和尚のちょっといい話

iihanasi_top

友峰和尚のちょっといい話 【 第1267話 】
2017年 02月 05日 談

IMG_4038

本日も 立春大吉 の御祈祷が行われました

毎年感じるのですが、節分会を無事に終え立春を迎えると、気分ががらりと変わります。我が国古来の伝統的行事での習慣は、実に日本風土の中で民衆に根付いて来た日本人の知恵でも有ったように思います。勿論、約五千年の歴史を有する中国の慣習から学んだものも多くありますが、日本の風土に合わせた独自の行事も沢山あります。例えば節分会や薬師如来大祭また彼岸会や全国的大社のお祭りなども日本独自のもので、いずれも島国そして火山国である小さな国土で生き抜くための知恵だと思います。どの行事も人々の和合と団結を根本理念とし、常に神社仏閣を起点に深い民衆の信仰心から成り立っている事を感じます。しかも日本の四季の移り変わりを楽しみ、山や海そして大地からの恵みに感謝を捧げる、極めて純粋で敬虔な気持ちを表すものが多く感じられます。

IMG_4036

節分会より   越前和紙工芸師・㈱長田(おさだ)製紙所の長田様ご夫妻とともに

少子高齢化社会の進む我が国に於いて次第に古来よりの伝統的文化行事の継続が危ぶまれていますが、規模を縮小してでも、その行事の持つ真意義を後世に伝えていく義務が現代人に求められているようです。立春を過ぎて間もなく旧暦の読み方で弥生三月を迎えますが、この弥生(やよい)という意味も「いやおい」すなわち「草木が愈々生い茂る」様から出た言葉と記されています。我々の心の本当の安らぎは、自然と共生していく事で有ると知る今日この頃です。友峰和尚より

yjimageV6MLWXZ7

友峰和尚のちょっといい話 【 第1266話 】
2017年 02月 04日 談

IMG_3869

昨晩は盛大な節分会となりました。雪の無い節分会は今回が初めてで、地元を始め近隣の町から大勢の老若男女の皆様が参加しての御祈祷会でした。毎年工夫を凝らした「鬼やらいと豆まき」並びに「音楽と踊りのイベント」また「福引大会」など、盛りだくさんのメニューで参加された皆様も節分会を十分に堪能された様子でした。

IMG_3903

IMG_3897

今から三十五年ほど前に、北陸地方の長い長い冬を乗り切って頂くための行事として新たに始めたわけですが、今ではすっかり卑山の年中行事として定着したようです。「お寺は人の集まる所」をコンセプトとし、一年を通して色々な催事を企画実行して来た五十年でもあったように思います。

IMG_3941

IMG_3952

IMG_3975

六月に開催される「花菖蒲まつり」も地元の風物詩となっています。寺離れの進む今日に於いて、癒しの場所としての寺院の活用が求められていますが、現在では「坐禅会」「写経会」「ヨガ教室」「坐禅研修会」「生き生き法話」等々、色々な催し物を通しての布教活動がなされているところです。

IMG_3914

IMG_3919

IMG_4012

さて今日は「立春」です。北陸地方にとってはまるでウソのような陽気のしかも雪の無い「立春」を迎えました。早朝にぐるりと境内を一周しましたが、空気の中に確実に春の到来を感じたものでした。「無事是貴人」(ぶじこれきにん)の心境でした。多くの参詣者で賑わいを見せた昨晩の節分会がこれまたウソのようです。この一年間、皆様の日々の生活が無事である事を心から念じたいと思います。大勢お参り頂き本当に有り難うございました。南無観世音菩薩 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1265話 】
2017年 02月 03日 談

IMG_3852 (500x333)

今日は2月3日、旧暦では大晦日にあたります。明日は四節気の最初「立春」ですが、北陸地方としてはこの時期本当に珍しく雪の少ない好天気となりました。過去を振り返っても「節分」にあって今日のような気候は初めてではないかと思います。午後6時半より卑山「節分会」が厳修されますが、例年ですと道路は凍りつき、駐車場などはパリパリに凍って歩くのが困難な状態ですが、今日だけはその心配はなさそうです。節分会は夜の行事で有る為、今日は境内の整備に集中しました。「災難消除」の御祈祷故に、いかなる事故もあってはなりません。念には念を入れての整備となりました。

