和尚のちょっといい話
昨日に引き続いて卑山霊苑の立木伐採作業が行われましたが、業者さんの見事な仕事ぶりには感心してしまいました。今ならではのクレーン車をフル活用しての伐採でしたが、枝を払い搬出作業に至るまでの工程は実に流れ作業の如くテキパキと処理され、「プロの妙技」そのものでした。
㈱豊蔵組 担当者の方 と 承証寺様の打ち合わせ
霊苑は樹木を失い一辺に寂しくなってしまいましたが、広々とした空間に、来年六月にお目見えする「寳勝寺ふれあいパーク霊苑」の完成した様子が和尚の脳裏にはしっかりと捉えられました。さて立木の伐採が終了した後は本格的な改葬工事に入ります。今日は火曜日で「寺カフェ」はお休みでしたので、寺内の模様替えをしてみました。本格的な秋を迎えて朝夕めっきり涼しくなり、今日などは気温が9度と、厚着を強いられるほどでした。お部屋も早々とストーブが登場しました。冬の設えへと様変わりしていく「寶勝寺・寺カフェ」です。ゆっくりとした時間が流れているように感じるこの時期、皆様も一度カフェに来られてみては如何ですか? お寺の空間は不思議空間でも有ります。きっと新しい自分と出会えるかも知れません。行燈の光が仄々として心を温めてくれているようです。友峰和尚より
昨日の金沢マラソンから一夜明けて今日は秋晴れの良いお天気となり、朝一番に霊苑立ち木伐採、鎮魂のご祈祷を致しました。本来なれば樹木を出来るだけ残したかったのですが、現在でも根っこが霊苑の真ん中あたりまで伸びて来ている現状から、木の根が新たな墓石を痛めるという理由で止む無く伐採する事となりました。その代わりに、新たに完成する霊苑には沢山の花木が植えられることになっています。
承証寺様との境界に立つ木々の御祈祷
塩、洗米、お酒を注ぎ、お浄めしているようす
続いて、極楽寺様境界の木々の鎮魂 ご祈祷
作業員の皆様も、お浄めをされました
御祈祷後、立木伐採工事が始まりました
またこの度、「ふれあいパーク霊苑改葬工事」に伴い、卑山に隣接する御家にお住まいの竹内正樹様の御厚志により、燈籠二基をご寄進頂きました。良い場所に設置したいと思っています。竹内様には心より感謝申し上げます。
御寄進頂いた燈籠のひとつです
工事の間、河原市石材㈱様で預かって頂くことになりました
さて日の暮れが少しずつ早くなって来た今日この頃ですが、先般、和紙灯り作家「庵陽灯(あんやと)」・堀下幸恵様の行燈作品を㈱ココ・プランニングの中本会長様が寄進して下さいました。さっそく卑山の奥座敷に設えました。
和紙灯り作家「庵陽灯(あんやと)」 堀下幸恵様とともに
秋の夕暮れの中、暖かい燈火が部屋を照らしてくれています。こちらも誠に有難うございました。燈籠に行燈、どちらも「灯り」が共通のテーマです。「暗いくらいと不平を言わずに進んで灯りをつけましょう!」子供の頃、そんなコマーシャルがラジオから聴こえていたのを思い出しました。そうですね、お庭に燈籠が据えられた時には、火袋にロウソクの灯りを燈してみたいものです。今日は心が明るく照らされるような一日となりました。友峰和尚より
「金沢マラソン2016」が秋冷の爽やかなお天気のもと、8時50分に二十一世紀美術館前・広坂通りをスタートしました。参加者は1万3千名で、寳勝寺檀信徒の須貝遼さん、前田乾一郎さんと、西野久夫さんが参加され、コースには寺町通りが含まれている為、沿道に応援に出ました。今回のテーマは「金沢を丸ごと走る!」で、金沢城、近江市場、寺町、ひがし茶屋街など歴史的に有名な観光名所を通りながらのコースとなっています。昨晩まで心配されていたお天気も朝方にはすっかり晴れ渡り、絶好のマラソン日和となりました。
スタートして間もなく寺町通りに大勢のランナーが押し寄せてきましたが、しばらくして須貝さんを発見! 続いて西野さん、前田さんと次々に元気な姿を現しました。なにしろ約1万人の方が押し寄せてくる感じですから発見するのは難しいかと思っていましたが、そこはそれ、ランナーが和尚を見つけてくれた状態でした。走っている途中ながら、バッチリと記念写真を撮りましたよ! 皆さん、とても元気でパワフルに走っていました。
写真撮影中、須貝遼さんが駆け寄って来てくれました!
続いて西野さんが登場!
続いて前田さんと!
「ファイトー!!」と声援をかけ送り出しました!
