和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第801話 】
2015年 10月 28日 談

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地元の皆様との交流が大切で、今日は「ふれあい探訪同好会」の方々が「楽く楽く法話」と昼食付きのコースで来られ、寺カフェは貸し切り状態にして皆さんにはゆっくりして頂きました。近年の「寺離れ」の原因には色々理由がありますが、総じて国民生活が豊かになり、しかも我が国が世界一の長寿社会を迎えているところに原因が有るかと思います。宗教は本来人々の心の救済のためのものですが、昔とは比べものにならないほど食糧事情の良い日々の生活の中では「感謝」の心が薄れていくのも仕方のない事かも知れません。

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寺離れのもう一つの原因としては、近年各町内に集会所が設けられて、これまでお寺に集まっていた市民も、近場の快適な設備の集会場に集うことが主流となって来ているようです。もう一つ挙げるならば、「葬送の儀」はお寺の本堂を利用されていましたが、各お葬儀屋さんが自社専用の会館を持つことによって、お寺を使う事が無くなってきていることも寺離れの原因ではないかと思います。そういう時代であるなら、お寺としても今後は色々な工夫をしながら、人の集まる状況を作り出していく必要に迫られているようですね。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第800話 】
2015年 10月 27日 談

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休息日の今日、兼務寺院の瑞光寺を訪ねました。瑞光寺の駐車場の隅には一本の柿の木が有り、先日寺を訪ねた折、帰り際に奥様がその柿の実をくださりながら「駐車場の乗用車の上に、熟した柿の実が落ちるので取ってほしい」と言われ、本日の休暇を利用して訪ねたわけで、ナタと鋸と針金を持参してのお仕事でした。なるほど! 車を駐車させるエリア3台分が空いていて、たわわに実った柿が今にも落ちそうでした。さっそくに本堂裏の竹藪に入り、持参した道具を使って柿をもぎ取るための竿をつくりました。皆様! 街の真ん中での作業です、なんとも不思議な感覚でした。

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奥様にもお手伝い頂いて「柿もぎ」を開始しましたが、この柿、なかなかどうして美味しい甘柿なんです。午後からは近所の方が手伝いに来られるという話でしたので、ほどほどの所で引き上げました。こういう事からも、金沢市は歴史のある街だとわかるかと思います。ただ一本の柿の木なれど、街なかの大変珍しい品種の柿だそうですから、今後も大事にしたいですね。

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なるほど変わった形です

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そういえばもっともっと街の真ん中に、「柿木畠(かきのきばたけ)」という地名が残っている場所が有ります。きっと昔は沢山の柿の木が植えられていたんでしようね。「柿食えば 鐘が鳴るなり 瑞光寺」 どこかで聞いたことのある歌でした。友峰和尚より

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友峰和尚のちょっといい話 【 第799話 】
2015年 10月 26日 談

このところずっと続いていた秋晴れの好天気も今日までとか。明日からは次第に秋特有の長雨が予想されるわけですが、金沢市を訪れる観光客は相変わらず増え続けている状況ですから、これからは雨対策が必要になりそうです。お寺の中もいつの間にか暖房器具が登場し活躍を始めています。

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午前中には、福井県小浜市、三方五湖近くにお住まいという団体様が来られ「楽く楽く法話」をしましたが、高齢者の皆様なれど笑顔満点でお聞き頂くことができました。昨今のニュースで報道されているように、日本国では今、70代の方々が一番の元気世代だそうです。さすがにどの方もとてもとても70代には見えませんでしたね。人生、やはり元気が一番だと思います。

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ところで、卑山の次はどこへ行かれるのかと尋ねますと、「のとじま水族館」だとか。やはり幾つになっても水族館は心の安住としての場所のようですね。「童心これ祖心に通ず!」です。わざわざ遠回りして和尚の法話を聞きに来て下さり、有り難うございました。和尚感激!!でした。

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夕方、金沢市役所歴史建造物整備課の新保さまとともに

さて、今月もあとわずか。事務書類も溜まってきましたので、午後からは宿題の原稿書きをしました。机に向かうのもなかなかいいものです。秋はロダン作の「考える人」スタイルで過ごして参りたいものですね。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第798話 】
2015年 10月 25日 談

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ニューヨーク州サラ・ローレンス大学の学生の皆さん!お元気にお過ごしでしょうか? 昨年は本当に学生の皆さまと楽しい時間を過ごすことが出来ました。和尚の個展開催から一年が経ち、ニューヨークでの色々な出来事が思い出されます。その節にはグリフィス教授や仁さんには本当にお世話に成りました。当時の写真や動画を見ながら懐かしく思っています。またいつの日か、サラ・ローレンス大学の学生の皆さんとお会いできる日を楽しみにしています。昨日あたりからの急激な寒さに、今日の寺カフェは暖房器具がフル回転となりましたが、大都会ニューヨークのグリフィス邸では暖炉に薪を焚いての歓迎パーティーでした。季節が移り変わり木々の色合いや風の匂いの中に、思い出と共に敏感に心が影響を受けて行くものです。