IMG_3855 (500x333)

さて、御祈祷の意義とは?と問われたら「一に掃除、二に笑顔、三四元気に、おかげさま」と和尚は答えます。人生においてはそれぞれに色々な災難に遭遇しますが、その災難が大難ともなり小難ともなって人々の心を不安に貶めます。身体の成長過程では時折休息を求められていますが、ついつい無理をして頑張ってしまい、健康を害することが有ります。その無理をする年齢こそ「厄年」です。長い長い人生に有って十年に一度くらいは、自分の身体や健康について直指(じきし)することが肝要かと思います。自身の体であって本来自分のものでは無い! 所謂、身体は一生お借りしているものだと感じ、感謝の真を捧げる事がご祈祷の意義でも有ると思います。

IMG_3851 (500x333)

江戸時代、禅宗中興の祖に「白隠慧鶴禅師」という御方が出られ、わかりやすい和讃を作りました。その中に「無想の相を相として 往(ゆ)くも帰るも余所(よそ)ならず 無念の念を念として 謡うも舞うも法の声」と有りますように、「真実には本来決まった形が無いと感じ 心のこだわりを捨て穏やかに日々を過ごせば 行いがそのまま真実と成り 自分も含め周りの人も穏やかになって行きます」と説いています。ご祈祷は真理の姿そのままに、心を安心に導き感謝の真を捧げるものでもあります。今日は長いブログになってしまいましたが、最後まで読んで頂き感謝申し上げます。どうか皆様を色々な災難からお守り頂くよう、本日は全身全霊でご祈祷申し上げたいと思います。友峰和尚より

IMG_8569

友峰和尚のちょっといい話 【 第1264話 】
2017年 02月 02日 談

10

昨晩より気温がぐんと下がり、今朝方は真に寒い朝を迎えました。思ったより降雪も少なくホッとしましたが、毎年この時期は気温が零下になることが多くまだまだ油断はできません。そんな寒い寒いなか、久しぶりに大安禅寺での「生き生き法話」となりました。お客様は、北は石川県輪島市からお越しの女子会の皆様、南は香川県からお越しの六十代グループ、東は愛知県からの、これまた団塊世代の方々でしたが、和尚と同世代の方が多かったため新年同窓会の如くに楽しくお話しさせて頂きました。

20

最近では堂内も椅子席を取り入れ、リスナーの皆様が気楽に聴いてくださるようにしています。暖房もフル回転でしたが、暖房よりもお客様の笑顔と熱気で包まれた会場となりました。新命副住職が京都大本山妙心寺にて布教師研修の為、代務として法話をしましたが、久しぶりの「脳トレーニング」ともなり心地よい気分が全身を包んでくれました。成る程、老化防止には何より法話が一番だと改めて納得しました。法話後は脳みそがジンジンして、張り巡らされた毛細血管の流れが体得できるほどでした。皆さん!脳の老化防止の一方法として、多くの方々との会話を薦めたいと思います。

30

午後からは再び、「節分会」を前にして事前お申込みの方の御祈祷諷経をしましたが、明日が本番です! 夕刻六時より御祈願受付となりますので、ご家族お誘いあわせの上ご来寺下さい。皆様と共に、一年間の招福除災を祈願したいと思います。福は内!福は内!福は内! 友峰和尚より

yjimageSCW8MMGM

友峰和尚のちょっといい話 【 第1263話 】
2017年 02月 01日 談

今日から二月、昔の暦では如月(きさらぎ)に入りました。諸説ありますが、如月とは寒さをしのぐために重ね着をするところから「きさらぎ」と呼ぶようになったそうです。最近の気象状況は実に不安定で寒暖が目まぐるしく変化する為、高齢者の方にとってはなんとも健康維持が難しいのではと心配します。服装も十分配慮しないと一辺に体調を崩してしまいますから御家族の方々の配慮を願いたいものです。

20 (1)

大安禅寺から写メールが届き、野口美智子先生と酒井様が孫誕生のお祝いに来て下さったとの事、永峰を抱っこしてのお写真でした。本当に有り難うございました。野口先生とは玄峰副住職が誕生する以前からの長い長いお付き合いですから、息子、孫との不思議なご縁を感じます。檀信徒皆様や友人、また多くの方々からの祝福を受けての永峰は本当に幸せ者だと思います。将来に於いて、立派な僧侶に成長して欲しいと願っています。

