寶勝寺日誌

中国茶会「時忘れ 中国茶と親しむ会」動画<縮約版>
2021年 11月 30日

令和3年11月28日、寳勝寺に於きまして 宮城県塩竃市 臨済宗妙心寺派 慈雲寺ご住職・工藤速雄師をお招きし開催された中国茶会「時忘れ 中国茶と親しむ会」の様子を撮影した動画の縮約版<約6分間>です。ぜひご覧ください。

令和3年度 宝勝寺盂蘭盆会 住職法話
2021年 08月 02日

令和3年7月11日(日) 盂蘭盆会にて / 太白山 宝勝寺

……本年も盂蘭盆会法要のご案内を申し上げましたところ、多くの檀信徒様からの御便りを賜りまた御参列くださいましたこと厚く御礼申し上げます。現在宝勝寺では春の「お彼岸会」と夏の「盂蘭盆会」を修業していますが、臨済宗では1年を通じたくさんの年中行事があります。まず正月の「修正大般若会」、そして春の「涅槃会(ねはんえ)」「春季彼岸会」、夏には「盂蘭盆(うらぼん)大施餓鬼会(だいせがきえ)」、秋には「秋季彼岸会」「放生会(ほうじょうえ)」、12月には「大晦日」除夜の鐘の鐘撞きと続きます。1年に何回も何回も繰り返される法要でいったい何をしているのか?と申せば、それは追善供養(ついぜんくよう)の修業です。

…追善供養とは、本来は「追福(ついふく)修善(しゅうぜん)」「供給(くきゅう)資養(しよう)」の四字熟語に由来しています。“追福修善”とは、日々精進し善行をして「心の安心(あんじん)=福」を追求すること。“供給資養”とは、御霊前にたくさんのお供え物をし花を供え、香を焚いて御先祖を偲(しの)び供養すること。そうすることによって我々に本来備わっている「佛心=無心無碍(むしんむげ)なる清らかな心」を養い、人間を最も苦しめる心の中の“三毒”すなわち「貪(とん)・瞋(じん)・痴(ち)」から脱却して、まわりの人のためになるよう少しでも努力をしようとする心、これが「追善供養」です。

…御先祖供養は、実はそのまま自分の心を供養することにつながっていくところに大切な意義があります。先祖の恩・父母の恩に感謝することは究極、自分の心を調(ととの)え、日頃の行いを省(かえり)みて“気づき”を得ることにつながっていきます。この“気づき”とは「大円鏡智(だいえんきょうち)、平等性智(びょうどうしょうち)、妙観察智(みょうかんさっち)、成所作智(じょうしょさっち)※」のことで、人間誰もが本来持っている智慧(ちえ)のことです。しかしながら「貪(とん)・瞋(じん)・痴(ち)」に振り回されて心がザワザワしていると、この大いなる智慧が見えてこない。だからこそお寺に来て、法要に参加して懺悔をして気づきを得る、それによって自分や自分の家族をよりよい御縁へと導いていくことが出来るんですね。

宝勝寺ふれあいパーク霊苑 合同慰霊祭

…和尚が寳勝寺の住職に就任して10年を迎えましたが、すばらしい御縁に恵まれこうしてお寺の復興が進んでいます。このあと霊苑で合同慰霊祭が行われますが、宝勝寺ふれあいパーク霊苑を通じてもまた沢山の新しい御縁が結ばれ始めています。霊苑管理事務所スタッフは毎月4と9の付く日、修行道場では“しくにち=4(し)・9(く)日(にち)”と言いますが、この日に草取りをして常に苑内を綺麗に掃除しています。そうするとまた自然と人が集まって来るお寺になる、それこそが白隠禅師坐禅和讃の“因果一如の門ひらけ 無二無三(むにむさん)の道直し” そして “この身(み)即ち佛なり”ということなんですね。…本日は御参詣を賜りまして、誠にありがとうございました。(令和3年度寳勝寺盂蘭盆会 住職法話より 事務局が編集しました)

(※) 大円鏡智とは、鏡のように、すべてのものをありのままに映し出す智慧のこと。/平等性智とは、自分の都合ではなく、平等にものを見る智慧のこと。/妙観察智とは、対象を十分に観察する智慧のこと。/成所作智とは、状況を把握した上で、的確にやるべきことをする智慧のこと。

令和3年度ふれあいパーク霊苑合同慰霊祭 【動画】
2021年 07月 12日

令和3年度 宝勝寺ふれあいパーク霊苑合同慰霊祭

2021年7月11日(日)、宝勝寺ふれあいパーク霊苑に於いて修業されました合同慰霊祭の法要の様子を動画配信致しております。昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染防止の観点から檀信徒代表並びに事務局関係者のみにて修業されました。霊苑ご関係者の皆様にはどうぞこちらの動画を通じ、住職のお経とともに御参り頂けましたら誠にありがたく存じます。合掌

