和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第686話 】
2015年 07月 05日 談

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片岡球子先生のデッサン 父と母、母の妹

7月に入ってからも、「花菖蒲祭」の余韻によってか参拝に来られる方が続いています。今朝方は午前9時より、NHK・Eテレの「日曜美術館」で女流画家・片岡球子が特集されましたが、先般卑山にて収録された「南蛮船図屏風」なども紹介され、今から60年前、先生が大安禅寺に来られ、その屏風絵を模写された時のエピソードなどを交えての内容でした。

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第40回 院展 「静寂」 / 大安禅寺・書院から白蓮を臨む

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デッサン 寺宝の茶道具

久しぶりに和尚も当時の先生の姿を偲び、懐かしく思いました。人それぞれ、人との出会いがその後の人生に大きく影響すると言われますが、少なからず、当時子供だった和尚も先生の絵を描く姿に大きな感動を得たに違いないと思いました。素晴らしい内容の番組と共に、先生の画家としての真剣な生きざまを垣間見たものでした。同じように茶華道を究めようと尽力されている野口美智子先生が、卑山に滞在中のグリフィス教授を訪ねて来られ、昨日に引き続いての楽しいティパーティとなりました。

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ご歓談中のようす

「忙中閑有り」で、身も心もゆっくりできた休日と成りました。ところでこの時期、何処からともなく入ってきた一匹の虫が室内を飛び回る音に、無性に子供の頃を思い出すものです。虫や鳥の啼き声が郷愁を感じさせてくれるのは、昔も今も変わらぬ寺の情景だからかもしれませんね。 人間、ほっとするのは他愛無い事象の中に有ることを感じとる昨今です。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第685話 】
2015年 07月 04日 談

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法務遂行の為に大安禅寺に戻りましたが、午後からは文房流晴心会の野口翠智先生からご招待を頂き、昨晩ニューヨークから来日されたグリフィス教授と共に「花菖蒲祭華展終了・野口社中慰労ティーパーティ」に出席しました。

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野口先生との御縁を頂いてちょうど40年になりますが、この間、卑山でのイベントをはじめ和尚の個展の際にも大変お世話になってきました。社中の皆様も同じく、どのお弟子さんとも約30年以上のご厚誼を頂いており、和気あいあいの楽しい時間をすごさせて頂きました。同席されたグリフィス教授は昨晩日本に到着したばかりで、時差ボケの症状を押しての参加でしたが、昨年のニューヨーク州・サラローレンス大学での個展開催以来、久しぶりの再会ということで大変に喜ばれていました。

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パーティ終了後には、野口先生より御自宅へのお誘いがあり教授とお伺いしましたが、先生がお煎茶を御馳走してくださり大満足の時間を頂いたものです。なにしろ大先生自ら御手入れのお煎茶ですから、その味は言うまで有りませんね。

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整然として清楚な空気感の漂うお茶室での一煎でした。ご主人とも40年のお付き合いですが、和やかなひとときでした。人との出会いほど、人生にとって奇なるものは有りません。不思議なご縁を得て、40年間、変わらぬ交友を続けて来られたことに感謝しつつ帰山致しました。

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さて、明日は午前9時より、NHKのEテレ「日曜美術館」の番組の中で数分間、片岡球子先生と大安禅寺の関係が紹介されますので是非ともご覧頂ければと思います。このことも不思議なご縁でした。どうぞお見逃しなく!! 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第684話 】
2015年 07月 03日 談

DSC04630 (500x375)金沢市・泉小学校の6年生が来山されました

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今日の午前中は、地元の小学校から6年生が「寺カフェ」の取材に来られ、和尚にとって楽しい時間を過ごすことができました。生徒からの質問のテーマは主に「寺カフェについて」ということでしたが、実際に、生徒の代表者数名に御抹茶や金沢銘菓を体験してもらいながら、宝勝寺の歴史を取り混ぜつつの説明となりました。

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元気いっぱい、和尚に質問する子供たち

「寺カフェの一番人気メニューは何ですか?」など質問はどれも子供らしいものばかりで、和尚も丁寧に説明しましたが、子供達にはなかなかの人気でした。

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お抹茶体験の様子を、熱心に写真撮影する生徒たち

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始め緊張していた子供たちも、次第にリラックス…

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「和尚さん、写真撮らせてください!」と、子供達からのパワーをもらいました。

