和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1044話 】
2016年 06月 27日 談

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大安禅寺の沙羅双樹

最近の風潮として物事の判断を「是か非か」で決める傾向が有りますが、大切な案件の決め事ではやはり十分に論議をしてかつ十二分に人々に説明を尽くす事が重要かと思います。説明が不十分なままの採決は時として思わぬ方向に向かってしまいかねないからです。多数決で決める時は尚更です。「急いては事を仕損じる」だと思います。日々起きてくる出来事は何事も他人事とは思わずに自分の事として捉えなければなりません。寳勝寺の今回の霊苑事業も慎重に論議を尽くしながら進めています。

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片岡正明先生とともに

さて花菖蒲祭も無事に円成して、今日は後片づけの一日となりましたが、お祭りの余韻が残る中での作業はなんとも不思議な感覚に襲われるものです。昨日までの賑わいとは打って変わって堂内も境内も元の落ち着きを取り戻し、静寂の中に有りました。人気のないもったいない程の空間が心に安らぎをもたらしてくれます。両親の御霊にお参りした後、一路金沢に向かいました。車を運転しながら心から無事円成出来たことに感謝したものです。一か月に渡った大安禅寺花菖蒲祭、今年もまた多くの方々とのご法縁を頂いたお祭りとなったようです。友峰和尚より

IMG_7843佐藤さん、須貝さんと懇親会 / 金沢にて

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第1043話 】
2016年 06月 26日 談

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文房流晴心会 野口支部  野口美智子先生、黒川芳江先生とともに

千秋楽の本日は午前中は雨でしたが午後からは梅雨晴れとなり、お祭りの名残を惜しむかのようにアジサイの花が色を際立たせていました。朝一番に野口美智子先生と黒川芳江先生が最後の生け花直しに来られ、妻と共に御一緒にお茶を頂きました。今年で33回目を迎えた「花菖蒲祭」でしたが、今から35年前、稲田に花菖蒲の苗を植えた時のことを思い出します。政府の政策で卑山の田んぼも減反を強いられ、先代が60年に渡って耕してきた稲田をやめる決断をしたわけですが、その転作として花菖蒲を選択しました。今では、大安禅寺は「花菖蒲の寺」として多くの方に知られるようになっています。

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裏千家 田野弘吉様、田野宗冨先生 と 皆様とともに

和尚も子供の頃から父と共に稲田を手伝ってきただけに、減反後の農地利用方法には色々と思案したものでした。今になって思えば当時「花菖蒲」を選択したことが大変良かったと思っています。参詣者方々の笑顔を見ているだけでも嬉しい限りです。間もなく7月「文月」を迎えますが、お盆月でも有りますのでしっかりと御先祖の御霊の御供養に専念して参りたいと思います。「無事是貴人(ぶじこれきにん)」の禅語の如く、この1か月間、スタッフ一同の協力のもと「無事」に千秋楽を迎えることが出来ました事に深く感謝を致したいと思います。またご支援を賜りましたスポンサーの皆様、関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。本当に有り難うございました。友峰和尚より

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渓仙舎にて

友峰和尚のちょっといい話 【 第1042話 】
2016年 06月 25日 談

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一宮市の奥村様より、手作りのお野菜を頂きました。

第33回花菖蒲祭も明日が千秋楽となりました。北陸地方は梅雨入り宣言がなされていますが、昨夜からの雨がお祭りの名残を惜しむかのようにお花を濡らしていました。本日は、滋賀県彦根市で開催された臨済宗妙心寺派・滋賀北陸教区の花園役員会に出席しましたが、このところ会合が続いていた為、昨晩は彦根市内のホテルに一泊して休養しました。国宝の彦根城を正面にした彦根キャッスルホテルはリゾートタイプのホテルで、以前にも宿泊したことがありますが今回もまたゆっくりとくつろぐことが出来ました。気分を一新して会議に臨みましたが、滋賀北陸教区発展の為の重要な会議で全ての役員が改選となりました。新しく就任された皆様への役職内容の説明とお願いの場となり、和やかな雰囲気のなか無事終了しました。一路福井に戻ったわけですが、山門をくぐる時の気分は最高で、別世界に入ったようなとても嬉しい気持ちになったものでした。いよいよ明日が最終日ですが、毎回、何とも寂しく切ない気持ちになるものです。一所懸命に整備して来た園内にもどこか安堵感が漂っているようにも感じました。開催期間中には本当に多くの方々にご来山頂きました事、心より厚く御礼申し上げます。明日は和尚も終日お寺に居りますので、皆様是非ご来山ください。お待ちしております。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1041話 】
2016年 06月 24日 談

