和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2510話 】
2020年 07月 01日 談

アカショウビン

アカショウビンがけたたましく鳴いて谷を渡っていきます。綺麗な谷川に住むというアカショウビンですが、この時期は毎年のように訪れます。

大安禅寺 庫裡玄関前の草引き

鳴き声を横に聴きながら境内の草引きをしましたが、取れども取れども夏草は「無尽蔵」で、天気の状態を見て除草剤を散布することにしました。庫裏玄関は現在、本堂の修理工事中で使用されていませんが、お掃除だけはきちんとしておかねばなりません。

玄関前に咲く紫陽花は参詣者を迎えるわけでも無く、ひっそりと咲いているのがまた可憐で美しく感じます。鐘楼もまもなく解体されるため、現在鐘撞きは休止されていますが、毎日欠かさず撞いていただけに鐘の音を懐かしくも思うものです。

さて明日は東京・文化庁より調査官が視察に来られるというので、本日自坊に戻りました。本堂修復保存工事も順調に進められており、有り難く感謝する毎日です。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2509話 】
2020年 06月 30日 談

日中友好の朝顔 成長中です

梅雨の真っ最中ゆえに、日々の気温が定まりません。一日の中でも温度差が激しく、就寝時には暑くても朝などはうっかりすると風邪を引きそうになるほど気温が低くなるため油断は出来ません。コロナ禍に有ってクシャミなどしようものなら周りから怪訝な眼で見られてしまいそうですから要注意ですね。

 宝勝寺 中庭にて / アガパンサス・ろう梅・縞ススキ

ノウゼンカズラ  ・  承証寺様 本堂を修復中

さて、6月も今日までで、今年も半分が過ぎてしまいました。ここに来て漸くウイルス感染予防対策にも慣れ、平常のリズムに戻りつつあります。振り返れば2月から6月までの5か月間は、毎日が本当に緊張の中での生活だったせいかアッと言う間に過ぎ去った感が有ります。

7月からは一日一日を大切に、これまでの時間を取り戻し感染防止に留意しながら年中行事や法務に集中して活動していきたいと願っています。人生苦あれば楽あり!刻苦光明必ず盛大なり!エイ!頑張って参りましょう!負けてたまるか!!友峰和尚より

クチナシ

友峰和尚のちょっといい話 【 第2508話 】
2020年 06月 29日 談

宝勝寺 中庭の掃除

まもなくお盆月、7月「文月(ふみつき)」を迎えますが、今年は野町・少林寺が7月11日(土)、寺町・寳勝寺が12日(日)のいずれも午前10時半より盂蘭盆会を厳修する予定となっています。

すでに各御檀家様には案内状が送付されており、多くの方から出欠のお返事を頂いています。今年はコロナウイルス禍の中での法要となる為、感染防止対策には十分に配慮して修業したいと思っています。また今年は盂蘭盆会厳修後に「コロナウイルス疾病退散」「健康安心」ご祈祷も合わせて執り行う予定です。

山吹 伸びた枝葉を 剪定しました

お盆前ということで本日は中庭の掃除をしましたが、このところの雨続きであっという間に草茫々の有様でした。夏草の勢いには圧倒されてしまいます!どれが茶花かも見分けがつかないくらいでした。やはり日々怠りない掃除が大切のようです。自分の心も草引きと同じくすっきりした一日となりました。友峰和尚より

吉田さんご夫妻とともに

友峰和尚のちょっといい話 【 第2507話 】
2020年 06月 28日 談

昭和34年9月27日 得度式  / 大安禅寺本堂にて

大安禅寺の山門修復保存工事が現在進められています。その山門横を通過するときには、車内に有って必ず合掌しています。以前は山門の中央を通り抜けていましたが、大型観光バスが通れるようにと今から約40年ほど前、山門横の道路工事をしました。

山門は「三門」並びに「産門」とも言い、寺院に於いては極めて重要な建造物です。確かに、卑山に於いても創建当初(1658年)は山門と中大門と本堂門の三カ所に門が有りましたから、その意味では「三門」が正しい呼び方なのかもしれません。

