和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1154話 】
2016年 10月 15日 談

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9月15日から始まった寳勝寺先祖墳墓お骨上げの諷経も愈々17日を以て全てが終了する予定となりました。今日も御地蔵様のお精抜き諷経をしましたが、大変歴史のある地蔵尊のため、ふれあいパーク霊苑完成時には霊苑の入り口にお祀りされる事となっています。古来より「六道地蔵尊」と言って、「地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上」の六道から極楽の世界へと我々をお導き下さる菩薩様として崇められて来た仏様です。

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この一か月間は緊張の中に日々を過ごして来た感が有ります。故人との対話の時間でも有りました。墳墓を訪れる方も少なくなって来た今日での大規模な改葬計画ですが、一層精進しながら先人の御徳を讃えていきたいと願っています。

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午前中には卑山檀信徒年忌法要が営まれましたが、秋晴れの爽やかなお天気の中での御法要となりました。和尚の新たな檀信徒との出会いはその故人との出会いでも有ります。卑山は四百年の歴史を有する加賀藩の由緒ある禅寺ですから、お檀家様も武家一族の方々がほとんどです。今回の霊苑改葬工事が故人への「報恩謝徳」の行となるよう、念願して止みません。友峰和尚より

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1153話 】
2016年 10月 14日 談

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朝方の気温が10℃と、あまりの寒さに驚きました。昨日までは京都に居て約25℃位あったかと思いますが、300キロ離れた京都と金沢では15度も温度差があり、日本列島がいかに細長いかを思い知らされました。爽やかな秋風が終日堂内を吹き抜けて行きましたが、この時期は何に遭遇してもしばし哲学してしまうような気分になるものです。

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今日は再び寳勝寺霊苑のお檀家様墳墓お骨上げ諷経から法務を開始しましたが、合間をみながら中庭のお掃除と整備をしました。小さな坪庭乍ら中々趣のある苔庭で、和尚「お気に入り」の庭でも有ります。来年には卑山全体を周回する和風庭園がお目見えする予定となっていますが、昔からあるお庭も大切にしていきたいものです。さて皆様はこの時期いかがお過ごしでしょうか? 百丈禅師曰く「一日成さざれば一日食らわず」、和尚の留守中に羽咋市の中越様から「能登神子原米」が届けられていました。

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米と言えば「コシヒカリ」と言われますが、「どすこい!」羽咋の神子原米(かみこはらまい)は「全国美味しいお米10」に入った有名な地元のお米です。平成17年には日本で初めてローマ教皇様に献上されたお米だそうです。本当に有り難うございました。明日からは美味しいお米を頂き更に法務に専心して行きたいと思います。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1152話 】
2016年 10月 13日 談

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京都はこの時期としては珍しく蒸し暑さの残る一日となりました。午前8時半から始まった全国宗務所長会議も正午には無事終了し、その後は一路金沢に向かいました。今回は妻の父の突然の逝去で御葬儀導師を務めたことも有って、引き続いての本山妙心寺での会議出席はとても疲れました。しかしながら、二日間という短期間に多くの人と出会い、多くの事を学んだ有意義な時間でも有りました。皆それぞれに自分の人生を一所懸命に歩んでいる姿を見て、大いに元気を頂いたものでした。「さらに参ぜよ30年!」この言葉ほど厳しいものは有りません。一度っきりの人生だからこそ、粉骨砕身して生きていかなければなりませんね。再び明日より寳勝寺での法務に戻ります。頑張りましょう!!頑張りましょうぞ。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1151話 】
2016年 10月 12日 談

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早朝の嵐山、渡月橋もまた絶景でした。京都を取り囲む山々は実に風情があり見事な借景となっています。大本山天龍寺のお庭も見事ですが今回は残念ながら時間が無く、一路妙心寺に向かいました。先日、滋賀北陸教区団体参拝で本山に参拝したところですが今回は会議という事で、今日明日の2日間再びご縁を頂きました。本山は何度訪ねても敬虔な気持ちにさせられます。

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会議は午後2時から始まり、宗務本所職員から伝達事項を受けました。今年度、全国宗務所長改選で多くの方が交代された為、新鮮な雰囲気の中での会議となりました。和尚も二期目に入って会議に臨む要領にも精通してきましたが、近年の宗教界を取り巻く環境は随分と複雑なものとなって来ており、法要や葬儀そして寺院運営、布教の在り方等、時代の価値観の変化と共に色々な対応を迫られているようです。いずれにせよ、本山での会議ほど有意義なものは有りません。何事も「マンネリ化」と「無関心」が最も危険ですから、常に「日々新たなり」の究明心が求められているようです。さて、新宗務所長との交流と懇親も大切です。情報化社会の進む中で、やはり実際に会って話し合うのが一番のようです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1150話 】
2016年 10月 11日 談

