和尚のちょっといい話
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雨模様の一日となりましたが、今は新緑の美しい季節。この雨を受けて木々の葉っぱは一層色濃くしています。朝一番のお仕事は外掃除から始まりましたが、気持ちの良いのなんのって、言葉では言い表すことが出来ません。空気も若葉も鳥たちもいっせいに和尚に向かって声をかけてきます。そうした中、今、大安禅寺諸堂の全面修復工事が始まろうとしています。子々孫々にまで伝えて行かなければならないものは一体何なのか、しみじみと自分自身に問いかけています。重要文化財でも有る卑山の建造物は、当時の宮大工をはじめとする多くの専門職人が携わり見事な匠の技を今に伝えています。そこに歴史的建造物を後世に残していかねばならない意義が見いだされていきます。無常の世であるからこそ、歴史遺産を次の世代へと伝えることは子供達に未来への希望をつなぐ大切な役割でもあると思います。
雨の京都駅
明日は大本山妙心寺で午前11時より「白隠禅師250年遠忌慶讃法要」が営まれますが、その法要に出頭するため、昼過ぎに京都に向かいました。宗教においても、仏法の「師資相承」が究極の伝法となります。人も、物も、先人達の並々ならぬ精進努力の結晶を後世に伝えていく事が「報恩菩提」としての僧侶の生き方であろうと強く意識するこの頃です。南無観世音菩薩 友峰和尚より
今日は世の中の喧騒からは遠く離れた山寺に有って、ゆったりした休息の時間を楽しむ事が出来ました。家内が日々心を込めて管理している薔薇園で、卑山御詠歌婦人部皆様と息子の嫁と孫も加わってのティータイムとなり、ワイワイガヤガヤ、花が話題の中心でした。薔薇園は今年で3年目を迎え、今ではどの苗も大きく育っています。薔薇の種類は約30種あるらしく、薔薇の他にもクレマチスなども見事な大輪の花を咲かせています。
薔薇園の周りの紫陽花も大きな蕾をつけ、6月上旬の開花が待たれます。これから和尚も花菖蒲の手入れに入りますが、緑に囲まれた花菖蒲園は楽園そのものです。時折風が強く吹き抜け、鯉のぼりの鯉が勢いよく泳ぐ様を見て秘かに孫達の健やかな成長を祈りました。「無事是貴人」とはそのような心境を言うのであろうと感じ取っている間もなく、次々と難題が押し寄せてきます。どんな問題が生じても、心だけは常に無事でいたいと念じて止みません。禅語に「青山緑水元旧 明月清風共一家」(せいざんりょくすいもとふるきによる めいげつせいふうともにいっか)とあるように、何もかもが昔のまんま、そのまんまですね。
さて、大安禅寺御詠歌婦人部の皆様! 薔薇園をお楽しみ頂けましたでしょうか? 皆様から色々な地方のお土産を沢山頂き、こちらも有り難うございました。きっと大型連休を十分に楽しまれた事と察しました。笑顔で元気が何よりのお土産でしたよ。友峰和尚より
外に出るとなぜか鼻がツンツンする気がします。ニュースでは大量の黄砂が本土に飛来しているとか。勿論、最近問題になっているPM2.5も黄砂に含まれているため、外出の際にはなるべくマスクを着用した方がいいとのことでした。されどPM2.5などの有害物質は防ぎようも無く、黄砂のひどい時は努めて室内に居るほうが安全を確保出来そうです。そればかりか先日には「有事の際は放射能汚染も心配される」との報道もあり、今後いったいどうすればいいと言うんだい!と怒ってみても、手の打ちようも無いのが現実です。ダイオキシン汚染やフォルムアルデヒド被害、化学物質アレルギー等々、次々に人類を襲う汚染物質から今後いかに子供達を守っていけるかが問われています。以前、法務で飛騨の高山を訪れた際も、山全体が白い靄に覆われ、それが霧では無くPM2.5と知って驚いたものでした。もはや大気汚染は山深き山中にまで及び、安全安心な場所は無いようです。
大安禅寺 無心亭にて
今日は朝一番に、久しぶりに大安禅寺の境内を散策しましたが、そんな話題がウソのように爽やかな青々とした青葉若葉に包まれていました。「ギブリ」が「ジブリ」と発音された宮崎駿の世界では有りませんが、「サハラ砂漠に吹く熱風」の如くに国土が不毛地帯になってしまってはおしまいです。ジブリ作品「となりのトトロ」を始めとする多くの作品が自然保護の大切さを訴えているように、メディアやSNSを通して世界中に自然環境保護運動の輪をもっともっと広げてほしいと願ったものです。
さて本日は大安禅寺でのんびりと過ごすことが出来ました。「何にも思わぬが仏の稽古也」とは申せ、頭の中は気になることでいっぱいです。大気汚染問題と同じく、一つ一つ地道に解決していかねばと自省の毎日です。友峰和尚より
寳勝寺 霊苑のバラが開花しました