皆さん、素晴らしい走りっぷりでした。嗚呼!走っている姿って本当に美しいものですね。今日はマラソンランナーから勇気と元気を頂いた一日となりました。来年こそ和尚も参加したいと願いました。友峰和尚より
応援の途中、来山くださった前田さんの奥様とともに
来月の18日に飛騨高山市宗猷寺(そうゆうじ)町の宗猷寺様で教区花園会大会記念法話が予定されていますが、今日はそのお近くの久々野町より素敵な女性の方々が寺カフェに来て下さいました。飛騨高山市にはこれまで幾度も訪ねましたが、国府町の安国寺様とは学生時代、僧堂時代を通じて長きに渡り友人としての御付き合いがあります。時間の許す限り、皆様と楽しくお話をさせて頂きましたが、いつしか心は飛騨へと飛んでいました。
久々野町は下呂温泉に行く道中に有り「飛騨リンゴ、桃」の産地として有名な町です。安国寺様からは毎年その産地リンゴを送って下さり、いつも美味しくいただいています。最近では卑山・寺カフェにも団体様が増えて来たように思いますが、女性の皆様とお茶を飲み、膝を交えながらの説法の時間はとてもホッコリしたひと時でした。
昔の寺院はおそらくそのようなスタイルだったと思います。住職とお檀家様との距離は実に身近だったに違い有りません。時代の変遷と共にいつしか一番肝心な「心」の交流が少なくなってきているのかも知れません。今日のネットニュースに「月刊住職」という寺院向け雑誌が今面白い! と出ていました。和尚も愛読していますが、寺院にとって極めて厳しい記事ばかりです。寶勝寺の新たな試みを多くの市民の方々に理解して頂く為にも、尚一層の努力と精進が必要と感じたものでした。
明日は金沢国際マラソン大会が開催されます。人生は真に以ってマラソンのようなものかも知れませんね。皆さん元気に走りましょう!!走れ、走れ、和尚さん~! 友峰和尚より
本日の楽く楽く法話のようす
ピコ太郎なる人物の動画が世界中を席巻していますが、この人物は一体何者か?と話題になっています。芸名を古坂大魔王と称し、ユニークなダンスと共に「ペンパイナッポーアッポペーン」と奇妙な言葉を発していますが、実にユーチューブ動画で2億回のアクセス数を突破したとか。愈々宇宙人の登場なのでしょうか? このアーティストの経歴を調べてみますと、元はお笑い芸人で音楽制作にも精通しているそうで、以前には「マネーの虎」という人気テレビ番組にも出演したことがあるそうです。和尚が思いますのに、人生何事も一つに集中して、何があっても諦めず努力を続けていくと必ずチャンスが到来するという模範的な人物だと思いました。遅咲きのアーティストながら「お見事!」と称賛の拍手を送りたいと思います。動画をじっくり鑑賞してみますと、短編物ながら実に完成度の高い作品です。今後の彼の活躍に期待したいと思います。それにしても奇妙な言葉ながら早口言葉の如くにスカッとする様なリズム感が有ります。いまだ閉塞感のある今日の社会に有って、「へんてこりん」な言葉のリズムが爽快感を生むのかも知れませんね。
さて、寳勝寺では午前・午後と二回に渡って「楽く楽く法話」を開催しました。やはり「笑顔」が一番です。また昨晩は十月期の木曜坐禅会が行われ、8名の善男善女の方々が参加されました。深まりゆく秋、おおいに自己研鑽に精進して行きたいものですね。友峰和尚より
今、全国の各自治体が主体となって、歴史的建造物の復興や古い街並みの保存が進められています。本日は午後3時より野町・少林寺で「金沢ボランティア大学校」の地元受講生の皆様による寺院建造物見学会が開催されました。少林寺も約四百年の歴史を有する禅寺で、金沢市の「伝統的歴史建造物群」に指定されています。和尚の挨拶の後、金沢工業大学・山崎准教授の建造物説明が行われました。
先日の台風で庫裡屋根が痛み現在修復が行われていましたが、伝統的建造物を補修維持管理するのは実に大変なことです。幸い金沢市には歴史的文化財の修復助成金制度が有る為、本当に感服の至りです。 自坊の大安禅寺も全棟の大修復工事が目前に迫って来ていますが、工事資金繰りを始め難しい問題が山積みです。大切な文化遺産を後世に伝えていく為にも、関係者皆様と色々な知恵を出し合いながらの努力が求められています。さて気温の定まらない今日この頃ですが、皆様にはくれぐれも御身お大切に、お健やかにお過ごしください。友峰和尚より
㈱ココ・プランニング中本会長様が 視察の為来山されました
新海誠監督の長編アニメーション「君の名は」が大ヒット中だそうですが、残念ながら和尚は未だ鑑賞していません。と言うのも、あまりアニメ映画が好きではないからなのかも知れません。大学時代には「児童教化研究部クラブ」に所属しており、子供達に色々な漫画を描いてあげていたものでしたが、どうもアニメーション映画の世界には馴染めずもっぱら漫画ブックに興味があったように思います。和尚の記憶する「君の名は」は子供の頃に大ヒットした菊田和夫作のラジオドラマで、放送が始まると大衆浴場が空になった程すごかったそうです。そもそも「君の名は」というタイトルが良いのかもしれませんね。英語で「ホワッチュワネーム?」ですから、平生、人との出会いの中でやはり名前を一番知りたいものですし、その名前からその人の色々な人生を想像するものです。
