和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第418話 】
2014年 10月 16日 談

毎日お送りするブログなどの内容は、短くて面白くて軽快な語り口が良いに違いありません。ならば面白くて楽しい話題が毎日あるかと言えばそれは否だと思います。「面白い」と「安らか」とはちょっと違ったニュアンスで、どちらかと言えば「安らか」な日々を過ごしていく方がベストだと思いつつのブログ更新の毎日でしたが、しかしながらこの「面白い」ですが、よくよく自分の面白かった時の心境を吟味すると、実に朗らかで安らいでいることも事実ですから、日々を面白く過ごす為には「自らが面白く生きる工夫をする」ことが大切だと思います。

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大きく実った花梨 / 寳勝寺中庭にて

ユーモアは、人とのコミュニケーションにおいて重要な緩和剤ともなります。最近、ご年輩の方の会話をじっと聞いていますと、なかなか面白く話題になるような事柄が多くあります。やはりユーモアは日常生活の中に十分に含まれていると感じますので、皆様も今後は注意深く高齢者の皆様の会話を拝聴願いたいと思います。長い長い人生を経てきた方々の話の中には、苦労を超脱した、温かく微笑ましささえ感じさせてくれるものが有ります。たとえば病院の待合室での、80代後半の方々の会話。「どこが悪いのですか?」「いやもうあちこちですわ!」「だいぶん悪いのですか?」「とうとう先生に余命を告知されてしまいました!」「エッ!あとどのくらいって言われたんですか?」「もうあと20年ほどです」っておじいちゃまが言っていました。どう思われますか? 馬鹿馬鹿しいですか? どうやら紙一重のところにユーモアが潜んでいると納得した会話でした。引き続きお考えください。

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片岡経営会計事務所 会長 片岡正明様と / 大安禅寺 愈好亭にて

さて、今日は留守中の志納所用色紙を書いていましたら、片岡正明先生からお電話を頂き午後からお伺いしますとの事、本当に久しぶりに先生との話に花が咲きました。

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此度の個展開催のお祝いに来て下さったとの事でしたが、いつお会いしても豊富な話題をお持ちの先生の話は実に臨場感溢れる内容なので、和尚もいつも楽しく聞かせて頂いています。お話の内容は後日また報告させていただきます。爽やかな秋風の吹き込む「愈好亭」でお茶を頂きながらの楽しいひと時でした。友峰和尚より

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友峰和尚のちょっといい話 【 第417話 】
2014年 10月 15日 談

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竜胆がまもなく開花します / 寳勝寺中庭にて

「念ずれば花開く」とは坂村真民先生の御言葉です。人生色々、生き方も色々、思いも色々ですが、果たしてどういう生き方が一番理想的かという質問があるならば、皆様はどのような答えをするのでしょうか?それこそ「色々です」という事でしょうか。本当に考えてみますに、人それぞれに日々筆舌に尽くし難い、苦労や困難を乗り越えての道中であるが故に中々簡単には答えられないのが本音なのかもしれません。そんななか、「念ずれば花開く」の言葉は実に自然で「あるがまま」で、要するに日々自然体で心に幸せを念じて、波風を立てずに静かに、しかも確実に規則正しく生活して行けば、おのずと心の安心の花が開くという事だと思います。和尚も最近になって「規則正しく生きる」ことがいかに理に適ったものであるかをしみじみと感じるようになって来ました。思えば何もわからずに黙々と規則正しい修行生活をしていたあの修行時代こそ悟りの中にいたのだと承知するこの頃です。我々を取り巻く地球規模の大自然の営みは不規則に見えて実に規則的であると思います。規則的というのは常に臨機応変に対応できる力を備えているの意味です。人々も尚、常に臨機応変に対応できるようにいつも規則的な生活を目指して日々の精進が求められていると感じた今朝の言葉でした。さてさてこのところ寒暖の激しい日々が続いています。此のこともまた地球環境を守るための「大いなる存在のうごめき」なのかも知れませんね。感謝あるのみです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第416話 】
2014年 10月 14日 談

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大安禅寺式台(大玄関)と紅葉する沙羅双樹

心配された台風19号も無事に通過し、穏やかな朝を迎えました。昨日は寶勝寺、少林寺でのご法要を無事に済ませ一路自坊の大安禅寺へと車を走らせましたが、高速道路は流石に連休最終日と台風北上の情報とが重なって混雑していました。とにかく無事に帰寺できて安堵いたしました。僅かの休息もつかの間、台風一過の今朝方は本日予定の「ニューヨーク個展記者会見」と「墨蹟デモンストレーション」準備に追われました。

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報道関係者に向けての「墨蹟デモンストレーション」の会場/大安禅寺・枯木堂にて

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記者会見、墨蹟デモンストレーションを前に、報道関係者の方と歓談 / 大安禅寺・書院にて

午前10時より地元の報道関係者様との記者会見を開き、取材後に墨蹟の実演を挙行したわけですが、個展目前でもあり本番同様に全身全霊での墨書デモンストレーションとなりました。当日同行される野口美智子先生はじめ御社中の皆様、そして大安禅寺責任役員総代の藤田様、蒔田様も来てくださり、有りがたく感謝いたしました。

