和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2871話 】
2021年 06月 27日 談

小雨模様の日曜日となりましたが、皆様にはお変わりなくお過ごしでしょうか? 1回目のワクチン接種を終え今日から寳勝寺の法務遂行に入りましたが、まもなく7月お盆月を迎えるため俄かに慌ただしくなって来たようです。7月10日には野町・少林寺と本多町・瑞光寺、11日には寳勝寺の盂蘭盆会が厳修予定となっておりその準備が始まりましたが、65歳以上のワクチン接種者も増えている関係で今年はふれあいパーク霊苑での個別のお盆墓前諷経も予約を受け付けております。合同総供養については昨年同様に関係者のみで修業し、翌日に法要の様子をインターネットを通じて配信する予定です。

本堂にて ご法要を修業致しました

 

霊苑にて 年忌の御法要を修業致しました

コロナウイルス感染防止の観点から昨年来多くの年中行事や法要が中止となりましたが、最近ようやく復活傾向になり始めました。感染予防対策グッズも増え、より安全な環境が整うようになって来たこともその契機かと思います。常に祖先の恩・父母の恩に感謝し、報恩の真を捧げて参りたいと日々念じています。さて「備えあれば憂いなし」で、自坊の徹底した外掃除と整備をしたおかげで今朝方からの雨も“余裕の雨”となっています。瞼の裏には大安禅寺境内の清々しい風景が広がりを見せる日曜日のひとときとなりました。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2870話 】
2021年 06月 26日 談

ヒメヒオウギスイセン 梅雨空のもと / 寳勝寺境内

新型コロナウイルス感染予防対策でこれまで優れた功績を上げて来た福井県がこのところ急激に感染者が拡大し窮地に立たされています。また石川県はその反対で、最近では感染者も数名でようやく減少傾向にあります。何が功を奏しているのかよく分かりませんが、ワクチン接種が全国的に進んでいるだけに今が感染防止の踏ん張りどころだと思うものです。

昨日は妻とともに第1回目のワクチン接種を受けましたが、無事に一夜明け、今のところ問題なさそうです。午前中には福井市足羽にある妙心寺派寺院・華蔵寺先代住職様の大練忌(満中陰忌)法要が本寺で厳修され、寺付総代として新命副住職と一緒に出頭いたしました。御生前は学生時代より大変ご厚誼を頂いて来ただけに、万感の思いで香を手向けました。茲に慎んで御冥福を心よりお祈り申し上げます。

碗蓮 / 寳勝寺玄関にて

法要終了後は一路金沢に入りましたが、さっそく本日、石川県庁職員の方々による宝勝寺カフェの感染予防対策状況査察を受け、無事に『いしかわ新型コロナ対策認証制度「認証店」』としてのステッカーを頂いたとの報告を受けました。寺カフェの再開はまだ未定ですが、いつでも開業できるように準備だけは整えておきたいと思っています。さて第2回目のワクチン接種は7月中旬になりますが、感染予防にはさらに留意しながらワクチンでラクチン!と一日も早いコロナ禍の収束を願っています。友峰和尚より

寺カフェが「いしかわ新型コロナ対策認証店」として認証されました

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第2869話 】
2021年 06月 25日 談

蒸し暑い朝を迎えましたが、今日は第1回目ワクチン接種日で休息日としました。皆様の中にはもう既に2回の接種を終えた方もおられることと思いますが、和尚の2回目の接種は7月中旬となっていてまだまだ油断できません。東京オリンピックが1ヶ月後に開催されるというのにここに来て再び感染拡大の傾向を見せており心配が絶えません。開催したくても感染者が増大すれば中止するのも仕方ないことと思います。混沌とした世の中の状況ですが、今は感染予防に努めなければと気を張っています。

 鐘楼の中央に仮安置されていた釣鐘も 倉庫へ移動されました

朝方一番に鎮守堂へお参りに行きましたが、御堂の天井裏で何やらごそごそと音を立て、動物が住み着いているのではと気にかかり大きな咳ばらいをした途端ピタリと音が止んで静かになりました。しばらく留守をすると直ぐに占領されてしまいます。最近ではアライグマやハクビシン、タヌキにイノシシに猿に鹿と、本当に動物園みたいな様相になって来ました。動物園に行かなくても色々な動物達に囲まれて生活するのも面白いものですね。夜になるといっきに鳴き声で騒々しくなる今日この頃です。友峰和尚より

夜のハクビシン

友峰和尚のちょっといい話 【 第2868話 】
2021年 06月 24日 談

「一に掃除 二に笑顔 三四元気に おかげさま」

毎日お掃除の話からで申し訳ありませんが、掃除ほど気持ちがすっきりするものは有りません。「参禅は須(すべか)らく実践を要す」という言葉がありますが、真理を究明するには先ず行動を起こし、その境地を体得することが大切だと言っているのだと思います。言い換えれば「無心の境地」は言葉で理解するのでは無く実際に体得することが重要だということでしょう。坐禅や読経も大切な日課ですが、無心の境地を悟るには「掃除」がいちばん近道のように感じます。

