和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第3661話 】
2023年 08月 26日 談

昨日、奥の院代々墓にて / 祥月命日忌の御供養諷経を修業いたしました

 

気象予報のお天気マークを見てもまだまだ暑さの続く快晴の日々だそうですからもうお手上げです。少林寺に出向き明日の法要の支度をしましたが、庭の杉苔はまるで枯れてしまったかのように赤茶けていました。吸い上げる水分も限界に来ているようで、犀川の河の流れもこのままの状況が続けば干し上がってしまうのではと心配します。

 

朝夕幾分涼しく、また花が咲き始めた「日中友好の朝顔」

 

ふれあいパーク霊苑にて、開眼並びに年忌御供養諷経をいたしました

 

 

昔には干ばつによる飢饉が発生したそうで、今年は侮れない状況となってきました。そんな暑さをよそに、宝勝寺カフェの室内はエアコンのおかげで涼しさが保たれています。観光客にとっては何より涼を求めてカフェを利用されており、いつもより滞在時間が長くなっているようにも思うものです。朝夕は幾分涼しさを感じるようになってきましたが、熱中症には十分な配慮が必要のようです。

 

音楽家 の 福本純也様 真耶子ご夫妻とともに

 

さて来る9月9日(土)に金沢市安江金箔工芸館にて「きらめきコンサート」が開催され、福本純也様、真耶子様ご夫妻がピアノとボーカルで出演され、また前日には市内・柿木畠の「もっきりや」で午後7時半よりジャズライブをされるとの事で、ご挨拶に来られました。真耶子さんは和尚の友人でもある飛騨高山・安国寺様のご息女で、ご主人とともに音楽活動をされており昨年に引き続いての金沢でのコンサート開催となっています。きらめきコンサート当日のチケットは既に完売との事ですが、和尚も是非鑑賞したいと今から楽しみにしています。金沢市内では秋口より多くのイベント開催が予定されており、「創造都市」としても注目を集めているようです。友峰和尚より

 

「日々是好日」 萬松山主大安友峰 書

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3660話 】
2023年 08月 25日 談

夏になると定番の如くに「お化け屋敷」に人気があるそうで、今さらお化け屋敷でもないでしょう!と思われがちですが時代が変わっても「霊界」の話は依然人気があるそうです。世語に「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」というのがありますが、そう言えば子供の頃、夕刻に参道を登る途中の枯れススキが風に揺られフワフワしている姿を見て誰かが潜んでいるように感じたものでした。「枯れ尾花」とはススキのことですが、今の子供達はススキを見て幽霊と勘違いすることは無いと思います。昔は街灯も無く本当に真っ暗な寺の参道を何百メートル登るわけですから、ススキでなくとも実に夜は不気味に感じたものです。和尚の子供の頃はまだ提灯が現役だったため、ローソクの炎の揺らぐ様はなおさらのことでした。

    

いったい幽霊は存在するのかしないのか?の質問に答える一句有り、「有りと言い 無しと言う名に迷いきて 夢の世になお 夢をこそ見れ」また「有る無しは 逃れぬものぞ 諸人よ 昨日の夢が 今日も醒めねば」とあるように自分の心が作り出しているに過ぎないということです。面白いですね!そう言えば次のような世語があります。「極楽は 東に有らで 西に無し 来た道探せ みんな(南)身に有り」と。

 

 

さて皆様は幽霊を実際に見たことが有りますか? 今度もし幽霊に出会ったら一度呼吸を整えて目をパチパチさせてよく見て下さいね。大切なのは祖霊供養です! 日頃から祖霊供養をしっかり修業される方は大丈夫です。「心こそ 心迷わす 心なれ 心に心 心許すな」、幽霊も結構風流な存在なのかも知れませんね。さて本日も墓前供養が修業されましたが、9月のお彼岸会まで更なる読経三昧の日々が続きそうです。酷暑のみぎりくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第3659話 】
2023年 08月 24日 談

福井駅前に建設中の「コートヤード・バイ・マリオット福井」

 

