和尚のちょっといい話
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約2週間に渡る「日本禅文化交流会」の旅もついに最終日を迎えました。短いようで長く、長いようで短くも感じた今回の渡欧ですが、予定していた日程をすべて円成し安堵しています。人それぞれに違った人生を歩んでいくわけですが、いちど限りの人生ゆえに禅僧としての和尚の自己へのチャレンジとなっています。

23日の朝、タクシーでミュンヘン空港へ出発

フランス・アンジーでの坐禅会


アンジーにて 文房流晴心会野口支部の皆様による 御茶会に参席


ギャラリー Les Poissons du ciet 禅画墨蹟展

坐禅道場「臨済禅道場 ミュンヘン」 坐禅会参加


坐禅道場のマスター アンタイ氏との出会い
和尚にとって臨済禅の実践は人生のすべてであり、禅僧としての生き様を示す上でも己事究明は必須課題として捉えています。机上の仏教理論や説法は意味を為さず、禅の実体験の実践を通して自分の自覚向上を図るのみだと思います。

ミュンヘン空港にて

今回のフランス・アンジー市に於ける「日本禅文化交流会」催事開催において、大安禅寺並びに宝勝寺に御法縁を賜ります多くの方々から温かい御支援と応援メッセージを頂き心から感謝と御礼を申し上げます。帰国後も皆様のご支援に応えるべく精進努力を続けて参りたく念じております。本当にありがとうございました。友峰和尚より


ミュンヘン滞在も残り2日間となりました。なにより天気が良いのに加えて涼しく、ウォーキングには最適の気候が続いています。昨日に引き続きミュンヘン市内にある歴史的建造物の教会を訪ね、世界の平和と幸せを祈りました。

テアティーナ教会 (1669年 建立)


外国を訪ねた際には必ず教会に赴き祈りを捧げますが、ミュンヘン市内の教会の多くは歴史的文化遺産となっておりいっそう荘厳な雰囲気を感じます。ミュンヘンの観光地は金沢に似て市の中央に有数の名所や建造物が集まっていることもあり、世界中からの観光客で大変な混雑ぶりでした。


ミュンヘン中心部 街のいたる所で壮麗な建造物を見ることが出来ました

ミュンヘン 地方裁判所


カールスプラッツ広場

宿泊中のホテルからは歩いての教会巡礼となりましたが、本日も約1万歩を超える歩行となりまさに巡礼そのものとなったようです。とにかく、人の多さに圧倒されながらのウォーキングですが、行き交う人にぶつかりそうになる事もしばしばあり歩くのには気を使いました。



国が違えばなにもかもが違うように感じるものですが、ミュンヘンはどこか日本に似ているようにも思います。例えば整然とした佇まいや、道路が大変綺麗なことでしょうか。フランスパリ滞在とは全く違った感覚を覚えます。海外から日本に観光で来られる方々はどのような日本の印象を持たれるのか、興味深いところです。


グーグル翻訳中 / 立ち寄ったカフェで昼食をとりました




さて今回の日程もあと1日を残すのみとなりました。明日は帰国の準備に入りたいと思います。友峰和尚より

王の広場 (ケーヒニス広場) にて
ミュンヘンは気温23℃と過ごしやすい状況ですが、それでも日中は日差しが強くかなり汗をかきます。好天気の中を毎日市内巡礼をしているためか真っ黒に日焼けし、おまけに痩せこけてますます人相が悪くなりました。やはり旅先での食生活は不規則になり時差のせいか食欲もあまり有りません。また料理や味付けがまったく違うこともあって、和尚に合う食べ物探しが続いています。

国立古代遺物コレクション館

昨日は休息を兼ねてホテル近くの古代博物館を訪ねました。展示物は古代ギリシャやローマ帝国時代のものばかりで日本ではなかなか見ることの出来ない素晴らしい品です。特に彫刻館は見事で、近くで見るのは迫力満点で圧倒されました。どの作品も紀元前に作られた物ばかりで、歴史の重さを感じ取りながらの見学となり大変有意義な時間を過ごすことができたようです。



グーグル翻訳アプリで 説明を読んでいます







彫刻館に展示されていた 迫力ある古代彫刻作品の数々



博物館の中央に広場がありしばしカフェタイムを楽しみましたが、ようやく環境にも慣れ、片言ながら英語で飲み物など注文しています。グーグル翻訳アプリが本当に役に立ち、文明の力をまざまざと体験しています。



帰り際には博物館の隣の広場で野外フェステバルが開催されており、沢山の市民が楽しまれている姿は世界どこもかしこも同じ光景ですね。和尚もしばらく音楽イベントを楽しみました。

