和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1415話 】
2017年 07月 03日 談

司厨士協会北陸地方本部物故者法要 / 大安禅寺 枯木堂にて

和尚の「ちょっといい話」の中で、「心が安らぎます」というフレーズが何度も出ている事に気が付きます。普通ならば、「ちょっといい話」と言えば宝くじが当たったとか、素敵な方と出会えたとか、美味しい物を食べたとか、欲しい物を買ったとか、なのかも知れませんが、やはり一番嬉しいのは心が穏やかでどこまでも安らいでいる事なのかも知れませんね。「何にも思わぬは仏の稽古也」という言葉が有りますが、言い換えれば、「何にもない事が一番いい事である」とも取れます。

会員の皆様の御焼香 大安禅寺花園霊苑 供養塔の方角へ向かって

法要後の法話にて

そう言えば、何事に於いても順調に進んでいる時ほど不安になるものです。不思議な話です。和尚がよく使う言葉に「好事も無きに如かず」とか「好事魔多し」とかいうのがそれです。何が故に古来よりそのような言葉が言い伝えられて来たかは、今回の東京都議選や将棋の竜王戦の勝負の世界をみても合点するものです。人生の中で勝ち負けを争う世界ほど如実なものは有りませんね。どうやら人間は「天の邪鬼」に似て、一喜一憂する世界に安心の活路を見出そうとしているのかも知れません。

幹部の方々との茶礼 / 大安禅寺 愈好亭にて

さて本日は司厨士協会北陸地方本部物故者法要が卑山で厳修されました。この法要も今年で22回目を迎えました。素晴らしい料理を今日まで提供して下さった多くの料理人物故者に対して心からご冥福をお祈りしますと共に、感謝の真を捧げたいと思います。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1414話 】
2017年 07月 02日 談

寳勝寺の中庭には40種類近くの草花と樹木があるそうです。普段は草花の名前など気にも掛けなかったのですが、今回本堂前庭が全面的に造り替えられたのを機に、これまで生息していた樹木を始めとする草花の名前を調べておく事にしました。職員からは花の名前などこれまでに幾度となく聞いたのですが、まさに馬耳東風的にすぐ忘れてしまう始末、これでは「ガーデン&寺カフェ」としての面目丸つぶれですから、写真を添えて名前を記しておきたいと思っています。ざーっと聞いてみたところ、ノウゼンカズラ、柏葉紫陽花、花梨、アガパンサス、下野、藤袴、瓢箪木、蝋梅、桔梗、竜胆、ツワブキ、岩やつで、紅葉葵、風知草、菖蒲、擬宝珠、都忘れ、十両、立浪草、白萩、白山吹、紫陽花、クチナシ、椿、南天、いかり草、ホタルブクロ、芍薬、羅漢樹、葡萄、虎の尾、クレマチス、撫子、不如帰、白すみれ、柊、れんぎょう等々、まだまだある草(そう)です。

紫陽花 七段花

瓢箪木

柏葉紫陽花

岩やつで

桔梗草

紅葉葵

クレマチス 下野

不如帰

竜胆

秋海棠 

今回、ふれあいパーク霊苑には薔薇を始め数十種類の花が植えられており、お寺全体がガーデンパークのようで四季折々の花が咲くようになっています。さて、皆様はどれだけ把握できましたでしょうか?「知らぬが仏」では済まされないほど「無知」なる自分を恥じたものでした。本当に素敵な草花や樹木たちから発せられる不思議なエネルギーを得ながら心の安らぎを感じさせてくれるものです。近いうちに堂内にお花の写真と名前を書いたパネルを展示したいと思っています。さて今日は家族動物供養日で、福井市内にある霊堂にお参りに行ってきました。7月はお盆月です、これから毎日御供養が行われていきます。皆様も是非お参りください。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1413話 】
2017年 07月 01日 談

日中友好の朝顔 育ち始めています

7月「文月(ふみつき)」に入りましたが、皆様にはお元気にお過ごしの事と思います。「文月」の語源は「文(ふみ)を交わす月」すなわち御先祖様の御霊と交信する月の意味から「お盆月」とも言います。7月7日は七夕ですが、本来の字は「棚旗」と書き、精霊棚(しょうらいだな)に施餓鬼旗を立てたところから「棚旗(たなばた)」と言うそうです。これホント! いまや墓じまいが叫ばれる今日この頃、まさしく「仏ほっとけ」という事か?