「寺本来の姿は、今日、皆さんがこの寺に来てくれたように、誰もが気軽にお寺に来られるようにカフェを開き、子供さん用メニューもたくさん用意してありますよ!」と説明したときには、生徒たちも本当に嬉しそうでした。目を輝せながらメモを取る姿は「観音様」の姿そのものでしたね。お寺に縁を持つ機会の少ない子供達です。和尚は大学生時代、児童教化研究部に所属していましたが、近くの寺院を借りて子供たちの日曜学校を開いていた時のことを思い出しました。これからも積極的に、学校の自由学習に協力して行きたいと思っています。

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子供たちが帰るのと時を同じくして、小立野公民館の高齢者の方々が来られ、こちらも寺院の歴史案内をさせて頂きました。

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DSC04670 (375x500)地元の方々が寶勝寺を活用して下さることは嬉しい限りです。子供達の生き生きとした笑顔と、高齢者皆様のゆったりとした姿が印象的だった、素晴らしい一日と成りました。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第683話 】
2015年 07月 02日 談

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7月7日は七夕祭りですが、これまでにも何度も何度もお話しして来ましたように、古来インドでは7月7日がお盆の入りで、昔、日本ではどこの御家も縁側に精霊棚を作り、五色の旗を立てて御先祖の霊をお迎えしたところから「棚旗」となったと言われています。15日がお盆の正日で、その間は毎日お供え物をして丁寧に祖先の霊をお迎えしたそうですが、各寺院では現在でも本堂に施餓鬼棚を設けて、御盆供養が続けられています。

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今日は、卑山・寳勝寺の玄関入口に七夕飾りが登場し、寺カフェ利用のお客様をお迎えしていました。五色の短冊には皆様も色々なお願い事を書くと思いますが、元来はお願い事では無く、先祖への感謝の言葉を書いたとも言われています。そもそも昔は人生約40年と短命で、しかも日々、国盗り戦争が絶えない時代。庶民は只ひたすら御先祖様に感謝の念を捧げる事により、家の安泰と長寿を願ったに違い有りません。今日の長寿社会からは想像もつかないほど厳しい社会背景の中での「祖霊供養」が「棚旗祭り」だったと想像します。

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志納所に、夏の風物詩「団扇」の墨蹟が登場

今では綾小路きみまろさんの「ぴんぴんころり」なる歌が発売されるほどの長寿社会。「仏」はますます「ホットケ」になって行くようです。しかしながら「ぴんぴんころり」とはまるでキンチョールの宣伝のようですね。今や「直葬時代」、人間もまもなく「安楽死時代」を迎えるのかも知れませんよ。7月7日はお盆の入りです。皆様、お仏壇をお掃除し、御先祖様の好物だったものをお供えして感謝の言葉を捧げましょう。「南無観世音菩薩」友峰和尚より

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清風竹林に在り

友峰和尚のちょっといい話 【 第682話 】
2015年 07月 01日 談

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「浴衣の君は ススキのかんざし・・・・」吉田拓郎さんの「旅の宿」の歌詞では有りませんが、午後の寶勝寺カフェに素敵なお嬢様お二人が浴衣を着てやって来ました。御一人は日本の女性、もう一人の方はロシア人の女性でした。

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7月11日土曜日、午前9時半から放送予定の金沢HAB放送局の番組「土曜はドキドキ」の収録撮影が卑山で行われました。昨夜からの雨も午後には上がり、清々しい風が吹く中でのロケとなりましたが、撮影中にも何組かの寺カフェ利用のお客様が来られ楽しい雰囲気の中で進められました。金沢・福井・富山と来る11日に放映されるそうですから、是非ご覧ください。和尚も僅かな時間ながら登場しますよ!

