11月, 2023年
第3747話
大安禅寺の門松 / 令和5年11月17日
自坊から門松の写真が送信されて来ました! 毎年この時期の風物詩ともなっている大安禅寺の門松ですが、今年も11月17日に大安禅寺御用達・小森庭園の末政幸憲氏指導のもと副住職はじめお檀家の方々が加わって山門前に立派に立てられました。
この門松ですが、いつ頃から11月に立てられるようになったかと言えば今から約30年ほど前に遡りますが、北陸地方特有の厳しい冬を迎えますと門松を作る材料の縁起物であります松や竹・梅・笹などを寺の所有する山から切り出すのが難しくなるため、あえて雪が降る前に立てて拝観者の方々に一足早くお正月気分を味わってもらおうと和尚が企画したものです。おかげさまで今日まで休むことなく続けられてきたわけですが、いつの間にかこの時期の風物詩として地元の多くの報道機関から取材を受けています。
完成した門松を撮影される 新聞記者やテレビ局カメラマンの方々
一番早くお目見えする大安禅寺の門松 御参詣の皆様にも喜ばれています
ところでなぜ「松、竹、梅」が縁起物となるのかですが、「松」は根が張りますから不動の縁を言い、「竹」はしなやかで折れにくくしかもしっかり根が伸びていく柔軟な縁、「梅」は沢山実を付けますから子孫繁栄の縁ということです。完成しますと門松が皆様の幸せを呼ぶように御祈祷をしますが、すると門松がお神酒を召し上がり大変喜んで「まつ(松)たく(竹)うめぇ(梅)」と言われたそうですよ!ふむふむ!有難し!有難し! さて喜んでばかりはおれません「門松や 冥途の旅の 一里塚 目出度くも有り 目出度くも無し」とはあの一休和尚の詠んだ歌です。何事も油断は禁物ですね。ご用心!ご用心! 友峰和尚より
玄峰副住職と 末政幸憲氏、御檀家の皆様とともに
第3746話
庭造りが始まりました
この度本堂南側の工事がほぼ終了したこと受け、早速茶室前庭の庭造りに着手しました。時間を掛けながらゆっくり石組みなどの作業に入りたいと先ずは庭石の選定を進めています。
庭の広さは約10坪ぐらいですが、以前本堂前の境内地に植えられていた樹木を全面工事のため本堂裏側に移植しておいたものがこの度の庭の工事でようやく日の目を見る事となりました。桜の木を始め龍潭寺木槿、蝋梅、鶯神楽、満天星つつじ、利休つばき、紫式部、イロハモミジ、シモツケ等々本当に立派な樹木ばかりで珍しい品種もあり、今後は多くの方々に観賞して頂けるものと思います。
さて昨日とは一転して穏やかな日和の日曜日となり午前午後とも墓前での開眼供養と年忌法要が営まれました。午後2時半からは日頃お世話になっている高倉家御子息の御長女でお孫さんの桜由乃ちゃん七・五・三参りを本堂で修業しましたが、なんとも可愛らしい振り袖姿での参詣となりました。
高倉家 七五三のお参りを修業いたしました
健康安心御祈祷を終えた後は御家族皆様とお祝いの茶礼をしながら和やかな歓談の席となりました。遠い昔は食料事情などもあって幼子が無事に成長することが大変難しく、家族ぐるみで七五三参りをして子供の成長を心から願ったものです。さて11月も残り少なくなり、気持ちだけが先走りする感があります。焦らず奢らず丁寧に日々を過ごして参りたいものですね。友峰和尚より
高倉家御家族の皆様とともに
第3745話
叩きつけるように降るミゾレ
一晩じゅう雷が鳴りやまず朝方からは強風とともに大粒の霰模様となり、みるみる一面が真っ白になりました。気温も外気が4℃と今年一番の冷え込みで、寒さを凌ぐためか次々に寺に駆け込んで来る観光客で土曜寺カフェは満席状態となっていました。気象庁の発表では今年は暖冬になるとの予報でしたが、近年の急激な気候変動には予断を許さない気象状況のようです。
今季最初の屋根雪が落下してきました