10

さて節分会が迫ってきました!大安禅寺は準備に追われているそうですが、節分会は追儺(ついな)でもあるので地元の子供さんには沢山参加して頂きたいものです。色々な災難から子供達をお守り頂き、無事なる成長をご祈祷したいと願っています。皆様もぜひ節分会に参詣下さいね。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1262話 】
2017年 01月 31日 談

傳燈寺兼務住職登記手続きのため金沢法務局に職員と出向きました。和尚の一番苦手な事務手続きの分野ですが、そこはそれ卑山スタッフのおかげで無事に書類提出を終えました。昨日は必要書類を揃えるため一人で金沢市役所に行きましたが、窓口の方の実に丁寧な応対には感心したものでした。「迅速」「丁寧」「親切」三拍子揃った市役所職員の方々に感謝です。以前にもコメントしたように思いますが、公的機関の色々な面での市民サービスが徹底されているように思いました。さて寳勝寺は本日も山門前並びに本堂前庭の土木工事が進められていましたが、もはや足の踏み場も無い程の状態になってきました。今年は降雪も少なく工事関係者皆さんにとって大いは大いに助かっているようです。一月も今日で終わり、疲れがどっと来ているところに北條英俊様・淳子様ご夫妻から「とちおとめ」が届けられました。まさしく昨日のニューステレビ番組で旬な果物として栃木名産「とちおとめ」が取り上げられていたところでした。写真の如く大粒でとても甘いとの事。

DSC01984

早速に「頂き!」と行きたかったのですが、先ずは本尊佛にお供えしてからに致します。北條様、有り難うございました。多くの皆様からの温かい心を頂きながら、元気に立春を迎えたいと思います。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1261話 】
2017年 01月 30日 談

DSC01980 (500x375)

寳勝寺霊苑改葬工事 会議が行われました

定期会計監査の為、寳勝寺に戻りました。無住寺院対策で本山より辞令を受けて7年目に入りましたが、現在金沢市内にある臨済宗妙心寺派4カ寺の復興と後継者育成の為に努力しています。古来より寺院の収入はお檀家様の法務遂行によるお布施がその多くを占めていましたが、金沢寺院はお檀家様も極めて少なく、まして近年の少子高齢化の影響を受けてか寺離れや墓じまい、直葬といった社会現象の中での寺院の経営維持は大変困難な状態にあります。当然の事乍ら収入を確保出来ない寺院の住職は兼職を余儀なくされ、本分である宗教活動も手薄になって行ったようです。

DSC01983 (500x375)

寳勝寺の場合も同じ運命にあったようですが、積極的な寺院活用の一手段として現在は「寺カフェ」を運営し寺院復興の浄財としての収入確保に当たっています。勿論の事その「寺カフェ」の本来の目的は、現在工事が進められている「ふれあいパーク霊苑」完成時に、多くの参詣者の休息所並びに年忌法要後の団欒の場所として利用して頂くための「カフェ」でも有ります。

DSC01977 (500x375)

寳勝寺の会計監査がありました

今日は片岡経営会計事務所より定期監査を受けましたが、お経と同じく会計監査は寺院運営に於いて絶対不可欠の寺務で、いつも有り難く感謝しています。午後からは東京より㈱ココ・プランニング中本会長様・中本社長様、デザイナーの宮崎様が来られ、今後の改葬工事の説明を受けましたが、「寳勝寺ふれあいパーク改葬工事」の更なる進化が求められて行きます。何事を成すにも段取りが大切ですね。頑張って参りましょう。友峰和尚より

DSC01978 (500x375)

