和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1387話 】
2017年 06月 05日 談

後ろ髪を引かれる思いで大安禅寺を後にし、金沢に入りました。と言っても和尚には髪は有りませんが? 先日、不覚にも足が縺れると同時にスッテン転んで、台所のステンレス流し台の角に頭をぶつけるというハプニングに見舞われました。転んだ理由を色々考えてみましたが、その原因は、過労が祟って足に来たのだと思います。台所での事故でしたから、もっと「キチンとせ!」ということなのでしょうね。

花菖蒲祭も土曜・日曜とも事故も無く、無事に出発できたことを嬉しく思いました。「一病息災」という造語が有るそうですが、主催者側としては参詣者を災難から守らなければならない責務が有りますから、和尚自身の受けた怪我によって多くの方々の安全が守られるよう願ったものでした。自坊を離れる時は本当に心配で、特に大きな行事を催行している時は尚更の事です。園内すべての安全を確保した後での怪我だったので自己反省しきりでした。

寳勝寺 敷地内の板塀

板塀を加工する職人さん

寳勝寺の霊苑工事は順調に進んでいて、到着後、さっそくに㈱豊蔵組の高島現場監督から説明を受けました。板塀はとても美しく境内にマッチした色合いとなっています。ふれあいパーク霊苑「奥の院」も歴史の重みを感じさせるに相応しい趣を醸し出していました。

大安禅寺も寳勝寺も悠久の歴史を誇る臨済宗妙心寺派の禅宗寺院です。我々が日々の暮らしの中で最も心安らぐことが出来る瞬間は、先人達の恩徳を感じる時です。祖先を奉じることの大切さを寳勝寺ふれあいパーク霊苑より発信して行きたいと念じて止まないものです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1386話 】
2017年 06月 04日 談

好いお天気となりました花菖蒲祭最初の日曜日、多くのご家族連れで終日賑わいを見せました。昨日に引き続き、金沢寳勝寺からも檀家様はじめご近所の方や友人の方も来て下さり、心から厚く御礼申し上げます。花菖蒲の花はまだちらほら咲きですが、薔薇は満開となっています。これから約千株の紫陽花も加わって次の週末頃が一番見頃になるかと思います。

藤田様とともに / 薔薇園にて

今朝一番には妻が担当している薔薇園を訪ね、ゆっくりとお茶を楽しむことが出来ました。卑山総代の藤田通麿様も来て下さり、これからの寺院運営の方策など語り合いながら実に充実した時間を過ごせたようです。午前11時半からは福井家族動物霊堂総供養の導師として久しぶりに出頭しましたが、以前より遥かに多くの参詣者で驚きました。近年では、家族動物達と暮らす独居老人宅が増加の傾向に有るとか。色々な場所で少子高齢化社会の現実を実感するものです。

二胡&ピアノ 「摩訶不思議」 演奏会 / 大安禅寺 式台玄関にて

表千家 吉田宗好社中 御茶会 のようす / 大安禅寺 松雲院にて

供養を終えて寺に戻ってからは、本日のイベントを楽しみながらお客様の対応に当たりました。34回目を迎える花菖蒲祭もすっかり地元の風物詩として定着しているようで、お寺の境内や寺内そして園内を思い思いの場所でゆっくりと楽しんでいるお客様の姿が印象的でした。和尚の老化現象と共に何度も廃園にしようと思いましたが、身体の動くかぎり、花菖蒲園を存続させていきたいと気持ちを新たにしています。多くの支援者に支えられての花菖蒲祭です。皆様の御来園を心よりお待ち申し上げております。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1385話 】
2017年 06月 03日 談

「第34回 大安禅寺花菖蒲祭」が本日より開催となりました。昨日に引き続き、早朝から参詣者の安全を確保するための整備作業をしましたが、やればやるほどに危険と思われる個所が見いだされて来ます。参詣者の身になって、あらゆる個所を歩いて点検するのですが、本日は特に、身体の不自由な方や小さな子供達を想定しての整備となりました。危険と思われる個所には色テープや張り紙をし、出来るだけ易しい文言で誰にでもわかるように工夫しました。

