和尚のちょっといい話
「寿福」 渓仙
いま寳勝寺では「日中友好の朝顔」が次々と開花してお寺に来られるお客様の眼を楽しませてくれています。今日は、その朝顔の種子を分けて下さった広島県福山市・中川美術館館長御夫妻と、名古屋市在住の和尚の親戚・廣瀬様御夫妻が来寺され、家内と共に朝顔を観賞しました。
中川様ご夫妻・廣瀬様ご夫妻と、中本隆久会長、中本大資社長とともに
この朝顔は、中国清王朝のラストエンペラーとして名高い愛新覚羅溥儀氏の弟、溥傑氏御夫妻が育てられていたもので、その娘・福永嫮生(ふくながこせい)様が日中友好を願って全国にその朝顔の種を分けておられます。写真の如く、実に気品のある紫色に白の優雅なふちどり模様の大きな花びらの朝顔で、同じような品種を見たことが有りません。これから毎日沢山の花を咲かせますので是非ご観賞いただければと思います。
毎年この時期に「日中友好の朝顔の会」を開き、お花を愛でながら皆様との親交を深めています。昨年も寳勝寺で開催されましたが、今回は新たにふれあいパーク霊苑が竣工された為、朝顔観賞の後には霊苑も視察して頂きました。
夕食は金沢プレミナンス・川本紀夫オーナーシェフの素晴らしいお料理で会話も弾み、楽しい時間を過ごすことが出来ました。色々な人との出会いが再び新しいご縁を生んでいくようです。
金沢プレミナンス 川本シェフとともに
これまでにも多くの方々と朝顔の御縁を頂きましたが、次々に開花状況が写メールで和尚の元に届けられています。もっともっと友好の輪が広がっていく事を念じています。友峰和尚より
写真を撮るなら笑顔が一番!ですが、この「写真のための笑顔」を作るってなかなか難しいんですね。昔の話ですが、和尚が大安禅寺で「生き生き法話」をしていた頃、法話を聞かれたお客様が「和尚さん、本当に久しぶりに笑いました、今日は笑顔で帰れます。」と言われた言葉を思い出します。日常生活では家族との会話も無く、ましてや笑うことすら忘れた日々を過ごされている方が増えているとか。それでは尚更の事、急に笑顔を作れと言っても無理な話です。
今日のお客様は、㈱豊蔵組の江川部長と香林氏。実に良い笑顔の写真が撮れたようです。「笑う門には福来る!怒る門にはホスピタル!」って懐かしい和尚の法話フレーズですが、やはり笑顔が一番です。
午前中には現代写真スタジオ(野町3丁目)の加茂正光氏に来て頂き、落慶法要時の記念写真撮影の打ち合わせをしました。加茂氏は和尚の「ちょっといい話」のスチール写真を撮って頂いた方ですが、落慶法要にはお稚児さん行列も予定されている為、当日の式次第など説明させて頂きました。最近はスマホやタブレットで記念写真や動画を撮られる方が多く見受けられますが、今回は集合記念写真と記録用の写真をお願いしました。また檀信徒皆様への案内状も、発送準備を本日無事に終了する事が出来ました。少しずつですが落慶法要に向けての事務整理が進んでいきます。猫の手も借りたい心境です! いや、ネズミのしっぽでも借りたい今の心境です。筆代わりの尻尾ですよ。なんだか気候が定まらない昨今の中での事務仕事、時折、雷がゴロゴロドカンと地響きを立てて轟きました。クワバラクワバラ! 友峰和尚より
宝勝寺ふれあいパーク霊苑 早朝の清掃作業
和尚自身にとって毎日が「人生哲学の道」ですが、近年ほど目まぐるしく変化していく日々は有りません。「どうしたって言うんだい!へぇへぇい!」と言われてみてもその因縁はどうも自分が作っているのですから、致し方無い事です。一日として同じリズムの日が無いのもどうかと思うのですが、今は諸縁に従うしか有りません。
本来火曜日は休日なんですが、今は夏休み中とあって相変わらず観光客の流れが止まらず、お客様への便宜を図るため寺カフェを開けました。午後からは、9月9日午後に開催される「寺町の歴史を巡る会」の打ち合わせのため、金沢市歴史建造物整備課職員の方が来られました。3年前にも実施されましたが、その時のお寺の様相とは一変して境内はじめ建造物も綺麗に整備を終えている為、皆様のご来寺を今から楽しみにしています。
金沢市歴史建造物整備課の皆様