グーグルアプリで イベントポスターを翻訳中



お昼ごはんです
ホテルに無事に戻ったのが午後8時頃となり、本日も約1万歩のウォーキング巡礼となったようです。今のところ元気にミュンヘン巡礼の旅を続けており、感謝の毎日となっています。くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

ミュンヘン臨済禅道場
前々よりドイツに行ってみたいと何度か渡欧の際に希望しましたが叶わず、この度はようやくミュンヘン訪問が叶いました。何が故にドイツなのですか?と問われましたがその理由は自分にもわかりません。しかしながら今回ミュンヘンの臨済禅道場を訪ねてその理由が分かった気がします。

ミュンヘン中央駅近くのビジネスホテルに滞在中

ホテル周辺の景色
フランス国内には沢山の禅道場があり、フランス人僧侶や坐禅会も有りかなり禅が浸透しているように思います。これまでの渡仏の際にも坐禅会に参加したことがあります。本日は夕方、かねてより調べておいた「ミュンヘン臨済禅道場」を訪れ道場のマスター並びに坐禅に来られた一般の方達と一緒に坐禅を致しました。

道中にて


道場の前にて


マスターが出迎えてくださいました


道場のマスター アンタイ・アンドレアス・トプシャット氏

毎週木曜日の18時半から 坐禅会を開催されています


和尚にとってドイツミュンヘンで坐禅をするのは初めてでどのようなシステムで坐禅会が開催されているのか大変興味がありましたが、参加してみて大変驚きました。実に見事なまでに坐禅規矩に準じて行われており、読経もすべてが日本語で、参加されている方々も日本語で読まれているのには感心いたしました。

約3時間あまりの坐禅でしたが大変有意義な時間を過ごすことが出来ました。また坐禅終了後には和合茶礼があり、お茶菓子のマカロンには驚きました。とても美味しく思わず2個頂きました。

約3時間の坐禅会を終え、参禅者の皆様と記念撮影

ホテルへの帰路の際にはアンタイ氏が近くの駅までお見送りしてくださり、再会を約束して別れました。国は違えども禅に言葉は要りません。実に楽しい充実した時間を過ごすことが出来、心から感謝したミュンヘンでの一日となったようです。友峰和尚より


ミュンヘン市庁舎 (1867年-1909年にかけて建設)
ミュンヘンでの一人巡礼となっていますが、チェックアウトしたホテルに荷物を預け徒歩でミュンヘン市庁舎などを訪ねました。世界中からの大勢の観光客で賑わっていましたが初めてのミュンヘンで何処がどこやら道に迷い、グーグルマップアプリを使ってようやくホテルに戻り歩数は軽く一万歩を超え膝が痛む始末。野口御社中の皆様は帰国されたため和尚ひとりきりの滞在となっています。




今日からは中央駅近くのビジネスホテルで残りの期間を過ごしますが、さっそく電車に乗り臨済禅道場の下見に行って来ました。また金沢でご縁を頂いており今回のミュンヘン滞在について色々とアドバイスくださっているドイツ人のパトリックさんに電話し、和尚の坐禅会参加を道場へ連絡してもらいました。

ミュンヘン中央駅の構内にて

電車と徒歩で、坐禅道場までのルートを確認しました

無事、坐禅道場の前に到着

「臨済禅道場 ミュンヘン」 坐禅会参加が楽しみです
さてホテルの近くでようやく野菜料理の店を見つけホッとしました。明日からは常連客となりそうですね。ドイツと言えば「ソーセージ」と「ビール」で、和尚は食事制限中ですから大変心配しましたが明日からは大丈夫のようです。今のところ予定通りにドイツでの巡礼旅を続けております。ご支援頂きました皆様には本当に感謝申し上げます。ありがとうございます。友峰和尚より


ドイツ・ミュンヘンの朝 / 宿泊したホテルにて
フランス・アンジー市ギャラリーでの「日本禅文化交流会」開催の疲れが今になって出てきましたが、それでも当初の日程に沿って行動を続けています。フランスからドイツ・ミュンヘン市に移動し市内のホテルに宿泊していますが、街の風景がどことなしか日本の都市の雰囲気と似た感じですっかり馴染んでいます。


昨日は休息を兼ねての史跡巡りとなりましたが、教会などは歴史があり1754年創建の世界遺産「ヴィース教会」は実に目を奪われるような装飾が施されており、否が応でも神聖な気持ちになりしばらくの間静かに世界平和を祈りました。

ドイツバイエルン州南部・ヴィースにある 世界遺産「ヴィース教会」



今朝方は野口先生始め参加された御社中の皆様が帰国の途につくため朝食を共にし、出発前に皆様に御挨拶をさせて頂きました。約1週間に渡る今回の日本禅文化交流の旅でしたが、これまでとはまた異なる感覚を覚えたものでした。