「申年は荒れる!」との昔からの言い伝えを今年ほど実感する年は有りません。連日伝えられる国内外のニュースには驚くばかりです。こういった年にはどのような心構えが必要かと申せば「泰然自若」として慌てず驚かずの心境が一番なのでしょうが、どっこいそんな簡単では有りません。今年も一年の半分を過ぎようとしていますが、今後も予断は許されない状況が想像されます。そんな年回りですから和尚も又、その事をわきまえながら日々を慎重に石橋を叩いて渡るが如く過ごさねばと思っています。されども心の中はいつもの年より「ざわざわ」としている感が有ります。ご用心!ご用心!の毎日です。さて今日は早朝より久しぶりに妻が管理している薔薇園に出向きましたが、あたり一面に薔薇の花の甘い香りが漂い、雨上がりの風情をより一層清々しく感じさせてくれました。紫陽花も今が見頃で、こちらもまた玉露がキラキラとして見事でした。世の中の出来事の何もかもを忘れ去る一瞬でした。東屋に身体を横たえて大の字になって、しばし時間を忘れて園内の風景を眺めていました。妻が薔薇の枝を剪定する音が心地よく響いていました。自然っていいですね!

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文房流晴心会・野口翆智社中の皆様による生け花 / 大安禅寺 枯木堂

 

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愈好亭にて

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お寺の中のあちこちには、文房流晴心会・野口翠智社中の皆様による生け花が和尚に語り掛けるようにそよめいていました。「和尚さん、お帰りなさい!」 そんな言葉が微かに聞こえて来たようにも思いました。野口先生と社中の方との一服のお茶が、忘れかけていたゆとりの世界に誘ってくれたような感覚でした。いつも本当にお世話になります。社中の皆様、有り難うございました。間もなく花菖蒲祭も千秋楽を迎えようとしています。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1040話 】
2016年 06月 23日 談

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本日の「楽く楽く法話」のようす

「一に掃除、二に笑顔、三四元気に、おかげさま」、この言葉を和尚はこれまでどれくらい法話の中で発して来たでしょうか? もう数え切れないほどお話ししてきました。「御釈迦様がお悟りになられた真理とは一体何ですか?」と問われたら即座に「掃除です。」と言い切れるほど大切な言葉だと思います。

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今日の「楽く楽く法話」でも日々の掃除の大切さをお話ししましたが、「分かっちゃいるけど日々出来ね~」のが掃除でも有ります。いちど汚くなると整理整頓にはなかなか時間が掛かりますから、即掃除が求められて行きます。「一に掃除、二に笑顔、三四元気に、おかげさま」この言葉は人間の行動の全てに通じるもので、日常生活の全てにおいて掃除に徹底出来ますと実に気分は爽快となって行くものです。要するに「心の中に何にも思わない」状況を作り出す方法でも有ります。

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「2時はドキドキ」出演中のようす

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「仏法に多子なし(ぶっぽうにたしなし)」の臨済義玄禅師が黄檗機運禅師との禅問答から思わず発したこの言葉の中にも「掃除」がイメージされます。この問答の詳細はインターネットで検索して頂きたいのですが、「自分のこころの外に何か尊い物でも有るかのように思っている間は迷いである」と言うのです。「掃えども 風が持てくる 落ち葉かな」だと思います。大安禅寺のような広大な境内地を日々掃除するのは至難の業です。されど掃除です! 和尚に於いては掃除以外に悟るものなど有りません。一日が清々しく感じるのもきっと掃除が徹底出来ているからだと思っています。お掃除お掃除ほいさっさ、あっち拭く拭くほいさっさ!こっち拭く拭くほいさっさ、お猿の籠やがほいさっさ! で一日を楽しく過ごしましょうね。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1039話 】
2016年 06月 22日 談