朝一番に(株)ココ・プランニングの川面専務ならびにスタッフの清野さんが来寺され、本日午後2時に予定されている新たな墓域区画会議の前打ち合わせをしました。午後からは予定通り(株)豊蔵組の江川顧問、香林工事部長、河原市石材の河原市社長そして川面専務が同席しての会合となり、会議の途中で霊苑の現場視察をしましたがあまりの寒さに和尚は早々に寺に戻る始末でした。
午後2時より 霊苑の新規区画会議が行われました
強風の中で 現場視察
宝勝寺ふれあいパーク霊苑も2016年に開業以来今年で7年目となりましたが、多くの方々との御法縁を頂き感謝申し上げております。祖霊を祀る墳墓の状況は年々刻々と変化しており、常に未来志向の墳墓の有り方を模索しながら新しい霊苑造りを目指しているところです。さて随分と冷え込んでまいりましたが皆様に於かれましてはくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より
第3744話
大谷翔平選手2度目のア・リーグMVP受賞のニュースがトップで伝えられ、しかも満票ということで素晴らしい偉業を残されたと賞賛の拍手を送りたいと思います。この受賞は日本人アスリート達にとっても大変励みになるニュースとなったように思います。
先般は全国2万の小学校に6万個のグローブを寄付されると発表されたばかりですから心服の至りです。明るいニュースが聞かれない昨今にあって本当に心から嬉しく思うものです。大谷翔平選手おめでとう!!来期の更なる御活躍を期待していますよ。
本堂上段の間(茶室)から
さて冷たい雨の降りしきる一日となりました。9月から始まった卑山修復保存工事も愈々最終段階に入っています。本日も庫裡外壁並びに天井板修復工事が進められましたが、本堂南側外壁修復並びに雨戸、引き戸、ローカ、濡れ縁の工事は無事完了しました。あとは庭造り作業を残すのみとなったようです。
今年の9月7日、金沢市役所担当者の方の 立合い調査にて
11月17日 外壁および縁側の修復が完了しました
引き続き 修復工事が進行中です
この23日木曜日・勤労感謝の祝日には大安禅寺御詠歌講員第1班6名が来寺くださり、大安禅寺先代住職實道和尚祥月命日忌に当たり御詠歌を奉詠くださる予定となっていますが、御来寺を今から楽しみにしています。「楽しみは 朝起き出でて昨日まで 無かりし花の 咲ける見る時」と福井の生んだ幕末の歌人・橘曙覧(たちばなのあけみ)の一句ながら正にその心境です。
夕刻 (株)ココ・プランニングの川面専務と清野さんが来寺くださいました
何事も行動を起こさなければ何も始まらないのが人生! 苦あれば楽ありの格言の如く「今を大切に」、今を生き切ってこその人生だと思います。今年もあと1ヶ月あまりとなりましたが、最後まで気を抜くことなく努力を続けて参りましょう! 友峰和尚より
第3743話
光陰矢の如し 時人を待たず! まさに斯くの如しで加齢と共に超特急並みに日々が過ぎていく感じで、人生残された時間のカウントダウンが始まっているが如きの今日この頃となっています。誰しもが加齢に従って言う言葉ですが、「一日が早く感じてしかたない!」と。しかし昔も今も1日は24時間ですから、少しも時間の進む速さは変わっていません。ならば何が違うのかと言えば、もはや我が人生に後が無いのです。いくら頑張って生きても残り10年足らずで黄泉の国に旅立たねばならないわけですからね。いや、残り10年などと命の保証が有るわけでもありませんよ!こうなれば一日一日を全身全霊で頑張って歩むしかないとも思いましたが、それもどうかと? 残りの人生をどのように過ごしていくかが自分に今、問われています。
最近になって長きに渡り御厚誼を頂いてきた知人友人が次々と他界されていくことに驚きますが、思えば和尚も76歳ですからそろそろお迎えが来ても驚く年齢ではないのですね。これまでに御法縁を得てお世話になった方々に、元気なうちに心から感謝と御礼を申し上げねばならないと自省の念に駆られる毎日です。さて何か御礼の品をと今日も来年の干支色紙描きに専念しましたが、来年の法話の題でもあります「龍翔万年の寿」を心に秘めながら描いています。皆様が未来永劫に渡って平安で幸せな日々をお過ごしできるように念じております。友峰和尚より
