和尚のちょっといい話
バヌアツ、ポートビラのサイクロン被害がトップニュースで報道されていますが、近年の自然災害被害には驚きを隠し得ません。今、国連防災世界会議が行われていますが、もはや一国の対策では災害リスクを減らすことは不可能で、早急な解決策を願いたいものです。地球温暖化現象を危惧する声が叫ばれて久しいわけですが、今後も地球上のいたるところで自然災害が拡大して行くと思われますので、我々も油断しないように防災グッズなどに日頃から関心を持って備えておく必要が有りますね。「災害は忘れなくてもやって来る!」です。そんなニュースとは裏腹に、金沢市は穏やかな暖かい陽気となっています。北陸新幹線開業のニュースも地元では熱気冷めやらぬ状態で、さかんに続編が報道されています。首を長くして待ちに待っていた新幹線開通は、地元の人々にとって久しぶりに味わった幸せな気分だったと思います。暗いニュースの多い今日、金沢だけは、金箔のようにいま一番輝いているようです。ところで先日、宇治の黄檗山・萬福寺を訪れたとき大発見が有りました。寶勝寺に保存されていた六角形の台、何に使うのかと今まで思って居ましたら、なんと写真の如く、木魚台であった事が判明しました。
さっそく設えてみました。これで和尚も一安心です。腰の悪い和尚には大変嬉しい発見でした。今後は椅子に腰を掛けて御経を唱えることが出来ます。皆さん、人間の脳の記憶能力の素晴らしさに改めて感心させられた出来事でした。「南無さん!!」 これはあんまり「カンシンセン」???って! 友峰和尚より
さあさあ御立合い!これが新幹線でござりまするよ!!北陸の皆様、お待たせしました、御立合い!なんて。昨日は開業初日ということで、夕刻お寺の戸締まりをしてさっそく金沢駅に向かいました。これまで何度も何度も新幹線に乗りましたが、流石に地元に来るとなると話は別で、大変感動いたしました。乗車するわけでも御見送りするわけでもありません、ただただ、開業記念の入場券と新幹線車両とのツーショット写真を撮らんがためのアクションです。撮り鉄では有りませんが、写真の如く記念の一枚です。
多くの人で混雑する駅舎構内には、またまた感動しました。笑顔笑顔笑顔笑顔・・・・の皆の衆。寺に戻れば北陸新幹線の特番ニュースでもちきりでした。和尚も地元の方々と喜びを分かち合えたことをこの上なく嬉しく思いました。福井には8年後に開通とか。再び感動できる日を心待ちにしています。明けて興奮冷めやらぬ快晴の朝を迎えました。昨日も天気に恵まれ、今日も快晴です。神仏の有りがたき御加護です。寶勝寺にも春がやってきましたよ。寺カフェには、東京からのお客様もお見えになっていました。和尚は、いつも大変お世話になっている少林寺の奥様を寺カフェにお招きして、しばしのティータイム。
助野さまが御来山くださいました
ブログをご覧頂いて居る皆々様、是非是非ご来寺ください。まもなく桜の季節です。犀川の堤防沿いの桜並木は毎年、見事な開花を見せますよ。「新幹線が春を連れてやってくる」とは金沢市のキャッチフレーズです。春はもうそこまでやって来ているようです。友峰和尚より
「とうとう」「やっと」「ついに」、北陸新幹線が本日開業しました。東京と北陸を直結した大動脈は今後の産業や観光はじめあらゆる方面での発展が期待されています。特に都市圏約1300万人の人口流動は魅力的ですね。北陸地方の全人口を合わせても300万人足らずですから、やっぱり新幹線の開業は北陸地方に住む者にとっての悲願だったと思います。寶勝寺も本堂の全面修復工事を完了して、今日より元の玄関に修復された式台が解放され、早速に寺カフェのお客様を迎えました。
なかなかの評判で、今までの本堂からの入場と違い、写真の如く気軽に入れるようになったのが良かったと思っています。明日は日曜日、多くの観光客が金沢を訪れているため、丁寧な「おもてなし」を心掛けて行きたいと思っています。
桂岩寺様(寺町1丁目)、現代写真スタジオの加茂様がお越しくださいました。