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一日の過ごし方は皆様それぞれに色々あると思いますが、これとて年齢によって随分と違うものです。共通点と言えば、時間を無駄にしないという事でしょうか? 年齢も70歳近くになるとますます時間が惜しくなるもので、一刻として無駄には出来ません。さりとて時間を一体何に使おうかと考えますと、はたと困ってしまうのも事実です。二度無い人生ですからギリギリいっぱい日々有効に使い切っていきたいと念願するばかりの毎日です。就寝時刻になると決まって今日はこれで良かったのかと自責の念にかられてしまいます。嗚呼!和尚も歳をとったなあ!と自覚する始末。最近になって思うことが有るのですが、長年ご厚誼を頂いている方々のリアクションが急速に鈍化している現実です。勿論の事、自分もそのように思われているのかも知れません。「人の振り見て我が振り直せ」とはこの歳になってからの格言だったと納得しています。

DSC08843 (500x375)本日の「寳勝寺ふれあいパーク霊苑改葬工事会議」のようす

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さて今日は再び会議に集中した一日でしたが、脳トレーニングを兼ねての実務となっています。考える力が希薄になって行くなかでの踏ん張りです。頑張りましょう!頑張りましょう! 返す返すに皆様方の温かい支えが有っての今日の日です。本当に本当に有り難うございます。感謝申し上げております。感謝!感謝! 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1038話 】
2016年 06月 21日 談

火曜日の今日は寺カフェはお休みでしたが、HAB北陸朝日放送「2時はドキドキ」の番組に生出演するため、午前11時半、スタジオに入りました。4月より始まった番組出演も3カ月となり、最近では地元のお店へ買い物などに行きますとお店の方から「和尚さん、2時ドキ見ていますよ!」って声を掛けられるようになって来ました。2時頃の他局の番組は政治や事件事故の話題を取り上げたものが多い中で、「2時はドキドキ」は地域に密着した実生活に役に立つ番組内容となっているだけに、地元の人気番組となって来ているようです。和尚も「食べどき」などは手料理を作る為の参考になり自分でも楽しんで出演させて頂いています。

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※「食べどき」…話題のレストラン紹介や旬の食材のレシピを紹介するコーナーです。

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テレビ局の方から、HAB北陸朝日放送特別版「ミシュラン2016 富山 金沢」ガイドブックを頂きました

さて、帰山後は久しぶりにゆっくり時間を過ごしました。今日は夏至ということで、福井の方では「焼きサバ」を食べて栄養補給をする日だそうですが、仏教ではあまり夏至に関する特別な行事も無く、栄養補給というよりも持病の慢性腰痛治療の為、夕刻いつもの病院を訪ねました。最近ではイチロー選手が毎日欠かさず行っている「初動負荷運動」が話題になっていますが、和尚もスクワットを始め腕立て伏せや腹筋運動などを少しずつ続けています。毎日の健康管理が欠かせない今日この頃。皆様どうかお元気にお過ごしくださいね。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1037話 】
2016年 06月 20日 談

DSC08788 (500x375)寳勝寺 境内の紫陽花

本当に日々色々な方との出会いが有り、そのご縁が自分の次なる人生計画に深く関わっていきます。と言うのも、自分自身の心がそれらの縁をが引き付けているからに違い有りません。この世の中に偶然という言葉は存在しないのかも知れません。努力を続けているうちに必然的に次の人生に大切なご縁が導かれてくるのだと和尚は思います。