皆さんお元気ですか? 大安和尚です! 今日はゴールデンウィーク最終日。きっと長いお休みで皆様お疲れになっていることと察します? 今年は本当に良いお天気が続いた大型連休となりました。最近では有名観光地がライブでインターネットにアップされているため混雑具合も良く分かりますから、実に便利な世の中になったものです。日本国内ばかりか国外の観光地もライブで放映されているのには驚きます。もはや世界中の人々の動きがリアルタイムで伝わって来る時代、そういえば旅行者もタブレットを持参しながらの観光地巡りが目立ちました。
ライブの話なら、和尚は今、NASAが宇宙ステーションから送って来る宇宙空間のライブ映像にはまっています。こんな具合ですから、これからはますます情報化社会が進み、旅行者も疲れずに済む時代が来るのかも知れませんね。
さてお休みも今日まで、気持ちをガラリと切り替えて明日からの仕事に備えなければなりません。寳勝寺ふれあいパーク霊苑工事も再び始動し、7月の完成が待たれますが、同時に大安禅寺の重要文化財諸堂修復工事への準備も始まります。うんうん、和尚の身体のメンテナンスも始めましょう! 何もかもが修復の時期を迎えているようです。どうやら頑張るよりほかに手立ては無いようです。頑張って参りましょう! 友峰和尚より
御本尊のご真前に 霊苑のバラをお供えしました
大型連休も残りあと一日を残すのみとなりましたが、皆様に於かれましては十分に休息を楽しむことが出来ましたでしょうか? 今日は一変して冷たい雨の一日となりましたが、花菖蒲や紫陽花にとっては恵みの雨となったようです。金沢市内はここに来ても旅行者の波は途絶えず、観光地としての人気度は衰えを知らないようです。寳勝寺 寺カフェは朝方より家族連れや若きカップルの方々が目立ったようでしたが、残り少ない休日を惜しむかのようにゆっくりと寺カフェでのひとときを楽しんでいるようでした。連休前まではふれあいパーク霊苑工事の音で騒然とした寺内でしたが、連休中は本当に静かで、旅行者の皆様には心落ち着く素敵なお寺の空間を楽しんで頂けたことと思います。
着物姿で 金沢旅行を楽しむ お客様です
和尚はと言えば連休中はカフェのお手伝いでしたが、今後は自坊の花菖蒲園の整備が待っています。今年は6月3日(土)から花菖蒲まつりが開催されますが、近年は「見る観光」から「体験型観光」に変化を見せている為、今年は「写経」や「坐禅」体験コーナーなどを試みるのも良いかと思います。大安禅寺の建造物は重要文化財でもあるので、建造物の説明展や講演会なども体験型のメニューなのかも知れませんね。これから始まろうとしている卑山各建造物大修復工事の進捗状況に合わせながら、重要建造物保存継承の大切さを伝えていきたいと念じています。友峰和尚より
霊苑のバラが咲き始めました
5月5日は子供の日、全国各地でわんぱくフェアイベントが開催され、どの会場も多くの親子連れで賑わった一日となりましたが、わが家では新命玄峰副住職夫婦の長男・永峰の初節句を家族で祝いました。このところ金沢と福井を行き来する日々が続いていたため孫と対面するのも久しぶりで、本日は日頃大変ご厚誼を頂いている割烹・吟樂さんで「お食い初めの儀」も合わせて行い、女将さんの息子さんでもある板長の心の篭った「お食い初めお祝い膳」を頂きました。女将さんには本当に色々と気配りをして頂き、心から感謝申し上げました。皆様もお祝いごとの会食には是非、吟樂さんをお勧めしたいと思います。永峰が成長した時にはきっと思い出の写真になると思いました。
お食い初めの儀 / 割烹 吟樂 にて
食事後は一路金沢に向かいましたが、今はまだゴールデンウイーク中のため気が抜けません。明後日までは油断をしないようにお客様対応が続いていきます。それにしても大安禅寺修練道場「枯木堂(こぼくどう)」の前にそびえるポールに泳ぐ鯉の姿に感動しました! 息子の玄峰和尚が誕生した時、嬉しくて嬉しくてさっそく大きな鯉のぼりを買い求めたものの、鯉が大きすぎて竿の長さが足らず結局お蔵入りとなった事を思い出していました。鯉のぼりとは、親バカの姿が鯉そのものとなって泳いでいるのだとしみじみ感じた初節句の子供の日となりました。ピコ!ピコ! 友峰和尚より
大型連休中は好天気が続いていますが、今日もからりと晴れ渡った過ごしやすい休日となったようです。流石に午前中より寺カフェも賑わい、昨年のゴールデンウイークを思い出していました。今年は多くのスタッフを要しての連休対応で、和尚の担当場所にも余裕が有りました。朝一番には、久しぶりに須貝君が帰郷の挨拶に来てくれました。須貝君はこの4月より東京を拠点に頑張っているとの事。彼の未来と今後の活躍を大いに期待したいものです。
須貝君とともに / 朝の寺カフェ