お釈迦様は生まれて間もなく七歩あるいて右手で天を指し、左手で地を指して「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」と言われたとか! 最近になって和尚もその心境を掴めるような気がしています。要するに、地球上の生きとし生ける何人(なにびと)も素晴らしい心という宝物を持っていて、この自分の心こそが宇宙全体そのものなんだと自覚出来れば、言葉の意味が合点がいくと思います。されどその心こそ自分を迷わす当体でも有るようです。「心こそ 心迷わす 心なれ 心に心 こころ許すな」なんて道語が有りますが、言い得て妙な言葉です。


誰かさんが、「来る人も 又来る人も 福の神」と言われましたが、全くにその通りで、福の神を煩わせては罰が当たりますから丁寧な「おもてなし」が肝心です。要するに「来る人」も 「又来る人」も実は「自分の化身」と感じ、油断しないように心をひとつにして注意を払わねばなりません。まさに「天上天下唯我独尊」とは「すべては一つの心」を言うのであろうと思います。世の中の風潮が次第に核家族化的傾向にある今日ですが、お祭りを通して家族団らんの時間を過ごして頂きたいと思います。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1384話 】
2017年 06月 02日 談

愈々明日から第34回大安禅寺花菖蒲祭が開催されます。お百姓さんの農作業などは俄かに出来る仕事ではなく、花菖蒲も全く同じで昨日今日の取って付け作業では埒が明かないものです。一見、見事に整備されているように見えても和尚の眼はごまかせません。花の勢いや葉っぱの色の具合また園内の整備など、一週間も放置すれば瞬く間に荒れていきます。おまけにここに来てイノシシが園内に突入し、せっかく補植した苗が踏み倒される始末! なにくそガッテン! 今日は限られた時間を精一杯使っての園内整備となりました。どうやら夕刻までには間に合ったようで、ホッとひと安心です。不思議なもので菖蒲の苗達もすぐに反応を見せてくれました。

現在はちらほら咲きですが、あと一週間もすれば見事な開花を見せてくれる事と思います。今後の自坊での日々は外作業が主となりますが、身体を動かす事は本当に楽しいものですね。ストレス解消には持って来いの作務でも有ります。園内整備中にもお客様が次々とお花を見学に来ていましたが、皆様もどうか是非ご来園くださいますよう心よりお待ち申し上げております。和尚は寺に居りますので声をかけて頂ければと思います。「楽しみは 朝起き出でて 昨日まで 無かりし花の 咲ける見る時」橘曙覧先生の素敵な一句でした。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1383話 】
2017年 06月 01日 談

寳勝寺霊苑に モダンなフェンスが 登場

連日猛暑となっていますが、皆様お元気にお過ごしでしょうか? 今日から6月! 水無月(みなづき)に入りました。水無し月とはちょっと不思議な感じもしますが、「無」という字を「の」と読めるので「水の月」という事になります。またそのままに「田んぼに水が引かれて、水が不足する月」とも解釈されているようです。いずれにしても「水面(みなも)」の美しい時節を迎えたわけで、大安禅寺から白山連峰方向を臨みますと、越前平野に広がる田んぼの水面が朝日に照らし出されキラキラと輝き、実に絶景です。今日は昨日に引き続き「寶勝寺ふれあいパーク霊苑」の工事視察の為に来られている㈱ココ・プランニング中本会長、社長始めデザイナーの宮崎氏そして㈱豊蔵組の工事関係者との工事打ち合わせが続けられました。ここに来て一日一日が仕上げ段階での重要な会議となっています。

三人寄れば文殊の知恵では有りませんが、アイデアは湧き出る清水の如く皆さんから提案され、よりお洒落なデザインとなっていきます。全体の工事が終了する間際に庭の植栽が始められる予定となっていますが、現在は雑然とした現場も色々な植栽と同時に岩組や杉苔などが入ると風景は一変することと思います。「楽しみは 朝起き出でて昨日まで 無かりし庭の 映える見る時」 福井の幕末の歌人の詠んだ「楽しみは~」で始まる歌をもじってみました。我々人生の最後の永眠地「ふれあいパーク霊苑」も完成に向かってまた一歩前進を見せた一日となりました。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1382話 】
2017年 05月 31日 談

