和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第313話 】
2014年 06月 26日 談

今年の10月22日より28日まで、ニューヨークのサラ・ローレンスカレッジで和尚の個展開催が予定されていますが、今日はその打ち合わせのために大学の教授でもありますグリフィス・フォークさんが息子さんと一緒に卑山に来られました。

この数日間は、スケジュールの入念な打ち合わせになりますが、今日は関係者と共に歓迎会を予定しています。勿論のことニューヨークでの個展は初めてとなるだけに、準備が進められる中で期待も大いに膨らんでいきます。世界には多くの芸術家が活躍されていますが、和尚も書画を通して「ZEN」の心を伝道していきたいと願っています。書道はあるがままに心を伝える手段としては最適で、特に禅僧の墨蹟は「無心の端的を現わす」ものであるだけに、個展当日には書のパフォーマンスも予定されています。時々、平成23年10月パリ・ポンピドゥーセンター広場での墨蹟パフォーマンスの事を思い出します。初めてのパリでの個展そして広場でのパフォーマンスでした。ありえない、夢のようなひとときでした。

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多くの方とのご縁を得ての実現でした。今回も、40年来の友人でありますグリフィスさんとの御縁でニューヨークでの個展開催となりました。グリフィスさんが日本で勉学中であった時からの出会いが、今回の個展開催に導いてくれています。いつしか月日が過ぎゆき、今ではサラ・ローレンスカレッジの人文学部長で宗教学教授、仏教学博士です。本当にありがたい仏縁ですね。今回も文房流の野口翆智先生、そして社中の皆さんも同行して頂けることとなりました。ニューヨークは二度目の訪問となりますが、最初に行ったのはもう40年前のことですから今回の訪問を本当に楽しみにしています。多くの方との出会いを得ながらさらにステージアップしていきたいものです。さらに参ぜよ三十年!!今やらねばいつできる! 禅の真骨頂は、今を生きることに全力投球です。

「ジャズ聞きて 友と語らん 初夏の寺」友峰

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友峰和尚のちょっといい話 【 第312話 】
2014年 06月 25日 談

六月も残り一週間を切ってしまいました。間もなく七月お盆月を迎えようとしています。和尚の7月は極めてハードな日程となっており、7月7日の「寳勝寺七夕夜カフェ」に始まり11、12、13の盂蘭盆会、14日は北陸司厨士協会物故者供養祭、18日から8月2日までの「荒木芳栄個展」並びに「寳勝寺日中友好の朝顔を愛でる会」など、主だったものだけでもこうですから、自身の健康管理が心配されます。夏バテを防ぐ手立ては十分な睡眠をとることだそうですが、本格的な夏場を迎えての備えも必要ですね。皆様はどのような健康管理をされていますでしょうか?

さて、1か月に渡った大安禅寺の花菖蒲祭。お花も名残花となっているようですが、紫陽花は今も見事な色合いを見せ拝観者の心を和ませているようです。それにしても今年の紫陽花の咲きっぷりは見事でした。色も艶やかで、お花の大きさも例年より大輪が多くダイナミックに咲き競ったように思います。この紫陽花も、中には20年以上たった株もあり、年々、花数を増やしているようです。来年にはバラ園の苗も成長していますので、「花菖蒲と薔薇と紫陽花とのコラボレーション!!」ということで今から待ち遠しく思っています。今後もお花を咲かせる為の努力が続きますが、和尚の人生テーマ「心の花を咲かせましょう!」をモットーに頑張っていきたいと思います。

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七夕飾りを準備中・・・

7月7日の寳勝寺でのイベント「七夕夜カフェ~法話と星祭り祈願~」には皆様是非ご参加ください。夕方6時開始です。ジャズ生演奏とキャンドルアートに創作洋菓子とカフェ、楽しい話に祈願祭と盛りだくさんのメニューで皆様をお迎えいたします。お寺での夜カフェです。きっとご先祖の御霊も一緒に参加して下さることと思います。七夕は棚に旗とも書きますように御精霊来でもありますね。昔はお家の縁側に盛大に精霊棚を造り、精霊旗を立ててご先祖の霊をお迎えしたと聞いております。どうかごゆっくりと七夕の夜をお過ごしいただきたいと願っています。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第311話 】
2014年 06月 24日 談

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6月22日、大安禅寺にて開催された特別催事「大涅槃図・涅槃会大法要ならびに涅槃図絵解き」