第3742話
寒くなると寺カフェ利用の観光客の方が急に増え始め、室内では暖房器具がフル回転で実に快適空間となっています。最近は圧倒的に外国人観光客が多く国際色豊かなカフェ風景を見せており此処は日本なのか?と錯覚しがちですが、一応に禅寺の茶処として外国人観光客には人気を得ているように思うものです。
「ZEN」は欧米諸国ではすでに平常言葉として広く浸透しているだけに、もう少し工夫してインスタ映えするような禅寺としての特徴を出せると良いのですが。12月に入れば師走に向けての大掃除が始まりカフェの方はしばらく休業予定となっているだけに、今年最後の「おもてなし」の日々が続いています。
北川建具製作所さんが 出来上がった雨戸を設置されているところ
さて相変わらず気温は低く時々冷たい雨模様の天気となっていますが、卑山修復工事は順調に進められており本日は茶室廊下側の雨戸の設置と濡れ縁が完成しました。坪庭の土入れも行われ、全体の雰囲気が更にグレードアップした感があります。本当に良い雰囲気になって来ました! 卑山カフェを手伝ってくれている金沢美術工芸大学・環境デザイン科の大学院生 飯田夏帆さんに坪庭のレイアウトをお願いしてあり、本日はタブレットで説明を受けました。まもなく作庭に掛かりますが完成を楽しみにしています。
飯田さんと、作庭レイアウトの打ち合わせ中
濡れ縁も完成しました
本日は雨戸が完成したので、建具を製造してくださった石川県白山市の北川建具製作所・北川公司社長ならびに御子息と慰労茶礼をしましたが、8年前の卑山本堂修復工事の際には社長のお父様にもお世話になり、現在は親子孫3代で開業しているとかで本当に素晴らしいことです!
庫裡側の玄関 / ゆがんだレールと引き戸の建具を修繕しました
北川建具先代社長が 玄関や東司の建具を作ってくれました / 2015年2月
2015年3月
北川建具製作所 現社長の北川公司氏 と 御子息
建具職人としてその技を習得しながら代々継承されていく姿に敬意を表したいと思います。多くの方々の御法縁を得ながら寳勝寺も禅寺としての再建復興が進んでいくようです。南無観世音菩薩 友峰和尚より
第3741話
火曜日の休息日を利用して、今日は前々より予約していた胃カメラ検査のため午前中に北陸病院に出向きました。昨年の今頃は大腸憩室炎で一週間の入院と大腸ポリープ切除手術を余儀なくされ、年明けにかけて3度の手術を受けましたが無事に回復することが出来ました。
寺では 庭に砂を入れる作業が行われていました
42歳の厄年に初めて人間ドックに入り全身の健康診断を受けて以来約30年ぶりの胃カメラ検査となり、何らかの異常は覚悟して検査に臨みました。近年は医療器具も進化して以前より随分胃カメラ検査も楽になったとのアドバイスを受けて麻酔無しで検査を受けましたが、全く30年前と同じでファイバースコープが喉を通過する時の苦しさに以前と違いはありませんでした。
もちろん麻酔を勧められましたが検査中に胃の状況をカメラで目視する事を希望して敢て麻酔を断り、約10分程度の検査でしたが自分の胃の中を直につぶさに見ることが出来ました。
おかげさまで結果は血液検査並びに胃カメラ検査も異常無しとの主治医からの言葉でした。勿論心より安堵しましたがどっと疲れが押し寄せて来る感じで、次回の問診の日時を決め帰参しました。
それにしても病院の待合室には大勢の患者さんが診療の順番待ちをされていましたが、如何に健康が大切か身につまされる思いで一杯になりました。齢75歳の和尚ですがつくづく健康の有難さを感じ取った休息日の1日となったようです。ブログをご覧の皆様にも心より感謝申し上げます。南無観世音菩薩 友峰和尚より
第3740話
本堂南側修復工事 縁側の引き戸が取り付けられました
