和尚のちょっといい話
大安禅寺事務局職員より「和尚さん、干支色紙が不足しています!」との電話。すわ一大事!っていうほどの驚きではありませんが、既に200枚は描いたかと思っていましたから安心していたのですが、ここに来て再び干支色紙描きを開始! どうやらあと50枚ほどが不足しているようですので頑張って描きましょう。
描いていて感じるのは、少しずつですが絵の線が少なくなっている事です。最初はどうしても多くの線を用いて描いてしまいますが、描き込んでくると無駄な線が無くなっていきます。職員様、二月の節分までには宿題を完了させたいと思っていますので、何卒暫らくの猶予を頂きとうございます。本当に沢山の方々にお分けしたいのですが、やはり描く事に身体の限界を感じています。何度も何度も目薬を差し眼のマッサージをしながらの作業ですが、現在はアシスタントもおらず孤軍奮闘の状態です。来年の干支は「戌(犬)」なので、今年こそは夏ごろから早めに描いていこうと決意を新たにしています。
今年最初の 木曜坐禅会 にて
雷とみぞれの中の 霊苑改葬工事
さて今日はぐんと寒くなりました。「寳勝寺ふれあいパーク改葬工事」はこの寒さの中も懸命に作業が続けられていますが、今夜から雪模様になるとか。作業員の皆様には心から御慰労申し上げます。工事作業の音を聞きながら合掌しています。多くの方々のおかげさまで、今日一日が無事に過ぎて行くようです。友峰和尚より
金沢市東方に位置する瑞応山傳燈寺は、西暦1308年(延慶元年)に恭翁運良禅師(佛林恵日禅師)によって開山された約七百年の歴史を有する法燈派の禅寺で、戦国時代には勅願寺となり隆盛を極めました。江戸時代には加賀藩第三代前田利常公によって寳勝寺開山千岳宗仭禅師を招請し、今に至っています。昨年の十一月に住職の恭黄和尚が遷化され、此の度、大本山妙心寺からの辞令で兼務住職を拝命する事になりました。現在、本多町の瑞光寺、野町の少林寺、寺町の寳勝寺を兼務と代務していますが、新たに傳燈寺が加わり、一気に多忙さを増して来ました。今日は新年のお参りを兼ねて傳燈寺に参じましたが、閑静な山中に建ち、歴史を十分に感じさせる古刹でも有ります。
西川区長様とともに 加賀守護 富樫氏 の御墓所を臨む
傳燈寺町の西川区長様と建設業を営む宮本様とともに、今後の寺院復興について色々協議しました。前住職は活発に寺の復興に尽力され、なかでも「弁財天奉賛会」を結成して全国に多くの信者を有し、行事を通して今日まで交流されて来たようです。傳燈寺は「日本昔話~不思議な狛犬~」としてYouTube動画でも公開されておりますので是非ご覧ください。その他にも「身代わり地蔵尊」や「洞窟弁財天」など、御利益の祈願所としても多くの信者を有しているようです。今後は、地元の奉賛会の方々とも協議しながら少しずつ復興に当たって行きたいと思っています。
本堂にて 傳燈五十二世恭黄良和尚禅師御供養ならびに新年の御祈祷
さて今晩は今年最初の坐禅会が開催されます。禅寺は何といっても「坐禅宗」です! 坐禅が基本ですから今年もしっかり坐っていきたいと思っています。「無心無我なれば、やってやれない事は一つも無い!」そう信じて前進して参りましょう! 坐った後は皆で楽しく新年会を致しましょう!さあさあ!坐禅に来たれ!!坐禅に来たれ!坐禅に来たれ! 友峰和尚より
久しぶりに晴れ間の見える穏やかな一日となりました。皆様、お元気にお過ごしでしょうか? 先日、野町少林寺のお檀家様で、加賀藩御用達の釜師として有名な御家を継ぐ第十四代・宮崎寒雉師より自作の半鐘の寄贈がありました。本日さっそく少林寺に出向き奥様と共に鑑賞しましたが、宮崎家は約350年に渡る釜師の名家で特に茶釜が有名です。和尚も毎月、宮崎家へ諷経に行っていますが、少林寺堂内の半鐘が無いという事でこの度御寄進頂きました。写真の如く、形といい色合いといい、堂々たる風格のある素晴らしい半鐘です。
