和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1390話 】
2017年 06月 08日 談

いくつになっても宿題は辛いものです。以前より「ふれあいパーク霊苑」総合慰霊墓のシンボルとなる円型モニュメントのガラス面に「想」の字を依頼されていましたが、本日はついに祖霊からのインスピレーションを感じ、筆を取りました。最初に本堂にて寳勝寺開基前田家始め檀信徒祖霊の総供養諷経をした後、心を込めて「想」の一字をしたためました。また「顕彰碑」並びに「舎利礼文」の経文も合わせて墨書しましたが、これまで気になっていただけにホッとしたものです。

揮毫の前に、総供養諷経をしました

書き上げるとタイミングよく㈱ココ・プランニングの宮崎デザイナと河原市石材㈱の河原市社長が来られ、出来上がったばかりの「想」の書をさっそく渡すことが出来ました。「顕彰碑」の書はふれあいパーク霊苑「奥の院」の記念碑に刻まれる予定となっており、「舎利礼文」の経文石板は総合供養墓の壁面に設置予定となっています。

法務の内容が日々変化して行きますが、今日は昨年からの宿題でも有った墨書を終えてずいぶんと気持ちが楽になった感が有ります。霊苑改葬工事は本日も着々と進められていますが、霊苑全体の形が整うにつれ「盂蘭盆会」並びに「完成式典」の準備が待っているようです。さて皆様には宿題など有りますでしょうか? 何歳になっても、宿題をやり終えた時の達成感は同じだと実感した一日となりました。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1389話 】
2017年 06月 07日 談

朝から小雨模様となりましたが、北陸地方はまだ梅雨入り宣言されていないようです。今年の予報では空梅雨になる気配だとか。過去にはこの時期の大雨で大洪水となったこともあるので、ほどほどの降雨を願いたいものです。花菖蒲にとっては恵みの雨となり、この週末には8分咲きとなりますので皆様には是非ご観賞頂きたいものです。和尚は金沢での法務にあたっていますが、心はいつも花菖蒲と共に有ります。

金剛寺様にて(寺町五丁目・曹洞宗) 御住職様 とともに  

今朝方は昨日に引き続き、町内近隣にお住まいの皆様や御寺院に御挨拶に伺いました。ふれあいパーク霊苑工事も今月いっぱいでほぼ終了の見込みとなり、昨日から御礼の御挨拶に回っています。その後は兼務寺院・傳燈寺へお参りに行きましたが、台所や本堂の設えがまだ途中ということで高倉様と業者の方に来て頂き、現場打ち合わせをしました。。西川町内会長様にも久しぶりにお会いし皆で和合の茶礼をしました。今後は傳燈寺の行事も少しずつ復活させていきたいと思っています。

寳勝寺も寺全体が整備されるにつれ、参詣者の出入りも以前とは遥かに多くなって来ている為、色々な問題も浮上し始めています。金沢市の条例などを参考にしながら、いっそう伝統的重要建造物保存に力を入れて行きたいものです。

山門から境内へ

土間打ちが完了し、今後は作庭が進みます

霊苑入口の石垣

「毎日毎日僕らは鉄板の 上で焼かれて嫌になっちゃうよ!」なんて歌がヒットしましたが、和尚も同じく、毎日毎日の慌しさが嫌にならないように、瞑想を続けながら自分を鼓舞しています。先日は思いも掛けないハプニングに見舞われただけに、慎重に法務を遂行しています。週末は大安禅寺に戻りますので、皆様と是非お会いしたいと願っています。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1388話 】
2017年 06月 06日 談

梅雨前線の北上に伴って北陸地方も間もなく梅雨入り宣言になるとか。今年は例年より早い梅雨入りですが、お花達にとっては恵みの雨となりそうです。このところの好天気で寳勝寺本堂前の土間打ち工事も順調に進んでおり、犀川の流れをイメージする白い小石を使った洗い出し工法となっています。

午前中には㈱豊蔵組・江川部長様、高島現場監督と打ち合わせをしましたが、工事は急ピッチで進められており、細部に渡っての相談となっています。午後からは寺町の桂岩寺様並びに野町の常松寺様にご来寺頂き、盂蘭盆会ご出頭依頼等のお話をさせて頂きました。また傳燈寺整備の件では高倉様ご夫婦が相次いで来られ打ち合わせをしましたが、新しい兼務寺院の整備も少しずつながら進んでいくようです。

