和尚のちょっといい話
日中友好の朝顔が咲き始めました
寳勝寺にて
アメリカ・ミシガン州からのお客様を迎えて、昨日に引き続いての歓談の時間となりました。それにしても今日のヤフーニュース見出しには驚きました!「仏教会テロ 警察監視下での襲撃!!」でした。ついに日本の仏教会にもテロが生じたと早合点したものでした。本当はフランス教会での事件でした。それにしましても日々に伝えられる世界中のニュースは悲惨な事件ばかりですから、自然と心も影響を受け沈痛な面持ちになります。唯一、久しい友人と歓談している時が心も落ち着くものです。
大安禅寺にて
このところ頻発する残虐無比な事件に対し、一個人としてどのように対処すべきか? の自問自答の中で生まれる回答はやはり「縁起の法」を思います。「縁起の法」とは、他人事とはせずに常に自分の事として事件を捉え、注意深く自省の念をもって思慮することです。自分の心深きところに潜んでいる煩悩妄想との対話でも有ります。事件との因縁はいったい何処にあったのか、己事究明が必要かと思います。仏教に於いて、人間には108の煩悩が有ると言いますが、現代社会にあってはより複雑多様化した煩悩が新たに生まれ始めているようです。本来、我々は無限の煩悩の中に尊い命を頂いているのかも知れません。周りの人々との結びつきをもう一度見直して、辛抱強く衆生縁を広げて行かねばならないと思われます。自分に出来るところから、少しずつでも「報恩」「謝徳」の仏縁を結んでいきたいと願っています。友峰和尚より
寳勝寺霊苑改葬工事に関連しての家屋解体も順調に進んでいます。そんな中、本日は横浜より先祖墳墓の縁者の方が来られ、今後の改葬についての説明と打ち合わせをしました。昨日は京都・大本山妙心寺宗務本所に出向き、改葬工事に伴う許可申請書類を提出して来たわけですが、許可が下り次第、本格的な墳墓の御骨上げ供養を始めていきたいと思います。
御先祖の墓前にて
最近、世界中で凶悪な事件が頻発していますが、今朝方のニュースでは日本国内でも連鎖するように信じられないような事件が起きています。人類の長い長い歴史の中でも異質の事件が多いように感じます。また、新たに「ポケモンGO」なるゲームが話題を呼んでいますが、どうやら電子社会の進む中では手の打ちようが無いようです。先祖の恩を想う心が大切だと説いてみたところで、バーチャル時代に有っては極めてアナログ思考としか捉えられなくなっているのかも知れません。そう言えば、京都駅の構内でも歩きスマホの方を多く見かけましたが、それに伴う事件事故が多発しているようです。どうやら何もかもが仮想体験の世界へと移行しているようです。夕刻よりアメリカ・ミシガンより和尚の友人が訪ねてきました。こちらは楽しい現実思考の時間を過ごすこととなりました。友峰和尚より
京都・大本山妙心寺、宗務本所での「僧侶育成審議会」に出席しました。久しぶりの京都でしたが、盆地独特の、身体にまとわりつくようなねっとりとした暑さには参りました。観光シーズンとあって京都駅は人・人・人で溢れ、波が押し寄せてくるような感覚で、汗が背中を滴り落ちる始末。会議場もそれほどエアコンは効いておらず、我慢の時間が過ぎて行きました。
会議の内容はさておき、役職に就いてから本山に来ることが多くなり、学生時代の頃が懐かしく思い出され大変喜んでいます。全国から集まっている役員住職との交流は有意義なもので、大切な情報交換の機会でも有り、会議終了後の仲間との歓談も楽しみの一つとなっています。本当に、ところ変われば何もかもが違うようです。
寺院の形は似ていても場所が変われば法務の内容も遂行の仕方も違っていて、住職間の交流ほど重要なものは有りません。また本山には全国の寺院からの色々な問題が寄せられている為、それらすべてが勉強になります。京都観光をしたい気持ちは山々なれど法務は山積みの為、ここんところも我慢我慢!会議は明日も続きます。友峰和尚より
今日は昨日より更に気温が上がって34℃の真夏日となりました。昨日よりたった1℃ 気温が上がっただけなのに体感温度はまったく違い、身体全体に怠さを感じたものです。新命副住職は日曜日とあって終日法務に追われていましたが、今日24日は新命副住職のお誕生日という事で、仕事の合間をぬって「御誕生茶礼」をしました。どんなに忙しくともお誕生日をお祝いすることは大切ですね。
人間には二つの命と二つの心が有るのを皆様はご存知でしょうか? えっ?そんな? と思われるでしょうが、一つは両親から頂いた身体の命とその心。もう一つは、生まれる以前から有る「大いなる宇宙身」と「永遠なる命」です。今の自分の身体はいつの日かお返ししなければなりませんが、お返ししなくてもよい「宇宙的無限の身体」と「永遠不変の心」とをはっきりと自覚することが悟りの当体です。お誕生日をお祝いする事は、御両親の縁によって新しい生命を頂いた事への感謝祭でもあります。