打ち合わせと前後するかのようにテレビ金沢による取材が有り、ふれあいパーク霊苑の撮影が行われました。「五木寛之の新金澤百景」という番組で9月1日の夕方六時半頃に放映されるそうですから、皆様には是非ご覧頂きたいと思います。五木寛之氏がナレーションされている人気番組です。
近年は若い人たちの間でSNSが人気ですが、寳勝寺もフェイスブックやインスタグラムを通して色々な映像や評価がアップされており、有り難く思っています。アイフォンやパソコンそしてSNSなど、和尚は今のところギリギリでクリアしていますが、流石に進化のスピードには閉口します。アナログ社会の世代ながら、デジタルから光ファイバーへと進化する現代社会の中に有っては最早お手上げ寸前です。思えば子供の頃、ローソク提灯がまだ活躍していた時代! それが今やLED時代。人間の命も一刻も早くLED化されると長持ちするようになるかも知れませんね。南無さん!! 友峰和尚より
今頃になって盂蘭盆会行事の疲れがどっと押し寄せ、なんとも言葉では言い表しようの無い気怠さを感じながらの法務遂行となりました。そもそも「熱中症」を疑ってもよい年頃なんですが、最近は比較的に涼しいのできっと疲れがたまっていたのではと合点しました。加齢とともに疲れを感じなくなるとの事ですから、皆様もご用心!ご用心!
午前中には久しぶりに㈱豊蔵組の香林氏が来寺され、山門横の側溝補修工事の仕事の合間にしばし歓談しました。その間にもふれあいパーク霊苑見学者が訪れており、次第に地元に浸透しているように思いました。昨年の今頃は霊苑改葬工事が愈々本格的に始動した時期で、早くも懐かしく感じたものでした。一年一年、寳勝寺の全体像が時代の求めに応じ乍ら変化をとげていく様には正直、自分でも驚きます。和尚の掲げる理想的寺院運営像を追い求めながらの日々の創造と努力ですが、今のところ、このコンセプトも受け入れられているようで安堵しています。
さて、人生とは何ぞや? この言葉の自問自答が、和尚の中で今も続いています。いったい「有終の美」とは如何なる事を指して言うのか! 本日、ふれあいパーク霊苑を見学に来られた御家族が、「自分達の未来の住処」について相談されている微笑ましい姿がとても印象的でした。きっとそこに答えが有るのだろうと深く感じたものでした。皆様はどのようにお考えでしょうか? 友峰和尚より
この度の工事で一変した寳勝寺のお庭ですが、和風庭園のため時が経つにつれ杉苔が青々と美しさを増していきます。今日はその庭園を山門より撮影してみましたが、皆様、如何でしょうか?
金沢と言えば市内の左右に流れる美しい犀川・浅野川が有名ですが、このお庭は白山より流れ来る清流をイメージして作庭されている為、参道も真っ白な洗い出し工法で出来ています。山門をくぐるとその白さが輝いて見え、なんとも気持ちが落ち着くものです。その両サイドには、竹林精舎をイメージした竹林と、枝垂桜、白梅の木が植えられています。本当に春の到来が待ち遠しい感じがするものです。
本堂裏側にもお庭が有りますが、来年には庫裡建造物の復元工事が予定されており、その時に新たに庭を作る予定となっています。禅寺と石庭は切っても切れない関係が有り、お庭を見ながら瞑想するのも結構風流ですね。和尚も早朝にぐるりとお庭を一周しますが、お散歩コースとしても楽しんでいます。
大安禅寺は、今後大掛かりな建造物修復工事が始まることもあって庭づくりは後回しになっていますが、将来的には回遊式庭園を造ってみたいですね。先代住職がよく言っていましたが、大安禅寺の本当の庭は眼前に望む「白山連峰と九頭竜川と越前平野」だそうで、「箱庭などいらない」と。成る程!!実に雄大ですね!有るがままです。とはいってもやはりお庭はいいですね! 皆様も是非、寳勝寺庭園を見に来て下さい。友峰和尚より
再び暑さが戻って蒸し暑い土曜日となりましたが、皆様にはお元気にお過ごしでしょうか? 本日も夏休みの終わりを惜しむかのように市内観光のお客様が寺カフェを利用されていました。愈々今日から10月22日に挙行される卑山落慶法要のお稚児さん募集が始まりました。大安禅寺副住職より稚児募集のポスターと案内文を預かり、さっそく寳勝寺山門の柱と寺内に告報しました。今後は卑山檀信皆様に拝送する落慶法要御案内とともにお稚児さん募集のパンフレットも同封して、今月中には発送したいと思っています。