友峰和尚のちょっといい話 【 第1260話 】
2017年 01月 29日 談

yjimageSFLKPFWO

この時期にあっては雪の無い、暖かい一日となりました。やはり異常気象なのでしょうか? もうとっくに忘れ去られた「ノストラダムスの大予言」、あの時も異常気象による天地異変が起こるとしきりにメディアに取り上げられたものですが、あれ以後、わが国では東日本大震災・津波・原発事故・熊本地震など人類未曾有の大災害が発生しても、もはやノストラダムスの大予言などは遠い過去の話になっていたようです。大予言は別としても、最近は世界中で頻繁に事件や事故また大災害が発生しています。人間の身体は極めて自然と一体のものだけに、宇宙や地球環境の変動に大きく影響をうけるのは必至だと思います。人類が感覚麻痺を起こしていくことを警告する科学者が増えているように思いますが、正直、個人では如何ともし難いのが現状のようです。さて、午前中にはフランスはパリより荒木芳栄さんが孫誕生のお祝いに来て下さいました。先日の東京個展開催を終えての来寺でした。交通のインフラも昔より随分と便利になったものです。

IMG_3805

IMG_3801

IMG_3803

今まで遠い遠い国だと感じていたパリ。荒木さんの来寺によって身近な国となって行きます。荒木画伯の作品は今後寳勝寺で展示することになっています。皆様も是非ご鑑賞にいらして下さい。お待ちしております。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1259話 】
2017年 01月 28日 談

IMG_3800

大安禅寺 節分会 福豆づくり

2月3日の節分会が迫ってきました。愈々本当の大晦日を迎えるといったところですが、翌4日が立春で、ここで暦が替わります。所謂申年から酉年に替わるわけですが、お隣りの中国では「春節」と言って本日、旧正月のお祝いをしますように、春を迎える喜びは世界中の人々にとって皆同じだと思います。今日も早朝より、節分会の御祈願札書きに専念しました。大安禅寺の御本尊様は、今から約千三百年前に行基菩薩が作像されたと言い伝えられる正十一面観世音菩薩で、健康祈願と縁結びの御利益ありと伝わる霊験あらたかな観音様です。その正観世音菩薩の御利益の霊威がご祈祷によってそのまま「御札(おふだ)」に宿り、護符として皆様を難事よりお守りするものです。また当日の「鬼やらい」の為の「炒り豆」と「福豆づくり」もお手伝いの御婦人方々によって作られました。どれもこれも手作り作業ですから、本当に心のこもった「福豆」です。

IMG_3797

節分御祈祷祭終了後には福引大会が開催されますので、皆様お誘いあわせの上、是非ご来寺頂きたいと思います。和尚の座右の銘として「好事魔多し」という言葉を常に心しています。要するに、良き事も無きに如かずですね。「中道」こそ仏教の真理で有りますから、福引は空くじなしにしてあります。皆が幸せである事を祈願する行事ですのでおおいに盛り上がって頂き、元気に立春を迎えましょう。友峰和尚より

yjimage3XOEAXQY

友峰和尚のちょっといい話 【 第1258話 】
2017年 01月 27日 談

11

誕生日プレゼント

美しくおしゃれなブリザーブドフラワーを和尚の誕生日に御恵送下さいました。応接間のテーブルに飾りましたが、冬の暗く重いイメージを一掃するかのように輝いて見えます。ご縁を頂いている方々からの心のこもった贈り物には本当に感謝申し上げます。いつまでも大切にしたいと思っています。大安禅寺の応接間に飾られている多くの品物は全てが頂いたものですが、どの品も思い出深いものばかりで、中には約五十年間飾られている物も有ります。お客様が居ないときも飾られた品物同士がおしゃべりをしているように思うくらいで、どんな品物にも心が通っているようです。

IMG_3790

午前中には、はるばる栃木県鹿沼市より金沢寶勝寺の北條総代様が出産のお祝いに来て下さいました。おかげさまで和尚も北條様と久しぶりにゆっくりした時間を過ごすことが出来、それはまるで時間が止まっているような感じでした。金沢でお会いするのと福井でお会いするのとではやはり時間の使い方が変わって来るのを感じ取ったものです。所が変わると何もかもが違ってくるのかも知れませんね。

IMG_3788

北條総代様とともに  大安禅寺 愈好亭にて

本日のビックイベント!稀勢の里が明治神宮で雲竜型、横綱土俵入りを奉納されました。実に十九年ぶりの日本出身横綱誕生です!苦節三十年、稀勢の里横綱の立派な土俵入りでした。あっぱれ!あっぱれ! 友峰和尚より

Copyright© 2014 臨済宗妙心寺派 太白山 寶勝寺 All Rights Reserved.

〒921-8033 石川県金沢市寺町5丁目5番地76号
電話:076-287-3870