金沢市歴史建造物整備課の方に 視察に来て頂きました
来年一月、息子夫婦に三人目の子供が誕生予定です。お寺の跡継ぎになる事も想定して息子より良い名前を依頼されていますが、子供を持つ親ならそれはそれは誰しもが考えを尽しての命名だった事と思います。子供の成長と共に命名された通りの人生を歩んでほしいと切に願う毎日ですが、それだけに日夜頭を悩ませています。さて、このブログを読んで下さっている皆様! 果たして「君の名は?」 本当に不思議なブログとの出会いですね。いつの日かお会いしたいものです。友峰和尚より
10月も中盤を過ぎましたが、皆様お元気にお過ごしでしょうか? 思考の秋!悩める秋!なんとなく郷愁を覚えるのもこの時期です。今日は寺カフェはお休みでしたが、卑山に隣接するお家の庭の立ち木伐採の為、朝一番に御祈祷諷経をしました。
御家の方に引き続き、㈱豊蔵組の担当者の方もお参りをされました。
どのようなものもそうですが、その物体には精霊が宿っているため丁寧な鎮魂の供養をしなければなりません。禅語で言えば「一即仏心」です。その意味を体得できたのは、インドの仏跡・ラジギール(霊鷲山)を訪ねた時でした。御釈迦様が初めて無量寿経や法華経を説法した場所として有名ですが、実に壮大な自然の森に囲まれ、しかも小高い山の上に位置した聖地でした。日本国と違って地平線が望めるような場所に座ると、ことさら悟りを求める必要も無く、そのままが真理の世界といった心境でした。皆様も機会が有りましたら是非一度、お釈迦様が修行をされたインド仏跡を訪ねて頂きたいと思います。和尚も、もう一度ゆっくり聖地を訪ねてみたいと思っています。「我という 小さきものを 捨ててみよ 三千世界に 障るものなし」そんな気分を味わいたいものですね。さてさて今日は休息日!嬉しい嬉しい休息日!なんて、なんて、喜んでいる間もなく、明日からの新たな法務の準備が待ち構えています。一難去ってまた一難か! エイ!! 人生は苦しみの中にこそ安らぎ有りと心得ました。頑張りましょう! 友峰和尚より
昨晩より降り続いた雨も朝方には上がり、清々しい風が霊苑を吹き抜ける一日となりました。そんな爽やかな日和の中、午前11時より寳勝寺お檀家様の墳墓お骨上げ諷経が挙行されました。この1か月間続けられて来た改葬工事の為の「墳墓お骨上げ」も今日で全てが完了しました。多くの祖霊に見守られながらの修行でした。明日からは愈々豊蔵組様による本格的な改葬工事が始まります。
檀信徒様立会いのもと、最後の御骨上げ諷経のようす
現在収納されている御先祖の遺骨は全て、新しい「奥の院」墓所に安置されることになっています。和尚のブログも、この1か月間はその殆んどが「寳勝寺霊苑」に関するものでしたが、それだけ集中して今日まで祖霊との対話を重視して来たともいえます。明日からは元のリズムに戻って書画などの制作に取り組んでいきたいと思っています。
ニュースでは相変わらず築地市場の豊洲移転問題が報道されていましたが、「食のブランド聖地」と言われたほどの築地ですから、移転先が何処であれやはり食の安全安心が確保されるまで論議を尽くしてほしいと思います。聞くところによれば、食の宝庫・北陸地方でさえもここ一番の食材は築地から仕入れて来たと言いますから、ブランドイメージを大切にしてほしいと願っています。さて和尚も「禅寺のブランド」をテーマに、さらに精進して参りたいと念じています。友峰和尚より
大安禅寺では「大人の書道展」が開催されていますが、今回で四度目になるそうで大いに書を通して自己研鑽に精進頂きたいと思います。和尚も書家の端くれですが、このところは法務の忙しさで落ち着いて筆を持つ時間も無い日々です。書道は実に不思議なもので、一種、職人芸のようなものが有り、いくつになっても「これで良し」という感覚も無く、一期一会の如く「その場っきり」の境涯が映し出されていきます。言い換えれば「書」は人生その時々の心模様なのかも知れませんね。好い時も有り悪い時も有り、悲喜こもごもです。それ故に書道は奥が深いものであると承知しています。江戸時代の有名な禅僧・白隠慧鶴禅師は、大安禅寺開山・大愚宗築禅師の墨蹟を見て大いに悟ったと言いますから、まさに「書は体を現わす」とはよく言ったものです。一般的には書の良し悪しを論じますが、禅僧の書はあくまでもその人の悟り「悟りの境涯」を現わすものとして揮毫されるため、呼び名も「墨蹟(ぼくせき」と言いますから油断は禁物です。
寳勝寺霊苑から西方寺様の御堂上空を臨む
さて、今日は「寺カフェ」も賑わったようでした。爽やかなお天気のもと、ゆっくり寛いでいる観光客の姿は和尚にとって菩薩様ですね。人間、やはり笑顔が一番ですよ。「和顔愛語(わげんあいご)」の人生です! 友峰和尚より