和尚のちょっといい話
今日から個展が開催されました。早速和尚の書道教室が10時より始まり、この大学で日本語を学んでいるという学生さんとともに楽しい時間を過ごしました。そのうち一名は日本から参加した小学6年生の加賀好さんですが、大学生と一緒に素晴らしい字を書き、大学生へのお手本としてのデモンストレーションをしてもらいました。彼女は現在も書道教室に通っているとの事で、見事な腕前を披露してくれました。
ひとりひとり、自分の好きな漢字を書いてもらいました
一時間に渡る書道教室でしたが、学生さんは初めての体験という事で、真剣に取り組む姿勢には感心しました。11時からは、野口先生の生け花デモンストレーションに引き続き社中皆様によるワークショップが行われましたが、こちらの方も盛況裡の内に行われました。サラ・ローレンス大学は芸術家を育てる大学とあって、どの学生さんも想像以上に興味を持って真剣に取り組まれる教室となり、教える側も俄然力が入ったものでした。午後からは、大学の学長様はじめVIPの方々が出席され、ご招待のお煎茶席が催されました。お煎茶の御席は初めての経験とかで、大変好評でした。
( 撮影:住職 )
7時からは学長様のご招待で、御邸宅「プレジデントハウス」にて歓迎ディナーの楽しいレセプションの席となりました。我々も日ごとにアメリカ生活に慣れていき、それとともに個展開催成功への意欲も一段と高まっていくのを感じています。明日も書道教室、座禅指導、作品説明などが予定されていますが、大学関係者の協力体制も一層力強いものを感じ取っているだけに、さらに丁寧に対応していきたいと思いました。
大学長のカレン・ローレンス様とともに
留守中を守っておられる野口社中の皆様!今日は個展の第1日目でしたが、皆さん元気に頑張っていますよ。まだ始まったばかりですが、個展会場のお客様の入りに合わせるかのように何もかもが光を放ち初めている様に思う一日となりました。友峰和尚より
すいはつに「雪月花」と揮毫、アメリカでの最初の書 / 撮影:加賀 好さん
三日目に入り、さすがに時差ボケで眠気が突然襲って来る中、会場の設営に専念しました。ほとんどの事は昨日に段取りしておいたつもりが、やはり色々と展示のやり残しが有って、結局今日も夕方6時半ごろようやく終了した次第です。越前和紙作家・長田和也氏の作品も無事に掛け、生け花やお茶席の準備も終了して愈々明日の本番を迎えるのみとなっています。
明日は10時から、日本語を勉強している学生15名に向けての書道教室がありますので、今日のブログはこれまでで、明後日、詳しく報告したいと思っています。友峰和尚より
皆様おはようございます。みんな元気にニューヨークにつきました。早速に個展会場の打ち合わせと準備に入りました。出発の際には小松空港での野口社中の留守組の皆様から盛大なる御見送りを頂きました事、本当に感動しました。いつの日か皆様とも御一緒したいと願っています。本当に本当に有り難うございました。今日はグリフィス教授とご子息の仁さんの案内でサラローレンス大学にて早速に個展会場の準備に入りました。元気いっぱい頑張ってやりたいと思っています。お寺の出発に際し、新命和尚の家族の見送りに大きな力を得ました。大安禅寺の留守中、職員皆様、よろしくお願いしますね。毎日こちらの活動報告をしていきたいと思います。いよいよ賽は投げられました。頑張ります。友峰和尚より
今日も行楽日和となりました。この時期、北陸地方の天候は極めて不安定ですから、今日のような穏やかな天気は「値千金」といった処でしようか。おかげさまで支度の方も順調に進み、あとは出発を待つのみとなりました。多くの方々から励ましの言葉やお祝いの言葉を頂き、ただただ感謝の一念です。留守中、新命副住職には大変ご苦労を掛けますが、お寺を任せて安心して出掛けることが出来ることを大変嬉しく思っています。職員の皆様にもお寺をしっかり守って頂くようにお願いした次第ですが、最近では室内外とも檀信徒皆様はじめ多くの関係者の方に気にかけて頂いており、何事をするにつけても人々のサポートが有っての実現です。
サラ・ローレンス大学