常松寺様、桂岩寺様とともに

高倉様御夫妻とともに

寳勝寺の法務に携わりながらも気持ちは自坊の「花菖蒲祭」の事が常に気がかりです。と言うのも朝一番にイノシシが境内に再び侵入したとの報告を受け、花菖蒲園が荒らされていないか心配になる始末。猪の進入を防ぐ柵は二重にしてあるのですが、どうにも埒が明かないようです。寝ても覚めてもイノシシのことが気になる毎日です。イノシシも生きる為に必死なら和尚も花菖蒲園を守る為に必死です。今のところは両者の根気と知恵比べが続いています。さて猪突猛進の語の如くイノシシの勢いを感じながら、日々頑張って参りましよう。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1387話 】
2017年 06月 05日 談

後ろ髪を引かれる思いで大安禅寺を後にし、金沢に入りました。と言っても和尚には髪は有りませんが? 先日、不覚にも足が縺れると同時にスッテン転んで、台所のステンレス流し台の角に頭をぶつけるというハプニングに見舞われました。転んだ理由を色々考えてみましたが、その原因は、過労が祟って足に来たのだと思います。台所での事故でしたから、もっと「キチンとせ!」ということなのでしょうね。

花菖蒲祭も土曜・日曜とも事故も無く、無事に出発できたことを嬉しく思いました。「一病息災」という造語が有るそうですが、主催者側としては参詣者を災難から守らなければならない責務が有りますから、和尚自身の受けた怪我によって多くの方々の安全が守られるよう願ったものでした。自坊を離れる時は本当に心配で、特に大きな行事を催行している時は尚更の事です。園内すべての安全を確保した後での怪我だったので自己反省しきりでした。

寳勝寺 敷地内の板塀

板塀を加工する職人さん

寳勝寺の霊苑工事は順調に進んでいて、到着後、さっそくに㈱豊蔵組の高島現場監督から説明を受けました。板塀はとても美しく境内にマッチした色合いとなっています。ふれあいパーク霊苑「奥の院」も歴史の重みを感じさせるに相応しい趣を醸し出していました。

大安禅寺も寳勝寺も悠久の歴史を誇る臨済宗妙心寺派の禅宗寺院です。我々が日々の暮らしの中で最も心安らぐことが出来る瞬間は、先人達の恩徳を感じる時です。祖先を奉じることの大切さを寳勝寺ふれあいパーク霊苑より発信して行きたいと念じて止まないものです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1386話 】
2017年 06月 04日 談

好いお天気となりました花菖蒲祭最初の日曜日、多くのご家族連れで終日賑わいを見せました。昨日に引き続き、金沢寳勝寺からも檀家様はじめご近所の方や友人の方も来て下さり、心から厚く御礼申し上げます。花菖蒲の花はまだちらほら咲きですが、薔薇は満開となっています。これから約千株の紫陽花も加わって次の週末頃が一番見頃になるかと思います。

藤田様とともに / 薔薇園にて

今朝一番には妻が担当している薔薇園を訪ね、ゆっくりとお茶を楽しむことが出来ました。卑山総代の藤田通麿様も来て下さり、これからの寺院運営の方策など語り合いながら実に充実した時間を過ごせたようです。午前11時半からは福井家族動物霊堂総供養の導師として久しぶりに出頭しましたが、以前より遥かに多くの参詣者で驚きました。近年では、家族動物達と暮らす独居老人宅が増加の傾向に有るとか。色々な場所で少子高齢化社会の現実を実感するものです。

二胡&ピアノ 「摩訶不思議」 演奏会 / 大安禅寺 式台玄関にて

表千家 吉田宗好社中 御茶会 のようす / 大安禅寺 松雲院にて

供養を終えて寺に戻ってからは、本日のイベントを楽しみながらお客様の対応に当たりました。34回目を迎える花菖蒲祭もすっかり地元の風物詩として定着しているようで、お寺の境内や寺内そして園内を思い思いの場所でゆっくりと楽しんでいるお客様の姿が印象的でした。和尚の老化現象と共に何度も廃園にしようと思いましたが、身体の動くかぎり、花菖蒲園を存続させていきたいと気持ちを新たにしています。多くの支援者に支えられての花菖蒲祭です。皆様の御来園を心よりお待ち申し上げております。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1385話 】
2017年 06月 03日 談

