和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第769話 】
2015年 09月 26日 談

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昨晩は副住職が留守の為、久しぶりに金曜坐禅会に出ましたが、あまりの女性参加者の多さに驚きました。20年前には1人か2人でしたが、今では男性を追い抜くほどです。なるほど今の世の中は女性の進出が各所に目立つ時代ですから、当然の現象なのかも知れません。此れまでが閉塞感を味わってきたに違いない女性社会、大いに頑張ってトライして頂きたいと思います。今でいう「禅ガール」皆さんの真剣な坐禅への取り組み方に和尚も心を打たれましたが、この時期の坐禅は実に気持ちの良いものです。その気持ちよさを一晩持続させた本日は再び、墨蹟三昧の一日となりました。

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今日の書題は「佛心」でした。このような神聖な字を書く時にはやはり精進してから書く必要があると思っていましたら、幸いに昨晩の坐禅会に参加できたおかげで、大変気持ちよく書けたものです。字を見ているだけで清々しい気持ちになる、そんな「佛心」の書になりました。

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これでようやく、依頼されていた墨書が総べて完成しました。さっそくに斎藤表装店の斎藤公一氏が作品を取りに来てくれました。今度は表具の完成が待ち遠しい日々を過ごす事となりそうです。「苦あれば楽あり」ですね。友峰和尚より

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斉藤氏とともに、作品を選定しています。

友峰和尚のちょっといい話 【 第768話 】
2015年 09月 25日 談

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「温故知新」

雨だれの音が心地良く感じる本日、夜には金曜坐禅会が予定されています。そもそもお寺の行事に参加されるというのは何らかの御利益を願って参詣される方が多いと察しますが、こと坐禅に於いては古来より、長く修練を続ける事によって確実に「六神通」が身に着くと言われていますから大いに参加して頂きたいものです。「六神通」の詳しい説明はインターネットでの検索や辞書を引いて調べて頂きたいのですが、簡単に言えば、「毎日の生活が縁に従ってスムーズに流れ、幸せな気分で日々を過ごすことが出来る神通力」を修得できるとでも言いましょうか。

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「直指人心 見性成佛」 / 「今日無事」

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「喫茶去」

例えば今日なども、朝から墨蹟を書こうと準備をしていたところに前々から申し込まれていた方がひょっこり来られたりする現象は、「天耳通力」または「他人通力」だと思います。和尚の「縁」に引かれるように当事者が現れることを言うのですが、坐禅をしたことが無い方でも、誰もが平生に経験するこのような不思議な出来事はみな「六神通力」の作用からなのだと思います。人間の持つ潜在的な神通力をはっきりと自覚出来るようになるのが、「坐禅瞑想による無作の妙用」の働きなのではないかと思います。坐禅の究極は、「漏尽通力」を得ることに有るのかも知れません。そんな素晴らしい神通力を修得できる坐禅です。大いにご参加ください!!「坐禅坐禅と言わしゃるけれど 腰の根太が痛うござんす!」 朝打三千!暮打八百!友峰和尚より

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友峰和尚のちょっといい話 【 第767話 】
2015年 09月 24日 談

お彼岸明けの境内一帯はどこまでも穏やかで、静寂世界そのもので、悠久の歴史を感じさせる建造物群さえも重厚な趣を見せているかのようでした。彼岸・放生会が済むと一気に秋が深まって行きますが、寺を取り巻く山々の木々もうっすらと紅葉を始め、全山が真っ赤に燃えるような風景となるのもそう遠くはないようです。昨晩は「ラグビーW杯・イングランド大会 日本対スコットランド戦」をテレビで鑑賞しましたが、誠に残念ながら敗戦したとはいえ今や日本のスポーツ界は活気に満ち満ちている感が有ります。