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墨書パフォーマンスの初めに、使用する竹筆を文殊菩薩坐像の真前にお供えし御祈祷

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書についての説明

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野口美智子先生とともに、記者の皆様からの質問に答えている様子

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今日の記者会見は和尚にとって極めて大切で意義あるものとなりました。これまでの書画活動の集大成でもありますニューヨーク州サラ・ローレンス大学での個展開催は多くの方々のご縁を得て開催の運びとなりました。個展会場においてもグリフィス教授はじめ御子息の仁様の懇切丁寧なるお導きによってあらゆる和尚の要望に応えて下さり立派な個展会場設定に尽力して下さっています。今回の個展開催によってより多くのニューヨーク市民との交流が出来、また微力ながら禅の書またお茶・お花の実演を通して日本文化の一端が披露できればと願っています。今年の春より進めてきた個展開催に向けての準備も今日の報道関係者様への書画デモンストレーションをもって愈々出発します。和尚の自仏堂でもあります鎮守堂、留守中の安全を願っての祈りが続きます。友峰和尚より

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「通玄峰頂不是人間、心外無法満目青山」

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「龍吟」

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第416話の前に・・・。 】
2014年 10月 13日 談

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本日は法務の為、「ちょっといい話」をお休みさせて頂きます。友峰和尚

友峰和尚のちょっといい話 【 第415話 】
2014年 10月 12日 談

午前中に野町・少林寺での御法要を修行し、午後は東京から株式会社いせや・社長の中本様が来山され、久しぶりに色々と仕事や今後の事について会談しました。寳勝寺の霊園改葬計画は現在順調に進められており大変嬉しく思っていますが、来年は本格的な改葬供養が始まる為、現在は墓地の徹底した調査が行われています。中本社長様から墓地公園の今後の構想など聞かせて頂きましたが、本当にこれからの墓地としての在り方を踏まえた理想的なコンセプトに心から賛同したものです。このところのニュースではしきりに墓地問題が取り上げられているだけに実にタイミングが良いと感じています。中本社長様からも、この度のニューヨーク個展成功への励ましのお言葉と御祝いを頂き、和尚も益々ファイトが涌いてきました。多くの皆様からのご支援に対し、必ずや成功を収めて来たいと思います。いよいよ明後日、大安禅寺「枯木堂」にて事前墨書デモンストレーションを敢行致します。

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個展出品作 大掛軸「通玄峰頂不是人間、心外無法満目青山」/寳勝寺本堂にて

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個展出品作 大掛軸「奢るなよ 月の円さも 只一夜」/寳勝寺本堂にて

写真の如く斉藤表具店表具師、斉藤公一さんも個展出品最後の作品三点を見事に完成させてくれました。これですべての作品が揃い踏みとなりました。あとは出発の日を待つのみです。アメリカで台風の目となるべく全力投球です。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第414話 】
2014年 10月 11日 談

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台風19号の進路が気になるところですが、今日は寳勝寺で10時より北條家の法要が営まれました。この連休、明後日までは各家の御法事が引き続き執り行われる予定ですが、大阪や千葉、横浜からわざわざ金沢に出向いての御法要だけに、法要終了後も懇親を深めるため和尚もお食事を共にさせて頂いています。

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御法要は物故者の供養のみならず久しぶりに集まる兄弟・親戚の近況報告の場所ともなりますし、何より和尚にとっては御親族皆様の関係を知る上においての大切な情報収集の場となります。ご親戚の皆様とお話しを交わすうちに、亡くなられた御両親の生前の御姿や御徳を偲ぶことができることを一番ありがたく思っています。住職は故人の霊魂と現在心を結ぶ大切な役割を持っていることに気付くというものです。さて、話は変わりますが、寳勝寺の米蔵も最近乏しくなって来たと思っていたところに思いがけずも中越隆一様から能登の特選米「神子原米」が届きました。こんな「うまい」話しは有りません「飯飯」、いや「しめしめ」です。

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いつもお心遣いを頂き本当にありがとうございます。この「みこはらまい」は「全国の美味しい米ベスト10」に入っているとの事、和尚も食してみてそう思いました。間もなくアメリカに行きますから、きっと「米国(穀)」という事でお祝いして下さったに違いありません。沢山いただき、しっかり力をつけて期待に添えるよう頑張ってきます。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第413話 】
2014年 10月 10日 談

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大本山妙心寺での全国宗務所長会議・第二日目

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台風19号が進路を北東に向かって進んでいるそうで、本当に気になるところです。宗務所長会議も無事に終了し京都見物でもしようかなんて時間の余裕もなく、早々に帰山したわけですが、無事の通過を願うばかりです。さすがに観光地・京都は秋のシーズンを迎え、京都駅には修学旅行生の甲高い声が飛び交っていました。たった先程まで閑静な大本山妙心寺山内にあったことが嘘のような賑わいぶりで、何とも不思議な感覚をおぼえました。さてニューヨーク出発までまた残り時間が少なくなって来ました。友峰和尚より