「第34回 大安禅寺花菖蒲祭」が本日より開催となりました。昨日に引き続き、早朝から参詣者の安全を確保するための整備作業をしましたが、やればやるほどに危険と思われる個所が見いだされて来ます。参詣者の身になって、あらゆる個所を歩いて点検するのですが、本日は特に、身体の不自由な方や小さな子供達を想定しての整備となりました。危険と思われる個所には色テープや張り紙をし、出来るだけ易しい文言で誰にでもわかるように工夫しました。

お釈迦様は生まれて間もなく七歩あるいて右手で天を指し、左手で地を指して「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」と言われたとか! 最近になって和尚もその心境を掴めるような気がしています。要するに、地球上の生きとし生ける何人(なにびと)も素晴らしい心という宝物を持っていて、この自分の心こそが宇宙全体そのものなんだと自覚出来れば、言葉の意味が合点がいくと思います。されどその心こそ自分を迷わす当体でも有るようです。「心こそ 心迷わす 心なれ 心に心 こころ許すな」なんて道語が有りますが、言い得て妙な言葉です。


誰かさんが、「来る人も 又来る人も 福の神」と言われましたが、全くにその通りで、福の神を煩わせては罰が当たりますから丁寧な「おもてなし」が肝心です。要するに「来る人」も 「又来る人」も実は「自分の化身」と感じ、油断しないように心をひとつにして注意を払わねばなりません。まさに「天上天下唯我独尊」とは「すべては一つの心」を言うのであろうと思います。世の中の風潮が次第に核家族化的傾向にある今日ですが、お祭りを通して家族団らんの時間を過ごして頂きたいと思います。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1384話 】
2017年 06月 02日 談

愈々明日から第34回大安禅寺花菖蒲祭が開催されます。お百姓さんの農作業などは俄かに出来る仕事ではなく、花菖蒲も全く同じで昨日今日の取って付け作業では埒が明かないものです。一見、見事に整備されているように見えても和尚の眼はごまかせません。花の勢いや葉っぱの色の具合また園内の整備など、一週間も放置すれば瞬く間に荒れていきます。おまけにここに来てイノシシが園内に突入し、せっかく補植した苗が踏み倒される始末! なにくそガッテン! 今日は限られた時間を精一杯使っての園内整備となりました。どうやら夕刻までには間に合ったようで、ホッとひと安心です。不思議なもので菖蒲の苗達もすぐに反応を見せてくれました。

現在はちらほら咲きですが、あと一週間もすれば見事な開花を見せてくれる事と思います。今後の自坊での日々は外作業が主となりますが、身体を動かす事は本当に楽しいものですね。ストレス解消には持って来いの作務でも有ります。園内整備中にもお客様が次々とお花を見学に来ていましたが、皆様もどうか是非ご来園くださいますよう心よりお待ち申し上げております。和尚は寺に居りますので声をかけて頂ければと思います。「楽しみは 朝起き出でて 昨日まで 無かりし花の 咲ける見る時」橘曙覧先生の素敵な一句でした。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1383話 】
2017年 06月 01日 談

寳勝寺霊苑に モダンなフェンスが 登場

連日猛暑となっていますが、皆様お元気にお過ごしでしょうか? 今日から6月! 水無月(みなづき)に入りました。水無し月とはちょっと不思議な感じもしますが、「無」という字を「の」と読めるので「水の月」という事になります。またそのままに「田んぼに水が引かれて、水が不足する月」とも解釈されているようです。いずれにしても「水面(みなも)」の美しい時節を迎えたわけで、大安禅寺から白山連峰方向を臨みますと、越前平野に広がる田んぼの水面が朝日に照らし出されキラキラと輝き、実に絶景です。今日は昨日に引き続き「寶勝寺ふれあいパーク霊苑」の工事視察の為に来られている㈱ココ・プランニング中本会長、社長始めデザイナーの宮崎氏そして㈱豊蔵組の工事関係者との工事打ち合わせが続けられました。ここに来て一日一日が仕上げ段階での重要な会議となっています。