金沢の観光名所は市の中心部から2キロ圏内に集中しているという最高のウォーキングコースですが、観光客にとって不可欠な休憩場所をどこに決めるかが旅を楽しくさせるポイントのようです。特に大型連休中は家族連れが多く見受けられる為、子供達には広々としたお寺での休息がお気に入りの環境のようです。寳勝寺近くの通称「忍者寺」は年少者は入れない為、卑山が子供の休息場所に利用されているようです。また疲れた体を休めるにはお寺が一番で、お香が漂う堂内は「アロマ寺ピー」としても人気が有ります。
左から 辰巳康之氏 林 勝一氏 です
夕刻には、これまた久しぶりに林勝一氏が友人を伴って和尚を訪ねてくれました。そのお友達とは、現在金沢市で活躍しておられる建築プロデューサーまた空間デザイナーの辰巳康之氏で、写真の冊子の如く「円の外に点を打つ」というコンセプトで全国的に作品を展開されています。和尚も金沢に来て7年目ですが、最前線で活躍されている多くのプロフェッショナルの方々と出会う事を楽しみにしている今日この頃です。友峰和尚より
大型5連休の初日、朝一番に寺カフェで御手伝いを頂いている方の御子息夫妻が来寺され、昨年6月に生まれたお子さんの健康祈願と家内安全の御祈祷を修行しました。近年は地球の回転が昔より早くなったのではないかと思うほどに、子供さんの成長ぶりに驚きました。まもなく一歳の誕生日を迎えるわけですが、すくすくと元気に育っていることに心から嬉しく思いました。日頃から御両親には寳勝寺で大変お世話になっているだけに、御祈祷にも力が入りました。
午前中の寺カフェは、昨年とは打って変わってのんびりムードでしたが、午後からは一気に忙しくなりスタッフ総出のお客様対応となりました。連休の出方は毎年変化しているようで昨年のデータもまったく役に立たない状況でした。「旅は道づれ世は情け~」なんて浪曲では有りませんが、お客様への対応だけは万全を期さなければなりませんね。来る人も 又来る人も 福の神! いやいや観世音です。観光都市金沢! 今後はどのようなコンセプトを用意しているのでしょうか?「縁に随い 感に赴いて周からずという事無く しかも常にこの菩提の座に処したもう」です。 常にあるがままに、縁に随って前進して参りましょう! 皆様の御来寺お待ちしております。友峰和尚より
すずらん / 寳勝寺にて
明日からの5連休を前に、金沢市内では次第に観光客で賑わいを見せ始めているようです。連休中のお天気も穏やかな日々が続くそうですから皆様も大いにアウトドアでの家族団欒を楽しんで頂きたいものです。私事ながら、新命副住職夫婦の長男・永峰がこの5日に初節句を迎えるので、家族皆でお祝いしたいと思っています。最近は「鯉のぼり」もあまり見かけなくなって来ましたが、その理由を尋ねてみるとポールを立てるスペースが無いとか。またご近所に迷惑が掛かるといけないからだそうです。どのような迷惑が掛かるのかは分かりませんが、子供達の健康と育成を願う親の気持ちは共有したいものですね。このたび嫁の里の両親から長男誕生のお祝いにと鯉のぼりを送って下さったので、さっそくに松雲院前の広場に掲げる事にしました。初夏の風に乗って上手く鯉が泳ぐといいですね。
寳勝寺の鯉のぼり
寺カフェ 人気のクリームあんみつ
さて明日からは寳勝寺寺カフェもスタッフを揃えて皆様の御来寺をお待ち申し上げておりますので、是非お立ち寄り頂ければと思っています。金沢市内はウオーキングには最適な観光ルートでも有ります。古き歴史を訪ね、犀川の畔では人生を哲学し、寺町では祖先を奉じて頂きたいものです。おいででまっし~まっとるわ~! 友峰和尚より
つつじまつり 満開の頃の様子 / 福井県観光写真素材集より引用しました
今日から5月! 皐月(さつき)に入りました。朝のトップニュースで福井県鯖江市西山公園の「つつじまつり」が報道されていましたが、5月3日から5日まで開催されるそうで、約5万株のつつじが咲き競う実に豪華絢爛な花のじゅうたん風景が観賞できるそうですので皆様も是非お出かけください。今年で58回目と言いますからあと2年で還暦を迎えます。エッ!そんなに経ったのかと、時の過ぎゆく速さに驚きました。それにしても今や鯖江のつつじまつりは全国ニュースになるほど有名になったという事ですね。鯖江市にとっては苦節60年に渡る努力の賜物です。
大安禅寺の花菖蒲 ぐんぐん成長しています
5月を昔の暦で「皐月」と言うのも、苗を植える「作月」からそう呼ばれるようになったと有ります。全国的にこの時期はお花のニュースが多いようです。大安禅寺の薔薇園も家内の日々の手入れが功を奏し、今までに無いほどの成長ぶりを見せています。6月に開催される恒例の「花菖蒲祭」に加え「薔薇園」「紫陽花園」が加わり、例年とは違った雰囲気のお祭り風景になりそうです。お花はいいですね!!無条件に心が解放されます。お寺よりお花の開花状況が伝えられるたびに和尚の心がザワツキ始めます。宿主のいない状態ではさぞかし花達ももどかしさを感じているに違い有りません。時間を作って少しでもお花の世話をしたい心境のこの頃です。友峰和尚より