昔はそれぞれの家の縁側に精霊棚を作って色々なお供え物をして、先祖の霊を迎えたものでした。お盆の「盆」という字は「皿を分ける」と書くように、沢山の皿にお供え物をして餓鬼道に落ちている御霊(みたま)を供物で救うの意味があるそうです。嗚呼!なんたるチーア、今ではお供え物どころか、「お盆って何?」って聞かれる始末。あの、お運びの時のまあるいお盆とでも思っておられるのでしょうか? 7月7日がお盆の入りですから、そろそろ盂蘭盆会(うらぼんえ)の準備に取り掛からねばと思っています。

寳勝寺ふれあいパーク霊苑が完成して初めてのお盆を迎えます。昨日ぐるりと完成間もない霊苑を一周しましたが、実に感動的でした! お墓参りを嬉しく感じたのは初めての経験でした。先祖の御霊と心ゆくまで交信できる霊苑、まさしく、ふれあいパーク霊苑ですね。皆さん!毎日お参りしたくなる霊苑なんですよ。さて人々の祖先を思う気持ちが薄れて行く感じのする今日、我々の日々の心の安心は、須らく母なる祖先を思う気持ちである事を一時も忘れてはならないと新ためて感じ取ったものでした。「何事の おわしますかは知らねども かたじけなさに 涙こぼるる」西行法師。 友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第1412話 】
2017年 06月 30日 談

梅雨明け宣言が待ち遠しい北陸地方ですが、寳勝寺ふれあいパーク霊苑工事も今日が最終日となり、朝から多くの職人の方々が精力的に動いていました。和尚も先日石板に墨書した経文「舎利礼文」取付のため、初めて合葬墓に入って設置場所確認をしました。その間にも杉苔が次々と植栽され、みるみる緑の絨毯が出来上がっていきました。植栽はもう少し時間がかかりそうですが、改葬工事は一応今日で千秋楽と成りました。約一年間に渡る工事が無事に完工出来、大変嬉しく思っています。

    

午後からは㈱ココ・プランニング金沢駐在社員皆様を中本社長が紹介して下さり、一同茶礼となりました。工事は完了しましたがこれからが正念場で、福井より片岡経営会計事務所の片岡会長を交えての今後の事務打ち合わせが有り、会議が終了したのは夕刻近くで、多くの知恵を結集しての「未来霊苑」誕生となっています。

最近では地元金沢のテレビ局でも「廃墓」の現実が特集されています。「祖先」に対する敬虔さが希薄になっていく社会の傾向に警鐘を鳴らしていますが、「事実は小説より奇なり」で、最前線にいる寺院関係者もしっかりと把握し対応する必要に迫られているようです。いつの時代でも先祖を思う気持ちや両親の恩を想う気持ちが薄れていく時が「心の不安」を生んでいく起因になることを危惧するものです。命を未来につなげる未来墓の完成と共に、心の平安を願ってやまないこの頃です。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1411話 】
2017年 06月 29日 談

傳燈寺にて 本棚や食器棚の移動中

本日は兼務寺院・傳燈寺書院の室内整備に行きましたが、まだまだ整理整頓にはほど遠い状況で、あわせて本堂内もこれから少しずつながら進めていこうと思います。なにしろとてつもなく重い食器棚の移動のため、緊急に力のある職人さんの助っ人を要請しての作業となりました。誰に頼んだかは秘密です。前々から気になっていただけに、漸く台所整理の目途が付いてホッとしました。御手伝い頂いた職人の皆様には本当に感謝申し上げます。

西川町会長様とともに、休憩中のようす

食器棚の御膳や茶碗洗いなど継続中

本堂にて 御供養のお経をあげました

朝一番には少林寺お檀家様の御宅へ月参りに行ってからの作業だったため、身体がきしむ思いでした。毎日、仕事内容が変化していきます。帰山後はバタンキュウで腰がズキズキ痛む始末! 情けないのなんのって言葉も有りません。そうそう、今日は高倉さんご夫婦にも一緒にお手伝いして頂きました。本当にご苦労様でした。皆様にちょっといい話をしたいのですが、無事に作業が終了できたことを喜びとしたいと思います。やはり元気が一番のようですね。