DSC06115 (500x375)本日の「楽く楽く法話」のようす

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法話後の御祈祷にて 合掌される皆様

間もなく11月、霜月に入りいよいよ秋本番を迎えようとしています。今年もあと二か月ばかり、この一年を振り返りながら更に前進して参りたいと思います。今日の午前中には観光客の皆様に「楽く楽く法話」を致しましたが。いつになくリラックスしてお話が出来ました。「気楽に 気さくに 気分よく!」そんな楽しい毎日でありたいものですね。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第797話 】
2015年 10月 24日 談

最近はニュースなどでお墓に関する色々な問題に取り組む報道が増えてきましたが、昨日も、「宅配便」で故人の遺骨を寺院に送付して永代墓への納骨と供養を依頼するという方がクローズアップされていました。最早お墓事情もここまで深刻さを増して来たのかと驚きました。現在寶勝寺で計画されている先祖墳墓霊園改葬計画は、今起きている「墓じまい」の方向性とは逆で、すでに訪ねて来る方も無くなった先祖墳墓を改葬し、新たに永代供養墓として故人の遺骨を納めその霊魂を鎮魂慰霊する目的で改葬されます。ほとんどの墓石は刻まれた法名も読み取れないほど風化して元の状態を留めていないものが多いわけですが、今回の墓石調査で判明した御先祖の霊に対して、新たな地に丁寧に埋葬し直したいと考えています。我々が生きる中で最も大切にしなければならないのは、「祖先を奉じる」事だと思います。今日無事に過ごせるのも此れ偏に御先祖の御霊のおかげなのですから、そのことを一時も忘れてはならないと思います。今日は野町・少林寺で年忌法要が営まれましたが、ご遺族の方々は遠く兵庫県と東京から金沢に来られてのご供養でした。今は亡きご両親の年忌法要と墓参を済ませた後のご遺族と和尚との歓談の中に、故人の霊魂の安らぎを感じます。我々の心と共に、故人の霊魂が有る事を思う毎日です。

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さて、午後は福井から仲良しガール4人組が来られました。和尚に十分な応対の時間がなかったのは極めて残念でしたが、わざわざ遠い所を訪ねて来て下さったことに嬉しく思いました。また是非来てくださいね。今度はゆっくりと時間を取って来て下さい。有り難うございました。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第796話 】
2015年 10月 23日 談

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NHK連続テレビ小説「あさが来た」が今、実に面白い! すでに皆様も見ておられることと思いますが、和尚などは朝8時といいますと寺の仕事で結構忙しい最中にもかかわらず、なぜか朝ドラにはまってしまいました。大阪を舞台としたコミカルなタッチで、どの俳優さんも味のある演技を見せています。主人公の今井朝を演じている女優の波瑠さんも素晴らしい演技力を発揮していて、その変化にとんだ個性的表情が今までにない新鮮味を感じさせててくれています。和尚が朝ドラを見るのは「おしん」以来かも知れませんが、和尚的には出演者各人の演技や演出に興味があって見ているわけで、どの俳優さんも適材適所といった感じで制作スタッフの采配が見事に的中しているようです。また、映像の各場面のアングルも今までと違った撮り方をしていて、幕末当時の大阪の雰囲気が良く伝わって来て素晴らしいと思いますね。久しぶりに見る朝ドラ。朝が来るのが楽しみな毎日です。「楽しみは 朝起き出でて 一番に NHKの 朝ドラ見るとき」詠み人しらず 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第795話 】
2015年 10月 22日 談

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寶勝寺 中庭の南天にとまる 赤とんぼ

自坊の大安禅寺からファックスで至急の色紙書き依頼があり、早速に仕事を始めた途端、佐藤さんからのアポイントが有り、「今からお訪ねしたい」との事。あいなく来られましたが、聞くところによれば1か月ぶりの来山とか、少し前に会ったばかりと感じていたので本当に驚きました。もはや1か月など1日ぐらいにしか感じなくなって来ているのでしょうか。ブログを振り返って見れば、なるほど! 東奔西走、落ち着く間もなく動いている自分の行動に唖然としてしまいました。加齢とともに時間の過ぎ行くのを早く感じるようになると言いますが、全くにその通りだと合点しました。「時間よ止まれ!!」と叫んでみてどうなるものでも有りませんが、この無常な時の流れこそ「空」の概念なのかも知れませんね。佐藤さんは保険の営業マンなので、実に世事の情報収集には欠かせない存在となっています。午後からは金沢市役所・歴史建造物整備課の新保さんが来られシンポジュウム参加の為のヒヤリングをしました。何事も前打ち合わせが大切ですが、世の中、いろいろな仕事で皆それぞれに一所懸命に頑張っているのがジンジンと伝わってきました。

