和尚のちょっといい話
寳勝寺をはじめ金沢兼務寺院の盂蘭盆施餓鬼会がまもなく厳修されますが、これまでは御参詣くださった方々に寺町5丁目の「さいだまんじゅう」をお配りしていましたがこの5月31日を以てお店を閉じられ、誠に残念に思いました。
酒まんじゅうがとても有名でした 妙立寺門前 の さいださん
行事の度ごとに真前にお供えして来た「さいだの〝酒まんじゅう〟」は大変美味しく、自坊に帰山する時はよくお土産にしていました。また赤飯やお団子なども出来立てほやほやを買い求め、茶礼時に使用したものでした。ここ数年はコロナ禍でお店を閉めることも多かっただけに心配していた矢先の閉店でした。本当にこれまで大変お世話になり、心から感謝と御慰労を申し上げたいと思います。
今年からは御品として「布巾」を差し上げる事としました。前妙心寺派管長・河野大通老大師筆の布巾で「よしもあしきも 一つにまとめ 洗いそめたる こぞの月」と書かれており、その意味は「お月様が分け隔てなく万人万物を照らし出すように、分け隔てする心を洗い落して元の心に立ち返るならば爽やかな心境で過ごすことが出来るでしょう」と有り、全くにごもっともでそうだとは思いますが、中々思うように成らぬ世の中ゆえに努めて日々精進あるのみです。盂蘭盆会には霊供膳と共にお盛物を沢山お供えして祖先の恩・父母の恩に感謝申し上げたいと思います。友峰和尚より
熱風が吹き荒れ ツワブキの葉もぐったり
なんと! 金沢市内は34℃を超える猛暑となり、一旦は外作業を試みたものの太陽の熱が頭皮に食い込むような感じであまりの暑さに即時撤退する始末! 暦はまだ6月だというのに、これから先が思いやられます。先般職員が種を撒いた「日中友好の朝顔」が元気に育っていますが、そろそろ蔓の手が必要となっており午前中には職員がその手入れをしていました。来月中旬頃からは大輪の花を咲かせるものと思われ今から楽しみにしています。
風よけの為 壁沿いに退避した 植木鉢
北陸地方にはまだ梅雨明け宣言が出されておらず油断は禁物で、昨年は7月に入ってから豪雨に見舞われ、現在修理工事中の大安禅寺本堂が床下浸水しました。また境内や駐車場にも濁流が襲い工事関係者を驚かせたものでした。特に今年は不安定な気候が続いているため災害対策には十分な気配りが必要のようです。
2021年7月豪雨の際の 大安禅寺参道のようす (2021年7月29日)
冠水した 修復工事中の本堂内部のようす (2021年7月29日)
工事関係者方々が迅速に対応くださり 数日で復旧しました (2021年7月30日)
寺町は高台に位置しており洪水による災害は心配なさそうですが、それでもハザードマップだけは注視しています。本日は墨蹟をする予定でしたが、あまりの暑さに予定を変更して自室の整理整頓をしながら休息日としました。流石にこの暑さ!! 寺町界隈は人影も無く静寂の一日となったようです。友峰和尚より
大リーグ・エンゼルス大谷翔平選手が13奪三振で6勝目を挙げ勝利しましたが、昨日は2本のスリーランホームランを放つなどこのところ調子を上げて来ました。大リーグ野球評論家の彼に対する評価は辛口の記事が多いのですが、二刀流という中で連日休みなく出場していることさえ驚きを覚えます。大谷選手を色々と酷評する方々に申し上げるなら、「言うは易く行うは難し」ですから「出来るものならやってみろ!」と言いたくなるのは和尚だけでしょうか! 兎に角、彼の「気力・体力・精神力」そして「自己コントロール力」には敬服の至りです。多くのファンの方々が自分の事のように毎日応援し人々の心を掴んで離さないスーパースターには違いないようです。
本日の 墓前御供養諷経にて