霊苑にて 御地蔵様が戻って来られました

寳勝寺ふれあいパーク霊苑顕彰碑が設置されました

歴世塔の高さ 再度調整されました

本堂前にも 苔の植栽

さて寳勝寺ふれあいパーク霊苑工事は愈々明日が千秋楽となりましたが、聞くところによれば植栽用の品がまだ届かないとか。どうやら延長戦にもつれ込む気配ですよ。ドンマイドンマイ! 予定はあくまで予定です。あわてないあわてない! いづれにしても完成は目前と成っているようです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1410話 】
2017年 06月 28日 談

気温の激しくアップダウンする昨今ですが、今日は一気に上昇し遂に30℃を越える真夏日となりました。おまけに湿度が高くムシムシとした一日でしたが、皆様お変わりなくお元気にお過ごしでしょうか? 今回の工事で植栽用井戸を掘りましたが、深さ約220メートルも掘ったということで実に手が痺れるほどの冷たい水が出て、今年は十分に暑さをしのぐことが出来そうです。

和エリアにて杉苔の植栽作業

西方寺様とともに

依然霊園内の植栽工事が続行されていますが、完成を三日後に控え今度は落慶法要準備の為にお隣の西方寺様に協力をお願いしました。また午後には豊蔵組幹部の方々や須貝総代様ご夫妻が現場視察を兼ねお盆前の挨拶に来寺されました。明日は奥の院に「顕彰碑」が立てられる予定となっており、その顕彰碑の前には歴代の寳勝寺住職名並びに檀信徒の名前が入った石盤が設置されます。その名前の確認作業が、河原市石材社長立ち合いのもと職員によってなされました。

先日揮毫した「想」の文字

合祀墓に設えられました

金沢を象徴する 金 の装飾にて

㈱豊蔵組様、須貝総代様御夫妻とともに

霊苑内視察のようす

新しく設置された 小さなお墓 見本石

入口の手水鉢の調整作業

明日、正式に設置される 顕彰碑

歴代住職ならびに創建以来の檀信徒名を刻む石盤 最終確認作業

緑が鮮やかな 寳勝寺ふれあいパーク霊苑

あっという間に一日が過ぎて行く感が有りますが、時間を惜しんでの法務遂行となっています。終日、宮崎デザイナーの懇切丁寧に作業員方々に指導される大きな声が飛び交っていました。霊苑工事も愈々大詰めを迎えています。千秋楽まであと2日、頑張って参りましょう!友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1409話 】
2017年 06月 27日 談

  新命副住職が不在の為、昨日に引き続き本日も「生き生き法話」をしましたが、一ヶ月に渡った花菖蒲祭を無事に終えて堂内はまるで時間が止まったようなゆったりとした雰囲気に包まれていました。法話を聞いて下さっている皆様も笑顔満載でのんびりと寛がれている様子で、なんとも昔々にタイムスリップしたかのような雰囲気で最高の気分でした。いいですね! 本当にのんびりゆっくりが大切だと思います。

自坊に戻ると心の広がりを感ずるものですが、ひと言で言えば「無心を味わう」ということなんでしょうか。そういう心境を説明するのは至難ですね。法話中にも文房流晴心会野口社中の皆様が生け花の後片付けをされていましたが、生け花が撤去された堂内もこれまた寂しいものでした。「お花の力」とでも言いましょうか、日本古来の伝統的文化でも有る「生け花」の素晴らしさを思い知る瞬間です。撤花後は書院にて野口先生を囲んで慰労の茶礼が行われていましたが、そこに和尚も参加させて頂き、会中(えちゅう)開催のお礼の言葉を述べさせて頂きました。

文房流晴心会野口社中の皆様とともに / 大安禅寺 書院にて

期間中、色々な流派の御社中の皆様には大変お世話になりましたが、十分なお礼の言葉も掛けられず大変申し訳なく思っております。皆様のお蔭で多くの参詣者の方々にご満足いただけた事と思います。心から深く感謝申し上げ御礼の言葉といたします。本当に有り難うございました。

友峰和尚のちょっといい話 【 第1408話 】
2017年 06月 26日 談

大安禅寺で朝を迎えるのは実に気分の良いものです。静まり返った境内が夜明けとともに一斉に賑やかさを増し、色々な鳥のさえずりには本当に言葉では言い表せない心地よさを感じるものです。境内をぐるりと一周しながら寺の悠久の歴史に触れることが出来ますが、それは普段の生活では味わえない至福の時間なのかも知れませんね。最近、高齢者夫婦の「寺めぐり」が人気を得ているとか。なるほど!と和尚も合点がいくものです。それぞれの人生に「自分史」が有るように、創建以来長い年月を経た寺院にはその年月に比例して多くの深い歴史があります。それ故に、巡礼や寺めぐりから得る御本尊の「御利益」を素直に感じ取っているのだと同感するものです。

