和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第920話 】
2016年 02月 24日 談

7年後に北陸新幹線が福井まで開通する予定とか。今のところ大変難しい工事課題も多く残されているそうですから、あくまで開通予定は予定として、そろそろ県外観光客誘致の対応策を練っておく必要が有ります。和尚は現在、福井と金沢の寺を行き来していますが、御承知のように金沢は昨年3月の新幹線開業後、約3倍にも及ぶ県外観光客で賑わっています。新幹線開業効果には目を見張るものが有りますが、福井まで延長された場合どういった状況になるのかは予想もつきません。しかし少なからず観光客が増加するには違いないようです。

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今日は、大安禅寺の職員と寶勝寺の職員とで、これからの観光に対しての意見交換会を和尚も交えて行いました。近未来の観光は一極化から多極化に変わっていくことと思います。交通インフラの整備は観光面でも大きなプラス要因となって、各県にまたがって旅行出来るようになりますから、金沢と福井を結ぶ一泊二日の魅力的な観光プランを模索しています。所謂、立体型観光プロジェクトでも有ります。歴史あり、グルメあり、祈りあり。法話あり、温泉あり、等の組み合わせでもあると思っています。時代の変遷と共に、観光に対する人々の価値観も変化しつつあります。ここに来て日本の歴史を振り返りつつ、有数の史跡巡りやゆっくりと説明を聞く「歴史学習型観光」がクローズアップされていく気配です。世界文化遺産が注目を浴びるように、団塊世代にとって戦後70年を経て日本の歴史を振り返り見る大切な時期なのかも知れません。それだけに、観光も見る事から学ぶ方向へと変化して行くようです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第919話 】
2016年 02月 23日 談

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大安禅寺花園流御詠歌婦人部 新年会にて / 大安禅寺 書院

朝、目覚めますと思わず口ずさんでしまうNHK朝ドラ「あさが来た」の主題歌「365日の紙飛行機」ですが、軽妙なタッチのとても覚えやすいメロディーと歌詞です。歌っているのは勿論AKB48の皆さんですが、特に歌詞の内容がいいですね。「紙飛行機」「自然の風」「365日」「夢」「願い」「飛ぶ」など、どの言葉も今の時代にぴったりの感じがします。本で言うなら表紙の挿絵が大切なように、ドラマはテーマソングが物語を盛り上げますから、ドラマの内容にとてもマッチした作詞作曲だと思いました。和尚にとって、NHKの朝ドラを毎日欠かさず鑑賞するなんていう事は未だかつて無かったことですが、ドラマの時代背景が明治維新以降我が国最大の変革期である事と、実際にあった話である事に加えて、各俳優の演技の素晴らしさにも共感を覚えるものです。

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今日の午前中は卑山御詠歌婦人部の練習日で有りましたが、この御詠歌もまた年中行事の際には祭事を荘厳に盛り上げる役割を果たしていますし、その歌詞も御仏の心を詠んだ素晴らしいものです。自然世界は音のハーモニーの世界でも有りますから、リズムと共に一日を楽しく過ごして参りたいものです。一種のルーティンのような役目を果たしてくれているNHK朝ドラの主題歌、ドラマが終わっても、心に残る名曲としていつまでも口ずんでいきたいものです。ところで「和尚さんのルーティンはなんですか?」って。和尚のルーティンはもちろん読経です。読経で度胸をつける、これが一番です。友峰和尚より

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本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

友峰和尚のちょっといい話 【 第918話 】
2016年 02月 22日 談

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大安禅寺客殿 松雲院にて

大安禅寺渓谷一帯は確実に春を迎えようとしています。久しぶりにぐるりと境内を一周しましたが、木々が生き生きとその小さな新芽を膨らませつつあるようです。「無一物中無尽蔵 花有り 月有り 楼台有り」の禅語の如き心境を手に入れることが出来るのもこの時期のようです。外作業を開始する前の下見の散歩でも有りましたが、雪解けと共に春の大地と対面するのは本当に心地よいものです。