DSC08813 (500x375)山門にて 鉢植えの桔梗が満開

ここまでの和尚の人生を振り返ってみてもそうですが、多くの人との出会いが今の自分を支えています。そのご縁が無ければ今の自分など存在しないのです。精進努力の行為が取り持つご縁こそ「仏縁」と言えるものだと思います。江戸時代初期に活躍された臨済宗の高僧・白隠慧鶴禅師が説いた坐禅和讃に「因果一如の門ひらけ、無二無三の道直し・・・」と有りますように、「因」を重視して良いご縁を自らが導いていく事の大切さでも有ります。二も無く三も無しですから、ひたすら己事究明の一路あるのみです。さて最近は所用の電話も随分と増えてきました。その事も、まだまだ人生の途中であることを意味しているのだと思っています。電話や訪問者のある限りに於いて新たなご縁が生まれていく毎日です。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1036話 】
2016年 06月 19日 談

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本日の「楽く楽く法話」のようす

お寺は人が集まる所!また心の安らぐ所!で有りたいと和尚はいつも願っています。日曜日の今日は朝早くから寺カフェ利用の観光客の方が来られましたが、午前10時からは岐阜県高山市久々野町無数河(むすご)地区よりの団体様に「楽く楽く法話」を致しました。寺院の活気とは今日のような状態をいうのであろうと思ったものでした。お茶を飲む人、法話を聞かれる人、お参りをされる人、歓談される人等、どの方も実に心安らかで楽しそうに過ごされていました。人気のないお堂ほど空虚なものは有りませんし、お祀りされている多くの御霊もきっと寂しい日々を過ごされているに違い有りません。

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今日の社会現象としてクローズアップされつつある寺離れや、墓じまい、直葬などの問題点を探るならば、これ偏に「寺院の有り方」や「姿勢」が今、僧侶に問われているのだと思います。

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大安禅寺「花菖蒲祭」のようす

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本日は、文房流晴心会・野口支部による御茶会が開催されました。

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福井県の伝統工芸作家によるワークショップ「福時」開催

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寺院の役割としての究極の本分は「安心立命」の活動にあるかと思います。人間社会がこれだけ複雑多様になれば当然の事乍ら、心や人間関係もそれに連動して不安も一層増大していくものと思われます。そのような中、昔と変わらない生活リズムを保持している空間こそ寺院ではないかと和尚は思うのです。寺院特有の悠久の歴史の場を大いに活用しながら「今、自分の有る事の有り難さ」に触れる機会を増やして行きたいと思っています。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1035話 】
2016年 06月 18日 談

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テレビ金沢の番組「花のテレ金ちゃん」の中で、昨日の夕方6時40分より「新金沢小景 第611景”お寺でお茶を”」と題して寳勝寺・寺カフェが紹介されました。五木寛之さんナレーションによる地元番組でしたが、とても素晴らしい構成が成されていて嬉しく思ったものです。これまでにも各放送局より取材を受けましたが、現代寺院の新たな活用方法としての「寺カフェ」は最近、地元の方々にもかなり浸透してきている感が有ります。

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和尚自身、人々が寺院とのご縁を結んで頂くための色々な方法を用いて活動してきましたが、「寺カフェ」は街なか寺院での新しい活用方法だと思っています。勿論お寺で有りますから法話も行っていますが、基本的には宗旨を問わず来寺された方々が「仏教」に直に触れて頂く事が大切かと思っています。お寺の住職の事を「ご縁さん」と呼ばれるのもそこから来たのだと思います。寺院の本尊佛とのご縁、住職とのご縁、法話とのご縁、坐禅とのご縁、写経とのご縁、お茶とのご縁、供養とのご縁などを通して仏縁が生じる事を望んでいます。

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今日も自坊の大安禅寺では、地元伝統工芸作家のワークショップ「福時」や「フラダンスショー」そして夕刻には地元市民の皆様による「竹灯篭の夕べ」等が開催されています。どれも人との繋がりを結んでいく為のイベントです。心の安らぎは寺院とのご縁を結んでいくところに有るかと思います。寳勝寺の寺カフェも「お寺でお茶を頂くご縁」によって大いに心の安らぎを感じて頂きたいと願っています。友峰和尚より

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