寳勝寺に出入りされている岩内大工師に来て頂き、堂内に吊り下げるための打ち合わせをしましたが、その際、初めて鐘の音色を聴いてみました。その音を皆様にお届け出来ないのが甚だ残念です。現在少林寺境内に有る鐘楼の梵鐘は初代寒雉の作品で、これまた素晴らしい音色の大鐘です。最近では梵鐘の音さえも騒音だとか。なんとも殺伐とした時代になったものですが、流石に少林寺の梵鐘の音色を聞いたら騒音とは誰も言わないと思います。今年の盂蘭盆会の行事の際に、お檀家様に宮崎氏自作の半鐘を披露したいと思います。御先祖の御霊もさぞかしお喜びになられる事必定です。
さて、今年に入ってからの「チョットいい話」ですが、和尚にとっては毎日がいい話ばかりの中に過ごさせてもらっています。明日は寳勝寺で新年の初坐禅会が午後6時半より開催されます。また新しい方が参禅されるとの事でこれまたいい話を皆様にお届け出来そうです。どうぞ皆様も坐禅に参加ください。穏やかな心こそ「いい話」なのですね。ピコ! 友峰和尚より
日本全国を襲った猛烈な寒波も今日は漸く緩み、時折雲間から陽が差し込むお天気となりました。この寒波は高齢者の皆様には極めて堪えたかと思います。今日はお檀家様のお葬儀導師をしましたが、97歳という御高齢の女性でした。屋根雪下ろしに伴う滑落事故のニュースもやはり高齢者の方が多く、まだまだ続く今後の寒波には十分に気をつけて頂きたいものです。
桜と椿の移植中
寳勝寺の樹木植栽移動の作業は庭師さんの手によって続けられていますが、雪景色と相まってポカンと空いた本堂前の風景は一層寂しさを増していました。創建当初は恐らく今のような情景だったと思いますが、改めて樹木や植物の存在の大きさに驚いたものです。今年の6月には新しい日本庭園が完成する事になっていますが、今から想像を逞しくして楽しみにしています。
さて一月も松の内を過ぎ世の中も本格的に始動しているようですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか? 和尚も少しずつ気持ちを切り替えていますが、節分を迎える頃までには何もかも心機一転したいと思っています。若き頃は切り替えも鋭かったのですが、最近はスイッチがうまく切り替わらないようで難儀しています。「若い時は二度無い!」なんてよく父親に言われたもんです。今日のお葬儀には福井から新命副住職が応援に駆けつけてくれました。成る程、若いという事はすばらしい!と感じました。「行動力!」に「思考力!」と、うらやましい限りでした。今年の檀信徒年賀会の席でお檀家様から言われました、「和尚!身体だけは大切にしなあかんで!」って。要するに人生須らく身体が資本ということです。ハイハイ!誰よりも誰よりも自分自身が一番気に掛けている事です。「俺がやらねば誰がやる!今やらねばいつ出来る!」健康第一に皆様頑張って参りましょうぞ!! 友峰和尚より
「寳勝寺ふれあいパーク」改葬工事に伴う、山門より本堂前に至る植栽の移動が始まりました。何とも今まであった木々が無くなるのは寂しい限りです。今年の6月には新しい庭園がお目見えするわけですが、つとめて此れまでの木々や植物を補植したいと思っています。昨日まで出ていた大雪警報も今日は解除されましたが、終日、湿った雪の舞い散る寒い日となりました。
一月も中盤に入ってきましたが法務は山積みで、午前中は特に書類の作成や事務書類の整理に追われました。あまりにハードな毎日なので少し休憩したいのですが、次々と法務が入り、思うようになりません。午後からも金沢市役所観光課職員の方と関係業者方々との打ち合わせが有りましたが、北陸新幹線開業後の金沢市コンベンションに関してのユニークな「会場提供」についての懇談が行われました。和尚の法務は日々変化して行きますが、どの件も今後の寺院活動の在り方に連動するものが多く、真剣に取り組んでいます。それにしましても寺院を利用しての各種団体の会議ですから話し合いも真剣にならざるを得ないと思いますね。