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近年の日本人の体格も世界と引けを取らないほどに逞しくなってきており、特にアスリート界の女子達は筋力や精神力に於いても世界のトップクラスに位置しているようです。5年後の東京オリンピック開催に照準を合わせるかのような見ごたえのある戦いが繰り広げられていることは、本当に頼もしくも有り、観戦にも熱がこもるというものです。日本のラグビー界はサッカーブームに圧されていた感がありましたが、今後は再び人気を博してくるものと実感した今回の戦いぶりでした。何はともあれ、一所懸命集中して戦っているスポーツ選手の姿は極めて気持ちの良いものですね。文句なし!!ですよ。試合には負けたものの、日本の選手に盛大な拍手が送られていたシーンこそがスポーツの醍醐味ではないでしょうか。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第766話 】
2015年 09月 23日 談

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御詠歌奉納

秋晴れとなったシルバーウイーク最後の本日、大勢の参詣者を迎えて「秋季彼岸会」と「放生会」の法要が大安禅寺で厳修されました。堂内に吹き込む秋風は銀木犀の香りをも運んできて、お参りの方々の焚く香の香りと交じってまさに「アロマ寺ピー」的、効果抜群といった処でした。

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今年最後の卑山年中行事だけに、早朝坐禅に挑んでの法要参加となりましたが、無事に修行されて安心いたしました。近年の寺院を取り巻く環境は全国的に大きな変化を見せ始めています。最近マスコミなどで盛んに取り上げられる事もその一因になっているようですが、いつの時代に於いても人間の「こころ」の問題は未知なる世界で有る為、いかなる状況でも「泰然自若」とした対応が求められていきます。ある意味、若者達がお寺に関心を持って頂けるチャンスでもありますし、また各寺院の伝統的仏教布教の正念場ともなっているようです。戦後70年を経て我が国の政治の世界も大きな転機を迎えようとしていますから、今後はあらゆるジャンルに於いて変化や改革が求めれらる時代なのかも知れませんね。

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施餓鬼棚の下に設けられた池の鯉に、参列者が水を注いでいる様子

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皆様に、お供えされたお餅をお分けしているところ

そんななかに有って、歴史の持つ重要性がクローズアップされています。「伝統的継承とは一体、何なのか?」「その重要性とは、何処に有るのか?」など、我が寺の年中行事の修行を通して次第に明確に自覚する今日この頃です。さて、シルバーウイークもあっという間に終わりましたが、深まりゆく秋の風情を大いに満喫しながら皆様のお元気と共に頑張って参りましょう! 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第765話 】
2015年 09月 22日 談

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大安禅寺にて 彼岸会のお餅搗きのようす

明日のお彼岸会準備のため、多くの檀信徒世話人と共にお供え物の御餅つきをしました。孫の手も借りながらの小餅づくりでしたが、お手伝いの奥様方との会話も弾み、同じ餅でもこちらは世間話や孫の話題で「もちきり」でした。兎に角、いつもながらの和気藹々の時間が過ぎて行くなかで無事に終了しました。

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何かと近代化が進む今日ですが、お寺だけは今でも釜戸を使っての台所作業で、開始早々に煙突掃除の不備で薪が上手く燃えず、まずは煙突掃除をする羽目になりましたが、こんなところがなかなか面白いレトロの部分かと思いました。何もかもが支障なくスムーズに事が進む文明社会であるが故に、一度事故が発生しますと全てがストップしてしまいます。特に電化が進んだ近代建築は、停電など起きようものならほとんどの器具が使用不能に陥ります。トイレや台所器具はたまた空調器具に至るまで使えなくなり不自由を強いられる災害地での映像シーンをしばしば拝見していますと、結構レトロな生活も意義が有るのかも知れませんね。

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今の生活と違って昔むかしの生活の利点は何であったのだろうかと考える時、やはり人とのコミュニケーションの多さが一番重要だったと想像します。小さな子供からお年寄りに至るまで、皆が参加しての作業は互いの会話が大いに弾む場であったに違い有りませんね。昨日の新聞に、「シルバー連休中に言葉が無い家庭は危ない!」なんて記事が有りましたが、偏に文明の発達が人間社会を崩壊させていく誘因になっている事だけは間違いのないようです。孫達や嫁、そして檀信徒世話人皆様との会話が何よりの安らぎの一時であることを有り難く感じた彼岸会前日のお寺の風景の一コマでした。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第764話 】
2015年 09月 21日 談