参道生垣の剪定

開基堂前庭の草刈り

今日で外作務も3日目となりましたが、本日は開基堂の周辺と庫裡玄関前の掃除と参道整備を中心に終日奮闘しました。掃除に於いてこれで良いという言葉は有りませんが、まずまず合格です。明日からは本格的な雨模様の日が続くという予報でしたので一安心です。「段取り八分」の言葉通りで、何事も作戦と実行の繰り返しが満足のいく結果を生むようです。さてさて明日は、和尚の第1回ワクチン接種の日となっています。すっかり掃除を終了出来たので実にラクチン!ラクチン!お陰様の毎日となっています。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2867話 】
2021年 06月 23日 談

鐘楼を囲んでいた 足場が解体されました

梅雨入り宣言後、今のところ雨模様の日は少なく良いお天気が続いています。お陰様で今日も外作務が順調に進み、開山堂の裏手側と愈好亭中庭の外掃除を全て終了することが出来ました。

 

茶室「兪好亭」へ続く渡り廊下より 茶庭を望む

広大な境内ゆえに、寺の周りを一巡する頃には最初の場所に既に立派な雑草が生えているといった感じです。少しでも油断しようものなら手に負えない雑草に苦しめられますから、先手必勝で毎日欠かさずに掃除を履行する事が常に美しさを保つ秘訣です。とは言ったものの、この“当たり前”の行為こそが日々の心身の修行なのかも知れません。なんといっても掃除を終えた時の気持ちは最高で、「やめられない、とまらない、やっぱ掃除」なんです。

この「掃除」ですが、普通の掃き掃除程度の行為ではなく「隅から隅まで、ずずずいっと神々しさを感じる」ほどの掃除の徹底なのです。考えてみれば有難い事ですね。日々掃除をさせて頂ける素晴らしい環境を与えられている自分です。ありがたや。嗚呼ありがたや、ありがたや。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2866話 】
2021年 06月 22日 談

大安禅寺 鐘楼解体調査工事

昨晩はぐっすり休むことが出来たようです。加齢と共に睡眠が浅くなるとのことですが、和尚の特技では有りませんが途中で目が覚めても直ぐに眠りに就くことが出来るので、まだ幾分若いのだと思います。

鐘楼 / かつての庫裡玄関前

建物が解体され 石垣と礎石が残るようす

本日の外作務

自坊に戻れば当然の事ながら外掃除から一日が始まりますが、昔と違うのは同じ場所を掃除してもずいぶん時間が掛かってしまうことで流石に歳を取ったと実感します。しかし以前より丁寧さが増しているようにも思います。ただの掃除ではなく心の精進を兼ねての掃除で、仕上がりの風景を見て一人満足しています。誰に褒めてもらいたいでもなく、また見てもらいたいでもなく「掃除三昧」の境地を有難く思うのです。曹洞宗の開祖・道元禅師の言葉に「只管打坐(しかんたざ)」と有りますがまさにその境地で、「只管掃除」だと思います。

掃除の途中で孫がやって来ておもちゃの操作してみせる姿も愛らしく、禅語に「遊戯三昧(ゆげざんまい)」というのがありますが「童心は祖心に通ず」で心が和みます。一に掃除、二に笑顔 三四元気に おかげさま! 今日もお陰様の心で過ごすことが出来ました。南無観世音菩薩 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2865話 】
2021年 06月 21日 談

「 松涛 」 / 斎藤公一氏が額装された 和尚の墨蹟 (2003年)

本日は気温30℃を超える真夏日となりましたが、皆様お元気にお過ごしでしょうか? 梅雨入り宣言が北陸地方にも出されてはいるものの、昨日に引き続きとても良いお天気となっています。

斎藤家満中陰忌法要にて

午前中には、和尚の墨蹟などの表具制作で日頃よりお世話になっている斎藤表装店(春陽堂)・斎藤公一氏のお父様が先般逝去され、本日は枯木堂にて新命副住職も出頭し満中陰忌法要を修業しました。斎藤表装店とは和尚の父でもある先代實道住職の頃より三世代に渡ってご厚誼を頂いており、店主の斎藤公一氏とはフランス・パリを始め多くの墨蹟展開催に於ける表装をして頂いています。