さて皆さん!お寺での会議、ブツブツ(佛)言っていては結論が出ません。だからといってどうぞ~(銅像)と言って譲ってばかりでもいけませんね。先ずは心がふれあう場所、ふれあっ寺!として活用して頂きたいものです。友峰和尚より
田ノ谷町内左義長祭
午前十時より今年最初の行事「修正大般若祈祷会」が、部内僧侶はじめ檀信徒皆様で厳修されました。それを前に午前7時からは田ノ谷町内左義長祭があり、新命副住職と一緒に御祈祷を致しました。どちらも約三百年以上に渡って修業されている伝統的な行事です。毎年繰り返されている事ながらやはり緊張感を持って臨んでいます。気温マイナス3度の厳しい冷え込みでしたが、昨夜来より大変心配された雪は幸い小康状態で、行事は厳粛に遂行されました。
大安禅寺 修正大般若祈祷会
檀信徒皆様による大般若経転読
暖房をした堂内の気温もそれほど上がらない中、出頭された僧侶並びに檀信徒方々の唱える気合の入った読経と掛け声が堂内に響き渡り、家内安全・家門繁栄のご祈祷がなされました。御祈祷後は「檀信徒総会」と「新年会」が引き続き行われ、午後2時頃には無事に全ての行事が終了しました。
檀信徒総会 ならびに 新年会にて
次の行事は「節分会」となりますが、本当に身の引き締まる思いでいっぱいです。立春を迎える頃には気持ちも戦闘態勢になると思いますが、檀信徒皆様方がこの一年間、本当に無事である事を心から願った本日の大般若祈祷会でした。友峰和尚より
全国ニュースでは北陸は大雪になるという予報でしたが、今のところ福井市内は小康状態となっています。大雪による雪害の恐ろしさは此れまでに嫌というほど味わってきたために一日でも予報が外れる事を願っていますが、新潟の豪雪地帯のニュースを見るたびに心が痛むものです。
昭和38年の福井豪雪の折、和尚は中学生でしたが、学校の屋根の雪掻きに生徒全員が動員されたのを思い出しました。また56年北陸豪雪の時などはお寺も村の家々もすっぽりと雪に埋まった状態で、毎日ひたすら屋根雪下ろしの作業をしたのを記憶しています。言葉で表せば2行ほどですが、それはそれは恐ろしい経験でした。お寺の大屋根の雪下ろしほど恐ろしいものは有りません。約2メートルも積もった屋根雪を、スコップひとつで一日中下ろしたものでした。持病の椎間板ヘルニアはまさしく、長年の雪との戦いの後遺症でも有ります。豪雪地帯の村々は過疎化が進み、ニュースでは90歳を超える方が雪下ろしをしていましたが、本当に心配で仕方ありませんね。本日は年頭回礼諷経に出掛けましたが、56年豪雪の時は徒歩でお檀家様の年頭回礼に行き、2階の窓から入った家もあったほどです。
さて明日は新年最初の行事「大般若祈祷会」と「檀信徒年賀会」が有ります。今日は真前お供えの鏡餅を搗きましたが、今年一年間の平安無事を檀信徒皆様と共に御祈祷したいと念じています。須らく「無事」に尽きます。「平穏無事」どうか皆様が一日一日無事である事を願っています。友峰和尚より
大安禅寺で8年間勤務され、その後パリで画家として活躍している荒木芳栄さんがこの度、東京都渋谷区広尾の「ギャラリー さぼん」で個展を開催されました。期間は13日から25日までで、今日はそのお祝いの為に日帰りで東京へ行って来ました。彼女のご主人はパリで「ギャラリー メタノイア」を経営しておられ、以前、和尚もご縁で墨蹟禅画展を開催させて頂きました。
