1月, 2016年

第877話

2016-01-12

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昨年来からの東京株式市場の株価の下落が新年を迎えても止まらないとのニュースが大きく取り上げられていますが、1972年に大ヒットした山本リンダさんの「どうにも止まらない」の歌詞、「噂を信じちゃいけないの・・」を思い出していました。株安のニュースが大きく報じられている割に日本経済界がそれほど動揺を見せていないのは、以前、バブル崩壊の危機に直面した時の経験が有るからでしょうか? お隣の大国からの影響を受けての世界的株安進行だそうですが、やはり経済は「生き物」である事が実感できます。誰にも予測できないのが経済ですから、山本リンダさんの歌詞「噂を信じちゃいけないの」が答えのようです。もとより「経済」の意味は「経世済民」から来たと言いますから、「世の中を豊かにして、民人(たみびと)を救う」という理念から遠ざかって行く時、急激に経済が減速していくのが見て取れます。人間の過去の歴史を振り返ってみた時、縄文時代以来「物物交換」が人々の生活基盤となっていたことを考えればやはり、お金も大切ながら物と物の価値の交換が基本で、素晴らしい製品を生み出している日本の産業経済界には無限の底力が有ると思っています。「安心してください」「ふんどし締めていますから!」あかるい安村君にならい「気にしない、気にしない」日々努力あるのみです。友峰和尚より

第876話

2016-01-11

yjimage2全国121万の新成人の皆様おめでとうございます!心よりお祝いいたします。日本国の未来を牽引するエネルギーの原動力ともなる新成人の方々ですが、毎日のニュースを見ていますと、極めて厳しい状況が待ち構えている世の中での船出となったようです。新成人の皆様には大いに期待したいところですが、昨日もコメントしたように「数は力なり」の論理から言えば、急速に進む少子化を思いますと個人個人に相当な努力が求められているようです。このような状況下にあっては、約八百万人に及ぶ団塊世代の皆様には一層の奮起を願って青少年育成の為に尽力して頂かなければ、今後、新成人達が大きな負担を強いられていく事は必定です。

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現在、4人の働き手が1人の高齢者を支えているそうですが、15年後には2人の働き手が1人の高齢者を支えることになるそうですから末恐ろしいですね。しかし心配ばかりしていても埒があきませんから、まずは日々の健康に留意して、自分の出来るところから出発しましょう!「長生きは 只働くの他は無し 流るる水の腐らぬを見よ」ですから、少しでも身体を動かし、若者達のサポートをしていきたいと念じています。 さて、和尚はいつの日か「星人式」を迎えたいとの夢を秘かに抱いていますが、近未来にはきっと自由に宇宙へ行ける時代がやって来るのかも知れませんね。和尚の名前は「ユーホー(UFO)」ですから! 友峰和尚より

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第875話

2016-01-10

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桂岩寺ご住職が来山されました / 撮影:現代写真スタジオ 加茂正光氏

明日は成人式の日ですが、人生にとって大切な4つの祭事として「冠婚葬祭」が有り、その最初の祭事が「冠」、即ち昔で言う元服式にあたる「成人式」です。今年は1995年4月2日~1996年4月1日生まれの121万人の方が成人になられるとの事。思い返すに、平成7年のあの「阪神淡路大震災」の年に生まれた方々という事になります。

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あれから20年の歳月が流れましたが、振り返り見れば我が国においては激動の20年だったように思います。いまだに景気回復の兆しが見えないなか、阪神淡路大震災の後、東日本大震災と大津波による原子力発電所の損壊や放射能漏れ、またPM2.5大気汚染の問題から中東戦争に至るまで、世界中が混沌としていく状況下の20年。未来を担う新成人の皆様には大いに期待したいと願うものの、いばらの道には違いありません。

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和尚の生まれた1948年(昭和23年)もまた、福井大震災の年であり第二次世界大戦直後の混乱期でありましたが、新成人が300万人を超えるベビーブーム所謂「団塊の世代」と言われる時代背景と戦後復興による高度経済成長の中で、活気に満ちた青年時代を送ってきたように思います。昔から「人は宝なり」という言葉が有りますが、和尚達の時代はまさにこの言葉がぴったりの60年だったと思います。少子化社会の進む今日に有って、いま一番望むべき国政の対策は「少子化対策」で有る事をしみじみ思う今日この頃です。さて、本日も沢山の来客で終日賑わいを見せた寶勝寺ですが、若い方々を見るたびに、心から頑張って欲しいと願った1日となりました。友峰和尚より

第874話

2016-01-09

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釈迦院時雄様 が 来山されました。

和尚のいつものキャッチフレーズ「元気!根気!やる気!」ですが、そもそも「気」の原動力となる物質は何ぞや?と素朴な疑問を自分に問いかけて見れば、やはり「腹が減っては戦は出来ぬ」で、ではどのような食物が「気」のエネルギーを充満させてくれるかを考えてみましたが、結論として「米穀」だと確信しました。