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アナウンサーの金子美奈さんとともに

地元メディアによる取材は本当に有り難く思っています。最近では近くから寺カフェを訪ね下さる奥様方も多くなり、感謝しています。和尚の金沢寺院における活動はまだ始まったばかりですが、少しずつ実を結びつつあるようです。

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楽しい対談となりました

その後、一服する間もなく本寺から頼まれた色紙書きをしましたが、筆を持つ指に力が入らないというジレンマに襲われながらの宿題に挑みました。あえなくダウン!? こんな時もあると以後は休息となりました。手足を大の字に伸ばしてゴロリンゴロゴロダラダラゴロゴロ・・・。和尚は身長が181センチ有る為か、足指を動かすまでの時間がかかっているような妙な感覚、これも歳のせいかな? ふと吉田拓郎さんの「旅の宿」の歌詞の続きを口ずさんだものでした。「熱燗と徳利の首つまんで もう一杯如何なんて 妙に色っぽいね」なんてね、「妄想三昧」の休息日となりました。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第681話 】
2015年 06月 30日 談

DSC04601 (500x375)金沢市・花と緑の課 担当者の方との打合せ

本来なら火曜日はお休みですが、今日は午後から卑山霊園打ち合わせが予定されており、午後からの会議の準備をしました。なにしろこれまでの一か月間は休息日が無く、ここに来て身体がずっしりと重く思うように動かない感じで、やはり人間、週に一度は大休息が必要ですね。今年のテーマは「遊戯三昧」ながら、どうにもテーマとは裏腹の「仕事三昧」が続いてしまっています。御釈迦様がその辺のところをどのようにお示しになられたかは知る由もありませんが、「一日作さざれば一日食らわず」と有りますから、日々のほど良い仕事は必要ですね。

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会議のようす

さて、皆様はいかがお過ごしでしょうか? 最近、意外な方々から「和尚さんのブログ、毎日見ていますよ!」というお言葉を頂きます。いやはや本当に嬉しいお言葉です。ところで、ブログ「ちょっといい話」ですが、読者の皆様にとって本当にいい話になっているかどうかは分かりませんが、和尚としては365日平穏無事に過ごせることが一番ゆえに一年を通しての「ちょっといい話」ですから、「好事も無きに如かず」といったところでしょうか。要するに「無事」が一番ですね。午後からの寶勝寺霊園整備会議も金沢市当局との打ち合わせにて、東京からの関係者を交えての懇談でしたが、これも無事に終了できました。同時にニュースでは新幹線内での事件の続報が伝えられていました。やはり「一日の無事」こそが何よりの「いい話」に違いないと思いました。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第680話 】
2015年 06月 29日 談

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昨日は午後の法話終了後、小松市に新しく完成したペット霊園の霊堂見学ならびに完成記念パーティに出席しました。ペット愛葬社が主催する霊堂は、石川県内に既に2か所ありますが、これで3か所となり、利用される方々には大変便利になりました。パーティには工事関係者を始め動物病院の先生方が出席されていましたが、近年の少子高齢化社会においては、家族動物の果たす役割が重要であることは勿論、この度の動物供養堂の完成は子供たちの情操教育にも大きな影響を与えるものと和尚は思います。動物たちの寿命は人間より短いものが多く、子供たちが家族動物の死を見つめる事は、命の尊さを身近に自覚する事にもつながります。ペット愛葬社社長・中村修二様のご挨拶も、家族動物達への思いやりの心が伝わる素晴らしい言葉でした。寺町には、金沢動物供養寺として寶勝寺近所の西方寺様が有り、毎日多くの方がお参りされています。さて、一夜明けて、朝一番のお仕事は寳勝寺の庭木の消毒作業から始まり霊園の除草剤撒きと多忙を極めました。夏草は本当に伸びるのが早いので、草引きが間に合いませんね。ここんところは除草剤の力に頼るしかありません。 時代が忙しくなればなるほど仕事も増え、文明の力に頼らざるを得ないというジレンマに陥りそうな昨今です。外仕事が終わって一段落したところで頂いたアイスクリーム!「なんて美味しいんだろうか!」これがホントの「愛すクリーム」。友峰和尚より

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午後、若きイケメンの御二人から色々な説明を受けました。

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友峰和尚のちょっといい話 【 第679話 】
2015年 06月 28日 談

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とうとう本日、千秋楽を迎えました。1か月間に渡った第32回「花菖蒲祭」、沢山の来園者で賑わった花菖蒲園も名残花が終わりを惜しむかのように可憐に咲いていました。今日も雨上がりの園内をゆっくりと参拝者の方が散策されていましたが、多くの方々の御支援を得ながらのお祭りも無事に幕を閉じようとしています。寺内では文房流晴心会・野口翠智社中の皆様による生け花展が好評を博していました。午前中に、野口社中の黒川様・渡辺様がお花直しに来山され、一緒に愈好亭でお茶を頂きながら今回のお礼を述べさせて頂きました。