一昨日、大安禅寺で開催された「涅槃図絵解き講座」は大盛況でした。滋賀北陸教区青年僧の会主催で開催されましたが、午後2時半より卑山収蔵の大涅槃図・涅槃会法要に始まり、長野県長谷寺の寺庭・岡澤恭子講師様の「涅槃図絵解き」のお話は実に法悦を感じさせてくれるに十分な素晴らしい講座となりました。

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およそ250名近い聴衆の方々も、大きな感銘を受けたことと思います。新命副住職の発案で企画されたこの講座は、今後のお寺の活動方向を示す上でも大変に意義深いイベントとなったようです。今回は特に、滋賀北陸の臨済宗妙心寺派の青年僧が主体となって開催されたことも和尚はうれしく思いました。宗教離れの進む今日、宗教本来の原点に立ち返って、「死」とは何か「生」とは何かを問いかける手段として「絵解き」というわかりやすい手法で説くことは、老若男女を問わず自然に受け入れられていきます。青年僧の活動に今後も大いに期待したいと思います。

さて、金沢・寳勝寺にても、来る7月7日の七夕の夜に、寺町活性化イベント「”七夕の夜のキャンドル寺カフェ~法話と星祭り祈願祭~」が開催されることとなっています。今日は、午後2時より関係者の皆様との打ち合わせがありました。

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「七夕の夜のキャンドル寺カフェ」打ち合わせの様子。桂岩寺住職はじめ関係者の皆様です。

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左より 現代写真スタジオ(寺町)・加茂正光さま と 堀田洋菓子店(扇町)・堀田茂吉さま です。

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左より 株式会社ビットストリーム・前田尚毅さまとクウォーターズ・森 幸洋さま、
そしていつもご厚誼賜っている才田さまです。

当日は、金沢市の老舗洋菓子店である「堀田洋菓子店パティシエ・堀田茂吉氏の特別七夕ケーキ」が披露され、あわせて浅野博美さんのキャンドルアートが展示されます。

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堀田さまのお話しからは、ケーキ作りに対する思い遣りが熱く伝わってきました。 / 住職撮影

お寺の活動の在り方には今後も、工夫が求められています。多くの方々とのコミニュケーションを通して、寺院が大いに活用されることを望んでやまない今日この頃です。どうか、7月7日には皆様お誘いあわせの上、是非ご参加くださいますようお待ち申し上げております。友峰和尚より

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第310話 】
2014年 06月 23日 談

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除草剤を散布中・・・ / 寳勝寺境内にて

ちょっと留守をしたら、寺の周りは草ぼうぼうです。

「夏草や兵者どもが夢のあと」なんて、感傷に浸っている場合ではありません。お天気情報では今日から一週間は晴れるとか。この機を逃してはならないと午後から除草剤の散布と草引きに精を出しました。ずいぶん昔の話ですが、除草剤が初めてこの世に登場したころでしょうか、ある御方が新聞のコラム欄で「慈悲深い禅僧!雑草にも水やり」なんていうコメントを出されていましたが、それは和尚のことでした。実は、大安禅寺の古い参道は山門から約200メートルぐらい続く石段で、その参道をいつも綺麗にしておくことは至難の作業でした。除草剤が発明されるまでは当然のことながら寺族総出で草引きと掃除をしていました。薬が発明されてからは天気の良い日を見計らってジョウロで除草剤をまいていたわけで、何も知らないその御方には、和尚の行為が”慈悲深い禅僧”に見えたというわけでした。フムフムなんとも言葉がありませんね。面白い話です。全く逆の行為でしたから「ノーコメント」ということでしょうか。そんな昔の出来事を思い出しながらの作業でした。

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嗚呼!どうしてこんなにやることが増えていくのでしょうか。

神様お願いです、お助けを! 愚痴が出てしまいました。ごめんなさい。昨日はあんなに楽しい一日だったのに。でも、お墓のお掃除ですからきっと「霊」の皆様も「お礼」を言ってくれていると思います。それで満足です。ブツブツ言いつつ作業を終了しました。そういえば午前中に、マレーシアから仏教徒の若い僧侶が訪ねて来ました。遠い遠い国からのお客様で、日本で修行したいとのことでした。真剣に真理を求めての旅で、本当に頭の下がる思いです。お掃除で文句を言っている場合ではありませんね。でも、お坊さんのことを英語で”モンク”って言うから、やはり文句が多いのも仕方ありませんよね。どうやら除草剤が和尚の頭にも影響したようです。この辺で今日は終わりにしましょう。「口は災いの元」、いわじいわじ。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第309話 】
2014年 06月 22日 談

