和尚のちょっといい話

iihanasi_top

友峰和尚のちょっといい話 【 第3827話 】
2024年 02月 08日 談

       

本堂前庭の 枝垂れ紅梅 

 

立春を過ぎて境内には確実に春の到来を告げるかのように草木の甘い香りが漂っています。本堂前に植えられている紅梅も沢山の蕾をつけ花の開花を待っていますが、「梅花雪に和して香る」という禅語が示すように、まさしく赤と白の見事なコントラストを見せる中での仄かな梅の香りは絶妙です。

 

八重白梅

 

「 梅花 雪に和して香る 」 大安友峰 書

 

ふれあいパーク霊苑 奥の院の枝垂れ紅梅

 

まもなく兼六園内に有する梅林庭の幾種類もの梅の花が開花を始めますが、木々も年々大きくなり見事な春の風情を見せてくれます。和尚も毎年開花の時期には梅林の観賞に出掛けるのを楽しみにしています。今年は今のところ降雪が少ないため「梅花雪に和して香る」といった景色は見れないかも知れませんが十分に堪能できますから是非お出掛け頂きたいと思いますし、その節は寳勝寺カフェで御一服頂けたら幸いです。

 

庫裡横 倉庫の整理整頓

 

さて和尚の日課は掃除です!「雑巾を あて字で書けば蔵と金 あちら福福こちら福福」なんて世語も有りましたっけ。掃除をすれば金の蔵が建つほどに御利益有り!ガッテン承知!

 

 

今日は倉庫の整理整頓に汗を流しました。先般防災用具を買い揃え、新たに倉庫もひとつ買いいつでも直ぐに使えるよう設置しました。「備えあれば憂いなし」これこそ「緊(金)の蔵」ですね!ご用心!ご用心!ご用心!ご用心! 友峰和尚より

 

半日かけて すっきり片付けました

友峰和尚のちょっといい話 【 第3826話 】
2024年 02月 07日 談

 

朝の気温が5℃とかなり低いのですが、それでも何処か空気には温もりを感じます。春の到来を待ち遠しくも思いますが、最近はあまりにも時間の過ぎゆくのが早く感じるためなんとも複雑な思いに駆られるものです。若い頃には考えも覚束なかった世の中の事象も今では分かり過ぎるくらい明々白々に理解し自覚できることが却って自分を疎ましくさえ感じます。過去に類を見ないほどの長寿社会と言われて久しい日本ですが長寿を手放しで喜ぶわけにはいきません。若き世代の皆様の夢多き未来に要らぬ負荷をかけない為にも先ずは自己の健康管理を徹底し、明るく、朗らかに、力強く、少しでも社会に貢献できるように努力しなければと懸命に踏ん張っています。

 

 

 

高齢化社会が進めば進むほどに色々な難しい諸課題が増えていき、なかでも老々介護の問題は核家族化が進む中で最も深刻な事象となっています。この度の能登半島地震に於いても避難所生活を余儀なくされている高齢者の保護支援が急務となっていますが、自分の事は自己責任でとは言え加齢と共に自己の責任が果たせなくなっていくのも無理からぬことです。老々介護を防ぐ為にも高齢者の皆様には日々の健康管理に於いての十分な理解と筋力アップのトレーニングを願って止みません。毎日僅かの筋トレで随分と生活力が向上するものです!筋力と気力と幸福力は比例するだけに、お互いに鼓舞し合いながら頑張って生き抜いて頂きたいものです。

 

 

さて和尚も日々約5キロのウオーキングと室内筋トレを励行しています。最近では胸筋が再び戻って来たように思います。誰かが言っていました!加齢と共に「腹筋・胸筋・背筋」の3つの筋肉が衰えると。それを「3筋後退(さんきんこうたい)」と言うのだそうです!成る程!!冗談はさておき暖かくなりましたら大いに筋力アップに精進して参りましょう!!友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第3825話 】
2024年 02月 06日 談

 

 

「和尚さんは禅宗の僧侶と聞いていますが、禅とはいったい何を示しているのですか?」また「仏教とはどんな教えでなのですか?」と問われる時、「心とは一体なんですか」と逆に問いかけてみます。禅語に「門より入るはこれ家珍にあらず」と有るように、他人から聞いたり教えてもらったりする言葉は本当の宝とは言えず、自分自らが真剣に自己の問題に取り組み自らの真の経験を通して体得したものこそ本当の宝と言えると。誠に以ってごもっともな話ですが、どのような道も最初は兄弟子や師匠から丁寧な手解きをしてもらってその道に入ります。

 

 