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大本山妙心寺・玉鳳院(開山堂)にて

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友峰和尚のちょっといい話 【 第412話 】
2014年 10月 09日 談

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大本山妙心寺での全国宗務所長会議・第一日目を無事に終了して、 その後は久しぶりにのんびりとした時間を過ごしました。本当に久しぶりにって感じがしました。明日も引き続き会議が有りますが、全国から集まった住職仲間との討議は流石に内容の濃いものばかりで大変に勉強になりますし、また、有り難い意見交換の場とも成ります。

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ニュースでは今日もノーベル賞の話題で持ちきりでしたが、和尚はノーベル賞ではなく、脳でるでしょうって一日でした。会議中は忍の一字ながら人の話をジッとヒヤリングしていますと、結構楽しいものだと改めて認識した次第です。苦あれば楽ありで、夕食会は般若湯も入り、住職同士の会話も弾むというものです。

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神照院さま

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金牛院さま

深まり行く京都の秋の夕暮れ時、大本山妙心寺は何度訪れても心が洗われる聖域であることを実感した全国宗務所長会議・第一日目でした。坊主が屏風に上手に坊主の絵を描いた!会議が息抜きでは大変申し訳ないが、ここに来て忘れそうになっていた個展開催のことが妙心寺山内の寺院の襖を見て百万倍の法力を得た様な気分にさせてくれました。やはり本山には御利益が無限に潜んでいるようです。友峰和尚より

 

 

 

 

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第411話 】
2014年 10月 08日 談

明日から二日間に渡って大本山妙心寺宗務本所で「全国宗務所長会」が開催されるため、自坊に戻ってきましたが、大安禅寺はもうすっかり深秋の様相で、紅葉はまだですが、山の匂いといい境内の佇まいといい、まったくに街なかでは感じることのできない素晴らしい雰囲気が有ります。子供の頃からずーっと育ってきた環境ですが、改めて感動を覚えるものです。

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大安禅寺 式台

この時期、学校から帰ると決まって山に登り、秋の味覚である栗や柿や、茸採りに山に入ったものです。大安禅寺の山は、昔は松茸が有名でよく採れたものです。松茸だけでなく色々な茸もたくさん採れて今から考えますとウソのようです。今では雑茸も採れず本当に残念です。しかしながらこの時期、ほのかに山の方から昔懐かしい山の幸の匂いが漂ってきます。子供の頃の思い出は故郷の匂いの中に感じられるようです。このところ金沢と福井を行ったり来たりで季節を感じる余裕もありませんでしたが、今日は久しぶりに深まりゆく故郷の秋の匂いを満喫させてくれた日となりました。人生、時々は立ち止まって体全体で自然を感じることも大切なことだと思いましたね。

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境内の柿の木

さて、皆様はいかがお過ごしでしょうか。ニュースでは終日、日本の3名の物理学者がノーベル物理学賞を受賞されたことが報道されていました。本当に素晴らしいですね。御三方の受賞のコメントは共通に「あきらめないこと」と言われていました。そうだと和尚も同感です。進む道はそれぞれに違っても、人生、ひとつの事に向かって集中して諦めず、事を成し遂げていく精神は万人に共通だと思います。和尚も頑張ります。友峰和尚より

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「葉書」の語源となった木 多羅葉(たらよう) 
友峰和尚のちょっといい話 【 第410話 】
2014年 10月 07日 談
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個展用の住職並びに野口翆智先生のプロフィールと寳勝寺英字パンフレットが、職員の手によって出来上がりました。個展開催までのカウントダウンがすでに始まっているわけですが、ここにきてようやく全容が見えてきた気がします。この14日には地元の報道関係者向けへの事前公開墨蹟デモンストレーションが10時半より大安禅寺「枯木堂」で予定されていますが、それが済めばもう本番までの時間もわずかです。今、時間ぎりぎりまで個展会場での作品展示の構想を練っています。今回は立体的な墨蹟作品が無いため、野口翠智先生の生け花の作品に大いに期待するところがあります。

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平成26年3月に開催された、金沢しいのき迎賓館個展にて

これまでもそうでしたが、文房流の生け花は実にダイナミックでしかも和尚の作品に溶け込むように活けて下さるので今から楽しみにしています。今年の三月、金沢市「しいのき迎賓館」での個展開催に際しても野口翠智社中の皆さんに生け花と煎茶席をお願いしましたが、その際も見事な季節感あふれる満開の桜の花を活けて下さり和尚の作品も一段と華やぐものとなりました。

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今回はニューヨークでの開催で、どのような花材が調達できるか分かりませんが、今回もパリ個展に引き続き、11名の御社中の皆様が同行して下さいます事、先生はじめ御社中の皆様には心から感謝申し上げております。今日も会場で使用する衣や作務着などの繕いをしました。「段取り八分」の昔からの言葉通り、まだまだ続く準備ですが、晴れ渡った今日の秋空の様に心も晴れ晴れとして更に頑張って行きたいと思います。友峰和尚より

 

 

 

 

 

 

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