また近隣の寺院にお願いして、お稚児さん募集のポスターを掲示して頂こうと思います。ブログをご覧の皆様にも是非ご協力をお願いします。落慶法要まであと二カ月余りですが、無事円成することを願ってその準備に入っています。
今朝方の北陸中日新聞に寳勝寺ふれあいパーク霊苑募集の広告が大きく掲載されたのを機に、多くの見学者が訪れていました。本堂前には新たに霊苑見学者の為に休息所を設けました。また地元の某テレビ局が近日霊苑の取材に来寺されるとの事、大変有り難く思っています。八月は盂蘭盆会大施餓鬼法要もあってか、あっという間に過ぎ去った感がありますが、休息する間もなくすぐに秋季彼岸会がやってくるため今のうちに事務整理に集中したいと思っています。毎日の外掃除が和尚の日課になっていますが、一にも二にも掃除が修行の一環である事には違い有りません。和尚イコール掃除ですから、日々爽やかに過ごして参りたいものです。友峰和尚より
日々草 と 四葉のクローバー
夏の朝は 日中友好の朝顔とともに
「寺カフェ寳勝寺」から「ふれあいパーク霊苑寳勝寺」に移行しつつある今日、今日は地元情報誌「Favo」の取材を受けました。久しぶりの寺カフェ取材でしたが、最近はかなり浸透してきているようで、地元の方を始めグループの方や観光客の方など幅広い層に利用され、特に外国人観光客に人気があるようです。
地元情報誌 Favo 寺カフェ取材の様子
テレビでは「ハイテク納骨堂」や「移動式納骨堂合祀墓」など、寺離れや墓じまいに新しい感覚で対応する寺院が紹介されていますが、このような状況を見ていると「ハイテク棺」などの登場も時間の問題なのかも知れませんね。「ハイテク棺(ひつぎ)」とは棺の中に故人の好きだった音楽やメモリアル映像が映し出される仕組みで、楽しく旅立って頂こうというアイデアです。寳勝寺ふれあいパーク霊苑の合祀墓(ごうしぼ)は太陽の明かりが地中に差し込むよう工夫されており、また、家族のお祈りの声などが届くようになっています。
宝勝寺ふれあいパーク霊苑 合祀墓 太陽の光を取り込む窓ガラス
そしてもうひとつ、和尚が願っているものが有ります。それは「未来型ロボット」です。求人難の続く金沢に有っては最早ロボットの登場を願うしか無いようです。寳勝寺の案内とセキュリティ対策ロボットの登場もそう遠くはないように思います。名前は「ほうしょうちゃん」ですので、皆様、宜しくお願いします。友峰和尚より
龍潭寺むくげが咲いています
久しぶりに気温がグンと上がり真夏日となりましたが、なんともこのところの寒暖の差の激しさには身体が滅入ってしまいます。お盆明けの慰労ということで大安禅寺職員と家族全員で茶礼をしました。孫達も和尚がお盆の行事を終えた事を知ってか普段よりテンションが高く、賑やかな茶礼の時間となりました。ここ二週間ほどは副住職も多忙を極めていたためか、子供達とのコミニュケーションも少なかったように思います。家族団欒とまでは行かないものの、普段は孫達と触れ合う時間も限られている為、楽しいひとときでした。故郷で過ごす時間は本当に心が休まるものです。
近年では金沢での法務遂行が主となってきており極めて緊張感の中に有るだけに、自坊で過ごす時間を大切にしています。福井と金沢間を行き来している昨今、どちらも急用が入るたびに移動を余儀なくされる状態が続いていますが、この「急用」が「休養」の文字に変わることをチョットは思います。何事に於いても言えることだと思いますが、大きなプロジェクトを抱えている時には誰もが「今少し、今少し」の辛抱を求められるようです。いやいや、本当に楽になるのは黄泉の国に迎えられた時なのかも知れませんね。禅語に「百尺竿頭に更に一歩を進め」と有りますが、所謂「崖っぷちに立っても更に一歩前に進め」という事ですから、恐ろしい言葉です。禅宗の禅語ほど厳しくて恐ろしい言葉は他に無いと思いますよ!