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今、和尚は毎朝お粥を作って食べていますが、単にお米を炊くだけではなく「米」の本質を最大限に引き出す工夫をしています。その工夫とは何かといいますと、いかに米が「米力」を保持したままの状態で炊き上げるかがポイントで、米の持つ「気」を失わない炊き方の工夫をしています。米は、あまり長く炊くとノリのようになってしまい、米の本質を失ってしまいますから、実に真剣に、米と対峙しながら炊き上げています。米には無限の生命力が宿っていると最近実感しています。米こそが日本人の底力を培ってきた唯一無二の食品であることを、声を大にして「コメント」したいと思います。お米万歳! 皆様、いちど和尚の炊いたお粥を賞味してみませんか? 心をコメてお作りしたいと思います。友峰和尚より

第873話

2016-01-08

「規格外の野菜や魚介類が今、主役に!」とのニュースを見て嬉しく思いました。通常の二割から三割安で販売を始めたところ、消費者からも歓迎されているとの事。生産者側としても、捨てるしかない運命だった地産規格外野菜が救われることに、感謝の言葉を述べていました。「賞味期限」や「消費期限」等、飽食時代と言われている現代日本の中で「もったいない」の伝統的精神が復活していく事に、称賛の拍手を送りたいと思います。

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松浦建設㈱様と、打ち合わせをしました。

日本は古来より長い間「農業」が人々の生活を支え、また日本独自の和合の精神も農業に従事する中で育まれて来たものと思います。先進国となった日本ですが、食料の自給率は約40パーセントだそうで、有事の際、他国からの兵糧攻めにあえば一辺に滅んでいく運命に有ります。和尚も金沢で自炊をしていますが、出来うる限り工夫して、食物を粗末にしないようにアレンジしながら食べきるようにしています。せめてもの食物への感謝の心ですが、子供の頃、父と共に畑で沢山の野菜を収穫し、田んぼを耕し、お米を作っていた頃が大変幸せだったように思います。「物を粗末にすると神様の罰が当たる!」そんな言葉をもう一遍聞いてみたいと思う今日この頃です。

DSC06885 (500x371)法話告知の看板を作りました。

さて、今日から再び本格的にお寺が動き始めました。今年は坐禅会や写経会なども開催してみたいと思っています。皆様こうご期待くださいまっし! 友峰和尚より

第872話

2016-01-07

今日は終日お休みを頂いてのんびりを構えたものの、やはり日頃からの仕事中心の生活習慣から脱却できず、静まり返った寺内の掃除や設えに、朝早くからバタバタと動き回る始末。午前10時には約束していたお客様が来山され、約20年ぶりの談議となりました。

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久しぶりにお会いした、岡安さん と 南部さん

午後からは、覚悟を決めて身体を休めるためのテレビ観賞となりました。昨年のワールドカップラグビーで一躍、時の人となった五郎丸歩選手のコメントがインターネット上にアップされているのを見て、流石に一流選手の言葉は凄いと感銘したものです。そのコメントとは、「僕は今、失敗したい。」というものでした。誰もが自分の成功を夢見て並々ならぬ努力を続けているわけで、決して「失敗したい」とは思わないものです。五郎丸選手がコメントした意味合いは、「失敗こそより強くなる為、そして技の精度を向上させる為に必要不可欠の事である」と捉えられるように思います。昨年末の特別番組では、サッカーの遠藤選手と五郎丸選手とのゴールバトルが放映されましたが、その際も僅か50センチのポールの間を見事に通過させた五郎丸選手のキックの正確さと勝負運の強さを見せつけられたものでした。思わず脱帽したシーンでしたが、その時さえも決して喜ばず又おごる事の無い彼の態度の中に、今回のコメントの意味合いを感じたものでした。いまや「ルーティーン」は五郎丸選手を表わす言葉となりましたが、彼の合掌のしぐさの中にどこか菩薩の表情を感じ取るのは和尚だけではないようです。「失敗は成功の基!!」この言葉の持つ意味が今、五郎丸選手を通してその奥深い意味を伝えているようです。友峰和尚より

第871話

2016-01-06

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お正月に孫が描いてくれた和尚の絵

お正月の「松の内」ですが、関東では7日で、関西では15日だそうですから、卑山は関西に倣って15日までを「松の内」として注連縄や門松はそのまま飾って置こうと思います。ただ鏡開きだけは、関東風に倣って連休最終日の11日としたいと思っています。あっという間に年明け一週間が過ぎようとしていますが、心はまだまだお祝い気分で休息していたい気持ちの中に居ます。と言いますのも、お寺は正月三賀日が行事で忙しかった為、ここに来て漸くお休みを頂いています。