さて本日も墓前供養諷経が修業されましたが、「坊主はお経」がモットーですから盂蘭盆会に向け集中して精進努力して参りましょう。それにしても連日猛暑が続いており暑さ対策が求められています。油断をしますと家の中に有っても熱中症になるそうですから、十分な水分補給と休養が必要のようです。大谷翔平選手の試合観戦で白熱しすぎないようこちらも和尚に自制が求められているようです。ご用心!ご用心! 頑張れ‼‼大谷さ~ん‼‼ 友峰和尚より
南国のように咲き誇る 中庭のノウゼンカズラ
盛夏を思わせる 厳しい陽射し
今はまだ6月というのに連日30℃越えの真夏日が続いていますが、当分はこの状況が続くとの気象庁の発表です。今は梅雨時期にあり本来なら長雨を心配するところですが、高齢者の皆様にとっては気温の変化に対応できず体調を崩される方が増えているそうですから本当に心配です。
寳勝寺檀信徒 安田家の祥月命日忌法要が修業されました
高齢者ばかりでは有りません、学童に於いても運動場で熱中症にかかり救急車で運ばれるというニュースが連日報道されています。寳勝寺は寺カフェの関係上、すべての部屋と本堂に空調機が設置してあるため実に快適空間を保持しています。まもなく盂蘭盆会が修業予定ですが、和尚が就任した11年前は空調機が無く、汗が背中を滴り落ちる汗だくでの盂蘭盆会修業だったことが懐かしく思い出されます。高齢者にとって体温の極端な変動は自分の生命にかかわるだけに、家族の気遣いが求められています。
玄関の紫陽花「隅田の花火」が満開を迎えました
墓前でのお参り / ふれあいパーク霊苑 奥の院にて
安田家の皆様とともに 歓談のひととき
さて本日は卑山お檀家 安田家の祥月命日忌御法要を本堂で営みましたが、冷房が程よく効いている中での追善供養修業となりました。法要後には奥の院での墓前諷経を致しましたが、気温が30℃を超えたものの涼しい風が吹き抜ける清々しい中でのご供養となりました。「6月清風を聴かば 人間恐らく値なからん」との禅語の如くに、この時期の清風は正に値千金! 空調機に匹敵するほどの有難さを感じたご供養日となったようです。皆様に於かれましては必ず日々の気温を確認し、くれぐれも御身体ご自愛ください。友峰和尚より
野町・少林寺にて 終日大掃除をしました
本日も30℃を超える真夏日の蒸し暑い一日となりました。7月9日(土)に厳修される少林寺盂蘭盆会を前に終日大掃除をしましたが、最近は大雨や強風の日が多くなってきているためかなり堂内やガラス窓が汚れており、時間をかけての作業となりました。
いつもお手伝いくださる 髙橋さん
寺じゅうの窓を拭きました
大掃除は主に年末に行われていますが、7月3日(日)には午後1時より「碁縁会」が開催予定となっていることもあり特に窓拭きは念を入れて行いました。本日は職員といつも加担くださっている高橋さんも加わっての大掃除となりましたが、夕刻には無事に終了できたようです。
御内陣のほこり取り と 拭き掃除
流石に和尚にとってガラス拭きはハードな作業となりひと汗もふた汗もかきましたが、久しぶりに良い汗を流し気分は爽快でした。それにしても窓拭きの途中で腕が痛み出し、普段からの運動不足をしみじみ感じた作業ともなりました。また中国の高僧・百丈懐海禅師の「一日作さざれば 一日食らわず」の言葉も身に染みた一日となったようです。さて昨日は兵庫県姫路市での「住職・副住職研修会」での講話でしたが、未来の臨派を担う若き青年僧が多数参加され本当に心より期待したいと念じています。友峰和尚より
寳勝寺玄関の 沙羅双樹