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今年、卑山の六月恒例・花菖蒲祭は「さん華祭り」と呼称を変えての開催となりますが、花菖蒲も紫陽花も薔薇の枝木も、それぞれに春の日差しを受けて冬の眠りから目を覚まし、あたかも背を伸ばすかのように枝葉を広げ始めています。「春は花 夏ホトトギス 秋は月 冬雪冴えて 涼しかりけり」、道元禅師の御歌ですが、このような歌が詠めるのはきっと大自然の中にあっての心境だと思います。自然に囲まれた大安禅寺に住んでいると少しは禅師の心境を味わえるような気がします。

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さて、皆様は今どのような心境でお過ごしでしょうか? 時々は大安禅寺を訪ねてみて下さい、思いもかけない心境を味わう事が出来ると思います。何事もそうですが、良い心境を手中にするには決断と素早い行動が必須ですからタイミングを外さずにアクションを起こしてください。例えば日本一と言われる富士山も、登る為の季節のタイミングとか、何処から眺めたら良いかなど、良い心境を得るための場所にもポイントが有るのと同じです。近場でのオアシスポイント大安禅寺! パワースポット大安禅寺! ヒストリーポイント大安禅寺、これからが皆様を悟りの心境へと誘う好時節を迎えようとしています。「慈悲の峰 萬よ松の大安寺 法の御声は 永遠につきせん」 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第917話 】
2016年 02月 21日 談

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神様がお休みになるという日曜日。最近、この「日曜日」の有り難さを感じます。休息するというより、世の中全体が「今日は休日だ。」という感覚になることを有り難く思うのです。

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若い頃は休日という言葉も思いつかなかったほどよく仕事に励んだもので、和尚が働いている時は世間一般の方もみな働いているものだという感覚がありましたが、そういった気持ちは加齢とともに薄れていき、今更ながら「日曜日は国民皆様の休息日なんだ」と実感しています。もちろん、和尚にとっての「日曜日」は法務の仕事が集中するわけでお休みでは無いのですが、感覚的には「休息日のお仕事」と捉えています。どういう意味かと言えば、今まで気が付かなかった事ですが、日曜日に出会う皆様の様子は普段よりゆったりとしているように思うからです。

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今日は総代様のお家で年忌法要が営まれ、大勢のご親戚の方が出席されていましたが、皆さんが本当にのんびりされているのが感じ取られました。人間にとって休息がいかに大切か、神様が教えてくれたのだと思います。そう言えば戦前の歌に「月月火水木金金」というのが有りました。これでは体が持ちませんね。「働き虫、日本人」とまで言われた由縁でもあります。働く事は大切ですが、大休息も実に大切だとようやく自覚する今日この頃です。早く言えば、和尚も歳を取ったという愚痴でした。ごめんなさい!ごめんなさい! 周囲の動きがよく見える年齢になって来たようです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第916話 】
2016年 02月 20日 談

我が国の100歳以上の方が61,568人と、昨年遂に6万人を突破したそうです。昭和38年は153名だったそうですから驚きの数字です。現在65歳以上の方が3,000万人を超えているわけですから、これからもますます100歳を迎える方が増えていくとの事。超高齢化社会日本!少子化問題と共に日本の未来が心配されます。今、世の中に起きている事件事故が少子高齢化と深く関連している事は、誰の眼にもはっきりしています。宗教者も無関係ではなく「寺離れ、墓じまい、直葬」などの問題に直面しています。昨日、寶勝寺で「ふれあいパーク霊苑改葬工事協議会」が開催されましたが、これらの問題に対応する為に真剣な討議がなされています。高齢者にとって自分の末後は極めて深刻で、墓守や墓参り、葬儀の事など、心配の種は尽きないようです。特に墓参などは、急な階段や雪道など高齢者にとって困難な状況も多く、バリアフリーや融雪装置完備の霊苑が求められている為、そういったことも踏まえて、未来志向型の理想的霊苑を目指し㈱いせや会長・中本様のアイデアが組み込まれていきます。

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㈱いせや発刊の情報誌 「ふれあい倶楽部」

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中本隆久会長、ご子息の中本大資氏とともに

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寳勝寺の霊苑改葬についての記事が掲載されました

リニアモーターカーが登場する時代、何もかもがスピードアップしているようですから、あらゆる利便性を視野に入れての有意義な昨日の霊園改葬会議でした。地元金沢を始めとして東京、札幌そして名古屋からと、これまでに多くの経験を積んで来られた優秀な企業の幹部方々の知恵を結集しての「寶勝寺ふれあいパーク霊苑改葬工事」着工が待たれています。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第915話 】
2016年 02月 19日 談