アカショウビン

ぶっぽうそう

「ヒュルルル~」と甲高い声を谷いっぱいに響かせながら一気に飛び去って行く鳥がいます。この時期に渡来する「アカショウビン」ですが、その赤い色から別名「火の鳥」とも言われています。カワセミ科だそうですが、赤くて太く大きな尖ったくちばしでキツツキのように木に穴を掘って巣作りをするそうです。大安禅寺には多くの野鳥が生息していますが、一度調査したいと願っています。金沢市寺町周辺も大きな樹木が有るため、仏法僧やフクロウなども住み着いており、鶯やトンビがしきりに鳴き心を癒してくれます。普段から聞き慣れているカラスやハトなどの鳴き声にも結構心が和むものです。ここ数日は急激に気温が上がり連日30度近くになっていますが、気温の上昇とともにホトトギスがけたたましい声で鳴き始めますから本当に自然の営みは気温と深い関係が有るようです。

さて本日は、㈱ココ・プランニング中本社長、会長様が現場視察のため東京より来寺されました。完成間近の「ふれあいパーク霊苑」はバリアフリーになっていて、高齢化社会の進む今日、車椅子で御墓参りに来られる方が多くなる事を想定しての対応となっています。

本日の工事の様子

霊苑入口の石垣が復元されました

スタンド薔薇の植樹

水道の位置や墓石の高さなども工夫されており、未来型の理想的な墓地を目指して日々工夫が重ねられています。皆様も是非いちど見学にご来寺頂きたいと思います。人間の一生において大切な「冠婚葬祭」ですが、最後の「祭(祀る)」の意義を「ふれあいパーク霊苑」がその答えを出しつつある改葬工事と成っています。友峰和尚より

ていかかずら / 寳勝寺 式台玄関にて

友峰和尚のちょっといい話 【 第1381話 】
2017年 05月 30日 談

朝から気温がうなぎ上りとなり、午後には30℃を超える暑さとなりました。6月を目前にしてこれからは暑さのことなど言っておれませんね。午前中には金沢市内の郵便局へ書類提出に行きましたが、福井市の大安寺郵便局・酒井局長様の実に丁寧なる事前事務手続きのお蔭でスムーズに登録を終えることが出来てほっとしたものです。和尚の最も苦手とする事務書類だけに、汗だくものでした。

寺に戻れば宮崎デザイナーが早速に東京より駆けつけて下さり、山門より本堂前に至る板塀の色合いやデザインについて再検討が行われました。そこへ㈱豊蔵組の江川部長様が現場視察に来られ、高島現場監督も加わって臨時の打ち合わせ会議となりました。霊苑工事も終盤に入っており、どうやらこれからが仕上げ段階の正念場を迎えているようです。「終わり良ければすべて良し」です! 何事も最後のところが一番肝心と思います。

それにしましても㈱ココ・プランニング 宮崎デザイナーの素早い対応には感心いたしました。デザイナーにとって現場を任せられるものなど何もないというプロ根性!ですが、あっぱれ!です。アイデアはどんどん進化して行きますから、更なる向上を目指してよりグレードアップしたデザインを願いたいものです。本来今日は休息日だったのに、どうやら休息日など望むべくも無い日々が今後も続きそうな気配です。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1380話 】
2017年 05月 29日 談

本日の楽く楽く法話より

皆さん、お元気にお過ごしでしょうか? で始まる「宝勝和尚の楽く楽く法話」ですが、本日も午後1時半から催行されました。今日のお客様は飛騨高山市からの団体様で、視覚障害者の方々でしたが、皆様リラックスされ楽しくお聞き頂けたようで大変嬉しく思いました。6月に入ると自坊大安禅寺での法務が増える為、金沢での職務が滞らないよう精力的に遂行しています。朝一番には代務寺院・少林寺のお檀家様の月諷経に行きましたが、流石に身体がきしみ始めているのを感じます。幸いに今のところ不思議なほど声が良く出るので助かっています。坊主はお経に説教!と言うくらい「声」が命ですから、以前に全く声が出なくなった時には「これで一巻の終わりか?」と思った事を思い出します。

「自分の身体は生涯借り物」と他人には注意喚起するも、自分の事となると無養生でどうも若い頃と同じとはいかないようです。ひょっとすると楽く楽く法話は自分へ向けての説教なのかも知れませんね。皆様もどうか自分の身体を十分に労わり、上手に使って下さるよう願いたいものです。