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昨晩のフジテレビ系テレビ「ヨルタモリ」最終回の番組の中で宮沢りえさんが、「昨日の私と、今日の私は違うと思うんですね。その変化して行く自分の姿が、有るがままの姿なんでしょうね。」とタモリさんに言った言葉が印象的でした。どのような世界もそうですが、その場その場を一生懸命に生きることが「有るがままの姿」だと思います。言い換えれば変化して行く自分だからこそ一所懸命になれるのだと思いますね。タモリさんのトークも軽妙洒脱で実に自然体で味わい深いものが有りますから、宮沢りえさんの言葉を受けてのリアクションも好々爺の雰囲気で大変面白いものでした。最近のテレビ番組はどれもよく似た内容ばかりで和尚も見る機会が少なくなっていましたが、「ヨルタモリ」だけは努めて見ていました。昨日が最終回という事で、残念に思います。

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和尚の幼年期から青年期に至る時代はまさに、テレビジョン放送に大きな影響を受けてきた時代。いまやパソコンアプリにその座が変わりつつある今日、テレビジョンの役割も過渡期にあるようです。そういえば、今回の安保法制案反対デモが国会議事堂前で行われた際にも、若者達がモバイルを使ってのリアルタイムでのシュプレヒコールには驚いたものでした。時代の移り変わりと共に、何もかもが大きく変わろうとしていることだけは間違いない事実のようです。さて、本日は敬老の日です。朝一番に、今は亡き両親の御霊に感謝の祈りを捧げました。有り難う、おかげさまです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第763話 】
2015年 09月 20日 談

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23日のお中日を前に、卑山・寳勝寺の彼岸会供養を厳修致しました。檀信徒皆様よりご依頼のあった先祖代々の御供養を午前8時半より修行しましたが、爽やかな秋風の吹きこむ堂内は極楽浄土そのものでした。

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自坊の大安禅寺では23日に彼岸会、放生会が行われる予定となっています。昔から「坊主はお経!!」と言われますように、読経ほど有り難く感じるものは他に有りませんね。御釈迦様の時代以来2500年もの間、その教えを説かれた経典は幾代にも渡って脈々と読み続けられ継承されて来ました。読み込めば読み込むほどに味わい深くなっていく理由は、御釈迦様の教えが自分の中に溶け込んでいく感が有るからかもしれません。「読書百遍意おのずから通ず」なんて言葉が有りますが、「読経」に至っては百遍や千遍の比では有りませんね。「何者の おわしますかわ知らねども かたじけなさに涙こぼるる」、そんな心境になります。

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御供養後の香の香りが漂う中、寺カフェ利用の観光客の方々が沢山お参りくださいました。流石に今日だけは本堂内に設けられた御利益・特別席が人気を博していたようです。寺離れの進む今日、彼岸会を目前にして旅先のお寺で仏様にそして御先祖様に手を合わせる姿に、和尚もしばし心の和んだ一時でした。「南無観世音」 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第762話 】
2015年 09月 19日 談

「安保関連法案可決」のニュースが朝一番に報じられていましたが、東京より遠く離れた金沢市内は爽やかな秋風の吹く穏やかな朝を迎えました。NHK「花燃ゆ」では有りませんが毛利敬親が一言「ほぅーせい」と言ったかどうかは分かりませんが、安保法制(ほうせい)案が可決となった事でいよいよ世の中も物騒な時代になったことを実感させられます。「一触即発」なる言葉が有りますが「油断」は禁物です。人間の心ほど移ろいやすいものは有りませんから、法案の是非は別として「備えあれば患いなし」の格言はいつの時代にも適合できる言葉だと思いますが日々「安閑無事」を願うばかりです。