最近ではインターネットを通してライブで現地の様子が良くわかる為、昔と違って随分と支度も楽になりました。一番気にかかるのが気候ですから、女性においては特に着ていく服装を決める時に大いに助かるものです。さて明日は移動日の為、ブログはお休みいたしますが、明後日はニューヨークからお送りしたいと思います。きっと新鮮なお話をお届けできることと思います。個展開催の進捗状況なども踏まえて地元の方々との交流などお伝えしようと思います。時にはYouTubeでライブできれば面白いですね。大安禅寺の守り神様、鎮守さまに沢山のお願い事と、お誓いをして、明朝出発したいと思います。それでは皆様「頑張ってきます!」友峰和尚より
福知山市仏教振興会の皆様 / 大安禅寺・書院にて
秋の観光シーズンを受けて大安禅寺も観光客で賑わいを見せています。今日は福知山市から仏教振興会の皆様が来られましたが、その中には修行時代の後輩・大信寺様もおられ、久しぶりの対面となりました。歳を経るごとに昔のことが懐かしくなってきますが、特に修行時代の仲間には格別な思いが有ります。和尚は大学卒業後、西宮市の海清寺専門道場で6年間の修行生活を送りましたが、その間、多くの修行仲間たちとの師弟関係は今尚厳格に守られておるだけに、幾つになっても仄々とした感じがします。今日、上下の関係が昔ほどキチンとしていないように感じられるだけに、修行仲間の先輩後輩の間で交わす会話には一種兄弟のような感覚を持つものです。
短い時間の歓談でしたが、大信寺様はいつも僧堂の人気者であった為、今も変わらぬ御人徳は敬服の至りです。爽やかな秋晴れが続いています。観光客皆様の安らいでいる笑顔を見ているだけで、こちらも楽しくなって来そうです。いいですね!秋は旅行が一番ですね。大いに日頃の疲れを癒していただきたいと念じた観光寺院の一日でした。和尚は愈々明後日ニューヨークに出発です。あと一日、準備に専念します。友峰和尚より
毎日お送りするブログなどの内容は、短くて面白くて軽快な語り口が良いに違いありません。ならば面白くて楽しい話題が毎日あるかと言えばそれは否だと思います。「面白い」と「安らか」とはちょっと違ったニュアンスで、どちらかと言えば「安らか」な日々を過ごしていく方がベストだと思いつつのブログ更新の毎日でしたが、しかしながらこの「面白い」ですが、よくよく自分の面白かった時の心境を吟味すると、実に朗らかで安らいでいることも事実ですから、日々を面白く過ごす為には「自らが面白く生きる工夫をする」ことが大切だと思います。
大きく実った花梨 / 寳勝寺中庭にて
ユーモアは、人とのコミュニケーションにおいて重要な緩和剤ともなります。最近、ご年輩の方の会話をじっと聞いていますと、なかなか面白く話題になるような事柄が多くあります。やはりユーモアは日常生活の中に十分に含まれていると感じますので、皆様も今後は注意深く高齢者の皆様の会話を拝聴願いたいと思います。長い長い人生を経てきた方々の話の中には、苦労を超脱した、温かく微笑ましささえ感じさせてくれるものが有ります。たとえば病院の待合室での、80代後半の方々の会話。「どこが悪いのですか?」「いやもうあちこちですわ!」「だいぶん悪いのですか?」「とうとう先生に余命を告知されてしまいました!」「エッ!あとどのくらいって言われたんですか?」「もうあと20年ほどです」っておじいちゃまが言っていました。どう思われますか? 馬鹿馬鹿しいですか? どうやら紙一重のところにユーモアが潜んでいると納得した会話でした。引き続きお考えください。
片岡経営会計事務所 会長 片岡正明様と / 大安禅寺 愈好亭にて
さて、今日は留守中の志納所用色紙を書いていましたら、片岡正明先生からお電話を頂き午後からお伺いしますとの事、本当に久しぶりに先生との話に花が咲きました。
此度の個展開催のお祝いに来て下さったとの事でしたが、いつお会いしても豊富な話題をお持ちの先生の話は実に臨場感溢れる内容なので、和尚もいつも楽しく聞かせて頂いています。お話の内容は後日また報告させていただきます。爽やかな秋風の吹き込む「愈好亭」でお茶を頂きながらの楽しいひと時でした。友峰和尚より
竜胆がまもなく開花します / 寳勝寺中庭にて