コロナ禍にウクライナ戦争そして昨晩から能登半島珠洲市で震度6弱と震度5強の地震が発生し皆様からお見舞いのメールを頂きましたが、本当に最近は全国的に地震が多発しており大変心配しています。珠洲市には臨済宗国泰寺派の吉祥寺様もおられ、心より地震御見舞いを申し上げます。
アクリエひめじ <姫路市コンベンションセンター> 兵庫県姫路市神屋町
本日は午後1時より、アクリエひめじ4階会議場で「令和4年度兵庫教区住職・副住職研修会」が開催されました。昨日はJR姫路駅で㈱エムエムシー代表の大竹将人氏と合流してホテルに前泊しましたが、兵庫教区宗務所長の臨川寺・川本成吾住職と夕食を交えて久しぶりに楽しく歓談致しました。
JR姫路駅にて 大竹将人氏と合流しました
姫路市内の街の風景
寺院を取り巻く環境も以前とはずいぶんと様変わりしており、近年マスコミの話題に取り上げられている墓じまいや樹木葬、合祀墓、家族葬などの課題についての論議が行われています。宝勝寺ふれあいパーク霊苑も今年で開苑6周年を迎えていますが、現在は多くの方々が参詣される状況となっています。今日の和尚の講話では、大安禅寺、寳勝寺など金沢兼務寺院の復興を含め今後の寺院再生への取り組みなどについてお話しさせていただきました。
和尚 の 講話中のようす
大竹氏による講演のようす
少子高齢化社会が加速する今日、寺院の運営は厳しさを増すばかりで肝心の布教活動すら難しい状況となって来ています。そんな困難な状況にあるからこその研修会で有り、大竹氏には樹木葬の現状を踏まえて具体的かつ分かり易く合祀墓などの未来について説明して頂きました。
帰路の途中 姫路城に立ち寄りました
本当に「俺がやらねば誰がやる 今やらねばいつ出来る」ではありませんが、有言実行をスローガンに寺院復興と布教活動に邁進して参りたいと強く感じた一日となったようです。友峰和尚より
大竹将人氏とともに 姫路城にて
大安禅寺 境内から山々を望む
入道雲が現れとうとう本日は真夏日となりました! 大安禅寺を取り巻く境内はじめ山々は深い緑色に包まれ見事な風景を見せています。短い滞在時間でしたが充分に静養出来、午前中は明日「アクリエひめじ」を会場に開催される「兵庫教区住職 副住職研修会」での講話内容の吟味をしました。
陽射しが夏色を濃くしています
本堂前にそびえる 杉の大木
このたび修復が完了した 鐘楼
講話の演題は〝少子高齢化社会における寺院運営と地域活性化の取り組みについて〟で、寺院再生への取り組みや今後の寺院活用など具体的な例を示し出来るだけ分かり易くお話しさせて頂こうと思っています。未来型墓地のひとつでもあります樹木葬ならびに合祀墓を有する宝勝寺ふれあいパーク霊苑についても触れ、引き続き㈱エムエムシー代表の大竹将人氏に樹木葬の現況を踏まえて説明頂く予定をしています。当日の第2講義では妙心寺派教学研究委員・桐野祥陽師の「漢詩、頌偈のルールと作り方」の講義が組まれています。
青々と茂る 龍潭寺木槿
やまぼうし
滋賀北陸教区の住職副住職研修会も昨日から1泊2日で小浜・常高寺様を会場に開催されており、卑山からは新命副住職が参加しています。毎年全国各教区で必ず開催される「妙心寺派住職 副住職研修会」ですが、僧侶間の情報交換と交流の場ともなっているように思うものです。さて午後より一路電車にて姫路に向かいましたが、大安禅寺開山大愚宗築禅師との縁の深い寺院が多い兵庫教区だけに、訪問を楽しみにしているところです。
今日は終日アトリエに籠ってのんびりと過ごしましたが、午前中には近くの耳鼻咽喉科医院を訪ね先日に引き続き めまい の処方薬を頂きました。今のところ症状は落ち着いていますが、時々メニエール病のようなふらつきが襲うので念のため薬を貰いに行って来ました。めまいに加えて 耳鳴り も強く生じていたので先生に診療して頂いたところ、加齢から来る症状にて仕方がないとの診断で、要するに治らないという事です。