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さて、シルバーウイークに入り午後からは急に寺町にも人通りが増え、テレビの番組ではしきりに観光客へのインタビューシーンが放映されていました。卑山「寺カフェ」にも観光旅行を楽しむカップルや家族連れの方また国外からのお客様で賑わいを見せたものでした。この5日間は好いお天気が続くとの予報で、行楽日和となっています。和尚は終日色紙書きに専念しましたが、お客様の打ち鳴らす鐘が秋風に乗って心地よい音色を響かせていました。ここで一句生まれそうな雰囲気ながら、余りの心地よさに忘我の境地の一日となりました。皆様はいかがお過ごしでしたか? アロマ寺ピーの寶勝寺ですよ! お香のとても良い香りが本堂いっぱいに漂っています。摩訶テラピーのこころの安らぎを是非体験してみてくださいね。今日も一日有り難うございました・おかげさまです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第761話 】
2015年 09月 18日 談

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明日から向こう5日間はシルバーウイークに入りますが、ニュースではこの連休の北陸新幹線チケットは完売とか。ゴールデンウイークより一層の混雑が予想されるとのことで、本日は観光客受け入れのためいろいろ準備をしました。

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卑山広報担当の須貝さんです。早速に仕上がったばかりの看板を持参してくれました。地元・ヨシダ宣伝株式会社に勤務されている須貝さんですが、「素晴らしい出来です!!」と自賛するだけあって、とってもおしゃれで素敵な入り口看板となりました。我々も初めての観光地などを訪れる時、一番頼りにするのは看板ですから、「見やすく・わかりやすく・親切」な看板が求められています。まずは試しにと作成したものですが大変気に入った為、更に次なる看板を即座に依頼したものでした。国選定の伝統的建造物でもある寶勝寺ですから、看板にも気を使わねばなりません。ちなみに、「看板」の「看」の字は看護師の「看」で、「手をかざしてよく見る!」の意味が有り、一見して全て飲み込めるようなデザインの工夫が必要です。

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さてさて、その看板に引き寄せられるように千客万来になったかと言えば、世の中そんな甘いもんじゃありませんよ!やはり「心からのおもてなし」が大切ですね。そのお客様への「おもてなしの心」が、徐々に広がりを見せて行くというものです。嵐の前の静けさなんでしょうか?今日はいつもより落ち着いたお客様の動きでした。その合間を縫っての法務遂行となりましたが、ブログをご覧頂いている皆様、お時間の許す方はシルバーウイークの間、是非、寺カフェに来て下さい!! 「アロマテラピー、摩訶テラピー、話そう寺ピー」の寶勝寺和尚の楽く楽く法話!!笑う門には寶勝寺!、怒る門にはホスピタル!元気いっぱい頑張ろう! 友峰和尚より

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友峰和尚のちょっといい話 【 第760話 】
2015年 09月 17日 談

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大安禅寺からは銀木犀や萩そして彼岸花の開花の状況がホームページで伝えられていましたが、寶勝寺では酔芙蓉の花が満開となっていていよいよ秋本番を迎えようとしています。近江市場では秋の味覚が所狭しと並べられていましたが、なかでも国産の松茸が高値で販売されていました。今では圧倒的に中国産松茸が主流となって来ていますが、近年の空気汚染問題もあってか売れ行きも今一つの感が有るようです。

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この時期は果物から野菜、魚に至る本当に豊富な食材が出回り、どれもこれも食べたいものばかりで購買意欲を高めてくれるものです。なんといっても食欲の秋!です。今年は例年よりも秋の訪れが早いように思うぶん、食欲も旺盛になりがちでコントロールに困る毎日。なんだか一日じゅう食べている感が有りますね。食欲と共に元気も出て来ますから、頑張って法務に専念して行きたいものです。

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寳勝寺墓地改葬工事全体会議が行われました。

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さて、ニュースでは国会が大荒れの様相を伝えていましたが、チャンネルを替えれば大相撲秋場所4日目で将にお相撲さんが一所懸命勝負をしているシーン、どちらも一所懸命には違い有りませんが人間模様を映し出すテレビジョンも最近では見る人が激減しているとか。スイッチを切れば全くに静寂そのものの心の世界、ならば早朝での坐禅の時間も一所懸命! 世の中の生きとし生ける全てのものが一所懸命に生きているんですね。みんな頑張れ!! 友峰和尚より

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