ひと口に「禅とは何ですか?」とか「仏教とは何ですか?」との問いに答えるならば、「仏心を体得する教え」とでも申しましょうか。人生76年も生きていると凡そ真の心の正体が体得できるものです。その真の正体とは「無心」という事なのですが、この「無心」とか「無我」とか「真如」などと言葉は簡単ですがその無心の心境を体得することの難しさでも有ります。昔、誰かの歌に「わかっちゃいるけどやめられねぇ」という歌詞がありましたが、自分の心の正体が無心だと頭でわかっていても煩悩多き人間にとっては実に不都合な心境なのかも知れませんね。人間「惜しい、欲しい、可愛い、憎い」の煩悩あってこその人生です!と開き直る時が一番恐ろしいと自覚する事がどうやら仏教の教えのようです。

 

 

禅という字は「単を示す」と書くように、「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」と釈迦誕生の時に叫んだ言葉こそ唯一無二にして「何人も今を全身全霊で精進し努力せよ」との有難い言葉であろうとも思うものです。急に真冬に逆戻りした今日この頃くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第3824話 】
2024年 02月 05日 談

 

 

NHK大河ドラマ「光る君へ」の第5話が昨晩放送されましたが、今回は特に興味深く毎週楽しみに見ています。時代背景が平安時代でしかも平安貴族の当時の宮中生活の状況を知ることが出来、更に色鮮やかな女性貴族の衣装なども大変興味深く見入ってしまいます。ドラマの主人公は俳優の吉高由里子さんが演じる紫式部でその演技は好評を得ています。「光る君へ」の脚本はベテラン脚本家・大石静さんでこれまでも随分ドラマの展開に工夫が見受けられ、美しく絢爛豪華な平安の絵巻を彷彿とする中に天皇を中心とした人間臭さを感じる生々しい貴族の世界を今風にアレンジし分かり易く面白く描かれています。皆様もいちど是非ご覧頂きたいと思います。

 

 

須貝家十三回忌 年忌法要が修業されました

 

さて本日は寳勝寺総代・須貝家十三回忌年忌法要が午前中に修業されました。あいにく小雪混じりの寒い気候となりましたが、法要後には墓前でのご供養を修しました。

 

 

 

 

みぞれ混じりの雨の中で 墓前供養諷経を修しました

 

須貝様御夫妻とともに

 

 

夕刻 ふれあいパーク霊苑スタッフとの立春和合茶礼にて

 

また卑山ふれあいパーク霊苑スタッフとの立春和合茶礼を催しましたが、職員それぞれに元旦に発生した能登半島地震の体験話を介しながら地震に対する今後の防災対策などについても懇談しました。地震発生から丸1ヶ月が過ぎましたがまだまだ予断を許さない緊張の日々が続いているようです。皆様にはくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3823話 】
2024年 02月 04日 談

令和六年度 大安禅寺節分会 並びに 福引大会 / 枯木堂にて

 

令和六年度の穏やかな立春の朝を迎えることが出来ました。昨晩は寳勝寺並びに大安禅寺で節分会御祈祷が厳修されましたが、大安禅寺では今年も多くの参詣者を迎え盛大に所願御祈祷会と福豆撒き並びに福引大会が行われました。年々節分会に御協賛くださる企業や事業主の方が増え、福引大会の景品も豪華さを増しているようで有難く感謝しています。

 

受付にて 御祈願のお申し込みをされる参詣者の方々

 

所願御祈祷会のようす

玄峰副住職が御祈祷をし 申し込まれた御祈願を読み上げているところ

御参詣の方 全員が順に御焼香されているようす

 

 

福豆まき

 

福豆撒きの際には「鬼やらい」の役に地元消防署署員の方も参加くださり、豆撒きの前には火災予防運動の話もされるなど「節分会」に相応しい行事となっているようです。

 

福引大会にて

 

立春を迎えて今日より干支が「辰年」になります。今年の法話のお題は「龍翔万年の寿(りゅうしょうまんねんのじゅ)」で、竜神は水を得て天に昇り神通力を有する玉、通称「ドラゴンボール」を掴み幸運の御利益を運んでくれる神様と言われています。しかしながら昔から竜神は気性が荒いため吉凶両面に影響を及ぼし油断は大敵です。元より仏教では「八大龍王」と称し、仏法を守護する天龍八部衆に属して主に水神様として祀られています。

 

昨日夕刻 寳勝寺にて節分御祈祷ならびに福豆まきをいたしました

 

「 福は内!! 」

 

 

「 福は内!! 」

 