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天下の名勝!京都嵐山・渡月橋を妻と共に訪れました。本当に久しぶりにのんびりと過ごすことが出来ました。嵐山を訪ねたのは十数年ぶりになるかも知れません。学生の頃は頻繁に通い続けたものでした。

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観光シーズンのこの時期、多くの外国人の方々で賑わいを見せていましたが、紅葉シーズンともなればそれこそ人、人、人、の波が押し寄せるほどの名勝です。今日ですら京都、嵐山の人気度の高さを実感させる賑わいでした。和尚は現在、金沢を拠点に法務活動している為、京都の有名観光地は色々な事を学ぶ上での素晴らしい勉強の場となっています。昨日は、外国風情豊かでお洒落な港町・神戸の街並みの素晴らしさに感動し、今日は古都の山々の風情を堪能した一日となりました。

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明日からは大本山妙心寺・宗務本所内での会議が予定されていますが、今日は会議の前の一服といったところでしょうか。ウソのようなゆとりの時間の中に身を置くことが出来ました。「苦あれば楽あり」です。悠久の歴史の厚さを感じる京都とは、これまでに生きて来た多くの先人達の魂の重みでも有ると感じた嵐山渡月橋でした。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1149話 】
2016年 10月 10日 談

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10月10日は体育の日。これまでの統計から、この日は全国的に降雨量が少ないとか。流石に晴天域の広がる爽やかな一日となりました。午前10時より7日に逝去された、家内の父のお葬儀導師を務めました。六甲より神戸市内と大阪湾を見下ろす風景には圧倒されましたが、和尚にとっては久しぶりの神戸でした。平成7年に発生した阪神大震災の爪痕は何処にも見当たらず、穏やかな湾を眺めていると不思議なくらい懐かしさを感じ取っていました。西宮市・海清僧堂で修行していた頃は、檀家さんのお参りの時に芦屋や六甲の急な坂道を登り降りしたものでした。修行当時の色々な思い出が走馬灯のように蘇った御供養の一日となりました。明後日から京都・大本山妙心寺での宗務所長会に臨みますが、和尚にとって阪神間は心の故郷でもあるようです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1148話 】
2016年 10月 09日 談

10月5日は禅宗の初祖・達磨大師の御命日です。この日は妻の父の誕生日でも有り、入院中の父のお見舞いのため妻が神戸に赴きました。妹と共に病院を訪ね、お祝いの言葉と闘病生活を労ったところ、父もたいそう喜んで下さったそうですが、その2日後の10月7日の早朝に86歳の生涯を全うされました。大往生だったそうです。人生とは本当に不可思議なものです。自分の誕生日すなわちこの世に生を受けた尊い日の近くで黄泉の国に旅立つと言われています。岸和田市内に「甘味処 とらやき本舗」を創業し、その人生を「商道」一筋に捧げて来られた大阪人でも有ります。我が子姉妹のお見舞いを受けた後、その生涯を静かに終えました。慎んで心からお悔やみ申し上げたいと思います。和尚はこの度、父との仏縁で葬儀導師を致しますが、感謝の心を込めて引導申し上げたく思います。

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さて、早朝の大安禅寺の境内一帯は賑やかな太鼓と笛の音で包まれました。地元白山神社の秋祭りです。大人と子供達が神輿を担ぐ姿ほど嬉しいものは有りません。少子化の波は我が村にも及んできていますが、村の伝統的行事が今後も長く継承されていく事を切に願ったものでした。友峰和尚より

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1147話 】
2016年 10月 08日 談

昨晩、急用で自坊に戻りましたが、大安禅寺の渓谷一帯は秋風に包まれ甘い香りが漂って来て、大変気持ちの良いものでした。朝から雨模様となりましたが、この雨さえもまた古刹の秋の風情を一層濃くしてくれています。室生犀星の詩「故郷は 遠きに有りて思うもの・・」の冒頭の言葉は全くに説得力のある言葉です。金沢と福井はそれほど遠く離れた場所では有りませんが、それでも尚、故郷を想う気持ちは遠くに有ればあるほど強くなるものです。

