、いろんな事に興味が湧いてくる今日この頃、時間がいくら有っても足りません。今のうちに、出来る限り多くの御年輩者の人生教訓などを聞いておきたいと思った充実した一日となりました。友峰和尚より