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さて夕方からは兼務寺院・瑞光寺の法務に出掛けましたが、ご近所皆様方とのコミュニケーションも住職の重要な勤めと心得て丁寧にお話ししました。何もかもが勉強ですね。そうです「我以外は皆師なり!」です。「朝打三千 暮打八百!」打つて、打つて打ちまくれ!! 勿論自分をですよ。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第794話 】
2015年 10月 21日 談

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寺カフェ お抹茶とお菓子の写真撮影

午前中に地元情報誌「FAVO」編集部・柳田和佳奈さんの取材を受けました。昨日は久しぶりに市内の本屋さんを訪ねましたが、北陸新幹線開業の影響からか、地元の有名観光地を掲載した大手各社の書籍が所狭しと置いてあり驚きました。おおよそ20冊は超えていたかと思いますが、どの本もカラフルな写真と共に面白い記事を載せていました。その中で、寶勝寺「寺カフェ」を紹介した記事も最近少しずつ増えてきたように思います。

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和尚の「楽く楽く法話」も広がりを見せ始めていますが、卑山はこぢんまりしたお寺なのでお話をするには最適な環境だと思っています。ライブハウス的感覚の身近な感じで法話を聞いて頂く事が、なにより親近感が増して、リスナーの心に伝わると思いますね。そんななか、ヨシダ宣伝㈱の須貝さんが早速に出来立てほやほやの「寺カフェ入り口用看板」を持参してくれました。写真の如く、大変おしゃれで可愛い看板となりました。

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新しい看板が出来ました

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さっそくに設置しました

心和む「ウサギさんマーク」は、寶勝寺カフェのエンブレムになりそうです。気軽に寺カフェを利用して頂くため、デザイナーの吉野さんのアイデアで卑山位牌堂の飾りに彫られている「波とウサギ」をデザイン化されたそうです。和尚も大変気に入っています。観光シーズンでも有るだけに、旅行者皆様には大いに利用して頂きたいと願っています。それにしましても看板を持参された卑山広報担当の須貝さんの素敵な笑顔が印象的だった午後のひとときとなりました。友峰和尚より

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友峰和尚のちょっといい話 【 第793話 】
2015年 10月 20日 談

 DSC06010 (500x375)本日は秋晴れの温かい気候となりました。寶勝寺はお休みの日でしたが、お葬儀の為に一心集中した一日となりました。金沢にご縁を得て5年になりますが、ここに来てようやくご当地の風習にも慣れてスムーズに儀式を遂行できることを感謝しています。人生の大切な儀式で有ります「冠婚葬祭」ですが、近年は本当に、どの儀式も簡略化されていく傾向が有ります。儀式の簡素化は別として、人生にとって大切な祭(祀)り事ゆえにきちんと行じていきたいものですね。葬儀に際しては、故人が多くの家族や親戚、友人方々によって葬送されていく事に深い安堵感を感じるものです。「冠婚葬祭」は、人生とは何ぞや? 幸せとは何ぞや? 命とは何ぞや? を静かに自分に問いかけてみる大切な時間だと和尚は思います。

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さて、人間にとって休息も大切です。大休息は心身を整える必要不可欠の充電期間と心得て、しばしお休みしたいと思います。「果報は寝て待て!」友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第792話 】
2015年 10月 19日 談

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懐かしき ニューヨークへの出発から一年

今日、10月19日は昨年、小松空港より成田経由でニューヨークに出発した記念すべき日でした。小松空港では野口社中の皆様が見送りに来て下さっており、そのサプライズには大変感動いたしました。あれからちょうど一年経ちましたが、当時の写真や動画を見ながら懐かしく振り返った一日となりました。此れまでにも東京やパリそして金沢・しいのき迎賓館などでも個展を開催しましたが、ニューヨークでの個展は和尚の人生経験の中でもインパクトの強い思い出の残るイベントとなりました。多くの方々との出会いが色々な縁を結んで行きますが、真にもって「衆生縁」ほど大切なものは有りませんね。昨年の思い出に浸っていたところに、茨城県鹿沼市にお住まいの卑山総代・北條英俊様が来山され久しく歓談しました。

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不思議な話で、北條様に用事が有りお電話したところ、今、金沢市に着いたところとの事。なんとも心が通じ合っているようなグッドタイミングでした。また午前中には、寶勝寺霊園改葬工事の件で東京在住の檀信徒方々にお電話をしましたが、どの方も大変丁寧な応対を頂き感謝したものでした。檀信徒皆様との仏縁の広がりが、遠く四百年前の御先祖の精霊と交信するかの如き感覚を受けたものでした。今日もまた、出会いの広がりを感じた一日となったようです。友峰和尚より

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