来年春の北陸新幹線福井敦賀駅延伸開業に向けて現在福井駅前開発工事が急ピッチで進められていますが、どうやら工事関係資材の高騰で工事完成がずいぶん遅れるとの報道でした。それでも駅前に立ちはだかるかのように高層ビルが完成に近づいていました。

 

福井県立恐竜博物館  かつやまディノパーク

 

福井県勝山市の恐竜博物館が大変有名ですが、このたび新館が増設され夏休みには全国からどっと見学者が押し寄せたそうでその人気度がわかります。金沢市にとっても近場の大型観光施設としてのラッキーな話題らしく、金沢市内の観光地とジョイントしたり石川県温泉地旅館業界にとっても朗報となっているようです。

 

本堂にて 本位牌入魂諷経が修業されました

 

午前中には本堂にて御位牌の入魂諷経が修業されましたが、突然雷とともに雨模様となり、本当に久しぶりの降雨となりました。さて寺町界隈もめっきりと観光客の姿も少なくなり静かな佇まいをとり戻し、子供達の夏休みも残すところあと1週間ほどとなりました。まもなく9月長月を迎えますが暑さは依然続いていくそうですから、くれぐれもご自愛ください。

突然の 雷雨に惑う 虫の声 友峰

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3658話 】
2023年 08月 23日 談

久しぶりに 突然の雨が降りました

 

朝早く本当にお涙程度の雨が降りましたが、それでも久しぶりの雨で感激してしまいました。現在庫裡棟の修復工事の準備が進めれらており、庫裡に保存されている多くの什器や建具類を移転保存するための倉庫や小屋を整備していますが、工事は着々と進められています。工事関係者の方々の作業姿を見学しながら完成時の様子などを想像していました。卑山重要文化財建造物の保存修理工事のため既存の新しい建物の移転が進められており、庫裡本体から切り離す工事となっています。

 

既存の新しい建物を 移転する工事

 

日増しに修復工事の全容が明らかになるにつれ、これまで長年に渡って修復を繰り返して来た足跡に思いを馳せています。境内至るところでの工事となっているため一般方々の入場が禁止されており、現場のもはや元の美しい景観からは程遠い姿には複雑な思いにも駆られます。

 

 

 

 

小屋倉庫整備工事の現場

 

さて自坊で過ごすリフレッシュ休暇となった3日間でしたが、人間には時々十分な休息が必要である事を身に染みて感じた時間ともなりました。なんだか嘘のように身が軽く、気持ちもすっきりして若返った気分です! 故郷はいいですね!素晴らしい環境です! 元気いっぱい更なる努力を続けて参りましょう。故郷ありがとう!! 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第3657話 】
2023年 08月 22日 談

大安禅寺 工事現場視察

 

自坊での2日目を迎えましたが、やはり金沢の街なかとは違って寺院の周りは樹齢約200年以上の樹木に囲まれているため随分と涼しく感じます。帰山すると必ず本堂修復工事現場を視察しますが、以前とはかなりスピードアップしているようで本堂屋根刃口部分の柿葺(こけらぶき)の下地準備工事が進んでいました。今年の11月に本堂上棟式が予定されているそうですから、愈々本格的な屋根葺き替え工事が始まります。

 

 

 

修復工事の年が記された焼印

 

 

 

午前中に工事責任者の方から工事進捗状況のヒアリングを受け、そのあと和合の茶礼をしましたが、順調に工事が進められているとの事で大変有難く思っています。

 

式台工事中

 

文建協主任の高木氏 と (株)松浦建設現場監督の中島氏と 茶礼をしました

 

さて明日には法務遂行のため寳勝寺へ出立しなければならず束の間の休息となっていますが、自坊で過ごす時間は実に値千金で時を忘れてのんびり、ゆっくり出来るのがなによりです。まったく別天地と言っていいほどの静かな環境ゆえに、和尚にとっては保養地のような錯覚さえ覚えるものです。

 

 

お盆月の1ケ月間は多忙を極めていましたが、ここに来てようやく疲れも癒え気分を切り替えることが出来たようです。暑さにめげず頑張って参りましょう!

