和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2049話 】
2019年 03月 29日 談

昨晩は月例の木曜坐禅会が開催され、午後6時半から堂内に入り実に気分爽快な坐禅の時間を過す事が出来ました。まもなく招待禅僧として渡欧し、また明日からは選挙参謀としての重責を担うことになり、また本寺では諸堂修理工事のため仏具や調度品などの移転が開始されたという中での瞑想となりました。

 

まさに「忙中に閑あり」の心境です。坐禅参加者は坐禅日変更の影響から一名のみでしたが、人数の云々にかかわらず只管黙々と坐禅三昧!有り難し!有り難し!「何者の おわしますかは 知らねども かたじけなさに 涙こぼるる」と。同時に職員の手によってフランスに送る墨蹟の梱包も始まりました。愈々の感があり、何事も丁寧に丁寧にが求められています。

茶礼にて 坐禅会員の枝村様とともに

フランスへ送る 墨蹟の梱包作業

本日は午前9時の「候補者議員出陣式」に出席する為、午前5時に起床し身支度を整え一路電車で福井に向かいました。道中、僧衣姿の和尚を見て外国人の方々が次々に挨拶してくれました。嗚呼!何と有り難い事か。丁寧に合掌してお辞儀をしました。出陣式の挨拶を済ませたのち藤田総代様と一旦本寺に戻ったところ、新命副住職始め職員総出で寺内物品の移転作業が行われており、感謝感謝で再び合掌! 駅まで送って下さった藤田総代様に合掌! ここ暫らくは金沢と福井を行き来する毎日となりそうです。さて今日の墨蹟は「忍」です。流石に説明は不要です。忍の一字で頑張って参りましょう! 友峰和尚より

「 忍 」 渓仙 書

友峰和尚のちょっといい話 【 第2048話 】
2019年 03月 28日 談

方山さんとともに / 「アート・サクレ芸術祭」の 打ち合わせ

まったくサプライズの贈り物でした!! サンリス市「アート・サクレ芸術祭」に同行される野々市市在住の方山さんが、和尚のポートレート写真より顔イラストのゴム版を彫って下さいました。

素晴らしい 手作りハンコ を頂きました

方山さんは野口翠智先生のお弟子として長く文房流の茶華道をされていた方ですが、この度の参加記念にと下さいました。前々より手紙を送付する際に和尚のイラスト版が欲しいと思っていた矢先のサプライズでした。実に見事な出来栄えで感心してしまいました。本当に有り難うございました。

素敵なプレゼント を ありがとうございます

 

伝広社・吉田氏と / ふれあいパーク霊苑取材の打ち合わせ

「一期一会」 渓仙 書

本日は夕刻6時半より坐禅会が開催されるため金沢に入りましたが、サンリスへ出発するまでに法務を滞りなく完了しておきたいと願っています。さて、本日の墨蹟禅語ですが「一期一会」です。日常よく見聞きする言葉ながらその真意となると解説はまちまちです。究極、一瞬一瞬が人生の出会いの最初で有り最後であるということです。禅語に「一即一切」と有るように、今という「今」の時を疎かにしないように生きる事の大切さでも有ります。「今という 今こそ今が 大事なり 大事の今が 生涯の今」こちらのほうが分かりやすいですね。今を大切に元気に参りましょう! 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2047話 】
2019年 03月 27日 談

春の朝陽 / 大安禅寺 アトリエより

大安禅寺の東の方向に白山連邦が連なっています。北陸の霊峰白山から昇る朝陽ほど神々しく感じるものは有りません。昨晩は福井県坂井市丸岡町で、「アート・サクレ芸術祭」事前打ち合わせが参加者出席のもと行われましたが、出発日まで1か月を切り、入念な打ち合わせとなったようです。

事前打ち合わせ会にて

今回の芸術祭には各宗教者はじめ多くの芸術家が参加しており、宗派を超えて開催されます。開催テーマが「大地から星への詩」となっており、約600点に及ぶ出展作品もそのテーマに沿ったものが多いように見受けられます。まもなく全作品のカタログが完成するという現地事務局からの報告を受け今から楽しみにしています。和尚の禅語墨蹟にはフランス語の説明が付けられるそうですが、言葉の壁を越えて禅語について説法するのは至難の事です。安土桃山時代から江戸時代にかけて多くの宣教師が外国から来日しましたが、布教には相当な苦労と苦難が有った事と察します。