和合の茶礼を終え、その後は来客の応対となりましたが、本当に沢山のご縁をもって世の中が動いていることを思います。良いご縁に導かれていく為には、心からの人事を尽くして行かねばなりません。感謝しても感謝しても感謝し尽くせない程のご縁を頂いている事に感謝いたしました。友峰和尚より
33度を超える真夏日となった今日はお盆の棚経に出掛けましたが、夏休みの土曜日とあって久しぶりに息子さん夫婦そしてお子様とも会うことが出来ました。御当主ご自慢のお蕎麦と奥様手造りのお料理にジュースなど、たくさん御馳走になりながらおしゃべりの時間が過ぎていきました。本当に美味しくいただきました。心から厚く御礼申し上げます。
御手製のブラックベリーを見せて頂きました。
帰山後は、「日中友好の朝顔」の棚作りの為にホームセンターに出向き材料を買い求め、境内「渓仙舎」の一角にさっそく設えました。そばでは孫たちがミニプールでのお楽しみ!!新命和尚は境内のお掃除! 皆それぞれにアクションは色々でした。
玄関先に植えた酔芙蓉も大きく育っています。この酔芙蓉は寳勝寺から移植したものです。そのお隣では萩が青々として、こちらも成長を続けているようです。どことなくお寺全体も夏休み中という感じがしました。
北陸地方は昨日梅雨明け宣言が発表されたそうで、一気に気温も上がって明日からは真夏日が続くそうですから、熱中症には要注意ですね。本日の外作業中にもさすがに頭がフラフラしたものです。ご用心ご用心! さて、暑さにもめげず頑張って参りましょうか。7月もあと一週間となってしまいました。8月は自坊の盂蘭盆会が待っています。まだまだ法務が続いていきます。健康第一に精進あるのみです。友峰和尚より
大安禅寺 中庭にて
蝉しぐれの大安禅寺。北陸地方の梅雨明け宣言はまだですが、なんとなく明けたような感じがする中、今日は中庭の草刈りをしました。「夏草や 兵どもの 夢の跡」って有名な句が有りますが、この時期の草の成長には参ってしまいます。刈れども刈れどもすぐに伸びてきます。それだけ草木の成長には最適の季節なのかも知れません。
大安禅寺に帰って来て一番感じるのは「匂い」です。玄関の匂い、本堂の匂い、居間の匂い、坐禅堂の匂い、書院の匂い、受付の匂い、皆それぞれに違った匂いを届けてくれます。そこに長年住んでいると気が付かない匂いが実に懐かしさと共に心を和らげてくれます。皆様もこれまでに感じて来た事と思いますが、旅行先から家に戻って来た時の我が家の匂いにきっと安堵感を覚えたと思います。色々な匂いが人々の心に随分と影響を与えているのをしみじみ感じます。また音にも同じことが言えるかと思います。
さて、皆様に於かれましてはこの時期をどのように過ごされていますか? 夏休み中の子供達の甲高い声が家中に響き渡っているのもなかなか嬉しいものですね。活気を感じます。何もかもが懐かしく感じ取る年頃になっているのかも知れません。それも又風流だと合点しています。友峰和尚より
寳勝寺庫裡トイレ工事のようす
子供達は今日から長い夏休みに入りました。和尚も一か月ほどの休暇が欲しいところですが、グッと我慢して今日も事務の整理に一日を費やす事となりました。実は和尚にとって事務の整理が一番苦手で、その殆んどをこれまでは職員の手に委ねてきましたが、金沢に来てからは自分で処理をすることになり、実に苦しみの中に居ます。数字や提出書類を見つめているだけで気が重く感じてしまいます。
隣接土地家屋の解体工事も進んでいます
また日々の自炊生活も思ってもみなかった事で、毎日食事を作るのも大変な作業となっています。人生には本当にいろんな坂が待ち受けているもので、日々「なんだ坂、こんな坂、あんな坂」という風に登ったり下ったりですが、一番辛い坂は「まさかの坂」だと思います。「まさか」こんな羽目になるとは!なんていう坂が突然に襲って来るのも人生で、YouTubeの「世界ハプニング動画」など見てみますと「どうして!そんなことが起きるの!?」っていうシーンの動画が沢山あります。現実社会の中では予期せぬことが発生することが有りますから、油断は禁物です。
和尚にとって今の日常生活もそれに近いものですが、よくよく考えて見ればそれとて自分自身が選択した道でも有るので、頑張って乗り越えて行かねばなりません。今まで楽をしてきた分の坂が今になってやって来たに違いないと思います。とはいえ寳勝寺でも職員の手を借りねば書類の完成を見ないことも事実で、最後のところは頼みました。今日も庫裡では終日水回りの工事が行われていました。みんな一所懸命に働いています。和尚も含めて今日も一日ご苦労様でした。あんがとう!あんがとう! 友峰和尚より
寳勝寺の烏枢沙摩明王(お手洗いの守り神)