今朝 ホテルへ迎えに来てくれたガイドの佐々木さん

ロビーにて 帰国される野口御社中の皆様をお見送りいたしました

文房流晴心会野口支部 野口翠智先生と




6月14日 フランス・アンジー市「日本禅文化交流会」

野口翠智先生

御社中方々が、各所にいけばなの作品を展示されました

清々しい好天気のもと 御茶会を開催



ご来場の方々の前で 禅語を墨書いたしました

アンジー市はパリから車で約2時間ほど離れており日本人との接触はまったく皆無の地域らしく、地元市民の方々と親しく交流が出来た事を嬉しく思っております。自分の一度きりの人生の中で、異文化の方々との色々な交流と経験を通して「禅」の素晴らしさを改めて実感します。日本の禅僧の一人として只管己事究明に専心して参りたく願って止みません。本日はミュンヘン中央駅近くのホテルへの移動日となりましたが、明日からは坐禅会に参加したいと楽しみにしています。友峰和尚より


ミュンヘンの朝を迎えました。北海道と同じ緯度らしくとても涼しく初夏の風情を感じます。今日は久しぶりの休息日となり、野口先生、御社中参加者と一緒にミュンヘンで一番人気の城を訪ねました。

現地日本人ツアーガイド の 佐々木さんです

延々と続く 雄大な農園風景
ミュンヘン中心部から約2時間あまり走ったところの小高い山の中腹に建てられた「ノイシュバンシュタイン城」を目指して午前9時にホテルを出発しましたが、道中に広がる雄大な農園風景には圧倒されました。日本の北海道の風景にも似ていますがスケールの違いを感じ、地平線まで農園が広がり馬や牛の放牧されている数はすごいものです。風景を眺めているだけでも充分に癒されますが、あとは深い眠りに落ちていきました。



ノイシュバンシュタイン城
ドイツには古いお城が沢山ありますが、ノイシュバンシュタイン城は日本でいう明治時代に当時の王様が建てた城で比較的に新しいそうです。約2時間ばかりの拝観でしたがWi-Fiによる携帯用受信機をもらい実にわかりやすい説明がなされ、充分に城を楽しむ事が出来ました。

城の建つ山を登るための シャトルバス を待つ列

野口先生と皆様 連日のハードスケジュールのなか元気に過ごされています

ガイドの佐々木さん

城下に広がる湖の前で




ノイシュバンシュタイン城を拝観した後には「ヴィース教会」を訪ね参詣しましたが、キリスト像の眼から涙が流れたことで有名な教会だそうです。現在は世界文化遺産になっており世界中からその奇跡を信じ信者の参詣が絶えないとのことでした。キリスト教では奇跡を重んじますが、あらゆる宗教に於いても超常現象や奇跡をを信じて入信される方が多いように思うものです。

城の上空を飛ぶ パラグライダー
さて今回の日本禅文化交流の旅もいよいよ終盤に入り、明日は野口御社中参加者の皆様が帰国の途に就かれます。和尚はもうしばらくミュンヘンに滞在し、日本の禅僧として地元臨済宗道場の坐禅会に参加したいと楽しみにしています。人生は何事も出会いから始まりますから仏縁を求めて参りたいと願っています。今のところ元気に旅を続けており感謝の毎日です。皆様におかれましてもくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

ルーブル美術館の前で / 高城さんに撮影していただきました
アンジー市より昨晩はパリに移動して1泊しホテルでの朝を迎えました。本日は夕刻ドイツミュンヘンへ向かう予定になっているため、今回初めてパリに来られた方は市内観光し和尚はパリ在住の高城さんとミュンヘン出発まで行動を共にしました。

セーヌ川のほとりで、高城さんと

高城さんには約14年前から渡欧の際に通訳士としてお世話になっており、日本に帰国された際には大安禅寺や宝勝寺にも来寺くださり日頃から懇意にさせて頂いています。

2017年、御友人と来日された際 宝勝寺にて

高城さんのご案内で、パリ郊外の街 サンジェルマンアンレー へ

本日はパリ郊外の小高い丘にある、ルイ14世が生まれた館の近くのカフェでゆっくり歓談しました。6月12日に日本を出国して5日間が過ぎましたが、毎日が分刻みのハードスケジュールだったためようやく一服となりました。

サンジェルマンアンレー / セーヌ川、パリ市街を一望できる丘



フランス国王 ルイ14世の生家

サン・ジェルマン教会

ルイ6世が12世紀に建てた城 「サン・ジェルマン・アン・レー城」

城の内部は国立考古学博物館になっており、館内を見学しました


壮麗な建築様式
午後3時にホテルに集合し、荒木さんと三井さんのサポートで一路専用車でシャルルドゴール空港に向かいましたが、今回の「日本禅文化交流会」に参加された野口御社中の中で2名が帰国されるため空港でご挨拶させて頂きました。和尚と野口先生、御社中8名は出国手続き後、ミュンヘンに向かいました。