父母の恩 手を合わせ祈る 夏しずか 友峰

帰山する 自坊懐かし 蝉しぐれ 友峰

茶を飲みて 語らう庵や 夏深む 友峰

槌音を 響かせ暑し 大安寺 友峰

友峰和尚のちょっといい話 【 第3656話 】
2023年 08月 21日 談

 

国連事務総長のグレーテス氏が先般言われた如くに、まさにオアシス地球は「沸騰状態」に向かっているような最近の異常気象です。世界の各地で森林火災が発生し日本でも連日30℃を超える猛暑日が約1ケ月続いており、東北地方では農家は干ばつ被害に襲われているとか。そう言えば今年の野菜や果物が軒並み値上がりしているそうで、それも干ばつの影響だそうです。

 

 

熱波の毎日となっていますが、寺カフェ利用の観光客の方々もキャリーケースを引きながら汗だくで入って来られます。「もう死にそう!」の悲鳴に近い会話が飛び交う昨今です。とにかく毎日警報が出ていますが「熱中症対策」には万全を期して頂きたいと思います。ここに来て停電が起これば万事休す!お手上げ状態になりますから、日頃から十分に暑さ対策をしておく必要があるようです。

 

金沢青年会議所 幹部の方々との打ち合わせにて

 

さて来る9月25日(月)に公益社団法人金沢青年会議所・2023年度アカデミー委員会主催の「朝からはじまる大人の寺小屋」が開催予定となっており、その最終打ち合わせに幹部の方がご挨拶に来寺されました。寺町寺院の新しい活用方法として期待しています。これまでにも色々なイベントを開催して来ましたが、持続可能な催事として今後に繋がるよう願っています。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3655話 】
2023年 08月 20日 談

灼熱の太陽のもとで生き生きと咲く 日々草

 

猛暑の中での墓前供養となっていますが、読経中には実に涼しい風がテントを吹き抜けていき「和尚さん、このような暑い日に私の為にお経を唱えて頂き有難うございます。」と故人の声がそっと聞こえて来るようでした。

 

 

テントの中の気温は恐らく35℃を超えていると思いましたが不思議と故人への回向を唱えている際に吹き抜けていきますから、故人は生前きっと穏やかで優しい方だったのだと感得する瞬間でも有りました。参詣者の方々も同じような気持ちを抱いたことと思うものです。

 

今年2つめの 睡蓮のつぼみ

 

歌人・正岡子規が「その人の 足跡踏めば 風薫る」と詠んだように、故人の霊魂とその御徳は自然に同化して蘇って来るようです。つくづく祖霊供養の大切さを感じますが、「報恩謝徳(ほうおんしゃとく)」の善行は人々の安心そのものに通じていくものと信じます。

 

「 語り尽くす 山雲海月の情 」

 

寺町・西方寺前住職御遷化の報に接し、夕刻に弔問諷経に出向きました。現住職の田畑様とは家族動物供養堂を通して長年ご厚誼を頂いております。ここに謹んで故人のご冥福をお祈り申し上げます。

炎天に 花も彩る 寳勝寺 友峰
熱風に 黒衣の僧や 清き顔 友峰

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3654話 】
2023年 08月 19日 談

寳勝寺本堂上空の 秋の雲

「心清風の如し(こころせいふうのごとし)」でお盆明けの法務が今日より開始されましたが、墓前での四十九日忌 満中陰忌法要の際には時折涼しい風が吹き抜け初秋の到来を感じさせてくれました。筋状の秋の雲が気持ちを和ませてくれますが、気温は相変わらず日中気温が33℃と猛暑日が続いています。

 

2日間お盆休み取りましたが、懈怠感が残るなかでの法務開始となったもののお経を唱えれば法力の御利益によって身体全体に気が漲ってくるの覚えます。「雨にも負けず、風にも負けず・・」の宮沢賢治の詩ではありませんが、如何なる場合でも弱音を吐いていては前には進めません。

 

霊苑事務所スタッフの皆さんと 慰労の茶礼をしました

 