三人寄れば文殊の知恵では有りませんが、アイデアは湧き出る清水の如く皆さんから提案され、よりお洒落なデザインとなっていきます。全体の工事が終了する間際に庭の植栽が始められる予定となっていますが、現在は雑然とした現場も色々な植栽と同時に岩組や杉苔などが入ると風景は一変することと思います。「楽しみは 朝起き出でて昨日まで 無かりし庭の 映える見る時」 福井の幕末の歌人の詠んだ「楽しみは~」で始まる歌をもじってみました。我々人生の最後の永眠地「ふれあいパーク霊苑」も完成に向かってまた一歩前進を見せた一日となりました。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1382話 】
2017年 05月 31日 談

アカショウビン

ぶっぽうそう

「ヒュルルル~」と甲高い声を谷いっぱいに響かせながら一気に飛び去って行く鳥がいます。この時期に渡来する「アカショウビン」ですが、その赤い色から別名「火の鳥」とも言われています。カワセミ科だそうですが、赤くて太く大きな尖ったくちばしでキツツキのように木に穴を掘って巣作りをするそうです。大安禅寺には多くの野鳥が生息していますが、一度調査したいと願っています。金沢市寺町周辺も大きな樹木が有るため、仏法僧やフクロウなども住み着いており、鶯やトンビがしきりに鳴き心を癒してくれます。普段から聞き慣れているカラスやハトなどの鳴き声にも結構心が和むものです。ここ数日は急激に気温が上がり連日30度近くになっていますが、気温の上昇とともにホトトギスがけたたましい声で鳴き始めますから本当に自然の営みは気温と深い関係が有るようです。

さて本日は、㈱ココ・プランニング中本社長、会長様が現場視察のため東京より来寺されました。完成間近の「ふれあいパーク霊苑」はバリアフリーになっていて、高齢化社会の進む今日、車椅子で御墓参りに来られる方が多くなる事を想定しての対応となっています。

本日の工事の様子

霊苑入口の石垣が復元されました

スタンド薔薇の植樹

水道の位置や墓石の高さなども工夫されており、未来型の理想的な墓地を目指して日々工夫が重ねられています。皆様も是非いちど見学にご来寺頂きたいと思います。人間の一生において大切な「冠婚葬祭」ですが、最後の「祭(祀る)」の意義を「ふれあいパーク霊苑」がその答えを出しつつある改葬工事と成っています。友峰和尚より

ていかかずら / 寳勝寺 式台玄関にて

友峰和尚のちょっといい話 【 第1381話 】
2017年 05月 30日 談

朝から気温がうなぎ上りとなり、午後には30℃を超える暑さとなりました。6月を目前にしてこれからは暑さのことなど言っておれませんね。午前中には金沢市内の郵便局へ書類提出に行きましたが、福井市の大安寺郵便局・酒井局長様の実に丁寧なる事前事務手続きのお蔭でスムーズに登録を終えることが出来てほっとしたものです。和尚の最も苦手とする事務書類だけに、汗だくものでした。

寺に戻れば宮崎デザイナーが早速に東京より駆けつけて下さり、山門より本堂前に至る板塀の色合いやデザインについて再検討が行われました。そこへ㈱豊蔵組の江川部長様が現場視察に来られ、高島現場監督も加わって臨時の打ち合わせ会議となりました。霊苑工事も終盤に入っており、どうやらこれからが仕上げ段階の正念場を迎えているようです。「終わり良ければすべて良し」です! 何事も最後のところが一番肝心と思います。

それにしましても㈱ココ・プランニング 宮崎デザイナーの素早い対応には感心いたしました。デザイナーにとって現場を任せられるものなど何もないというプロ根性!ですが、あっぱれ!です。アイデアはどんどん進化して行きますから、更なる向上を目指してよりグレードアップしたデザインを願いたいものです。本来今日は休息日だったのに、どうやら休息日など望むべくも無い日々が今後も続きそうな気配です。友峰和尚より

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