和尚の晋山式(住職就任式)の際には、山門で入寺の誓いを告げる香語(偈)を唱えてから門をくぐりました。 思えば昭和34年9月27日、小学5年生の時に得度式(僧侶になる式)を挙げて今年で法臈(ほうろう)62年になります。山門を通過する度に昔を懐かしく想う今日この頃です。友峰和尚より

令和2年6月28日 山門修復保存工事

友峰和尚のちょっといい話 【 第2506話 】
2020年 06月 27日 談

卑山責任役員総代 藤田通麿様と /  愈好亭にて 

コロナウイルス禍の中、梅雨前線の影響で大雨となっている県に於いては避難所生活を余儀なくされている方も有るとか、本当に心配は増える一方です。北陸地方も、本格的な豪雨は7月期に予想されるので気が抜けません。今日は梅雨も一服といったところで午前中から参詣者が訪れていましたが、青空を見るとホッとするものです。

大安禅寺 総代会にて

午後1時より、卑山盂蘭盆会並びに棚経の打ち合わせ会議が総代様参席のもと行われました。周知の如く新型コロナウイルス感染への心配は尽きませんが、県境をまたぐ移動も解除されている事を考慮して例年通り行事を開催する事になりました。

祖霊供養の大切さは勿論のこと、疾病退散、健康安心、家内安全のご祈祷も住職としての重要な勤めです。お盆の棚経で檀信徒各家にお参りする際には、特に今回はコロナウイルス疾病退散祈祷も合わせて行いたいと念じています。「一に掃除 二に笑顔 三四元気に おかげさま オンコロコロ コロナウイルス消滅 八苦退散 ソワカ」  友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2505話 】
2020年 06月 26日 談

大安禅寺 修理保存工事中の本堂 境内にて

本堂内部のようす

大雨洪水警報が福井市内に出され大変心配しましたが、午後には小降りになり安堵しました。松浦建設㈱・東野現場監督の案内で現在進行中の本堂修理保存工事現場を視察して回りましたが、スケルトン状態の堂内に有っては全く不思議で、300年前にタイムスリップしたかのような感じで創建当時の面影を偲ぶことが出来ます。

松浦建設㈱・現場監督の東野氏とともに

解体された床木には宮大工が書き記した墨の後がくっきりと残されていました。さらに本堂屋根にも上ってつぶさに観察すると、実に細かい大工仕事を目の当たりにすることが出来、大満足でした。

本堂屋根に上りました

視察後は現場の方々としばし歓談しましたが、今後約10年間に及ぶ修復工事だけに話題は尽きず、コロナウイルス禍の状況であることを忘れるくらいに楽しい時間を過す事が出来たようです。

大工棟梁の前田氏 と 東野氏です

文化財建造物保存技術協会 の 高木氏 と スタッフの方々とともに

工事のため人通りのなくなった鐘楼へ向かう参道脇には紫陽花が見事な大輪の花を咲かせていました。何もかもが異時空間に居るような錯覚を覚える自坊で過ごすひと時となりました。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2504話 】
2020年 06月 25日 談

活発な梅雨前線の影響で長崎県と佐賀県を中心に記録的な大雨となっていますが、北陸地方も警戒が必要のようです。県境をまたぐ往来が緩和され経済活動の動きも活発になって来ましたが、関東地方では依然としてコロナウイルス感染者が減少する気配が無く、まだまだ油断出来ません。

大安禅寺 山門のようす

大安禅寺の山門がすっぽりと工事用シートで覆われ、まもなく解体保存工事が始まるとの事。本堂の内部も次々と解体中で、次第に骨組みが露わになっています。今まで見ることが出来なかった構造物の骨組みが見れるのは本当に興味深々で、創建当時の宮大工の仕事の手のあとが直に伝わってくる思いです。

今年の盂蘭盆会開催に関する会合を新命副住職と持ちながら、三密を防ぐソーシャルディスタンスをしっかり守って感染予防に徹しながらお盆祖霊供養に臨みたいと伝えたものです。どのような状況に有ろうと、報恩謝徳の気持ちだけは示して参りたいと念じています。