和尚も観光客の要望に応じて記念写真など手伝っていますが、今後は法話を通してコミュニケーションをしていきたいと願っています。さてさて、新幹線開業を記念するイベントが金沢駅構内で盛大に行なわれているとか。和尚もちょっと覗きに行ってみたいと思います。またご報告いたします。友峰和尚より
お彼岸会を前に気候も寒暖を繰り返しています。昨日までの冷気も今日は一変してポカポカ模様の天気。人間の心も気候の変動に左右されながら一喜一憂する毎日です。和尚としては、この月は慌てず騒がずに努めてのんびり過ごしたいと願ってはいるものの、なかなか周りはそうさせてくれないのが現状のようです。お寺は彼岸会の準備に入りつつありますが、境内の掃き掃除ほど楽しいものは有りません。若葉の匂いは浄土の香りのように心を和ませてくれます。木の芽を喰む小鳥たちのさえずりもまた格別の心地よさです。
「春彼岸 菩提の種を 蒔く日かな」なんて歌が有りましたが、本当にそう思います。和みの種を蒔きたい心境になりますね。ご先祖の恩に深く感謝しながらお彼岸会をお迎えしたいと願っています。友峰和尚より
臨済宗妙心寺派・全国宗務所長会議を無事に終え、一路大阪に向かいました。孫達との久しぶりの再会でも有りますが、卒業式の時期ということで学生さん達の姿が目立ちました。明後日、3月14日がホワイトデーだそうで、色々なお店が賑わいを見せて何とも楽しそうな雰囲気が伝わって来ます。また、14日は金沢ー東京間、北陸新幹線の開業日でもあり、どこもかしこもお祭り気分。春の到来はたくさんの夢を運んでくれる季節ですね。
さて、外孫たちとの再会、今朝方までの会議が嘘のような、穏やかな時間が流れて行きました。孫たちとのなんでもない戯れがとても幸せに感じたひと時となりました。友峰和尚より
寶勝寺境内の木々もこれまでは自己流で剪定してきましたが、御堂の全面修復を機に専門の庭師さんにすべての庭木の剪定をしてもらいました。写真の如くに、散髪したかのようにさっぱりとしたお庭に変身しました。
これからどんどん新芽や若葉を吹いてくるので、きっと見事な枝ぶりを見せてくれることと期待しています。新幹線開業まであと三日間です。境内の整備と合わせて間に合わせたいものです。
さて、和尚は会議に集中あるのみ! 各宗務所長様のご意見を拝聴するのも、なかなか勉強になりました。会議は明日までですが、京都は信じられないくらい冷え込んでいます。 夜は懇親会、般若湯で身体をしっかりと温めたいものですね。ウイ。友峰和尚より
濟 東英 様です。
思いもよらない春雪の中、一路京都に向かいました。全国宗務所長会議に出席する為ですが、今日より三日間に渡って大本山妙心寺・宗務本所で会議が行われます。最近ではテレビ番組もマンネリ傾向にあるためか、ついにお坊さんのバライティー番組が登場して話題を呼んでいます。爆笑問題がMC役となって僧侶の本音を聞き出す番組ですが、和尚が見ていても本音とは程遠いもので、宗教家相手のバラエティー番組制作の難しさを感じます。 確かに、お坊さんが身近な存在として感じられる事には良いのですが、なんと言っても「お笑い」的要素を要求される為、誤解を生じやすい面があります。近年の若者たちの宗教離れが加速する中での爆笑問題が主催するお坊さん番組、今後どのような展開となるのか、見守って行きたいものです。
さて、宗務所長会議は極めて真面目で真剣な討議がなされる場所。宗教家としての新年度活動方針を論議する為、バラエティー番組とはほど遠い空気感の会議が始まろうとしています。久しぶりの大本山妙心寺詣ですが、和尚も身体の衰えと共に感動する事も比例するかのように無くなって来ています。色々な意味で、妙心寺に参拝することは初心に帰ることの出来る唯一のチャンスと思っています。ボーズビーアンビシャス、ボーズ、ボーズビーアンビシャス。友峰和尚より
式台復元工事視察 / 金沢市・歴史建造物整備課 新保さまとともに
