和尚のちょっといい話
九州北部が記録的豪雨となり甚大な被害をもたらしましたが、その影響が近畿地方に移行し、本日はサンダーバードで京都に向かう途中に湖西線近江今津駅近くで線状降水帯が通過中とのことで約30分間停車しました。安全に越したことは有りませんが、最近は停車する状況が頻繁に起きているように思われます。秋雨前線はこれからが活発になる季節を迎える為、まだまだ注意が必要です。
大本山妙心寺はすっかり初秋の風情の中にありました。雑華院 華隠窟老大師猊下にご挨拶申し上げた後、先般の大安禅寺盂蘭盆会檀信徒説明会の状況を資料を御覧頂きながら丁寧に説明させて頂きました。また、昨日の文化庁・田中調査官の現場視察や保存修理工事の進捗状況なども併せてお話し致しました。この度の重文諸堂修理事業に際し、華隠窟老大師猊下より深甚なるご支援を賜り、お陰様で現在修理工事が順調に進んでいます。
さて久しぶりにJR花園駅から京都駅を経て福井へと帰路につきました。学生時代によく利用した花園駅も今ではすっかり様変わりしています。駅裏の小さなアパートで仲間達と下宿していた時のことが思い出されました。吉田拓郎のフォークソングがたまらなく懐かしく感じる京都でのひと時でした。南無観世音菩薩
午後2時より大安禅寺に於いて「重要文化財諸堂修理事業の現地指導並びに説明会」が開催されるため自坊に戻りましたが、時折雷が轟き土砂降りの大雨となる中、現在重文建造物保存解体中の視察が文化庁・田中調査官立ち合いのもと実施されました。
視察後は松雲院にて田中調査官はじめ文化財建造物保存技術協会(公益財団法人)より安田常務理事同じく高木技術監督、福井県、福井市、生涯学習文化財課並びに文化振興課より立野様、藤川様並びに卑山修理委員会吉岡会長の出席の下、現在までの経過報告と当面の工事予定等が話し合われました。
既に客寮など着々と解体調査保存工事が進んでいます。大安禅寺のホームぺジでは工事の進捗状況が報告されていますのでご覧頂きたいと思います。さて大安禅寺の境内では秋の虫たちが大合唱でした。まもなく9月「長月」を迎えます! 心の秋!健康の秋を満喫していきたいものです。友峰和尚より
大きな葉を拡げる 酔芙蓉
この度の九州地方、佐賀・長崎・福岡を襲った集中豪雨ですが、被災された方々には心からお見舞いを申し上げます。2004年(平成16年)7月18日未明から翌日昼前にかけて発生した福井豪雨のことを思い出します。1時間に100ミリという猛烈な豪雨によって市内を流れる足羽川が氾濫し、濁流が一気に市内に流れ込むシーンがテレビで生中継された時にはその水流の物凄さに唖然としたものでした。九州地方の大雨洪水警報は解除されたものの帯状の秋雨前線は北上しており、北陸地方もこれから油断できない状況に有りくれぐれも天気予報に留意していきたいと思います。さて、午前中には霊苑でのご供養を修業しました。心配された雨でしたが、不思議にもご供養中は晴れ間の見えるお天気でした。午後からは金沢パリ祭実行委員会・薔薇美子音楽事務所代表でシャンソン歌手の薔薇美子(そうびよしこ)さんが来寺下さいました。
ふれあいパーク霊苑にて ご供養を修業しました
秋のバラが 咲き始めています
シャンソン歌手の 薔薇美子(そうびよしこ)様とともに
薔薇さんのアルバム 「澪」
CDもリリースされており、お土産に頂きさっそく拝聴しましたが素晴らしい声に感動しました。いつの日か寳勝寺でコンサートを開催したいとお願いしました。色々な方との出会いが新たな世界を創造していくようです。友峰和尚より
夕刻、京都香老舗・松栄堂様が来寺くださいました
寳勝和尚の「ちょっといい話」も今日で2200話を迎えました。このように刻々と人生の時間が過ぎて行きますが、一日たりとも同じ調子で同じ出来事が生じているわけは無く一瞬一瞬が新鮮で真実で有る事がブログを通してもわかります。
禅語に「日々是れ新たなり」とか「一期一会」とか「日々是れ好日」とか有るように、昨年と事象が同じように見えてもまったく異なる日々を過ごしていることが自覚できます。要するに人生とは「今」しかなく、その「今」の時を力いっぱい生きていくことが「真実の今」だと思います。
先般金沢21世紀美術館で開催されている「チームラボ・永遠の海に浮かぶ無常の花」の電子アートを見学してきましたが、展覧会テーマでも有る「無常」こそが「今の時」で有る事をアーティスト達は伝えたいのだと感じました。
和尚の大好きな世語に「今という 今こそ今が 大事なり 大事の今が 生涯の今」というのが有ります。誰が詠んだ歌なのか知りませんが、今の時を全身全霊で生きていきたいと思うものです。友峰和尚より
昨晩NHKで放送された「矢沢永吉NHKドキュメント2019」ですが、同世代の者として矢沢永吉さんのコメントの一つ一つに共感を覚えたものです。人生にはそれぞれに課せられた使命が有る!との結論ですが、今回のニューアルバム「いつか、その日が来る日まで」を含めて34枚のアルバムをリリースし、しかも「最後のレコーディング」という番組タイトルに驚きました。