さてこの世は地震・雷・火事・台風と古来より人類を苦しめて来た天災が発生する度に「竜神、雷神、風神」の登場を願い、その御祈願によって苦難を乗り越えようとして来たようです。どうか皆様ご家族が平穏無事に過ごされますよう心よりご祈念申し上げます。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3822話 】
2024年 02月 03日 談

北陸では 珍しく好天気の「節分」

 

人生70歳を過ぎて日々の健康を保つにはウオーキングが最適だそうで、具体的には1日約1万歩ぐらいを目安にゆっくり歩くことが理想だそうです。確かに毎日ウオーキングを励行されている高齢者の方々は一様に頗る元気で長生きされている方が多いように見受けられます。

 

早朝より 本堂茶室側の庭づくり

 

和尚も以前は毎日約5千歩を目標にウオーキングを心掛けていましたが、最近はとんとご無沙汰してしまい反省しきりです。昨日はテレビ番組の中でウオーキングの大切さを専門の医師が話しておられ、早速ウオーキングを再開することにしました。

 

アレコレと 石板の配置を組み替えて

石板の隙間に 砂を埋め込んでいます

 

1日約1万歩というと距離にして約8キロぐらいありますからかなり足に負荷が掛かりましたが、昨日はなんとか頑張って目標を達成することが出来たようです。本日は節分会の御祈祷が予定されているため、午前中に庭作りをしてウオーキングの代わりとしました。

 

葉牡丹

 

 

箕屋家 厄除開運・家内安全の御祈祷を修業いたしました

 

午後からはお檀家の箕屋家御家族が来寺され厄除祈願の御祈祷を修業したあとはゆっくり歓談しましたが、自坊では午後6時半より節分会御祈祷祭が厳修予定となっています。

 

ご家族皆様と 和合の茶礼をいたしました

 

愈々明日は立春を迎えます。心身共々気を引き締めてこの1年間頑張って参りたく願っています。福は内!福は内!福は内!どうか皆様のご家庭が平穏無事で幸せで有りますように、今晩は福豆を撒いて御祈願申し上げたいと思います。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3821話 】
2024年 02月 02日 談

夕刻 久しぶりの金沢城址ウォーキング

 

元旦に発生した能登半島地震より1ヶ月が経ち、ローカルニュースでは被災された方々のコメントが毎日報道されています。なかでも女子学生さんへのインタビューがなされ、そのコメントに「今までは、当たり前だと思っていた日常生活の中に精神的に重いものを感じていました。現在は避難所生活を強いられていますが、つくづく反省の念で一杯です。家族と一緒にいるのが当たり前ではないことを本当に実感しています、今は辛いけれど少しでも周りの方のお役に立つようしっかり頑張っていきたい」と語っていたのが印象的でした。

 

 

そういえば東日本大震災の際にも、津波で自宅が流され九死に一生を得て救助された一人の男子学生さんが「避難所で多くの被災者皆様と生活している中で、本当に家族の大切さを実感しました。」とインタビューで応えていたことを思い出します。今の現状で被災者皆様に頑張ってくださいなどとはとても申し上げられませんが、被災された学生さんからの言葉は本当に嬉しく思ったものでした。

 

 

和尚は昭和23年6月に発生した福井大震災の年の1月に生まれ、母親が地震発生直後にゼロ歳の私を含め兄姉の3人の子供を抱え竹藪に逃げたそうで、生前その時の恐ろしい体験を語ってくれました。寺院の建物は倒壊は逃れたものの半壊し、震源地が近かったため回廊などは全壊し復旧には相当な時間と困難を要したそうでした。いま元気で法務を遂行できるのもこれ偏に母が命を救ってくれたものと感謝しています。なんでもない日常普通の家族の生活がいかに当たり前でなく有難いことであるかを思います。まずは常に身近な方々を大切に、思いやりを持って接して参りたいと念じています。この度の地震で被災され避難所生活を強いられている御家族方々のご健康と御安心を心よりご祈念申し上げております。

 

 

本日は終日2月以降の法務遂行に向けて事務整理をしましたが、次第に法務予定が増えてきたようです。健康管理を徹底して行い、法務が滞る事の無いように体力強化にも気配りして参りましょう!頑張って参りましょう! 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第3820話 】
2024年 02月 01日 談

今日から2月!如月(きさらぎ)を迎え、曇り空ながら空気は立春の到来を充分に感じさせてくれます。朝一番に少林寺総代・宮﨑家の月参りに出向きましたが、街なかには少しずつ日常が戻って来たように思いました。能登半島地震の影響を受け金沢市内の経済活動が停滞していましたが、被災者支援のためにも再び商業施設に人流が戻りつつあるようです。

 

御詠歌講員の方々の練習風景 / 大安禅寺 松雲院にて

 