夕方 霊苑工事を視察

今日は山門から本堂前までの板塀張り工事が進められていましたが、外壁は作庭デザインの中でも重要な位置を占める為、高島現場監督に和尚の希望をいろいろ伝えました。「威儀即仏法(いぎそくぶっぽう)」という言葉が有りますが、禅寺の伽藍配置にもその意義があるように、寺院の隅々に至るまで吟味をしながら心休まる空間作りを目指したいものです。友峰和尚より

苑内に設置された水道のノズル

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第1379話 】
2017年 05月 28日 談

「第34回 大安禅寺花菖蒲祭」開催を目前にして、現在、金沢・寳勝寺はじめ兼務寺院の法務を優先して遂行しています。自坊のお祭りは毎年恒例の大型行事だけに、今後は福井での時間が長くなる為の寺務遂行となっています。

寳勝寺にて お檀家様の祥月命日御供養を修業しました

兼務寺院での法務も最近は次第に増えつつ有り、7月の盂蘭盆会の行事案内や傳燈寺堂内整備など仕事内容は多岐に渡っています。寳勝寺の霊苑改葬工事も順調に進められている様子で先ずは一安心といった処ですが、完成後の寺務仕事等まだまだ課題は山積みです。自坊に居れば金沢の兼務寺院が気になり金沢に居れば自坊が気になってくるといった具合ですから、心配事は増えるいっぽうで、脳を休める大休息時間が欲しいですね。

本日の「楽く楽く法話」にて

今日の午前中には滋賀県愛知郡より来寺された町内会の皆様に「楽く楽く法話」をしましたが、最近では和尚の法話も井戸端会議調で楽しくお話しさせて頂いています。先日には自坊で、新命副住職の「生き生き法話」を陰で黙って聞きましたが、発声や内容など実に格調高く、オリジナリティに富んだ力強い法話には心から嬉しく思ったものでした。

大安禅寺 新命副住職の「生き生き法話」

男は度胸!女は愛嬌!坊主は説教!って懐かしいフレーズですが、布教手段としての「法話」は僧侶の使命だとも思います。和尚の金沢での法話活動にも力を入れて行きたいと念じています。皆様も時間が有りましたら是非ご参加ください。出会い、ふれあい、和み合いが一番のようですね。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1378話 】
2017年 05月 27日 談

臨済宗妙心寺派 大師山 清大寺  (福井県観光写真素材集より)

福井県勝山市・清大寺で「越前大仏開創30周年大祭」の前法要が、午前9時より岐阜県美濃加茂市伊深町 正眼寺住職・山川宗玄老大師猊下御導師のもと厳修されました。昭和62年に「清大寺(せいだいじ)」が建立されましたが、通称「越前大仏」として今日多くの参拝者を迎えています。雨上がりの爽やかな風情の中での大般若祈祷祭と成り、明日が本番ですが法務の都合で本日出頭させて頂きました。

御本尊 毘盧舎那如来  (福井県観光写真素材集より)

和尚にとっては久しぶりの拝塔となりましたが、さすがに壮大な廬舎那仏には圧倒されました。境内はすみずみまで掃除が行き届いており、多くの伽藍が整然と並んでいる姿には感動を覚えました。近くには県立恐竜博物館も有り、奥越地方の観光名所としてどちらも人気を博しているようです。帰山後は花菖蒲祭用の色紙書きをしましたが、この時期の禅語は自然の当体を表す言葉が多く「万里清風」「竹葉々清風起こす」「心清風の如し」「溪声三色」「月白風清」「「一華五葉を開く」「百花誰ために開く」「山花開いて錦に似たり」「水を掬すれば月手に在り」などですが、皆様はどんな禅語がお好きでしょうか? 

「心 清風の如し」

「竹 葉々清風起こる」

「忍 是々」

最近は床の間が減少の一途にあるとか! 玄関や居間に自分の好きな字の色紙をチョット掛けて置くと、結構気分の良いものです。どの禅語も自然の移り変わりの風情の中に、自分の真の心を詠っているようです。友峰和尚より

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