「 一黙如雷 」 渓仙 書

さて和尚の墨蹟から今日の一点、「一黙如雷」ですが、禅の悟りを端的で示せば「喝」もしくは「一黙」のどちらかで、この”一黙”の語源は維摩経「入不二法門品」に由来するのですが、一黙とはただ黙っているのではなく悟りの当体を全身で現出しているのです。故に「雷の如し」なのです。正しき事を証明したい時、説明すればするほど本当のところから遠ざかる事が有ります。肝心要のところは、北島康介の名言「なんもいえね!」なんですね。黙々と頑張って参りましょうか!友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2046話 】
2019年 03月 26日 談
この24日に卑山枯木堂(こぼくどう)で実施された墨蹟の大書ですが、4月21日のサンリス市「アート・サクレ芸術祭」開催初日には午後5時より、聖ピエール教会に於いて日本の禅宗、特に臨済禅の布教活動として来場者の面前で披露することになっています。今回は一円相の中に「魂」と大書しましたが、聖ピエール教会では「禅」という字を大書しようと思っています。       当日は通訳を通し「禅」についての法話が予定されており、舞台正面に設えた○△□のオブジェの意味を説明しながら「禅の心」について説いてみたいと楽しみにしています。会期中には聖モーリス小修道院にて坐禅会も実施されますが、やはり実際に「坐禅」を体験して頂くのが一番だと思っています。今や「禅」は世界中に浸透しており、はるばる来日して禅の修行を希望する外国人も増えつつあるようです。この機会にもできるだけ多くの方に実際に坐禅を体験して頂けるよう主催者にお願いしているところです。 禅語の墨蹟展示もなされますが、約15点の一つ一つの意味を説明しながら、禅の思想もわかりやすく説きたいと思っています。展示予定の墨書の中から、今日は「空 行雲流水」を紹介します。「空」とは無心を言い、「行雲流水(こううんりゅうすい)」とは悟りの境地で、”雲の行くが如く水の流れるが如し”と自由無碍の心境です。さてさて開催日が迫って来ました! 坐禅三昧の日々が続きます。友峰和尚より

野口翠智先生  お弟子の丸子さん、北島さんとともに / 愈好亭にて

友峰和尚のちょっといい話 【 第2045話 】
2019年 03月 25日 談
一夜明けて爽やかな朝を迎える事ができました。昨日は沢山の方が「事前発表会」にお越し下さり、改めて感謝致しました。何事にま於いてもリハーサルほど重要な体験は有りません。サンリス市・聖ピエール教会では4月21日午後5時から禅の墨蹟大書が予定されていますが、この大書は、禅の悟りの心境を成り切る、捨て切る、思い切るの動作で表現し、禅の端的を披露したいと思っています。また坐禅指導や法話も予定されており、「禅のこころ」をご来場の皆様に伝えたいと願っています。

ご来寺くださいました皆様に 心より厚く御礼申し上げます

 

本日 京都駅にて

今日は早朝より、妻と職員と京都に向かいました。雑華院老大師に御見舞いを申し上げると共に法務ご報告の為お伺いしたのですが、老大師より温かいお言葉を賜り再び新たな精進を誓いました。帰りには微妙殿にて檀信徒祖霊供養諷経を行じ、引き続き大本山妙心寺大方丈で本尊諷経回向を唱え帰路につきました。車中、琵琶湖の景色を望み、大安禅寺諸堂修理工事の無事遂行を祈りながら、感謝しました。千里の道も一歩からを座右の銘に、今後も努力を続けて参りたいと念じます。頑張りましょう!頑張りましょう! 友峰和尚より

