和尚のちょっといい話
「焚くほどに 風が持てくる 落ち葉かな」とはかの有名な良寛和尚の歌ですが、和尚が聞いたのは「掃えども 風が持てくる 落ち葉かな」でした。いずれもよく似た歌ですが、この時期の落ち葉には閉口してしまいます。掃いても掃いても次々に枯れ葉が舞い落ちてきますから、日々の掃き掃除は欠かせません。油断すれば落ち葉が雪の下となり、掃除がもっともっとややこしくなるからです。人生もまったくにそうで、毎日の心の整理整頓こそが次へのステップにつながります。手遅れにならないよう、努力の積み重ねが求められているようです。
寶勝寺霊苑改葬工事も工事車両が一気に増え進展を見せていますが、現在、植栽用井戸掘りも同時に進行しています。現場でじっと工事の様子を伺っていますが、その井戸掘りとて一進一退で、そう簡単には行きません。こちらも「エンヤコラ!ドッコイショ!」って只管、鉄パイプを打ち込むしか方法が無いようです。
ひと突きするたびに地響きが堂内に伝わり、まるで地震のようです。ご近所の皆様には本当に御迷惑をおかけしており申し訳もございません。御町内の皆様の御理解とご協力に感謝申し上げます。今晩は木曜坐禅会が開催されますが、やはり静かに坐っている時が一番安心出来るようですね。お時間が有りましたら是非坐禅に来て下さい。さて、大安禅寺から門松のニュースが届きました。今年もあと一か月あまり、皆様元気に参りましょう!! 友峰和尚より
大安禅寺 2017年迎春の門松
本日は亡き父親、先代住職実道和尚の祥月命日で、新命副住職家族と共に報恩の諷経を修行しました。昭和六十三年の十一月二十三日に八十歳をもって遷化されました。また昨日は亡き母の命日でも有り、今日は合わせて御供養致しました。
大安禅寺は旧福井藩松平家の菩提所ですが、幕末以来、藩の庇護が途絶えその後は厳しい環境の中での寺院維持であったと思われます。父も大変苦労された事と思いますが、田畑を耕し、また炭を焼き、植林をし、農耕を主としながらお寺の維持に努めて来られた農僧でした。和尚の一番尊敬する父であり師匠でも有ります。母もまた、その父を支えながら我々四人の兄弟を育て上げてくださいました。本当に心から感謝の真を捧げたいと思います。
法要を終えて市内の瑞源寺様で開催された「秋季特別布教」へ御挨拶にお伺いしました。卑山のお檀家様も多数参加され、午後一時からは愛知県知多市「慈雲寺」一色宏襄布教師様の法話がありました。毎年恒例の行事ながら沢山の方が出席され法話に聞き入っておられました。最近は寺院の「説教」がめっきり少なくなって来たように思います。少子高齢化社会が影響しているのでしょうか? お年寄りも超高齢化が進み介護施設などに入られる方が多いため、僧侶が施設へ出向いての法話が増えて来ているのだそうです。さて、今日は報恩謝徳の一日となりました。南無観世音菩薩、アーリャ・アヴァローキティー・シュヴァーラ。友峰和尚より
平成二十八年 十月の坐禅会より
明後日は月例の木曜坐禅会が六時半より開催されますが、最近では女性の方も参加され、現在九名の精鋭組が精進されています。坐禅会を三月に発足して今回で九回目ですが、回を重ねるごとに参加者が増えていくのは嬉しいかぎりです。街なかの禅寺ですが、いちど坐禅に入れば騒音も又風流ですね。
寳勝寺 霊苑改葬工事のようす
さて、今日は「ふれあいパーク霊苑」の工事進捗状況確認の為、現場総監督の香林様並びに土地家屋調査士の西野様とともに現地視察しました。現在は順調に工事も進んでいるとの事で安堵しました。思ったより広い敷地に驚いていますが、来年の完成が待たれるところです。
極楽寺御住職様との 打ち合わせ
昨日は傳燈寺住職の中陰法要の為にお寺を訪れましたが、傳燈寺は寳勝寺と違って金沢市郊外に位置する為、坐禅には打って付けの閑静な環境を有しています。今後坐禅参加者が増えてきた場合には傳燈寺での坐禅会も視野に入れていきたいと思っています。坐禅会員の皆様! 明後日は奮ってご参加くださいね。またブログをご覧いただいている皆様! 是非一度坐禅にチャレンジして頂きたいと切に願っています。坐禅にきたれ!! 友峰和尚より
金沢市傳燈寺町の臨済宗妙心寺派・傳燈寺御住職が先般遷化され、中陰法要が関係者出席のもと午後一時半より厳修されました。亡き住職様には毎年寳勝寺の盂蘭盆会にも出頭して頂いており、御縁の深いお寺です。金沢市より少し郊外の山中にあり、枯淡な雰囲気に建つ六百年の歴史を有する古刹でも有ります。
午前中、本堂のお掃除と設えをしました / 傳燈寺にて
本日は福井市から滋賀北陸教区第五部支所長の瑞源寺様、また金沢市芳斉町・高巌寺様も出頭され、坐禅会会員の皆様や区長様はじめ縁故の方々も多数出席され無事に法要を終えることが出来ました事に安堵しています。
中陰法要にて
ご参列の皆様への御挨拶