今回は写真の如く「魚」を画題にした作品を中心に展示してありましたが、その他にも版画や陶器のレリーフ等も展示され、見事な出来映えでした。フランスに渡って約15年になるそうですが、作風も一段と洗練され、最近ではイタリアを始めヨーロッパ各国で個展を開催されているとの事。本日は「日中友好の朝顔の会」の武藤靖様とギャラリーで待ち合わせ、時間の許す限り歓談しました。
本来は明日がオープニングパーティで、和尚は都合により東京日帰りの強行軍となってしまいましたが、つくづく北陸新幹線のお陰と感謝いたしました。昔では考えられない事ですね。それにしても東京駅の便利さには驚きました。実に丁寧な案内板がいたる所に掲げられており、同時に駅員さんも親切です。世界的にも評判の高い大都市・東京。今年からは政府が4千万人の外国人観光客誘致に乗り出すそうです。それとグーグル地図にも感謝しました。お陰で迷僧にならなくて済みました。 北陸は雪、東京は晴れ。なんとも異次元空間を往来した不思議な感覚の一日でした。荒木画伯作品のようなゆったり、のんびりした人生を歩みたいものですね。友峰和尚より
人生を振り返ってみますと、和尚なども高校時代が実に懐かしくまた友達との楽しかったクラブ活動を思い出します。本日はお檀家様のお孫さん、三上祐輔君が学校の「卒業料理発表会」で自分の作品を発表するというので出席させて頂きました。彼は将来パティシエを目指し、既に金沢市内のパティシエ専門学校への進学が決まっているそうですが、子供の時から法要の際には常に和尚の横に座り一緒にお経を唱えていました。
今日は彼の手作りの「豆乳スープ」を賞味させてもらい、また「チーズインアボカドハンバーグ」「舌平目のグジュネット」の展示作品も見る事が出来、その成長ぶりを心から嬉しく思ったものでした。三十三名の調理科生徒さんの卒業発表会でしたが、学校の徹底した料理指導が各生徒の作品に表れていたように思いました。調理科の生徒の皆様の今後の活躍をお祈りします。
それにしても子供達の成長ぶりを目の当たりに見る事が出来たのは幸せでした。和尚にとって高校時代は遠い遠い昔の話ですが、当時、美術部に属していましたが何より体育祭や文化祭で出品作品を友人たちと遅くまで作成した時の事を思い出します。学生時代の想い出はそのまま今の自分に繋がっているように思います。まもなく卒業式!学生の皆さんにおめでとうの拍手を送りたいと思います。友峰和尚より
今月いっぱい御檀家様の年頭回礼が続いていますが、今日は新命副住職とは別々に回りました。和尚は責任役員総代の上田様の御家に行き、御先祖供養の後は御手製のお蕎麦やお寿司を御馳走になりながらお話に花が咲きました。話題の中心はもっぱら健康についてですが、上田総代様も八十歳を越えられたとか。以前よりもすこぶるお元気そうなので、その秘訣を伺いました。もちろん、日頃より御主人を支えておられる奥様の「健康管理」の極意なども話題になりました。
上田総代様 手打ちの新蕎麦と、奥様ホームメイドの ちらし寿司 に かき揚げ
お参り後に頂く御食事は毎年、奥様が丹精込めて育てられている食材を使っての手作りの品が多く、特にちらし寿司の酢などは秘伝の物でとっても美味しく頂きました。御主人手打ちのお蕎麦は言うまでも無く、出汁、蕎麦ともにに絶妙で味わい深いものでした。お話の結論は「お掃除と感謝こそが健康の源」ということでしたが、まったくにその通りで、御夫婦のいつも仲睦まじいお姿からも十分に納得するものです。
近年は副住職が新年とお盆のお檀家様参りをしていますが、やはり僧侶にとってお檀家様との親交はとても大切ですね。若い世代の急速な寺離れに対しては、もっと積極的な青年僧侶の布教アクションを期待したいものです。寺にじっとしている事が「住職」では無く、「自由職(じぃゆうしょく)としての幅広い活動を願っています。さて寒い一日となりましたが、皆様どうかお風邪など召さないよう十分に気をつけて、暖かくして心穏やかにお過ごしください。友峰和尚より