とうとう霙(みぞれ)が降り身震いするほどの寒さとなりました!! 午前中に墓前での法要が修業されましたが流石に北風は冷たく、足元から吹きこんでくる風を受けながらの読経となりました。今後も霊前供養が続いていくため寒さ対策が必要のようです。
雨が降り日光がさす 北陸の秋空のもとで墓前供養諷経を修業いたしました
霊苑から寺に戻る途中で現在工事中の本堂南側茶室引き戸が完成したようで、北川建具さんが戸の調整をしていました。いやはや立派な仕上がりで大満足の気分でした。これで創建当初の姿に復元出来たように思います。
まだ柱などに柿渋を塗る作業や濡れ縁の工事が残っていますが、先ず先ず想像していた通りの枯淡な雰囲気が醸し出され茶室としての格が上がったように思いました。最終的には庭の整備が進められますと更に雰囲気が出てくるものと完成を楽しみにしています。
茶室側から見たところ
旅行者や地元の方々で 寺カフェも賑わいました
さて本日も干支色紙描きに集中しましたが、龍図の雰囲気が変わって勢いが出て来ました!しかしながら納得いくまでにはもう少しの時間が必要のようです。なにごともこれで良いという事は有りませんから頑張って描いて参りましょう!!ずいぶんと寒くなりましたがくれぐれも風邪には気を付けて暖かくしてお過ごしください。友峰和尚より
「 龍翔萬年の寿 」 令和甲辰 渓仙 書
第3739話
午前中に予定されていた墓前供養も強い秋雨を受けて急遽本堂での修業となりました。日曜日とあって寺カフェ利用の観光客の方も寒さを回避するためか午前中より多くの方が利用されていましたが、本日も日中気温が11℃と家の中にいても寒さを感じるくらいですから外では猶更の事です。
大雨のため急きょ、堂内での御供養修業となりました
心配された雨も夕刻には小雨模様になったものの気温は上がらず、終日寒い一日となりました。いちど自坊に戻り工事現場を視察したいとそのタイミングを見ているのですが、法務予定と寒さも相まってなかなか決めかねています。寒くなると体の動きがいっぺんに鈍くなり行動力が落ちるのを加齢のせいにするのは忍びないことです。
令和甲辰 干支図 「龍翔萬年の寿」
毎日来年の干支色紙図を描きをしながらお気に入りの構図を練っているのですがいまだに決まらず、十二支の中でも龍の図は難題中の難題で今月末の構図完成を目指して頑張っているところです。
紅葉の話題もいつしか味覚の話題に取って代わっていますが、北陸地方のこの時期の話題はやはりズワイガニ漁のようです。越前ガニは旬の味覚ながら我々の食卓に登場するのは夢の世界だけなのかも知れませんね。時節柄くれぐれもご自愛頂きお健やかにお過ごしください。友峰和尚より
第3738話
酔芙蓉の実
日中気温が12℃と急激な気温の低下には驚きました。本日は土曜日ということで寺カフェを開業しており急きょ温風ヒーターを出して寒さに対応しましたが、一応に観光客の方々は寒そうに入って来る感じでした。夕刻には更に9℃まで下がり12月中旬並みの寒さとなり今季一番の冷え込みとなったようです。午前中は部屋に引き籠って干支色紙描きを進めましたが、エアコンの暖房を入れても寒さを肌で感じ手がかじかむくらいでこれまでの暖かさが嘘のようにいっきに冬の到来となりました。
武藤様御夫妻とともに
午後には岐阜県在住の武藤様ご夫妻がご挨拶に来寺くださり親しく歓談しましたが、大安禅寺にも寄ってくださったとの事で新命和尚からも連絡を受け、本当に久しぶりの御目文字となりました。
福井市からお越しくださった 酒井様と 御子息とともに
11月から12月中旬にかけて例年ご挨拶を兼ねて縁故のお客様が来寺くださる度に、今年一年の終わりを実感するとともにお互いに無事に元気でお会いできた事に感謝するものです。「一期一会」の言葉どおりに、加齢にしたがってその意味合いに重きを感じる今日この頃となっていくようです。友峰和尚より
「 一日の清閑 一日の福 」
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