斎藤公一氏ご家族とともに

法要終了後は隠寮にて故人を偲びながらご供養の茶礼をしました。久しぶりに自坊での法務遂行となりましたがやはり格別な気分を味わうもので、妻と妻の友人と一緒に松雲の間で昼食をしながら古刹の初夏の風情を満喫した一日となりました。また部屋の軒先には新命和尚が手掛けた風鈴の涼しげな音が花しょうぶ園に響き渡っていました。友峰和尚より

開山堂渡り廊下 の 風鈴

友峰和尚のちょっといい話 【 第2864話 】
2021年 06月 20日 談

ホテルの窓から 三上山“近江富士”を望む

滋賀北陸教区住職研修会2日目を迎えましたが、朝靄の懸かるなか美しい琵琶湖の景色を眺めることができました。昨日の研修内容は、第1講が「臨済宗の開祖・中国唐時代の臨済義玄禅師の禅風“臨済禅”とは何か」「臨済義玄禅師の教えは正しく伝わっているか」で教学研究所室長・廣田宗玄師が講義をされ、また第2講は蓮華寺住職・羽賀浩規師による「花園禅塾について」でしたが、とても分かりやすく丁寧なお話でした。学生時代に学んだ時より、人生経験を経た今日改めて拝聴する講義は実に新鮮でよく理解できます。「死ぬまで勉強!死ぬまで修行!」とはこの事なのかも知れません。

妙心寺法務部長 慧照院住職・吹田良忠師

さて本日も引き続き午前9時より妙心寺法務部長、慧照院住職・吹田良忠師による人権学習がなされ2日間に渡る研修会を無事に終えました。今回は21名の参加者でしたが、コロナ禍にあって当初予定した人数より多くの御参加を得て皆様には本当に心より感謝申し上げました。

住職研修会 修了式にて

さて一路大安禅寺に戻りましたが、自坊では“お寺で遊ぼう「寺パーク」”が新命副住職指導で開催されていました。久しぶりに賑わいを見せる堂内でしたが、コロナ感染の問題が今年中には収束することを願うばかりです。「おおたにさ~ん」の掛け声とともにアメリカ大リーグ・エンゼルス大谷翔平選手の大活躍のニュースが連日報道されていますが、日本国民にとっても大いに元気の出る話題です。「ゆうほうさ~ん」も引き続き頑張って参りましょう! 友峰和尚より

大安禅寺 境内の紫陽花

友峰和尚のちょっといい話 【 第2863話 】
2021年 06月 19日 談

琵琶湖湖畔にて

今日は滋賀県長浜市に来ています。午後1時より北ビワコホテルGRAZIEを会場に「令和3年度 滋賀北陸教区住職研修会」が1泊2日の予定で開催されるため、昨日は前泊して本日に備えました。

「令和3年度 滋賀北陸教区住職研修会」

滋賀北陸教区 宗務所長挨拶

 

昨年はコロナ感染拡大で緊急事態宣言が発令されていた事から研修会は中止となり、1年ぶりの開催となりました。教区宗務所長に就任して9年目となりましたが、ずいぶんと世代交代も進み今では参加者の最古参となっています。実に光陰矢の如しで隔世の感が有りますが、思えば住職研修会に初めて出席したのは今から46年前で、先代住職(父)と一緒でした。

 

順心寺住職 廣田宗玄師

当たり前と言えば当たり前の事ながら、研修会カリキュラムも今では以前より随分と充実しています。近年、青年僧の修行する期間が短くなっている現状を鑑みると、学僧としての見分を大いに高めて頂きたいと願っています。「学も又修行なり」です。なにかと社会の複雑化が加速する今日にあって、青年僧の皆様には大いなる活躍を期待したいと思います。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2862話 】
2021年 06月 18日 談
大安禅寺の額紫陽花も負けていません!現在素晴らしい開花を見せています。今年は気候が良いせいか、どの花も見事に咲き競っています。残念なことに卑山メインの花菖蒲は惨敗で、土壌にガスが発生してしまい連作障害も加わり悲惨な状況でした。せっかく花菖蒲を期待して御来寺下さった方々には本当に申し訳なく思っています。来年は必ず立派な花菖蒲を観賞頂きたく努力して参ります。 さて久しぶりに現在進行中の本堂修理保存工事、調査解体現場を視察しました。大引や際根太が顕わになればなるほど、建築物の土台を支える荘厳な雰囲気を感じます。鐘楼や式台なども解体され構造物の調査が続けられていますが、建造ではなく調査の為の「解体」ほど不思議な感覚を覚えるものは有りません。ビデオなどでよく見る巻き戻しシーンですね。まるで約300年前にタイムスリップし、今にも当時の宮大工師達が現れるような雰囲気です。皆様も是非和尚と同じ気持ちを味わってみませんか!きっと感動される事必定だと思います。どこからか大工師たちの声が聞こえて来るような気がする視察となったようです。友峰和尚より

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