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「歩々清風起こす」

「歩々清風起こす」

本日の文房流晴心会・野口翠智社中のお茶会のテーマです。

9時の献茶式に始まり、終日にぎわいを見せたお茶会となりました。

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 野口翠智先生とお孫さん

野口先生とは、33年に渡る御法縁を頂いています。生け花と御煎茶席を担当していただいているわけです。大安禅寺で初めて「重要宝物展」を昭和57年に開催して以来のお付き合いで、先生のお弟子さんもすでに三代目のお嬢様が御点前を披露されています。本当に長きに渡ってのご縁ですが、今回のお茶会に合わせてその記念に「枇杷の図」の掛軸を贈呈させていただきました。

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 「枇杷之図 ~歩々起清風~」

 

前々からの先生の御希望で、先般、金沢市・しいのき迎賓館で個展を開催したことを機に完成させた作品です。今年は10月にニューヨークでの個展開催が予定されており、野口先生始め社中の皆様も同行して下さるということでこの御法縁に和尚も感謝しています。

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「歩々清風起こす」とはまさにこのような御縁を意味した言葉で、毎年、野口翠智社中の華展と御茶会が開催されるたびに、先生をはじめとして社中の皆様の実に爽やかで礼儀正しい立ち振る舞いに接するとき、言葉を超えた心の洗われる心境になります。生け花も年々レベルアップを続けています。三代目の若きお弟子さんへと確実に文房流の極意が伝承されているようです。

ひと口に30年の御法縁と言いますが、振り返れば和尚も30歳代だったわけですから、随分と長い長いお付き合いですね。お茶の言葉に「淡交」という語がありますが、本当に、「風薫る」間合いでのご縁を頂いていたと思います。枇杷の実が一層実りを付けることを爽やかな風と共に祈念したいと思います。

社中の皆様、今日は本当に素晴らしいお茶席を披露していただき、心から感謝申し上げます。友峰和尚より

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【本日もたくさんの方々がご来山下さいました】

      12岐阜市より、伏重産業株式会社・伏屋広行様ご一行様 
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越前市より、長田製紙所の長田和也さまご一行様

 

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金沢市より北條直敬さまご夫妻 と 彦根市より辻哲夫さま

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__ 2坂井市より、野口義博さま

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そしてこちら、渓仙舎前の境内にて”結び苔玉”を販売される、大安寺観光協会会長の藤田通麿さまです。

 

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大安寺地区で育った実生をひとつひとつ手作りされた、心身を浄化する”癒しの苔玉”

 

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大安禅寺檀信徒の中内豊さま
 

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大安寺観光協会の”結び苔玉”、大盛況でした。 たいへんおつかれ様でした!

 

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大安禅寺・世話方の宮田康孝さまです。 

 

 

 

 

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第308話 】
2014年 06月 21日 談

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午前中より「身体を癒す一日~みんなの保健室とカイロプラクティック体験~」が行われました。日ごろから一度体験してみたいと思っていましたが、今日は新命和尚の発案で初めて卑山において実施されました。和尚も腰痛持ちの為、早速に体験ということで施術を受けたわけですが、なるほどカイロプラクティックの良さの一端を体験できました。人間は360の骨節でできていると言われます。長い人生の間には骨のゆがみが生じてくるのも無理からぬ話ですね。

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今日はほんのさわりの部分だけの体験でしたが、施術を終える頃には体全体がすっきりした感じでした。和尚のようにもはやスクラップ寸前の身体状態では効果も望めないと思いましたが、どうしてどうして、結構効果有りと感じ取ったものです。どうぞ皆様もいちど、カイロプラクティックを体験してみてください。このような企画はお寺では初めてでしたが、体の健康と心の健康は一体のものですから、今後も大いに続けていってほしいものです。

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大安禅寺檀信徒の古賀恭輔様と、三上裕輔様、お母様がご来山下さいました。

 

土曜日ということや、また和尚のブログの呼び掛けに応えてくださっているかのように、今日も多くの友人が来て下さいました。嬉しいですね。明日は愈々、御茶席も最終日を迎えます。文房流晴心会野口翠智社中の皆様による生け花展とお茶会です。ぜひご参加ください。

日曜日の過ごし方は皆様それぞれに工夫されていると思いますが、和尚が最近つくづく感じるのは”体のこわばり”ですね。なるほど筋肉は常に動いていての働きです。じっとしていればどんどん硬直していくような気がします。自分で自分の体をいたわることがどんなに大切なことか、しみじみ思いますね。やはり自分の体は借り物です。日頃からの入念な手入れが必要ですね。本日は「身体を癒す一日」がイベントのテーマでした。本当に、和尚にとって反省も含めて有り難い一日であったようです。友峰和尚より