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寳勝寺ふれあいパーク霊苑改葬工事会議が行われました

皆様お元気にお過ごしでしょうか? 和尚のブログ、少しはお役に立っていますか? 「諸行は無常なり」ですから、毎日いろいろな事件事故、災害が起きて来ます。そのような難事に遭遇した時、皆様はきっと「まさか自分の身に起きるとは!」と思うかも知れません。そうなんですね。日々、見たり聞いたりする出来事は他人事ではなく自分事として捉えていくところに、有事の際の知恵が自覚できるかと思います。

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今年に入ってからというもの、例年には感じられなかったほどの「人間の心の葛藤」から来る事件が多く起きているようですが、いかに現代人同士の意思の疎通が上手く取られていないかの表れとも言えます。最近よく耳にする言葉に「無関心社会」というのが有りますが、無関心ではなく、むしろ「君子危うきに近寄らず」の知恵なのかも知れません。この二つの言葉は似て非なるものですが、いずれにせよ、日本の古き良き時代における「村社会的人間関係」の「助け合い精神」が求められているように思います。その関係とは一口に言えば、「みんな親戚!」っていう感覚ですが、今の時代にはなかなか難しいのかも知れません。

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金沢市役所担当者の方との打ち合わせ

さて、今日は大切な「寶勝寺ふれあいパーク霊苑工事関係各社協議会」が行われました。本当に、今回の卑山霊苑改葬工事計画は実に微速前進なれど、そのことがかえって工事関係者相互間の人間関係をより一層深めつつあるように思います。より良き人間関係こそ、事業成功へのキーワードであると思っています。「あわてない、あわてない」一日一歩、三日で三歩、五日で遊歩(ゆうほ)さん! 頑張りましょうぞ! 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第914話 】
2016年 02月 18日 談

「中国に広まる日本式サービス!」という見出しの記事を目にして、一種の安堵感を覚えました。最近よく話題になる中国人観光客の爆買いですが、そのことよりも日本人の接客の仕方に強い関心を持たれたようです。観光客の中には会社経営者や商業店主の方も多く見受けられるそうで、帰国して日本式接客を学ぶべく職員研修をさせているというニュースは嬉しい限りです。

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和尚も海外に出掛けるたびに感じるのは、おおよそ買い物をする際の店員の接客態度やマナーに日本との差を感じます。いつぞや帰国した際、関西空港でのタクシー運転手さんの丁寧な接客態度に感心したものでした。観光客ともなりますとやはり、行く先々の国での人との出会いが思い出となりますから、接客マナーは本当に大切ですね。勿論の事、国外の全ての国がマナーが悪いというわけでは無く、とりわけ日本は世界の中でも特別な存在という事でしょうか。何が故に外国人観光者に好印象を持たれるのかは、建国以来、日本人としての長い長い歴史に培われてきた自然体の礼儀作法にあったと思います。そもそも「仁義礼智信」の思想などは中国・孔子の教え「儒教」から来ているわけですから、言ってみれば、今、中国の会社経営者が日本式接客法を学ぼうとしているのは原点回帰であって、中国本来の民衆の姿であったともいえます。いずれにせよ、相手を重んじる丁寧な接客は当たり前と言えば当たり前の事です。その当たり前の接客を、極々自然な形で浸透させている日本社会を誇らしくも思います。国外に出て初めて知る日本社会の過ごしやすさは、「相手を思いやる、無私の精神」に有るのではないかと思います。さて、今日も多くの外国人観光客が金沢を訪れています。寶勝寺カフェも心を込めてお迎えしています。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第913話 】
2016年 02月 17日 談

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寒い!寒い!一日となりました。つい先日は15℃近くまで気温が上がったというのに、今日は終日2℃前後ですから寒いのなんのって! 一辺にちぢこまってしまいました。部屋の中でじっとしているとより一層寒さを感じますから、日頃の運動不足を一気に解消しようと今日は集中してストレッチ体操をやりました。