さて8月も後半に入り長い長い子供達の夏休みも残り少なくなって来ましたが、卑山盂蘭盆会には今年も孫達3人が手伝ってくれました。一年一年成長を見せていく姿を頼もしく見守る今日この頃です。光陰矢の如し、時人を待たず!暑さにも負けず孫達にも負けず?元気を出して頑張って参りましょう。

今日8月19日は「俳句の日」

盆明けし 雲も澄みゆく 加賀の空 友峰

野良猫も 戯れし縁 涼をとる 友峰

静まりし 御堂に響く 虫の声 友峰

御詠歌の 声澄み渡る 施餓鬼盆 友峰

友峰和尚のちょっといい話 【 第3653話 】
2023年 08月 18日 談

連日猛暑日が続いていますが、皆様にはお元気にお過ごしでしょうか。熱中症対策として小まめに水分補給をして時々エアコンの良く効いた部屋でしばらく体を冷やすことも大切のようです。とは言え終日家の中にいれば大丈夫ということでもなく、どうやら今度はエアコンによる冷え性で体調不良になるそうですから高齢者にとって今年の猛暑は大変危険な状況と言えそうです。

 

萩が咲き始めました

 

お盆の行事も全て円成し本日もお盆休みを取りましたが、明日からは再び法務の予定が目白押しで束の間の休息でした。不思議なものでお盆が過ぎると気温は高いのですが空を見上げれば秋の雲となっており、気分的にもずいぶん楽に感じます。夕方になるとすでに秋の虫たちが登場し、しきりに鳴いています。

 

            

 

そう言えば上島鬼貫の「行水の 捨て所なし 虫の声」の歌の如く、子供のころ夏場には庭に出て行水をしたのを思い出します。時代と共に日常生活のあり様もずいぶんと変化していきますが、お風呂も毎日沸かして入れるような時代では無かったようですね。さて熱中症対策の一つとしてお風呂に入ることも有効だそうですから、それぞれに工夫をして猛暑を乗り切って頂きたいと願っています。体温の調整が難しい今年の夏、くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3652話 】
2023年 08月 17日 談

日中友好の朝顔 <9月下旬頃まで咲き続けます>

 

朝から久しぶりの雨模様となり、雷がゴロゴロと大きな音を響かせるお盆明けの寳勝寺となりました。昨日までの忙しさからは想像もつかない程の静けさで、時折墓参の車が境内を往来する比較的のんびりとした一日となりました。

 

大安禅寺の梅で漬けた 梅酒

 

和尚も本日はお盆休みを取って終日休息しましたが、お盆経の疲れを癒すため自坊から持参した梅酒を少し頂いてみたところ余りの美味しさに驚いたものです。実はこの梅酒ですが、ずいぶんと昔に職員たちの手で大安禅寺境内にある樹齢約200年位の紅梅と、鐘楼前の樹齢30年位の比較的若い梅の実を収穫して焼酎と角砂糖に漬けたもので、庫裡の2階倉庫に長い間保管されていたものでした。このたび本堂に引き続き庫裡棟も修復工事が始まることになり帰参した際には庫裡倉庫の整理を続けていますが、その時に倉庫奥深くに保存されていた「梅酒」を発見し、数本を寳勝寺に昨日持参したものです。

 

平成11年6月28日の日付

 

梅酒の瓶には作られた年月日と職員の名前が記されており、1つは平成20年(2008)7月3日、さらに古いものは平成11年(1999)6月28日と記されており梅酒の色は真っ黒で、20年以上も月日が過ぎているため最早飲むことが出来ないのかとさっそくインターネットで調べたところ全く問題ないらしく、試飲してみたところコクとキレがあり、余りの美味しさに感動してしまいました。本当に長い年月の間庫裡倉庫で眠り続けていた為、きっと熟成されたのだと思います。

 

真っ黒に熟成した梅酒

 

梅酒の瓶には作られた方々の名前が記されており、本当に当時を懐かしく思いながら見入っていました。多くの職員皆様のおかげで現在重文大安禅寺諸堂の修復保存工事が文化庁指導のもと順調に進められており、心から感謝申し上げたいと思います。

盆明けて 寛ぐ僧の 笑顔かな 友峰

送り火に 香の煙や 古寺しずか 友峰

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