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第307話 】
2014年 06月 20日 談

 

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富山県魚津市より、石川雅朗様・貴佳子様ご夫妻が花菖蒲祭へ御来山くださいました。
新命副住職、パソコン技師の増田氏とともに記念撮影

  「うどん大好き!」とは、富山県魚津市にお住まいの石川製麺株式会社会長・石川雅朗さまの御言葉ですが、今日は奥様と大安禅寺を訪ねて下さり、自社製品の麺類と奥様手造りの玉ねぎを頂きました。 以前寳勝寺に来られた時に、会社のキャッチフレーズとして「うどん大好き」を掲げていると聞き及んで、半切にその言葉を書いて差し上げたところ、今回、表具されて持参されたため早速に箱書きをしてお渡ししました。そもそもお遊びで書いたもので、まさか表具されるとは思ってもみませんでしたから嬉しいやら驚くやらで、今後、床の間に飾って置くそうですよ。まあまあそれならばと記念の写真を撮りました。今後うどん大好きの方が増えることを願っています。 IMG_4213 さて、今年は花菖蒲祭第2週目に生けてくださった未生流福井支部の皆様の撤花が有り、終了後、社中の皆様と無事終了の和合茶礼をしました。本当にありがとうございました。厚く御礼申し上げます。

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田作美枝甫先生(最左) はじめ 皆様とともに

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山口啓甫先生(最右) はじめ 皆様とともに

長きに渡る御法縁を頂いているわけですが、素晴らしい生け花がお寺全体に活け込まれ多くの御霊もさぞかし喜んでおられたことと思います。眼に見える世界と心で思う世界との掛け合いですね。お寺は多くの方々の心の安住の場所ですね。歴史、伽藍、法悦等にふれ、こころが洗われる場所でありたいものです。

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永年、御法縁を頂いております田川悦男様ご夫妻がご来山下さいました。