先般、大安禅寺より御詠歌講員第二班の方々が寳勝寺に来寺下さり本堂にて奉詠くださいましたが、自坊では「春季彼岸会 涅槃会」並びに4月の本堂修復工事に於ける上棟式での御詠歌奉詠に向け早速その練習が開始されたとの報告を受け、俄かに忙しくなってきた感が有ります。

 

 

桜の便りは北陸地方にとっては今少し早いのですが、九州地方では早生咲の桜が開花を始めたとか。小松空港のロビーでその桜が展示されているとのニュースが流れホッコリしたものでした。

 

人生には幾度もの困難な苦労や試練を生じますが、お互いの助け合いによって艱難辛苦を乗り越えて来た歴史があります。究極は政府主導の絶大なる被災者救援支援活動が復興の原動力となることを願うものです。桜が開花する4月頃までには避難所で生活されている皆様に暖かい住居を提供出来る事を切に願うものです。いまだに余震が続いていますが、くれぐれも御身体ご自愛くださいますよう念じております。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第3819話 】
2024年 01月 31日 談

福井市よりお越しくださった 加賀嗣朗氏 と、御子息の秀展さんです

 

アメリカ テキサス州ヒューストン在住の加賀秀展(ひでのぶ)さんが父の嗣朗(しろう)さんと一緒に来寺くださり、秀展さんとは3年ぶりの御目文字となりました。今から約7年前、メキシコの友人と共に寳勝寺へ来寺され金沢市内観光地を案内した際にはまだ学生さんでしたが、今では立派に成長されアメリカ・ヒューストンに於いてIT関連会社を起業し日々頑張っているとのことで、本当に嬉しくもあり頼もしく思いました。

 

中国茶での おもてなし

 

大安禅寺にも参詣し新命副住職とも色々話したそうで、久しぶりの帰国を楽しんでいる様子でした。日本の若き青年達が海外に出てグローバルに活動するのは長き人生にとって本当に良い経験となる事必定です!大いに頑張って欲しいとエールを送りたいと思います。

 

本堂前 の しだれ紅梅

 

午後からは寺町・桂岩寺御住職が来寺され、能登半島の寺院の被災状況を視察して来たとのことで沢山の被害状況の写真を見せて頂きましたが、あまりに悲惨で言葉も無いほどでした。報道されている映像とは比べ物にならないほど、想像を絶する状態にあるようです。能登に向かう途中では検問を受けたそうですが、道路は渋滞が発生しており現地に到着するにはかなり長時間を要し、現地では殆どの方が避難所での生活をされておりボランティア活動の難しさを語っておられました。

 

桂岩寺様が 被災された御寺院の状況をご報告くださいました

 

政府主導での災害復旧支援活動が続けられており一般ボランティアの活動は現在かなり地域制限があるようですが、いずれにしても現地では懸命に復旧作業が進められているとの事でした。今後復旧復興にどれだけ時間がかかるか分からない状況だけに大変心配です。明日から2月を迎えますが、せめてもの穏やかな気候が続く事を只管念じております。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第3818話 】
2024年 01月 30日 談

 

「天災は忘れた頃にやって来る」とは最早昔の話、今では世界中で災害が頻発しておりその原因が気候変動にあるのかそれとも地殻変動なのかは兎も角も、元旦に発生した能登半島地震から1ヶ月が過ぎ、再び震度5強ほどの余震が発生する恐れもあるとの予報で、本日は防災用具を備えるため大型ホームセンターに出向き最低限の必需品を買い求めました。またそれら防災用具をまとめて保管しておく倉庫も併せて注文しました。寺院を参詣しておられるお客様が有事の際すぐに避難出来るように非常口マークや懐中電灯の設置なども補足しました。

 

ホームセンターでは 防災グッズが山積みで販売されていました

 

最近では各家庭に防災用具袋を配る自治体も出てきており、各町内で防災用具を整え公民館などに保管しているようです。能登半島の地震後の状況が毎日地元のテレビで詳しく報道されていますが、色々な避難所生活での問題点が浮上しており、地震大国日本に於ける今後の更なる住民の安全安心の地震対策が不可欠のように思うものです。

 

 

さて防災用品はまだ十分ではなく、今後は発電機や野外テントなどの装備も充実させて参りたく思っています。これで十分だということは無いにしても、自分の命は自分で守る「備えあれば憂いなし」の基本精神は誠実に守っておきたいと思っています。友峰和尚より

 

Copyright© 2014 臨済宗妙心寺派 太白山 寶勝寺 All Rights Reserved.

〒921-8033 石川県金沢市寺町5丁目5番地76号
電話:076-287-3870