寳勝寺に新設されているトイレは全てが自動化された最新式のものだけに、特に外国人観光客には大ウケで、自動殺菌システムや自動開閉式蓋、自動手洗い器等に人気が有ります。いまやウォッシュレットは定番となっていて、「トイレの神様」では有りませんが観光寺院にとっては「トイレの仏様」です。現在3か所目のトイレを庫裡に造っていますが、このトイレは内外併用のもので外作業の時には大変便利となります。
庫裡にて進められているトイレ工事
生活空間の中で最も重要な場所は「玄関、台所、風呂、トイレ」の4か所です。勿論、仏間や寝室なども大切ですが、この中でもトイレは最も綺麗にしておかねばなりません。自坊の大安禅寺もそうですが、和尚にはこれまでの普請で「トイレ」を真っ先に整備して来た経緯があります。ちょっと前までは昔ながらの汲み取り式トイレでした。それはそれで古風でいいのですが、これだけ文明が発達する時代に有っては最早過去の産物でしかありません。今回は庫裡トイレと同時に、台所も整備します。これも寺カフェとしての大事な「食」を預かる場所だけに、近代化が急がれます。さて、再び寺内が騒々しくなってきました。一歩一歩また一歩の整備です。
車両搬入道路の家屋解体も進んでいます
「ふれあいパーク霊苑」が完成すれば墓参方々の休憩所となりますから、より快適さが求められています。来年の完成に合わせながら寳勝寺の更なる普請をしていきたいと思っています。さて今日も一日、沢山の法務をこなしました。とても書ききれません。心の中にしまっておきましょう。友峰和尚より
午前7時、地鎮祭の準備
本来、火曜日は休寺日なのですが、今日より霊苑改葬工事の車両搬入路確保の為の家屋取り壊し工事が始まる為、午前8時より地鎮祭と工事安全祈願祈祷をしました。当初は山門をかさ上げして工事車両を通す計画でしたが、幸いにこの度、霊苑隣接の家屋を修得できた為、解体後は工事車両の搬入路として利用する事となりました。
午前8時、地鎮祭のようす 寺町の大通りにて
家屋内での地鎮祈祷 霊苑工事関係者、家屋解体業者の方とともに
家屋の庭先から寳勝寺屋根を臨む(写真右側の屋根です)
地鎮祭終了後、解体工事開始
御祈祷終了後には、午前、午後と両隣の御寺院へ工事関係者と共に工事説明に参りました。今後は本山妙心寺の承認を得次第、本格的な工事に入るわけですが、工期が来年六月までの長丁場となります。また同時に、現在、庫裡専用トイレの工事も進められています。
午前10時、隣接する極楽寺様へご挨拶と説明に伺う
極楽寺のご住職様とともに
境界部分の状況確認
続いて、承証寺様へ、ご挨拶とご説明に伺う
承証寺様での、境界部分の状況確認
寳勝寺では、庫裏側のトイレ工事が始まりました
卑山は寺町伝統的建造物群の一カ寺であるだけに、霊苑も東京の㈱ココ・プランニング、宮崎デザイナーによる「和風形式」のモダンなデザインとなっています。これからは工事の進捗状況などもブログを通じて報告していきたいと思っています。
再び寺院内には大工さんの工具の音が響いています。平成24年から始まった卑山の普請計画も愈々最終段階に入っており、あとは庫裡の耐震補強工事を残すのみとなっています。いずれにしましても、寳勝寺の此れまでの修復計画には卑山檀信徒皆様そして自坊の大安禅寺を始め、松浦建設㈱様、東京の㈱いせや様、㈱ココ・プランニング様の絶大なるご支援とご協力によって円成出来てきたものと深く感謝いたしております。皆さんに喜んで頂ける寺院そして心の拠り所となる寺院を目指して、今後も精進してまいりたいと思っています。休みを返上しての一日もあっという間に過ぎてしまいました。疲れたなどとはとてもとても口に出しては言えません!! 命のある限り頑張って参らねば! そう肝に念じています。友峰和尚より
三連休の最終日は「海の日」です。気温も30度を超える真夏日となり、本日、梅雨明け宣言された県も多くありました。地元のニュースでは有名観光地「兼六園」での旅行客インタビューのシーンが流れていましたが、まだまだ金沢は人気があるようです。寳勝寺・寺カフェは終日空調が行き届いていて実に快適空間でした。和尚は間もなく始まる霊苑改葬工事に備えて墓所の草刈をしましたが、この一か月間で見る影も無いほど雑草の背丈が伸びていて、先人がこれまで約三百坪にも及ぶ墓所を守って来た苦労が偲ばれます。約四百年間の長きに渡って寺院を維持管理する事への住職の大変さを思い知る瞬間でも有りました。
来年六月に「ふれあいパーク霊苑」が完成すれば、全てが完全管理されるパーフェクト霊苑となるようです。御先祖の霊供養と共に、日本庭園を有した霊苑に眠る多くの祖霊の安らかならんことを祈るばかりです。さて、夕刻には林様がお見えになり「加賀レンコン」の話題で盛り上がりました。
寳勝寺にも何か一つ、名物のお菓子が有ってもいいですね。蓮と言えば仏教の華でも有りますので、良いアイデアが生まれる事を期待したいと思います。毎日暑い日が続きますが、どうか皆様にはお健やかにお過ごしください。友峰和尚より