本日の生き生き法話のようす / 大安禅寺にて

さて今日も午前中には能登からお越しの団体様に「生き生き法話」を致しましたが、和尚の法話と共に、お寺の歴史を感じ取って頂ければと切に願いました。お寺では多くの人との出会いが有ります。今回の花菖蒲祭期間中に生け花とお茶席を担当して下さった野口翠智先生始め社中の皆様に御礼の御挨拶をさせて頂き、また来る10月22日に挙行される金沢寳勝寺本堂修復工事とふれあいパーク霊苑完成落慶法要のお茶席をお願いしました。終日多くの方々がお寺を訪ねて来ますが、日々、新しい歴史を刻んで行ける充実した感謝の毎日が続いています。友峰和尚より

文房流晴心会 野口翠智先生はじめ社中の皆様とともに

友峰和尚のちょっといい話 【 第1407話 】
2017年 06月 25日 談

文房流晴心会 野口支部 いけばな展 枯木堂の作品

第34回大安禅寺花菖蒲祭も本日千秋楽を迎えました。主催者として多くの方々に御来寺頂きました事、厚く御礼申し上げます。一口に第34回と言っても、ここまで本当に長年に渡って開催出来たのも多くのスポンサー様はじめ御協力を頂いて来たスタッフ皆様の御支援の賜物と重ねて心より御礼申し上げます。来年も素晴らしい花菖蒲、紫陽花、薔薇をお見せできるよう頑張っていきたいと思っています。

さて安堵する間もなく、金沢寳勝寺ふれあいパーク霊苑改葬工事完成を目前にして毎日、綿密な打ち合わせが続けられています。今日は㈱ココ・プランニングスタッフの方々と、金沢の伝統的霊供養風習「きりこ」の試作検討会をしました。

最近ではきりこの風習も縮小傾向にありますが、寳勝寺ふれあいパーク霊苑ではお盆の時季、墓前にお供えしたいという希望にお応えするため独自デザインの「きりこ」を提供したいと考えています。墓じまいの進む日本の社会事情を踏まえ、「先祖供養の大切さ」を色々な方面から化縁していきたいと思います。「おもいやりの心」をどのような形で物故者の御霊に届けるのか、工夫したいと考えています。時代が変わると共にそれぞれの価値観も変化する為、日本古来の伝統的風習を踏まえながら、次なる世代の未来につなげて行きたいものですね。

久しぶりに梅雨時期を感じさせる一日となりましたが、「雨降って地固まる」の諺のとおり、更なる知恵をしぼって参りたいと念じています。友峰和尚より

本格的梅雨に向けて 本堂では雨どいを修繕中

友峰和尚のちょっといい話 【 第1406話 】
2017年 06月 24日 談

千秋楽までのカウントダウンが始まった「寺町寳勝寺ふれあいパーク霊苑」工事ですが、残すところあと一週間、完成目前となってお参りされる人々の姿が浮かび上がって来るような雰囲気になりました。未来霊苑を目指して懸命の努力が続けられているわけですが、皆様に受け入れられるか否か、これからが正念場となります。理想と現実とは、常に同時進行の中で形づくられていくようです。午後からは「楽く楽く法話」をしましたが、リスナーの方は富山県高岡市より来られた地区自治連合会の皆さんで法話後は早速に霊苑を視察して頂きました。

本日の楽く楽く法話のようす

法話終了後の 御祈祷 にて

霊苑内の視察

卑山お隣りの極楽寺様が観光大型バスの駐車場をされており、通用路がふれあいパーク霊苑に繋がっているため霊苑視察後は初めてそのゲートを利用してバスに戻ってもらいました。当然の事乍ら今後霊苑のお参りされる方々も、極楽寺様の駐車場を利用されることを見込んでの連絡通路となっています。さて和尚のブログ内容もここ一年間「ふれあいパーク霊苑」に関する話が多かった為、読んで下さっている皆様には同じような内容で申し訳なく感じていましたが、7月からは「ちょっといい話」も色々な話題を取り入れステージアップを図りたいと思っています。人生いろいろ、毎日いろいろ、和尚はよろよろ! にならないように頑張って参ります! 友峰和尚より

 

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