「 聴雨 」  渓仙

さて故郷で聴く雨の音もなかなか風情が有ります。「雨滴聲(うてきせい)」という禅問答が有ります。「雨滴聲」とは雨だれの音のことで、中国の詩人・蘇東坡の句に「渓聲すなわち是れ広長舌(けいせい すなわちこれ こうちょうぜつ)」と詠われているように、渓谷の水の音さえも説法しているの意味です。 雨だれの音の中に、自然と一体となった無心無碍の心の広がりを感じるものです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2503話 】
2020年 06月 24日 談

大安禅寺 の 紫陽花

梅雨明けのような良い天気が続いていますが、明日からは再び雨模様になるとの予報です。大安禅寺の花菖蒲も名残花がわずかに咲いている状況ですが、約1千株ほどある紫陽花が今満開を迎えています。薔薇園は今年で5年目を迎え、今年はいっそう綺麗に咲いています。今シーズンは花菖蒲の株分けの年でもあり、まもなく重機を導入しての大掛かりな作業に取り掛かる予定をしています。

宝勝寺では 業者さんによる 消火器の点検整備が行われました

山門より松平家霊廟に至る約600メートルに及ぶ参道の脇に植えられている紫陽花も今年で約30年近くになります。立派に成長し花の色も鮮やかで、参詣者の目を楽しませているようです。

大安禅寺は今や四季折々の草木を含め「華の寺」として地元の方々に親しまれ、和尚が長年手掛けて来た「こころの自然道場」としての姿が、一歩一歩完成に近づいているように思う今日この頃です。 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2502話 】
2020年 06月 23日 談

野町 少林寺にて

今日23日は先代住職實道和尚(父)の月命日で午前中に霊前諷経をしましたが、遷化されて早32年の歳月が過ぎました。実に光陰矢の如しで、自分の年齢が今73歳と驚きます。

父は80歳で遷化されたので、和尚もあと7年でその歳に達します。大変元気で働き者の父でしたから和尚も最早ぐずぐずしてはおれません。父の有りし日の姿を瞼に観ながら頑張るしか有りません。

本日は長らく宿題になっていた朱衣の達磨描きに専念した一日となりました。職員から催促を受け御依頼主からの希望に沿って描きましたが、久しぶりの達磨図描きに俄然奮闘しました。夕刻になって漸く完成を見ましたが、二枚とも結構満足のいく出来と成ったようです。ついでに先日完成した掛け軸の箱書きもしました。

完成した 2枚の朱達磨図

現在は野町・少林寺に作品制作のアトリエを構えていますが、閑静な書院は大変集中できるので気にいっています。今後も少しずつ作品制作を進めて行きたいと思っています。友峰和尚より

掛軸の 箱書きをしました

友峰和尚のちょっといい話 【 第2501話 】
2020年 06月 22日 談

中庭の ノウゼンカズラ が咲き始めました

寳勝寺カフェは現在開業していますがお客様の足はまだまだ遠いようで、コロナウイルス禍の金沢市有名観光地への影響は当分の間続きそうです。静かな寺内に有って日頃読経している数々のお経の意味を調べているのですが、池上彰さんのニュース解説では有りませんが「そうだったのか」と改めて経典の真意を納得しています。

ヒメヒオウギスイセン

学生時代に学んだ時とは随分違った感覚を覚えるもので、人生経験を多く積んで来て初めてお経に説かれている本当の意味を実感できます。要するに実地体験こそが真理探究へのポイントだと自覚するものです。「参禅は須らく実践を要す」とは将にこのことで、机上の空論では現実的に役に立たないのも事実です。

福邦銀行金沢支店 舟橋くんとともに

お経は釈尊が実地体得した際の真理が説かれているわけですが、多くの弟子達に語り掛けるように優しく諭す姿を目に浮かべながら紐解いているところです。 さて「ちょっといい話」も本日2501話を迎える事が出来ました。経本のように今後も更に頑張って続けていきたいと念じています。友峰和尚より

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