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「食べ過ぎ・飲みすぎ・太りすぎ」ってことで、冬場はついつい食べ過ぎてしまいますね。別に冬眠するわけでも無いのに、食欲だけはどうしても旺盛になりがちです。と言うより、運動不足から来るストレスのようなもので、これはいけません!「わかっちゃいるけどやめられね~!」なんて油断していたら次第に体が重くなり、脂肪がつくどころかおまけの腰痛までついて、絶対絶命寸前での自覚でした。身体も軽くなったところで気分一新!とは行かず、敢え無くダウン! どうやら和尚には大休息が必要のようです。今後、ストレッチは毎日少しずつでも励行して行こうと心に誓いました。雪が降ったお蔭で悟る事もできました。

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さて、明後日は「寶勝寺ふれあい霊苑全体会議」が予定されていますので、その会議の準備に入りたいと思っています。墓地の会議ですから「ボチボチ」ゆっくり解決の方向へと進んで行くようです。「急いては事をし損じる」ごもっともごもっともです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第912話 】
2016年 02月 16日 談

突然の寒波に見舞われた北陸地方ですが、昨日は「妙心寺派東海地区議員所長会」が越前町厨温泉・あらきを会場に開催されました。越前海岸の海は、冬型低気圧の影響を受けて大荒れ模様でしたが、久しぶりに見るダイナミックな大波に気持ちが引き締まる思いでした。一夜明けてそれぞれに自坊に戻られましたが、本派財務部長の報恩寺様が拝塔したいという事で卑山・大安禅寺を訪ねられました。

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報恩寺ご住職・瑞岩眞泰様とともに

その後ゆっくりする間もなく、和尚は一路、富山県氷見市の宝光寺様へ「涅槃会特別法話」の為向かいました。しみじみ一つ身の大変さを感じ取りながらの行動でしたが、色々な場所での人との出会いが、自分の生き方をも変えて行くようです。氷見市の宝光寺様には、金沢・寳勝寺の盂蘭盆会やその他の行事にもご加担頂いています。そのご法縁で、此の度初めて参詣しましたが、とても落ち着いた枯淡な雰囲気の禅寺でした。法話終了後にお供えの涅槃団子を頂きましたよ。写真の如く、可愛いお団子です。まあるい、まあるい、まん丸い、お団子です。

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昔からの伝統的風習を今に伝える貴重なお供え物です。きっと大勢の檀家さんがお手伝いしてのお団子だと思います。御釈迦様の恩徳を頂くつもりで慎んで食したいと思います。今日は早朝より本当に多忙な一日でしたがおかげさまで充実した一日を過ごすことが出来ました。やはり「日々是新たなり」です。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第911話 】
2016年 02月 15日 談

寒暖を繰り返しながら春を迎えていくわけですが、最近の異常とも思える気候は、世の中の動きに合わせるかのように実に過激で極端な変動を見せています。皆様にはくれぐれも健康には気を付けて頂きたいと思います!なんて、もう他人事では有りません。和尚も身に染みて感じる今日この頃です。春先は健康を害しやすいと言われていますから要注意ですね。

DSC07094 (500x375)ふたたび雪化粧の寳勝寺中庭

さて、昨日の夜に放映された「NHKスペシャル 司馬遼太郎思索紀行 この国のかたち」の第二部では、日本人の持つ「名こそ惜しけれ」の精神こそ武士(もののふ)の魂であると同時に、日本の発展を支えた民衆の心でも有ると結論付けていました。また、現代の日本の社会には「強い精神、信念」が不足しているとの司馬遼太郎の指摘でも有りました。最近のテレビ番組は視聴率を重視するが故の娯楽的内容が増えつつある中で、大変意義深く、自己の問題として考えさせられる番組でした。時代は超スピードで変化して行く今日、新たな日本社会発展への問題提起でも有りました。確かに、戦後七十年を経過した今、日本の未来についてもっともっと論議すべき時が来たようです。それこそ林先生の「今でしょう!!」と感じたものです。「日本人とは一体何者なのか?」和尚も日本人として、この問題提起に対して日々自問自答している者の一人です。「刻苦光明必ず盛大なり!」 友峰和尚より

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