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この一か月間、多くの来訪者方々とたくさんお話し出来たことが、和尚にとって何よりの喜びの時間となりました。また、久しぶりに副住職に代わって「生き生き法話」を二回致しましたが、これ又のんびりゆったり、遊び心の如くにお客様との距離感を縮めての楽しいお話でした。嗚呼!和尚も随分と歳をとったものだと改めて感じました。

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明日からは気分を一新して、7月お盆の行事に専心して参りたいと思います。この一か月間大変お世話に成りました、お茶お花の各流各派の御社中の皆様方には心より厚く御礼申し上げます。本当に有り難うございました。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第678話 】
2015年 06月 27日 談

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滋賀北陸教区花園会役員会が彦根で開催され、今年度の活動計画についての色々討議がなされましたが、午前中には会議を無事に終えて帰山致しました。梅雨時期を迎えての大安禅寺一帯は実に趣が有って、参道に植えられたアジサイ群が見事なまでに咲き競っています。一か月に渡った花菖蒲祭も愈々明日で千秋楽を迎え、新命副住職が法務で留守をする為、午前午後の法話は和尚がすることとなりました。お時間の許す方は是非ご参加ください。寶勝寺でも法話が始まっていますが、最近の話題を取り入れながらの「楽く楽く法話」となっています。

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夕方には、大安禅寺責任役員総代・藤田様そしてペット愛葬社社長の中村様が訪ねて来られ、しばし世間話も交えての三者談話会となったものでした。そこへ新たに飛び入りで2名の「寺ガール」が加わり、お茶をしながらの懇談会となりましたが、やはりお寺は賑わいが一番ですね。

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一日中降り続いた雨さえもまたお友達です。禅問答に、『鏡清禅師あって僧に問う。門外これ何の声ぞ? 僧答えて曰く「雨滴声」』と有りますが、雨だれの音もこれまた風流中の風流です。雨だれの音の中に心の安らぎを感じるのは和尚だけでしょうか? カエルの鳴き声もまた風流ですし、六月の清風に揺られ竹のこすれる音も風流です。真理と向き合うことの少ない現代社会、いちど思い切って一人っきりになる事も又、風流なのかも知れません。明日は千秋楽、全身全霊で法話に臨みたいと思っています。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第677話 】
2015年 06月 26日 談

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早朝、朝顔の植え替え

地元某テレビ局の取材がまもなく寶勝寺で有ります。これまで、各局の取材目的は「寶勝寺・寺カフェ」についての和尚のコメント要請でしたが、今回は対談方式で、実際に寺カフェを利用して頂きながらのお話となるそうです。

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沢山のお水をやりながら

「禅寺とカフェ」一見ミスマッチのように思えがちですが、そもそも昔からの禅語に‏「喫茶去(きっさこ)」と有るように、その意味は「どうぞお茶を召し上がれ!」で、お寺とお茶は古来より切っても切れない縁を有しています。現在日本で流通しているお抹茶のルーツなどは、禅宗の高僧・栄西禅師が1191年に中国からお茶の木を持ち帰り、「抹茶」として日本全国に広めて有名になったというくらいですから、いわば禅寺でお茶を振舞ったのは栄西禅師が元祖ということでしょうか。

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「日中友好の朝顔」独特の曲線を描く葉

少々お話が飛躍しそうになりましたが、「お寺」という意味そのものもインドでは「ビハーラ」と言って「休憩する、憩い安らぐ場所」という意味ですから、全くに寺本来の姿こそ多くの市民の心安らぐ唯一の場所となることだと思われます。寶勝寺も最近では、寺カフェのお客様とは別に、和尚を訪ねて来られる客人も増えてきました。その際もお茶を振舞いますが、どうやら「お茶を飲みながらの会話」は、より親しみを増していくようです。

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一日休まず伸びる新芽‏

お茶が取りもつ仏縁です。若者の寺離れが加速する現代社会に有って、今、卑山・寺カフェには多くの老若男女が集っています。‏「笑う門には福来る!怒る門にはホスピタル!涙の門には縁来る!」多くの方々との仏縁を結んでいく寶勝寺、いよいよその真価が問われそうです。友峰和尚より

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