パリへ戻り、専用車でシャルルドゴール空港へ

空港にて 荒木さんと三井さんに御礼の御挨拶をいたしました

先に帰国されるお二人をお見送りしました

パリからドイツ・ミュンヘン空港へ向かう飛行機の中で

ミュンヘンでは臨済宗禅道場2ヶ所を訪ね坐禅をする予定となっています。初めてのドイツ・ミュンヘン訪問を楽しみにしています。友峰和尚より


アンジー市、マーク・イゴネ氏のギャラリーでの「日本禅文化交流会」開催は地元の多くの方々がご来場くださり通訳士の方を通して積極的に交流をはかりました。

墨蹟禅画は約30点ほど展示し、同じ会場で禅語の意味などを説明しながら墨書しました。


また同時に文房流晴心会野口支部の皆様による茶会も行われ、約100名を超える参加者で終日大盛況となったようです。

午後からは柔道場で坐禅会が開催されこちらも約30名程の参加者があり、最初に丁寧に坐禅の座り方や呼吸の仕方など指導しましたが、本当に熱心な方がばかりで禅に対する関心度の深さを思いました。

1時間半に渡る坐禅でしたが途中で警策を申し出る方も沢山あり、本当に充実した坐禅会となりました。坐禅会終了後は幾つか質問を受けましたが、一応に初めての坐禅体験を喜ばれていました。

禅はフランス国内では非常に関心度が高く、アンジー市にあっては日本の禅僧が坐禅指導をしたのは初めてだそうです。

すべての催事を無事終了して

マーク氏へ 今回の坐禅会の警策を 記念として贈呈
全ての催事を無事に円成することが出来、有り難く感謝致しました。今回はマーク・イゴネ氏と荒木芳栄さんには本当に色々ご配慮を頂き心から感謝申し上げました。

アンジーを発つ朝、宿泊したホテルにて

パリ市内への 送迎バス

大変お世話になりました マーク氏との別れのご挨拶
「禅文化交流会」を開催するたびに多くの方々との新たな出会いがありまた新たな体験をします。常に己事究明を目的に今後も更なるチャレンジをして参りたいと願うものです。友峰和尚より

滞在していたホテルから 出発

「日本禅文化交流」アンジー市での開催日を迎えました。マーク・イゴネ氏の希望で朝一番に御自宅3階のマーク氏の書斎で御祈祷諷経を修業しましたが、これまで晴れていた空がにわかに曇り雨が激しく降り始め、御祈祷が終了すると太陽の神々しい光が差し込んでくるという信じ難い現象が生じる中、本日のカリキュラムに沿って野口御社中始め関係者皆様のご協力を得ながら最終の会場設営に入りました。



通訳をご担当くださる 三井さんと萩さんです
午前10時からアンジー市の市長様始め御招待の方々を迎えて野口翠智先生並びに御社中の招待茶会が開始され、文房流のお煎茶のお点前が披露され和気藹々の楽しい和やかな席となったようです。

アンジー市の市長様、地元名士の方々を招いて 招待茶会



招待茶会が終了した後、和尚はギャラリーに移動して墨蹟を披露しましたが、通訳の萩さんを介して禅語の説明を加えての墨書となりこちらも多くの方に見学して頂き禅の書の魅力を伝える事ができたようです。


野口御社中の皆様はお茶会のお手伝いをしながらいけばなも同時に進め、会場はいっぺんに華やかな雰囲気に包まれていき今回は野外生花も披露されました。



午後2時からはアンジー市の隣町・ムイ市の柔道体育館にて坐禅会が開催され、約30名の参加者が約1時間半に渡り坐禅を体験されました。

ムイ市の柔道場に移動し、坐禅会を開催







坐禅中には次々に合掌して警策を受けるほど真剣に取り組む方が多くおられ、「禅zen」への関心度の高さを感じたものです。


坐禅会終了後、参加者から質問を受けました

墨蹟大書と野口先生の生花実演も実施され参加者皆様から盛大な拍手を頂き、笑顔溢れる日本禅文化交流の席となり主催者一同安堵いたしました。

応募された地元市民の方々を招いてのお茶会
今回も沢山のご来場者を迎え成功裡に円成出来ましたのは偏にマーク・イゴネさんと荒木芳栄さんの並々ならぬご協力とご尽力の賜物と心より感謝するものです。明日はもう少し今回の体験談を書いてみたいと思います。

マーク・イゴネ氏と 書斎にて

催事の準備をされる荒木さん

大安禅寺並びに宝勝寺檀信徒皆様から絶大なる御支援を賜り本当にありがとうございました。

明日も全身全霊で頑張りたいと願っております。ありがとうございました。友峰和尚より