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さて三連休の初日ですが、旅行を計画されている方が多いこの季節、やはり紅葉鑑賞が目玉のようです。時期的にはまだ少し早いのですが、北の名山からは紅葉のニュースが届けられています。大安禅寺には樹齢200年を超える紅葉の古木が有りますが、本格的に色づくのはまだまだ先で、毎年11月中旬ごろが見頃となります。日本人にとって春は桜、秋は紅葉見物と、本当に情緒性豊かな国民であるとつくづく感じます。学生の頃は京都に住んでいましたが、金閣寺の紅葉を見学に行ったとき、外国人の方々は紅葉の美しさにあまり興味を示していなかったことを鮮明に記憶しています。 成る程!と思ったのは、アメリカ・ニューヨークや北欧を訪ねた時、あまりにもスケールの大きいダイナミックな紅葉の景色に驚いたものでした。日本人はコンパクトな自然の中に宇宙を感じる国民性を有しているのかも知れませんね。例えば竜安寺の石庭などもそうだと思います。これからが本格的な紅葉シーズン、大いに眼を楽しませたいと思っています。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1146話 】
2016年 10月 07日 談

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蔦原仁平君 宗教章授与式

「天高く馬肥える秋」とは今日のような気候を言うのであろうと思いました。本当に秋本番を感じさせてくれるような爽やかな一日となりました。昨晩は、蔦原仁平君の宗教章授与式が卑山本堂で行われました。仁平君はボーイスカウト石川連盟金沢第6団に所属しており、この度、福井市・大安禅寺での臨済宗教義の研修を終えて目出度く「宗教章」を授与されることとなりました。授与式は、地元第6団隊長・副隊長様を始めお父様が出席された中、厳粛に行われました。今後の仁平君の益々の活躍を和尚も期待したいと思います。

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賞状とバッジが授与されました

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授与式終了後、祝賀茶礼の様子

さて、和尚のブログは「寳勝寺ふれあいパーク霊苑改葬工事 諷経(ふぎん)」のお話が続いていますが、兎に角、集中して法務に取り組んでます。今日は大阪より北條様ご夫妻が先祖墳墓お骨上げの為に来られましたが、ご夫妻とゆっくりとお話しすることが出来ました。檀信徒様との交流も最近では多くなりましたが、どのお家の方も実に親切丁寧な対応ぶりには感心してしまいます。「武士の魂」とでも言いましょうか、本当に感謝の言葉も有りません。

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爽やかな秋風香る中での諷経となりました

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今日は突然、東京よりデザイナーの宮崎様も来られ、霊苑「奥の院」についても色々相談をいたしました。改葬の為の御骨上げも現在順調に進み、月末には完了の予定となっています。何事もそうだと思いますが、何かを行う時には自分自身がワクワクした心をもって遂行しなければ良い物は出来ないと思っています。檀信徒皆様に心から喜んでもらえるような「未来墓地」を目指して、日々、創造を続けています。宮崎デザイナーには大いに期待したいと思います。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1145話 】
2016年 10月 06日 談

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昨夜の強風を物語る庭の草花 / 寳勝寺 今朝のようす

台風一過! 昨晩の恐ろしい唸りを上げた突風が嘘のような、穏やかな朝を迎えました。全国ニュースでも伝えられていたように風速43メートルの強風が吹き荒れた金沢市内。ひっきりなしにサイレンの音がこだまする一晩となりました。寳勝寺の看板や植木鉢なども片付けておいたものの、それすらも吹き飛ばされる始末。本当に最近の異常なほどの気象変動には驚きます。

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午前中には鳳珠郡能登町よりお越しの「小木東町旅行会」の皆様へ「楽く楽く法話」を致しましたが、台風の影響も無く法話が挙行出来てホッとしました。流石に台風一過からか、午後は観光客の道行く姿も少なかったように思いました。不思議なもので台風が過ぎ去るのと時を同じくして午後からは休息を取ることが出来ました。何が不思議なのかと言えば、台風が来なければ休息など取らなかったと思いますが、台風が通過した途端にどっと日頃の疲れが出て、思わぬ休息日となりました。台風に感謝するのもおかしい話ですが、おかげさまでこのところの慢性的疲労を緩和することが出来たようです。「思いっきり!」という言葉が有りますが、やはりどこかで思い切って休息するのも大切な仕事なのかも知れませんね。

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さて、皆様はいかがお過ごしでしょうか? お元気にお過ごしでしょうか? 「便りの無いのは元気な証拠」とはよく言いますが、なにしろ超高齢化社会の今日に於いてはそうとも言えないようです。時々は消息を確かめ合うことも必要だと思う今日この頃です。友峰和尚より

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