法要終了後の茶礼にて
さて、明日はお休みを頂いてそろそろ来年の干支「鶏の図」を描いていきたいと思っています。本当に一年があっという間に過ぎて行く感が有り、つい先日まで猿の絵を描いていたように思うほどです。今年はどんな絵柄になるやら、頑張って描いてまいりましょう! 来年の二月頃までかけて「鶏の図」色紙製作が続きます。第一号が完成しましたら発表したいと思います。お楽しみに! そうそう、大安禅寺職員から志納所用色紙も沢山依頼されていました。とにかく明日は終日色紙書きに専念します。友峰和尚より
本堂から傳燈寺境内を臨む
雨上がりの日曜日の寺カフェは、観光客の方々がゆっくり休養されていたようでした。旅行ほど楽しいものは有りませんが、行く先々での興奮は結構疲れるものです。寶勝寺寺カフェはそのようなお客様の為に有る「ゆったりカフェ」で、お茶をした後は本堂で皆様がお参りして行きます。どうやら心のやすらぎはお茶と共に有るようです。和尚は、昨日に引き続き午前中に野町少林寺様でお檀家様の年忌法要を修行しました。また夕刻には、家内と神戸に住む家内の妹と共に先般他界された父親の四十九日満中陰法要を営みました。
妻の父親には生前本当にお世話になったものです。今日は久しぶりに姉妹が揃っての御供養となり、亡き父もきっと喜んでくれているものと思います。日曜日とあって寳勝寺寺カフェには終日多くの和尚のお客様が来てくださいました。お檀家様を始め、久しぶりにお会いする方々等、本当に有り難く嬉しく思いました。やはりお寺は縁をつないでいく所だと思います。皆様もどうぞ是非卑山にいらしてください。お待ちしています。友峰和尚より
法要終了後、本堂にて
飛騨高山市を後に再び一路金沢に戻りました。それと言うのも午後から兼務寺院・瑞光寺での御法事の為ですが、明日は少林寺でも御法事が予定されています。兼務寺院の檀家様の多くは東京や横浜、千葉、栃木県に住んでおられる方が多く、御法事の為に新幹線や飛行機を利用しての御列席で、御先祖を想う気持ちを大変嬉しく思います。和尚も報恩の気持ちに応えるべく心を込めて御供養の読経に臨んでいます。また法要後の親戚一同を会しての御食事にも出来るだけ出席するように心掛けています。
ニュースでも取り上げられていますが、近年、故人の年忌法要をするお家が少なくなってきているとか。またお葬儀なども簡略化されているのが現状です。情報化社会の発展に伴って、人々の心もそれに呼応するかのように何もかもが面倒くさくなってきているのかも知れませんね。確かに法要などで読まれるお経も、時代とともに短くなって来ています。忙しい忙しい!との現代社会、そのうち自分が生きている感覚すらもわからなくなっていくのではと危惧するものです。人生における「冠婚葬祭」とは、一辺立ち止まって、しっかりと「自分の命の証」を確かめる為の大切な「一大事」だと思うものです。皆様はどのようにお考えでしょうか? まもなく亡き父の月命日を迎えようとしていますが、日が経つごとに父を想う気持ちが深くなって行くのは和尚だけの事なのでしょうか。南無観世音菩薩 友峰和尚より
早朝、霧の立ち込める中、飛騨高山・宗猷寺様へと一路車を走らせました。気温がかなり下がったせいか高速道路にも霧が立ち込め、幻想的な風景でした。現在では高速道路のおかげで、金沢から高山までは約2時間で行くことが出来ます。昔から比べると随分と便利になったものです。高山市内より少し外れた小高い山の裾野に高山寺院群があり、そこから見下ろす市内はなかなか風情のあるものでした。
真龍山 宗猷寺 様 本堂 / 高山市公式観光ホームページより
午後1時より本堂にて観音奉戴式法要が営まれ、そのあと引き続き法話をしましたが、地元仏教会の各寺院の僧侶皆様が同席された中でのお話となりました。約1時間に渡る法話でしたが、観音信仰に熱心な信者の方々ばかりで楽しくお話しさせて頂くことができました。久しぶりに訪れた飛騨高山市内は以前と少しも変わらず、多くの観光客で賑わいを見せていました。やはり金沢と同じく外国人観光客の多さには驚きました。川添いに並ぶ「朝市」は都会並みの混雑を見せていましたから、もう凄い!のひと言です。宗猷寺様にも外国人の観光客が見学に来ていましたが、古刹の禅寺の雰囲気を味わっているかのようでした。
さて、友人の安国寺様からは地産の「飛騨リンゴ」をお土産に頂きました。先般、大安禅寺にお参りくださった久々野町は桃も有名だとか。きっとご当地の気候が美味しい味覚を生むのではないかと思いました。この度は修行時代の先輩でも有る宗猷寺ご住職様皆様には大変お世話になりました。本当に心から厚く御礼申し上げます。皆様も是非、飛騨高山の素晴らしい町並みと寺町寺院群を訪ねて頂きたいと思います。友峰和尚より
2015年11月、大安禅寺門松設置にて 今年もよろしくお願いします!