「念ずれば花開く」とは坂村真民先生の御言葉です。人生色々、生き方も色々、思いも色々ですが、果たしてどういう生き方が一番理想的かという質問があるならば、皆様はどのような答えをするのでしょうか?それこそ「色々です」という事でしょうか。本当に考えてみますに、人それぞれに日々筆舌に尽くし難い、苦労や困難を乗り越えての道中であるが故に中々簡単には答えられないのが本音なのかもしれません。そんななか、「念ずれば花開く」の言葉は実に自然で「あるがまま」で、要するに日々自然体で心に幸せを念じて、波風を立てずに静かに、しかも確実に規則正しく生活して行けば、おのずと心の安心の花が開くという事だと思います。和尚も最近になって「規則正しく生きる」ことがいかに理に適ったものであるかをしみじみと感じるようになって来ました。思えば何もわからずに黙々と規則正しい修行生活をしていたあの修行時代こそ悟りの中にいたのだと承知するこの頃です。我々を取り巻く地球規模の大自然の営みは不規則に見えて実に規則的であると思います。規則的というのは常に臨機応変に対応できる力を備えているの意味です。人々も尚、常に臨機応変に対応できるようにいつも規則的な生活を目指して日々の精進が求められていると感じた今朝の言葉でした。さてさてこのところ寒暖の激しい日々が続いています。此のこともまた地球環境を守るための「大いなる存在のうごめき」なのかも知れませんね。感謝あるのみです。友峰和尚より
大安禅寺式台(大玄関)と紅葉する沙羅双樹
心配された台風19号も無事に通過し、穏やかな朝を迎えました。昨日は寶勝寺、少林寺でのご法要を無事に済ませ一路自坊の大安禅寺へと車を走らせましたが、高速道路は流石に連休最終日と台風北上の情報とが重なって混雑していました。とにかく無事に帰寺できて安堵いたしました。僅かの休息もつかの間、台風一過の今朝方は本日予定の「ニューヨーク個展記者会見」と「墨蹟デモンストレーション」準備に追われました。
報道関係者に向けての「墨蹟デモンストレーション」の会場/大安禅寺・枯木堂にて
記者会見、墨蹟デモンストレーションを前に、報道関係者の方と歓談 / 大安禅寺・書院にて
午前10時より地元の報道関係者様との記者会見を開き、取材後に墨蹟の実演を挙行したわけですが、個展目前でもあり本番同様に全身全霊での墨書デモンストレーションとなりました。当日同行される野口美智子先生はじめ御社中の皆様、そして大安禅寺責任役員総代の藤田様、蒔田様も来てくださり、有りがたく感謝いたしました。
墨書パフォーマンスの初めに、使用する竹筆を文殊菩薩坐像の真前にお供えし御祈祷
書についての説明
野口美智子先生とともに、記者の皆様からの質問に答えている様子
今日の記者会見は和尚にとって極めて大切で意義あるものとなりました。これまでの書画活動の集大成でもありますニューヨーク州サラ・ローレンス大学での個展開催は多くの方々のご縁を得て開催の運びとなりました。個展会場においてもグリフィス教授はじめ御子息の仁様の懇切丁寧なるお導きによってあらゆる和尚の要望に応えて下さり立派な個展会場設定に尽力して下さっています。今回の個展開催によってより多くのニューヨーク市民との交流が出来、また微力ながら禅の書またお茶・お花の実演を通して日本文化の一端が披露できればと願っています。今年の春より進めてきた個展開催に向けての準備も今日の報道関係者様への書画デモンストレーションをもって愈々出発します。和尚の自仏堂でもあります鎮守堂、留守中の安全を願っての祈りが続きます。友峰和尚より
「通玄峰頂不是人間、心外無法満目青山」
「龍吟」
午前中に野町・少林寺での御法要を修行し、午後は東京から株式会社いせや・社長の中本様が来山され、久しぶりに色々と仕事や今後の事について会談しました。寳勝寺の霊園改葬計画は現在順調に進められており大変嬉しく思っていますが、来年は本格的な改葬供養が始まる為、現在は墓地の徹底した調査が行われています。中本社長様から墓地公園の今後の構想など聞かせて頂きましたが、本当にこれからの墓地としての在り方を踏まえた理想的なコンセプトに心から賛同したものです。このところのニュースではしきりに墓地問題が取り上げられているだけに実にタイミングが良いと感じています。中本社長様からも、この度のニューヨーク個展成功への励ましのお言葉と御祝いを頂き、和尚も益々ファイトが涌いてきました。多くの皆様からのご支援に対し、必ずや成功を収めて来たいと思います。いよいよ明後日、大安禅寺「枯木堂」にて事前墨書デモンストレーションを敢行致します。
個展出品作 大掛軸「通玄峰頂不是人間、心外無法満目青山」/寳勝寺本堂にて
個展出品作 大掛軸「奢るなよ 月の円さも 只一夜」/寳勝寺本堂にて
写真の如く斉藤表具店表具師、斉藤公一さんも個展出品最後の作品三点を見事に完成させてくれました。これですべての作品が揃い踏みとなりました。あとは出発の日を待つのみです。アメリカで台風の目となるべく全力投球です。友峰和尚より