孫達の可愛い顔を見ていたら「よっしゃ!頑張ろう!」という気になりました。お盆休みが欲しいと願った和尚の根性が情けないね。一度っきりの人生です、ギリギリまで努力しましょう! 友峰和尚より
大安禅寺 正面玄関
本日は旧盆明けの穏やかな一日となりましたが、どういうものかこの時期に有っては初秋を思わせるような涼しくて過ごし易い日和でした。東京では梅雨時期のような雨続きだとか。やはり温暖化現象による異常気象なのでしょうか、本当に心配です。大本山妙心寺宗務本所への提出書類を整えるため、午前中には福井市にある霊泉寺様を訪ねましたが、副住職が境内の刈り込みをしておられその仕事姿に残暑の趣を感じさせてくれたものです。禅寺運営も色々で霊泉寺様は幼稚園を経営されており、今日はお盆休みということで園児の声も無くたいへん静かでした。
ニュースではユーターンラッシュの道路渋滞状況がリアルタイムで報道されていましたが、北陸自動車道では事故が発生して通行止めになったとか、せっかくの里帰りのあとですから十分に気を付けて帰宅して頂きたいと念じたものでした。水の事故も多いようですが、例年に比べると海水浴客が激減しているとか。その理由は様々でしたが、一番多いのは海水浴客達のマナーの悪さだそうです。確かに「マナー」というと、以前と比べると今の日本の道徳観念はずいぶん低下しているようにも思えますが、それとて如何ともしがたい諦めの境地が有ります。「靴を揃える」ことや、食事前後の「いただきます・ごちそうさま」の言葉、また「器を持って食べる」ことなど、例を挙げればいくらでも有りますが、感謝の気持ちを現わす行為そのものが希薄になっているようです。原因として現代社会の「核家族化」が取り沙汰されていますが、それとて一要因にしか過ぎません。「親亀の上に子亀を乗せて 子亀の上に孫亀乗せて 親亀こけたら皆こけた!」 どうやらこの言葉の中に、マナー問題の答えが潜んでいるように思いますね。親亀がこけないように日々頑張ってマナーを励行し親の背中としたいと願っています。ピコ!ピコ!友峰和尚より
大安禅寺盂蘭盆会大施餓鬼会 御詠歌奉納
午前10時半より盂蘭盆会大施餓鬼会が厳修されました。例年より多くの参詣者を迎えての行事と成りましたが、近年は寺離れが問題視されつつあるだけに実に有り難く思っています。「先祖の恩と父母の恩を忘れないように」との卑山開山和尚・大愚宗築禅師の言葉が心に沁みます。本日は法要終了後に檀信徒報告会も行われ、再来年度から始まる「重要文化財建造物全面解体修復工事」に関する経過説明がなされました。次々に幾つもの難題が押し寄せてきますが、「為せば成る」で今後も精進の一路有るのみです。
大安禅寺花園霊苑に向かっての御供養の様子
檀信徒総会にて
総会終了後 御斎坐(精進料理の昼食会)
お盆だというのに終日涼しい一日となりましたが、盂蘭盆会法要も無事に終えた途端に宝勝寺ふれあいパーク霊苑の事が気がかりになってきました。霊苑スタッフの皆さんはお盆休みを返上して頑張っておられる事と思いますが、力まずに健康に気を付けてボチボチ頑張って頂きたいと念じています。大安禅寺は蝉しぐれとなっていますが、秋の気配をすぐそこに感じ始めています。春夏秋冬の季節の移り変わりをはっきりと感じさせてくれる大安禅寺、自然の営みの中に素直に身を置けることを嬉しく思うものです。今日は終戦記念日でも有りました。大東亜戦争でお国の為に命を捧げた多くの英霊に心から感謝の気持ちを捧げたいと思います。皆様今日一日どうか心安らかにお過ごしください。友峰和尚より