いよいよ花菖蒲祭も終盤に差し掛かってきました。和尚も事故の無いように気を引き締めて頑張って行きたいと思います。重ねて皆様のお越しをお待ち申し上げておりますぞ。 そうそう和尚もうどん大好き!人間です。 早速に頂きたいと思います。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第306話 】
2014年 06月 19日 談
この時期は花菖蒲園の整備に追われますが、早朝の園内は実に気分爽快で、仕事をしていてもまったく苦になりません。花菖蒲の苗一株一株を剪定していくのですが、すでに花の咲き終わった株にも気持ちを注いで剪定してやると俄然息を吹き返してきますから不思議なものです。思いやりほど大切なものは有りませんね。たかが株、されど株です。昨日はバラ園の土手の下草刈りをしましたが、さほど気にならないと思われる草も和尚にとっては生えっぱなしの髭のようで、特にアジサイの根元に生えた雑草などは、綺麗に刈り込むと花も引き立って全体的に美しく感じますから、見逃せない作業のひとつとなっています。
6月も中旬を過ぎ園内の草が急に伸びて目立ち始めたので、朝一番に草取りを目指して現場に行ったところ、すでに庭師の末政幸憲様が来ておられ草むしりされていたのには驚きでした。和尚の気持ちとピタリと一致し、相い通じている事を嬉しく思ったものです。何事もそうですが、思いをかけるほどに心は通じていくものですね。整備の済んだ園内にお客様が入ってこられる時が嬉しいですね。「何も言えねえ!!」心境になります。
今日も千客万来でした。
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飛騨高山から、僧堂時代の兄弟子である宗猷寺様ご夫妻はじめ檀信徒の皆様と、
奥飛騨温泉郷・平湯温泉「平湯館」の大女将様である沖本操子様。
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日頃お世話になっている、あわら温泉・グランディア芳泉の大女将様と女将様。
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岐阜から、武藤澄江様とお友達の皆様。
などなど 「友、遠方より来る。また楽しからずや」 ですね。
ブログをご覧頂いている皆様、儚い花の命です。一刻も早く見に来てくださいね。
このところ穏やかな天気が続いています。気温も低く爽やかです。
「六月清風を聞かば人間おそらく値なからん」
そうですね。この時期に吹く風は値千金です。最近見聞きするニュースは、心の葛藤が生む事件事故が多いようにも思います。こんなときこそのお花見ですよ。どうぞごゆっくりと心を和ませていただきますようお待ち申し上げております。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第305話 】
2014年 06月 18日 談
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先日、「寺町寺院群を巡る会」が開催され、寶勝寺の歴史説明にあわせて法話もさせて頂きましたが、これは今回の第一期本堂修復工事完了に合わせて開催されたわけで、多くの地元市民の方に公開できた事を喜んでいます。今後、工事は二期、三期と続けられていきますが、その都度、今回のようなフォーラムの開催を望んでいます。地元市民の会は今回が2度目の開催でしたが、広く皆様に卑山を知ってもらいたいと願っています。
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現在もすこしずつ修復工事が進められていて、縁側の引き戸を防火対策用の古風な全面ガラス張りサッシに替え、坪庭が全体的に見えるようになりました。本来なら木造の戸がいいのですが、近年は防火対策が法律で義務付けられている為、やむなくアルミサッシとなりました。全面がガラス張りの為にお部屋も明るくなり、景観も一変しました。ぜひ皆様にはお庭の見えるお部屋で、ゆっくりお茶と親しんで頂きたいものです。
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街なかのお寺ですから少しでも心を和ませて頂きたいと、妻が日々、ガーデニングに力を注いでいます。山門入り口から寺を取り巻く境内全体に、四季折々の草花や木々を植えています。このことも大切な布教活動の一環として、住職としてありがたく感じています。般若心経の「眼、耳、鼻、舌、身、意」そのままに、お寺へのご参拝が「心の安心」を生み出す契機となって行く事と思います。「色即是空」とは余りにも有名な禅語です。”心はかたちを作り、かたちに心は寄り添う”とも言われますように、どちらも一体ですね。
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  今、自坊の大安禅寺はすっぽりと花に包まれています。その風景は”無一物中無尽蔵、花あり、月あり、楼台あり!”  言葉を失う感があります。素晴らしい自然の中に、心を込めて育てた草花!その姿こそが、御仏の慈悲の姿そのものです。
満開を迎えた花菖蒲園、何処までも何処までも安らいでいるようです。
さて、皆様、今がグッドタイミングです。今度の日曜日には野口翠智社中の皆さんによる文房流晴心会御煎茶の席が催されます。また同時に、生け花も披露されます。
是非いらして下さいますよう、和尚も心からお待ち申し上げております。
和尚と一緒に「お茶しましょう!」 友峰和尚より
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大安禅寺と寳勝寺のホームページ&システム管理をして下さっている増田さまです。

 

 

 

 

 

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第304話 】
2014年 06月 17日 談
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夜の鳥と書いて 「 鵺 (ヌエ)」 と読みますが、別名、トラツグミのことです。
ずいぶん昔の話ですが、深夜に本堂で坐禅をしていると、「ピー、ピー、」と、長く尾を引くような鳴き声が一晩中聞こえてくるので不思議に思い、当時出演していたラジオ番組「今日の一言」でそのことを話しましたら、直ぐにリスナーの方からお電話を頂き、その鳴き声の主が鵺であることを知った次第です。実に異様で、真っ暗な闇の中で不気味にこだまする声に最初は馴染みませんでしたが、野鳥図鑑で調べてみると、なるほどトラ模様の実に綺麗な鳥で、鳴き声とは全く違った印象を抱いたものです。それ以来、春先から夏にかけて、深夜にこの鳴き声を聞きますとなんとも親しみを感じますから、不思議なものです。「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」 なんて一句がありましたが、真に恥ずかしい話で、お電話を頂かなかったら永久にその鳥の姿を知る事は無かったことと思います。お知らせくださったのは「福井県野鳥の会」の方で、世の中には本当に詳しい人がおられるものだと感心した次第です。
そのトラツグミが、今も毎晩鳴いています。「知らぬが仏」という言葉もありますが、和尚にとっては「知ってこその仏」だった思い出です。
相手を理解もしないうちに相手に怯えるようなものですね。
sankou 三光鳥(さんこうちょう)
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あかしょうびん
何事も何事も、相手を良く知ってからその人となりを受け止めていかねば成らないと改めて悟るところです。今まで嫌いだと思っていた人が、付き合ってみると意外とぴったり、自分と相性が良いということがしばしばありますね。相手を良く知ってあげるのも、「心の安心」につながる大切なことであると、トラツグミの声を聞き昔の出来事を思い出しつつ思ったものです。
今、沢山の鳥が境内に来ています。
人の賑わいの中で、鳥たちもまた共に楽しんでいるようです。友峰和尚より

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