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市内のあちこちの会場では年賀式典が続けられていますが、トップ経営者陣へのインタビューを拝聴していますと大凡今年は景気回復に向かっていくようなコメントでした。これは大変明るいニュースで、和尚もそう思っている一人です。和尚も、今年はいつもの年より集中力を高めながら日々を精進努力して行こうと誓っています。「俺がやらねば誰がやる 今やらねばいつ出来る!」なんて、奮起しながらの毎日です。和尚も68歳です! 数字の語呂合わせでは、「68はロバのようにゆっくりと」なんて悠長なことは言っておれません。では、「68はムーバー」と言えば「お引越し」ですから、こちらもパッとしませんね。ならば足し算で「6十8」をして、「14はジューシーな人生!」うんうん!! これだ!これだ! 一般的には「水も滴る旨み」ですが「真に迫る」の意味も有りますから、今年は「真に迫るような旨みの人生」と心得て、味付けを中心に歩を進めたいものです。ぶつぶつ言いながらの休息日でした。さて皆さん、ジューシーな気分で頑張りましょうね! 友峰和尚より

新年のお客様です。

2016-01-05

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寺カフェのお花も、お正月飾り満載です!

連日賑わっております、お正月の寺カフェです。お抹茶や善哉、甘酒など、お正月にぴったりのメニューを満喫され、「今、お正月が来た!という気持ちになりました。」と言われるお客様もおられました。カフェのBGMは、お琴の「春の海、六段、高砂、、、」と目出たづくしで、背筋も伸びる厳かな雰囲気です。

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和洋折衷、浄土のような?不思議な雰囲気

今日は、年末に玄関屋根雪よけの三角屋根を作って下さった大工師の岩内様ご家族が、寺カフェにお越しくださいました。いつも大変お世話になり、誠に有難うございます。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

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迎春のお正月飾り、見ているだけで幸せな気分になりますね! 一月はお正月気分満載の寺カフェで、皆様をお迎えしたいと思っております。

第870話

2016-01-05

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午前中に代務をしている少林寺の檀家様の年頭回礼(年頭のお参り)に行きましたが、金沢市内はまだまだお正月気分が漂っている感が有り多くの観光客が行き交っていました。卑山も本来なら休寺日でしたが、観光客皆様の為に寺カフェを開けてお迎えし、観光地としての面目躍如といったところでした。ニュースでは新年早々国会が始まったとか。世界中からの不穏な空気の報道がなされていましたから、「申年は荒れる」との先人の言葉の如く、今年はやはり激動の年回りとなる気配が感じられます。それに比べますと寺内には実に穏やかな時間が流れ、午後からは年賀のお客様も来られていつもと変わらない卑山の新年風景に安堵するものです。今年の法話のテーマが「温故知新(おんこちしん)」ですが、大いに心して諸先輩方々の格言を温めながらの毎日です。

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さて、皆様はこの年明けをいかがお過ごしでしょうか? 十分にお正月気分を満喫されましたでしょうか! お正月は「心を正す月」そして一月は昔の暦で「睦月(むつき)」と言い「仲睦まじく過ごす」の意ですが、和尚も納得です。しかしながらこの二つほど実行困難なものも有りませんね。世界を論ずる前にまずは家内安全が第一で、この一か月間は只ひたすら「己事究明」が宿題となっているようです。友峰和尚より

第869話

2016-01-04

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愈々今日から仕事始めと言いたいのですが、和尚のお正月三賀日は休み無しですから、今日も相変わらず法務遂行の一日となりました。昨年から続いている干支図色紙描きですが、ここに来て漸くお猿さんに動きが出て来ましたよ! 写真の如くで、顔も表情豊かになり、雄猿、雌猿と描き分けています。

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今日の出来具合ですが、皆様、如何でしょうか? 毎年同じ事を感じるのですが、百枚ほど描いたあたりから急に絵に動きが加わって来るから実に面白い現象です。どこが違うかと申せば、やはり、筆の「直線」が「曲線」に変化して行くとき自然と動きが出てきますが、この「曲線」は、なかなか最初から思うように描けないものです。どうやら今年のお猿さんの図も完成の域に達したようです。

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もちろん、昨年お届けしたヒョウキン猿の干支図も間違いなく和尚直筆で一所懸命の作品ですから、お飾りいただきたく思います。墨絵と同じで、人間の心も少々曲線的まろやかさが求められているのだと自覚しました。あまり曲線になるとひねくれ者と受け取られますから、「ほどほど」という事でしょうか。さてさて、まだまだ干支図色紙描きが続きます。これからは立春に向けて日々、描いてまいりたいと思います。お猿さん!!和尚は疲れたでござるよ!お疲れ様! 友峰和尚より

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