昨年はこの時期、金沢市「しいのき迎賓館」で和尚の墨蹟禅画展が開催されていましたが、あれから一年を過ぎた今、新幹線開業を目前に控えて金沢市全体が盛り上がりを見せています。刻々と変化を見せて行く人間社会において、新幹線の開通は尚一層その度合いを早めて行くようです。寶勝寺も本堂の全面修復工事を終え、新幹線開通に歩調を合わせるかのように寺カフェ並びに法務の再出発の準備に入っています。この14日が開業日ですが、東京まで2時間半、北陸に住む人々にとっては日帰りも可能な乗車時間ということで実に魅力的な乗り物となりました。和尚もこれから法務の合間を見ては東京に行ってみたいと楽しみにしています。
復元された正面の引き戸を確認されているところ
土間の洗い出しのようす
今日は式台(玄関)の最後の仕上げの工事に立ち会いましたが、これで全ての工事が終了となりました。桜の季節を前に、寺カフェのお客様も日々増加しつつあります。間もなく和尚の法話も始まりますが、ブログをご覧の皆様も修復工事を終えた寶勝寺に是非ご来寺くださいますよう心よりお待ち申し上げております。
明日からは京都・大本山妙心寺での「全国宗務所長会」に出席致しますが、愈々来月新年度を迎えるにあたり、俄かに慌ただしさを見せ始めた宗教界のようです。「一期一会」の人生です、全力で法務に専心して参りたいと思います。友峰和尚より
床の間の掛軸が替わりました。サラローレンス大学個展開催記念の掛軸です
人間の頭の重さは相当なもので、和尚など長時間にわたって書を書く為に、前かがみ状態での動作となり、首にかかる負荷が大きくなります。生活習慣病の如く常に肩こりが発生するわけですが、人間の体重の12分の1を占めるこの約8キログラム程の頭こそが”自己の運命”を左右する本体であるとすると、いっそう不思議に思うこの頃です。和尚は身長が181センチメートルあるため、布団からはみ出した足の指を無造作に動かしてみる時、布団に隠れた胴体のさらに上の、脳からの指令を受けて動く足指に感動しています。自分の心の指令と連動して働く「脳」の働きこそ、「摩訶不思議」な神秘的世界に他なりませんね。
無心の状態では一切が不動の暗黒世界でありますから、「五感」と「脳」と「無心」とが連動して世界が創造されていくのだと思います。そうなりますと、「脳」の働きを普段から活性化させておく必要に迫られます。一番効果があるのは坐禅で、次が掃除です。「坐禅」と「掃除」、この「静」と「動」の行動が、「脳」を活性化させていくと和尚は思いますね。最近は「認知症患者」に対する色々な対応策が述べられていますが、要は如何に「脳」を退化させないかに懸っています。「人間は考える葦である」とはパスカルの言葉。やはり、人間は最後の最後まで「脳」を使っていくことが大切のようですね。さて皆様はどう思いますか?「イエス」それとも「ノウ!!」 友峰和尚より
朝、5時半起床で小雨模様の中を一路、自家用車で京都府宇治市・萬福寺に向かいました。滋賀北陸教区「花園会役員研修会」が黄檗宗大本山萬福寺で開催された為で、途中、役員3名も乗車して高速道路を走らせました。3時間ほどのドライブで萬福寺に到着。教区の多くの役員皆様とも合流し、早速に団参諷経が「大雄寳殿」にて行われ、山内拝観に引き続いて講話がなされました。
写真の如く、大本山萬福寺は流石に天下の名刹だけあって、多くの伽藍を備えた荘厳な佇まいでした。和尚も学生の頃にいちど訪ねたような記憶が有りましたが、その当時とは随分違った感覚でした。お昼には名物の普茶料理を頂きました。
午後からは塔頭寺院でもあります「宝蔵院」を尋ね、寺に収蔵されている一切経の版木を見学しましたが、三百年前の印刷技術を版木から垣間見た感が有りました。筆舌に尽くしがたい当時の禅僧の仏法伝授の辛苦の跡が偲ばれます。
役員研修会は、普段触れることの出来ない禅寺の奥深い部分を実地見聞する事を主眼としています。今回の研修では、一般参拝者が立ち入ることの出来ない建物の中を拝観することが出来ました。禅の修行を身近に感じる瞬間でもあります。また黄檗宗独特の、本場・中国スタイルでの読経聲明(どっきょうしょうみょう)も拝聴できました。本当に充実した研修の一日、「あなたの知らない世界」がまだまだこの世にある事を知った花園会役員研修会となりました。皆様も是非いちど、宇治市・黄檗山萬福寺をお尋ね頂きたいと思います。友峰和尚より