 
友峰和尚のちょっといい話 【 第2044話 】
2019年 03月 24日 談

早朝の大安禅寺 隠寮より

起きてびっくり玉手箱!ならぬ春雪が境内を清めてくれました。今日は午前10時よりの墨蹟大書が予定されていた為、きっと山川草木いや森羅万象ことごとくお祝いの風情を現出くださったと感謝致しました。それにしても一面の雪には驚きました! 境内の何処を切り取っても清々しい光景でした。

南の庭

  禅の墨書並びにオブジェを朝一番に再点検し、更なる吟味を考えていました。人生にも墨蹟にも「これで良し」などという世界は無いと思いますが、禅のこころをお伝えする方法として、一所懸命の魂は伝わったような気がします。「一挙手一投足」とか「一即一切」とか「全身全霊」とか「一球入魂」とか、どの言葉も身に染みる思いがします。  

早朝より 事前発表会の準備 / 野口翠智先生と社中の皆様

地元新聞社、テレビ局からのインタビューを受けました

   

サンリス市「第1回アート・サクレ芸術祭」事前発表会にて

報道関係者への記者会見と、「第1回アート・サクレ芸術祭」開催内容を説明した後、初めに野口翠智先生が社中皆様と生け花を開始し、枯木堂正面の両側に春の到来を感じさせる見事な花の生け込みを披露されました。それに引き続き和尚の墨蹟大書を実行しましたが、今回は円相の中に「魂」という字を大書しました。    

生け花デモンストレーション の ようす

     

一円相

   

  一円相」 渓仙

   

新命副住職による説明とご挨拶

    本日は地元のお檀家様始め本当に多くの方々にお集まり頂き、心から厚く御礼申し上げます。また野口翠智先生始めご社中の皆様には、本日は本当に有り難うございました。友峰和尚より
友峰和尚のちょっといい話 【 第2043話 】
2019年 03月 23日 談

明日の事前発表会に向けて

近年、ニュースの話題の中心となっている外国人観光客の増加ですが、今日は卑山でも午後2時半から坐禅体験ツアーが実施されました。年々増加傾向にあり、特に禅寺での坐禅体験が人気が有るようです。本日のお客様はイギリス、オーストラリア、カナダからの観光客ツアーで、小人数でしたがガイドさんの話ではなかなか人気が有るとの事でした。

文房流晴心会 野口翠智先生

夕方まで新命副住職不在のため和尚が坐禅指導にあたり、流暢な日本語?で説明させて頂きました。目まぐるしく変化する日常の法務遂行ですが、午後からは、フランス・サンリス市「アートサクレ芸術祭」事前発表展示に入り、副住職のサポートを得て無事展示する事が出来ました。

また同時に文房流晴心会・野口翠智先生と社中の方々も生花の準備に来られ、明日は和尚の「墨蹟大書」と「生花デモンストレーション」が午前10時より記者会見の後、披露する事になっています。越前和紙のオブジェもようやく夕刻に完成し、明日発表します。皆様にはお時間ありましたら是非、ご来寺頂ければ幸いです。心からお待ち申し上げております。友峰和尚より

野口先生 と お弟子の 黒川さん 浅野さんとともに

友峰和尚のちょっといい話 【 第2042話 】
2019年 03月 22日 談

重文諸堂修理工事 工事安全祈願祈祷会 / 大安禅寺にて

この4月から重文諸堂修理工事が本格的に始まりますが、その工事を目前にして「工事安全祈願祈祷会」が午後2時より松浦建設株式会社並びに文建協工事関係者ご出席のもと修業されました。工事期間は約12年間という長きに渡る為、各建造物を始め境内の立木に至るまで念入りな御精霊抜魂の諷経が行われました。

 

建造物ならびに境内立木の御精霊抜魂諷経

通常の一般住宅も同じですが、家を新築する際の地鎮祭では、建物の真ん中の土をひと握りほど掘り出して建物の外側に撒くことが肝要です。お釈迦様が言われた「山川草木悉有仏性」の真意はここに有ります。

入念な地鎮と御精霊抜魂の儀式が修業されました

 