玄関の紫陽花「隅田の花火」
2021年 06月 18日

2021年6月17日に撮影しました、宝勝寺玄関のガクアジサイ「隅田の花火」です。7年ほど前に山門前庭に小さな苗木を植え、境内整備工事を経て今の場所に植樹されました。今年はこれまでにないほど優雅に咲き誇っています。動画を是非ご覧になってください。

ふれあいパーク霊苑の薔薇 2021年5月 【動画】
2021年 05月 14日

今年も、ふれあいパーク霊苑 宝勝寺の薔薇が見頃の時節を迎えました。6月から7月にかけては早咲きから遅咲きへ、また夏の間から晩秋にかけても美しい薔薇が咲き続けます。この度は霊苑内の薔薇の様子を撮影いたしました。どうぞご高覧頂き、霊苑関係者の皆様には動画を通じても御参詣賜りますれば幸甚でございます。合掌 <寳勝寺事務局>

春の訪れ
2021年 03月 01日

令和3年も3月となり、ようやく春の訪れを実感できる毎日です。「こんなに暖かいのに、また雪が降るのかな?」と不思議に思っていた来週の天気予報の雪マークも外れ、軒下に隠しておいた植木鉢を少しずつ太陽の下へ引き出しているところです。

寳勝寺の境内に生えている アケビ です。本堂修復以前の平成25年頃までは庫裡玄関の前で育っていましたが、霊苑改葬と境内整備の際、この場所(本堂うしろ側)に移植されました。木塀に添って大きく育っています。

この時季は毎年、梅や桜の枝ばかり見ているのですが、ぐるぐる縄のようなツルからある日突然、新芽と花房がいっせいに伸びているのを発見し、「あ!」とアケビの素敵さを思い出します。

ふれあいパーク霊苑でも今、植物が次々と新芽を伸ばし、春独特の石畳の乾いた風が爽快です。ながらく修復工事をされていた承証寺様の本堂も完成し、整然と並ぶ本堂屋根瓦は一段と格調高く光っています。

沈丁花

雪の下から成長してきた スミレやスノーポール

バラの新芽が吹き始めました

依然としてコロナ禍の生活が続いていますが、植物の新芽を見ていると本当に活力が湧いてきます。3月からは寺カフェも徐々に再開することとなっていますので、新しいスタイルに合わせて工夫を凝らしながら、一歩ずつ前進していきたいと思っております。

寳勝寺中庭のヒョウタンボク

新年あけましておめでとうございます
2021年 01月 01日

令和3年、新年あけましておめでとうございます。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。心配されていた大雪も深夜には落ち着き、青空の垣間見える清々しい朝を迎えました。

宝勝寺ふれあいパーク霊苑には墓参のご家族が次々と参詣され、時折笑い声の響く穏やかな元旦となっております。

奥の院の枝垂白梅 に たくさんのつぼみが付いています

枝の先まで凍てつく しだれ紅葉

今年は新型コロナウイルス感染拡大を鑑み、年末年始恒例の“お正月寺カフェ”を休止することになりました。全国的には勿論、地元地域においても緊迫した状況が続いており、引き続き気を引き締めていかねばならないと思っております。

寺カフェ開業以来初めての静かなお正月で、御来山のお客様も少ないのですが、寺内はいつもどおりに新春めでたづくしのお飾りをしています。庭師の方に頂いたり裏庭で採集した新鮮な花材と、素晴らしい花器を用いてお正月のお花の設えをさせて頂けることが毎年本当に嬉しく、感謝の気持ちでいっぱいになります。

ふれあいパーク霊苑で今年最後に剪定された薔薇を 本堂にお飾りしました

雪の予報はまだまだ続き、こちらも気の抜けない毎日ですが、庭の花々を眺めていますと冬の向こうに必ず来る春うららかな景色が見えてくるようです。

止んだかと思うと またしんしんと降って来ます

寒さ厳しい毎日ですが、どうぞ皆様くれぐれも御身体ご自愛ください。またお近くへお越しの折にはぜひ御参詣賜りますよう、一同心よりお待ち申し上げております。

本年が皆様にとって実り多き良い一年になることを念じますとともに、いっそうの御多幸を御祈念申し上げております。

令和2年度 合同慰霊祭
2020年 11月 27日

本日、午前10時より、宝勝寺にて「令和2年度 宝勝寺ふれあいパーク霊苑合同慰霊祭並びに開苑3周年記念法要」が修業されました。ここに本堂での法要およびふれあいパーク霊苑での合同慰霊祭の様子を収録しました動画を公開致しましたので、どうぞご高覧下さいませ。