不思議なことに、お風呂に入ると体が温まるせいか耳鳴りも小さくなり気にならなくなります。かと言って四六時中風呂に入るわけにもいかず、何か良い方法がないものかと思って目に付くのは<耳鳴りに良く効く漢方薬>の看板が如何に多いかです。街なかに住んでいるとさほど気にならない耳鳴りが、自坊のような静寂な佇まいの中に居るとまるで今が真夏かと錯覚するくらいの〝蝉しぐれ〟の感を覚えるものです。
「 放下着 ほうげじゃく 」
さて午前中にいつもお世話なっている斎藤表具店主の斎藤公一さんが来寺されアトリエで歓談しましたが、帰り際に愈好亭床の間の掛け軸を拝見すると「放下着(ほうげじゃく)」と有り、なるほど!!と合点しました。放下着とは〝捨てきれ!〟ということですから、しばし自室にて坐禅をしてみました。やっぱり耳鳴りは続きましたが、何故か気にならなくなりました。「気にしない、気にしない」 友峰和尚より
斎藤公一さんとともに
昨日夕刻 華蔵寺様(福井市足羽)にて
昨日は「妙心寺派宗議会議員」ならびに「滋賀北陸教区宗務所長」への立候補者の届け出が締め切りとなるため、第5部支所長兼所長代務の華蔵寺様に出向きました。和尚は約10年間に渡り教区宗務所長を務めて来ましたが、この度2年の任期を残して退任することとなり、そのため今回は同時選挙となりました。
滋賀県 齢仙寺ご住職
滋賀県 摠見寺ご住職 と 妙楽寺ご住職
午後5時で立候補の締め切り時間となり、宗議会議員には引き続き滋賀県の揔見寺住職が再選され、教区宗務所長には滋賀県・齢仙寺住職が無投票当選となりました。和尚自身は今後大安禅寺諸堂保存修理工事に集中して参りたいと念じています。
大安禅寺 アトリエからの深緑
本日は久しぶりに大安禅寺のアトリエにて、まもなく20日(月)に姫路市「アクリエひめじ」で開催される「妙心寺派兵庫教区住職研修会」での講話準備に入りました。明後日19日(日)に出発を予定していますが、兵庫教区には卑山開山・大愚宗築禅師の関係寺院が約10カ寺あり、また西宮・海清寺僧堂出の住職並びに花園大学卒同級生も参加予定で今から再会を楽しみにしています。
EARTH.hоme(株式会社永尚)代表 小林永尚氏
さて午後には卑山御用達の大工師・小林永尚氏が来られ、先般修復してくださったアトリエのポーチで今後の工事計画などについてゆっくり歓談しました。自坊での短い滞在時間ながら、森林浴を十分に満喫し静養が出来ているようです。明日から再び法務遂行に集中して参りましょう。友峰和尚より
梅雨入り宣言が出されている北陸地方ですが、本日は急激に気温が上がり、日中気温が27℃と蒸し暑さを感じる夏日となりました。午前中には寳勝寺お檀家 髙畠家の葬送の儀が執り行われましたが、故人とは歳が和尚と同じということもあって、寳勝寺兼務住職に就任して以来10年以上の御厚誼を頂いてきました。
令和4年3月 亡御母堂様の十三回忌にて / 髙畠様と御家族の皆様とともに
春季彼岸会そして盂蘭盆会には必ず参詣され、また年忌法要も欠かさず修業され、その生き様は志操堅固で74年の生涯を全うされました。御生前には寳勝寺にてご家族皆様とともに親しく歓談した思い出は尽きません。斎場に於いてお孫さん二人がいつまでもいつまでもジイジとの別れに小さな手を合わせていました。此処に慎んで故人の御冥福を心よりお祈り申し上げます。
葬送の儀を終えて一路福井の華蔵寺様に向かいましたが、車中に有っても故人とのこれまでのことを懐かしく偲びました。本当に長い間御法縁を頂き有難うございました。南無観世音菩薩 友峰和尚より