松浦建設株式会社並びに文建協工事関係者の方々、卑山責任役員総代の蒔田様とともに

さて、話は変わって越前和紙作家の長田和也氏 <㈱長田製紙所 越前市大滝> が、フランス・サンリス市で開催される「アート・サクレ芸術祭」に使用するオブジェ用の和紙が完成したとのことで遠路持参くださいました。和尚の想い以上の見事な仕上がりでした! これぞ神(紙)様です! 3月24日の午前10時より卑山 枯木堂で事前発表会が開催されますが、是非皆様にも見て頂きたいと思います。

越前和紙作家・長田和也氏が、特製オブジェを届けてくださいました

立体オブジェ  「 ○△□ 」の造形

誠にありがとうございました

テーマは「五智創造」、「五智」とは法界体性智・大円鏡智・平等性智・成所作智・妙観察智のことで、「人間が有るがままに本来具有する所の智慧徳相」のことを指します。オブジェは○、△、□の構成から成り立っています。墨蹟大書も同時に行い、オブジェと融合させたいと思っています。明日はリハーサルをして本番に備えたいとはりきっています。友峰和尚より

イメージを造りながらのリハーサル / 庫裡玄関にて

友峰和尚のちょっといい話 【 第2041話 】
2019年 03月 21日 談

松平照康様並びに松平家事務所の方々、卑山責任役員総代と共に / 愈好亭にて 

春季彼岸会、涅槃会、御像祭の3つの法要が午前10時半より多くの檀信徒のご列席のもと厳修されました。御像祭には東京より越前松平家・松平照康様が御参詣になり、厳粛な雰囲気の中、御焼香賜りました。卑山の年中行事でも極めて重要な行事で、本師南無釈迦牟尼仏、開基 松平光通公、そして檀信徒各家各霊合わせてのご供養となっています。

法要前のひととき、ご挨拶と歓談をさせていただきました

春季彼岸会 涅槃会ならびに御像祭 法要のようす

ご真前にて焼香される檀信徒はじめ参拝者の皆様

涅槃団子まき

また午後2時からは、先代住職寺庭で亡き母、法名「微妙院一糸文慧禅姉」七回忌の法要が親戚一同出席のもと営まれました。お彼岸の本日は終日供養日となりましたが、穏やかで暖かい気候の一日でした。以前はどの行事も単立で修業されていましたが、近年、昔とは異なり御檀家様の所用も何かと多くなって来ている為、3月の御彼岸会に合わせての行事となっています。

先代住職寺庭 亡母七回忌法要

寺離れの進む今日に有って、祖霊供養の大切さをしみじみ思う毎日です。一人でも多くの方がお寺に集まり、説法を聞く機会を増やしていきたいと思っています。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第2040話 】
2019年 03月 20日 談

昨日からの 花団子づくりのようす / 大安禅寺 庫裡にて

大安禅寺春季彼岸会、涅槃会、御像祭の三つの行事を明日に控えその準備に余念が有りませんが、早朝より花団子切りがお手伝い方々の手で行われました。この花団子の意味は、仏法を表す色「青・黄・赤・白・黒」の五色を用いて作り、お供え後は御釈迦様の恩徳を頂く為に檀信徒皆様にお配りします。和尚の幼少の頃は、行事が終了すると多くの子供達が花団子撒きに集まったものでした。

お団子の米は三月上旬から村々を回り托鉢をして得た浄米を使っています。思えば和尚が父と共に托鉢に出たのは高校生のころからで、当然の事乍ら素足に草鞋(わらじ)でした。現在は副住職が総代様を御共に托鉢に出ており、今尚伝統的に続けられている事に感謝しています。明日は同時に御像祭も修行され、報恩菩提の感謝の真を捧ぐ一日となります。

 

 

「感謝」という言葉が風化しつつあるように思われる現代社会、何より両親の恩、先祖の恩、友人の恩、社会の恩、国家の恩、自然の恩・・・・恩と限りなく感謝の念を忘れては心の平安など得るべくも有りません。法要修行とは今ある自分に感謝し、お蔭さまの心を示す「まごころ」の日であると思います。どうかお時間お繰り合わせのうえ、ご家族お揃いでお参りくださいますよう御来寺をお待ちしております。友峰和尚より

 

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