自坊の大安禅寺からは年末大掃除のニュースが届けられていますが、いやはやもうそんな時期に来たのかと驚くばかりです。そう言えばこの二十四日には県内のトップを切って山門前に門松がお目見えする予定とか。今年は大安寺観光協会の発案で、田ノ谷町内の家々の協力を願って「門松ロード」のイベントが行われるそうです。過疎化が進むなかで村おこしの為の工夫が求められている時代ですから、大いに街全体を盛り上げて頂きたいものです。故郷からの便りはとっても嬉しいものです。金沢の街なかは季節感に乏しく、唯一ホームページで見る情報で季節感を味わっているところです。明日は早朝、飛騨高山市・宗猷寺様へ出発します。観音奉戴式法要後の「特別法話」の為ですが今日はその原稿書きをしながら、こころは飛騨の方向に飛んでいました。もう紅葉は終わっているのかも知れませんが、本当に久しぶりの訪問です。国府町には大学ならびに修行時代の友人・安国寺様がおられ、ご夫妻にお会いできる事を今から楽しみにしています。一日があっという間に過ぎて行く感のある今日この頃ですが、皆様に於かれましてはくれぐれも御身お大切にお過ごしください。今年は早くもインフルエンザが流行する兆しを見せ始めているとか、ご用心ご用心!! 明日は元気に出発したいと思います。頑張ります!! ペンパイナッポアッポペン!ペンパイナッポアッポペン! ピコ! 友峰和尚より
明後日、飛騨高山市・宗猷寺(そうゆうじ)様で年中行事の「観音奉戴式」が開催されるにあたり法話を依頼されている為、本日はそのお話の準備をしました。久しぶりの高山市訪問とあって今から楽しみにしています。「観音奉戴式」とは、西国三十三か所観音霊場を始め坂東、秩父観音霊場を合わせて百観音霊場を奉る法要だそうで、大安禅寺も北陸三十三観音霊場の十番札所ですから今回のご縁は観音様のお導きと嬉しく思っています。これまでにも色々な地域で法話をしてきましたが、宗猷寺様は西宮市・海清僧堂修行時代の先輩でも有り緊張感をもって臨みたいと念じています。
さて今日は午前中から和尚のお客様が来られましたが、松浦建設㈱の吉田専務様はじめ夕刻には文房流晴心会の野口翠智先生御夫妻がお見えになりました。息子様が金沢に住んでおられ、この度、お孫さんが五歳の七五三お祝いをされたそうです。
和尚にも孫が四人いますが、いつも会えるのを楽しみにしています。孫は本当に可愛いですね! 宗猷寺様、明後日はお世話になりますが宜しくお願い申し上げます。友峰和尚より
本多町 瑞光寺にて
金沢市本多町の兼務寺院・瑞光寺境内裏山にある樹木が、民家の屋根を覆うほどに茂ってきたため、金沢市都市整備局・景観政策課職員の方の立ち合いのもと枝木伐採の打ち合わせをしました。金沢市内には多くの樹木が植えられていますが、いずれも景観政策課の指導のもと歴史的景観を保存するための努力が続けられているようです。
確かに瑞光寺の裏山は金沢城を中心とした城郭の一部で、当時は重要な土塁の役割を果たしていたように思います。四百年の時を経て樹木は大きく育ちそれを維持するのも至難の事で、当局では補助金制度を施行して樹木の保存に力を入れています。金沢を訪れた際には是非多くの樹木にも注目して頂ければと思います。
寳勝寺 霊苑改葬工事の様子
午後からは野町・少林寺にて法要が営まれましたが、こちらは杉苔の美しい霊苑が広がっています。寺町寺院群のどの寺にも杉苔の立派な庭があり、どうやらこの事も寺院の景観を守る為に一役買っているように思いました。日々、色々な発見があり、金沢市当局の歴史保存に対する並々ならぬ熱意が感じられるものです。古きものを大切にしながらまた新しい都市作りにも積極的に取り組む姿勢は全国の自治体も大いに参考になるのではないかと思うものです。法務のおかげで大変勉強になった一日でした。そう言えば、和尚の今年の法話テーマは「温故知新」でした。どうやらテーマに沿って日々ご縁が生まれて来るようです。友峰和尚より