宝勝寺ふれあいパーク霊苑各各尊霊のご冥福を心よりお祈り申し上げ、謹んでご報告を申し上げます。合掌

寺カフェ 秋の風情
2020年 10月 11日

10月も中旬を迎え、穏やかな天候が続いています。

今年は2月から寺カフェも臨時休業日が多くなり、なんともやるせない一年となりそうです。無事健康に、お勤めを続けられることに感謝する毎日です。

今年は初めて秋桜を植えました。「日中友好の朝顔」が終わりかける9月下旬、朝顔の後のプランターが余りに寂しく、思い立って種を撒きました。

本来秋桜の種蒔きは7月から8月だそうで、もう10月中旬というのに花はまだ2、3輪しか咲いていませんが、時々覗いて花芽を見つけるのが小さな喜びとなっています。

こちらは、毎年見事に開花する2株の酔芙蓉です。今年はさらに高く大きく成長し、美しい花を咲かせています。

軒を超え、縦に横にと広がりました。今や寳勝寺の爽秋のシンボルツリーです。

八重の酔芙蓉、白とピンクが混ざっています。

寺町の民家で飼われている猫が通過中

ご近所の方から頂いた ウメモドキとホオズキを飾りました

夏の名残の水草 ウォーターバコパ

シュウカイドウ

これから菊が咲き、南天が色づき、椿がふくらみ、、、まだまだ楽しみな季節が続きます。寒くなって参りましたが、どうぞ皆様くれぐれもご自愛の上お過ごしください。

令和2年度 盂蘭盆会住職法話
2020年 08月 23日

令和二年度 寳勝寺盂蘭盆会法要 (2020.07.12)

…本年のこのような状況の中で、檀信徒皆様にご参列頂き盂蘭盆会法要を無事に修業出来ましたこと、心より感謝申し上げます。

…さて、皆様のお家の中で、何か昔々の宝物がありますか?とお尋ねしたときに、「私の家には300年前の宝物があります。」と言われるかもしれませんが、家の中にある一番大切な古い宝物は、実は「経本」です。

 今日の法要の中で皆様一緒に唱えて頂いたお経は、今から2500年前、お釈迦様が活き活きと説法をされていた時代のサンスクリット語でありまして、お釈迦様のお悟りすなわち「法=真理(しんごん)」として今も連綿と受け継がれています。つまり、我々が今日読んだお経はお釈迦様の言葉そのままでありまして、そうすると、2500年前のことがそれほど遠い昔のことだとは思えなくなってきます。今もこうして同じ言葉を唱えているのですから、2500年前とはほんの昨日のことだ、ともすると「今」のことだと思えるようになってきます。

「今という 今こそ今が大事なり 大事の今が 生涯の今」

…お釈迦様は、過去でも未来でもなく「今」を生きよと言われました。そして、ただ自己本位に生きるのではなく、少しでも自分の周囲の人に思いやりの心を向け、安心(あんじん)を得る、そういう一日であって欲しいと思いますが、なかなかそうはいきません。「喜怒哀楽」「惜しい、欲しい、可愛い、憎い」にひっぱり廻されて心の平穏を保つことが難しいからこそ、お経を読んでほしいのです。

…お経を読むことは、お釈迦様とひとつになることです。お釈迦様の言葉を信じて自分の心を疑うことなく、他人も疑うことなく、常に怠りなく三つの宝すなわち「三宝(さんぼう) ※」に帰依し、お釈迦様から諭された真理を実行し、それを日々の自己本来の宝として過ごしていくところに本当の心の安らぎがあります。

…平成23年に住職に就任して、来年は10周年を迎えます。本当に檀信徒皆様のご協力と支えがあってこの寳勝寺が復興されていきます。今日は最後に御祈祷を致しましたけれども、その御祈祷もお釈迦様のお気持ちをそのままに伝える「陀羅尼」を中心にお唱えし御祈祷致しました。どうぞ皆様の日々お健やかな生活を心から念じております。    

(令和2年度 盂蘭盆会住職法話より 事務局が編集しました)

※「三宝(さんぼう)」…「仏法僧(ぶっぽうそう)」のこと。仏とは「ブッダ=お釈迦様」のこと。「法」とはサンスクリット語でダーマまたはダルマと言い「真言=お経」のこと。僧とはサンスクリット語でサンガといい「僧侶」のことであり、また「仏教徒」も意味する。

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