誰もが加齢とともに感じる老化現象ですが、それはどのジャンルに有っても避けて通れない試練の時期でもあります。「いつか、その日が来る日まで」の歌詞も楽曲もなるほどと納得のいくものでした。プロフェッショナルとしての仏道もしかり、僧侶に課せられた使命を感じ取りながら「いつか、その日が来る日まで」努力あるのみです。いつの日か矢沢永吉ライブコンサートに行ってみたいものだと強く感銘した番組でした。さて猛暑から一変して肌寒い朝を迎え、思わず身震いしてしまいました。気候不順の折、皆様にはくれぐれも御身ご自愛ください。友峰和尚より
寳勝寺の倉庫がこの度完成しました! 当然の事乍ら必需備品が増えていくわけですが、収納するにも場所が限られており色々思案した結果、本堂裏側に設えました。倉庫と言えども大変立派な建物で、卑山が日頃からお世話になっている宮大工・岩内大工師が建築してくれました。
ふれあいパーク霊苑の備品等も収納できるように天井を高くし、広さも十分確保しました。先ずは一安心といったところです。近日、金沢市役所歴史建造物整備課の視察を受けた後、さっそく活用したいと思っています。
さて8月もあと一週間を残すのみとなりました。時々、昨年や一昨年のブログを読み返していますが、月日の過ぎ行く速さに驚きます。一年前のブログと写真を見つめながら多くの方々との出会いを振り返り、懐かしく思い起こしつつホッコリしています。究極!無事である事を心から感謝する毎日ですが、和尚とご縁のある方々が無事に過ごされている姿をなにより一番嬉しく思う今日この頃です。友峰和尚より
令和元年 八月度 木曜坐禅会
昨晩は月例木曜坐禅会が午後6時半より開催されましたが、新しく2名の方が参加下さり、充実した清々しい時間を過すことが出来ました。身体の凝りにはマッサージが効果的ですが、心の凝りには坐禅が一番だと思います。腹式呼吸を繰り返すうちに、自然と心の凝りがほぐれていくのを覚えます。
妙心寺の生活信条にも有りますが、体と呼吸と心を整えることがリラックスに繋がり、身体全体が軽くなったような感覚を覚えるものです。ストレス社会と言われている今日に於いて、坐禅はマッサージに匹敵する即効性のリラクゼーションタイムだと思います。
桜由乃ちゃん と ご家族の皆様です
霊苑管理事務所前の朝顔 ヨシダ宣伝㈱の吉田氏とともに
さて、まだまだ夏休み休暇が続いているようで、本日も観光客の方が終日寺カフェを楽しんでおられました。午前午後ともに、日頃親しくさせて頂いている御家族ご夫婦が来寺下さいました。「ちょっといい話」が出来たかどうか、定かでは有りませんが、楽しい歓談の時を過ごせたことに感謝申し上げます。夏休みもあとわずか。大いに休息して頂きたいと願っています。友峰和尚より
羽咋市在住 の 中越様御夫妻が来寺くださいました
本日は月例の木曜坐禅会が夕刻6時半より開催されますが、日常が多忙であれば有るほど坐禅瞑想する時間を有り難く感じるものです。山中の大安禅寺と街なかの寳勝寺とでは当然の事ながら生活リズムも随分と違うため、心身を整える意味でも坐禅が極めて有効です。「体と呼吸と心を整えましょう」とは大本山妙心寺の坐禅標語ですが、坐禅効果を身にしみて感じる今日この頃です。
さて、本日は金沢・星稜と大阪・履正社との決勝戦が午後2時から開始されテレビで観戦しました。高校野球の決勝戦にふさわしい見事な一戦で、甲乙つけ難い戦いぶりに感動を覚えました。地元星稜が敗れたものの選手達には心から賞賛の拍手を送りたいと思います。石川県内には大雨洪水警報が出されていただけに、応援する市民の皆様も気をもんでの声援だったと思います。星稜高校野球男児の皆様、大変お疲れ様でした!友峰和尚より
「 水声 」 友
葉月も後半に入り、急に気忙しさを感じ始めました。若い頃は空白の予定表を見てジレンマを感じ取ったものですが、70歳を超えた途端、予定表を確認するのを避けているようにさえ思います。「今やらねばいつ出来る!俺がやらねば誰がやる!」とは和尚の座右の銘ながら、さすがに最近は「今すぐ行動する」ことへの難しさを感じ始めています。「人事を尽して天命を待つ」の格言もまた自分に課せられた最後の公案と捉えていますが、残された人生の中で、自分に課せられた天命を知るための努力を惜しんではならないと日々摸索の中にいます。
元気の源! 御手製の「黒にんにくはちみつ漬け」
先般の体調不良から現在も食事制限療法を続けていますが、昨日も岐阜県在住の武藤澄枝様より御手製の「黒にんにくはちみつ漬け」を頂き、毎日2個ずつ食べています。要するに、健康と実践は不二なるものですから、まずは健康管理に徹して人生最後の天命の仕上げに入りたいと思っています。大安禅寺からは日々、修理工事の進捗状況が副住職より送られて来ていますが、今後も不退転の気持ちで頑張って行きたいと念じています。友峰和尚より