和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1613話 】
2018年 01月 17日 談

つかの間の晴天 / 大安禅寺正面玄関にて

山門前の門松を始め御堂内のお正月飾りもすっかり片づけられてちょっぴり寂しい感もありますが、大安禅寺では早、節分会の準備が始まったようです。寺院に於ける一年を通しての色々な仏教行事に参加しながら、心を整えて行く気がします。

㈱ココ・プランニング 中本社長様が 新年の御挨拶に来寺されました / 寳勝寺にて

中本社長様、川面専務様とともに

「好事もまた無きに如かず」という言葉のように、有るがままに平穏無事に一年を過ごしたいと願うのは誰しもが望む所です。近年よく言われる「寺離れ現象」の原因がいったい何処に有るかを考えるならば、「寺院とは何か?」を究明すればその答えが出てきます。「寺院」の語源はサンスクリット語で「ビハーラ」と言い、その意味は「憩う、休憩する、安らぐ」で、その昔、現代のように各町内に集会所や公民館が無かった頃は主に寺院の伽藍を利用して、多くの人々の交流場所となっていたようです。

「 禅  一期一会 」 大安友峰 書

近年は寺院でのお葬儀や御法事、結婚式なども激減し、また簡素化されていく傾向に有ります。懐かしい言葉に「説教」というのが有りますが、全国の各寺院で必ず催行されていた「説教」も次第に無くなり、お寺自体の存在意義が問われている状況です。そのような寺院存続危機時代の波の中で、大安禅寺では積極的に法務活動を行っています。年中行事以外にも、法話は勿論のこと坐禅会、写経会、精進料理、坐禅修練研修、コンサート等々を通し「寺離れ問題」に取り組んでいる最中です。どの活動も究極は「安心立命の心境を体得せしめること」をその目的としています。いま、金沢寺町寳勝寺並びに野町少林寺でも「寺離れ対策」が始まっています。「僧侶の本分とはいったい何ぞや!」「乞うその本を勤めよ!」この一点に心を集中させ頑張っている所です。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1612話 】
2018年 01月 16日 談

「先手必勝」「備えあれば患いなし」などの格言は厳しく自分の心に叩き込んでおく必要が有ります。特に北陸地方のこの時期の降雪は油断が出来ません。いったん冬型爆弾低気圧が通過すれば一晩に1メートルぐらいの大雪となる事も有りますから、今日のように気温が緩んだからといって、この雪をそのままにしておくと残雪が根雪となって次にはにっちもさっちも行かなくなってしまいます。考えてみればこれは全ての分野で言えることで、なにも降雪に限ったことではないと思います。どんな難事にも直ぐにアクションを起こして問題解決への糸口を模索しなければなりません。そういう訳で再び境内を巡回して、次に襲って来る雪対策に臨みました。本堂前の樹齢二百年の老松が雪の重みでねじれるように折れ、本堂大屋根の瓦を押し付けている光景は実に無残です。さっそくに地元森林組合関係者に連絡して、後日伐採してもらう事になりました。折れるのは無理もない話で、老松の芯の部分が腐っており、よくぞ今日まで命を長らえて来たものです。

留守中は新命副住職がしっかり寺を守ってくれているので、安心して金沢兼務寺院に入りました。金沢市内も福井と同じく、いちど路地に入れば圧雪したデコボコ雪道で大変危険な状態でした。寳勝寺の屋根雪もどっさり残っており、到着と同時に融雪に取り掛かりました。「雪を制するものは水なり」と心得て、側溝の水を小型ポンプで汲み上げ、雪を融かす工夫をしました。どうやら一週間後に寒の戻りが有るとか? これからも雪との戦いが続いていきます。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1611話 】
2018年 01月 15日 談

大雪のピークを過ぎ / 寳勝寺 本堂前

最近、過去・現在を通じて国内外の著名人の生き様をクローズアップしたドキュメンタリー番組が増えているように思います。どうやら現代社会は人材不足という事なのでしょうか? 和尚が今まで全く知らなかった人物が海外で大きな評価を得、その国の人々から深く感謝され今日に至っているという番組など見ますと本当に嬉しく、日本国民として心から誇りに思うものです。現代社会にもきっと多くの立派な御方がおられると思いますが、本当に感謝されるのは没後に於いてなのかも知れませんね。 いづれにしましてもリーダー的存在の登場を期待するかのような雰囲気が番組から伝わってきます。

ふれあいパーク霊苑の雪景色

霊苑スタッフの皆さんが 参道の雪かき をされています

すべての事に於いて「スピード化」を求める現代社会では、もはやリーダーの存在は不要なのかも知れないと思ってしまいます。AIの進化が叫ばれる 今日、リーダーどころか人工知能ロボットに先導され、我々の未来が左右される日が来るのもそう遠い話では無いようです。

お寺へとつづく道 除雪三昧の日々 おつかれさまです

さて、そんな妄想をよそに、和尚は今月25日に古稀70歳を迎えます。これは間違いなく現実の事です。嘘であってほしいと願っても無駄な話です。家族揃ってお祝いをしてくれるそうですが、嬉しいやら、悲しいやら、寂しいやら、今後は今あることの自分に感謝しながら努力を続けて参りたいと念願しています。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1610話 】
2018年 01月 14日 談

本日早朝 左義長の御祈祷が行われました

樹齢約300年の羅漢樹が昨夜来の雪の重みで折れ、本堂入口の通路を塞いでしまったため、その伐採と整理から今日の一日が始まりました。一晩でおおよそ30センチほど降り、積雪の高さは70センチぐらいあるでしょうか? 本当に昭和56年豪雪以来の大雪となっています。除雪車をフル活動させ生活道路を確保した後、新命副住職と地元町内の左義長ご祈祷に出掛けました。

路面はテカテカと凍りつき危険極まりない状態で、このような氷点下での左義長は近年無かった事です。写真の如く晴天域の中、無事にご祈祷を終え寺に戻りましたが、再び除雪に集中し本日の「修正大般若祈祷会」の支度をしたものでした。

平成三十年度 修正大般若祈祷会

卑山では一年を通じて多くの行事が開催されますが、「大般若祈祷会」は特別な行事で、国家を始め国民また檀信徒各家の平穏無事を祈願する祈祷祭です。卑山創建当初より約四百年間に渡って連綿として厳修されて来た法要です。

檀信徒皆様による 般若心経転読

檀信徒総会ならびに年賀会のようす / 大安禅寺枯木堂にて

法要後には檀信徒総会と年賀会が開催されました。和尚が毎年感じる事に、檀信徒皆様の元気な姿に接する時が一番安堵し嬉しく思うものです。そういう意味合いからも、新年のご祈祷会には渾身の法力を以って臨んでいます。檀信徒皆様はじめ御法縁を頂いている多くの縁者皆様方が「安閑無事」である事を心よりご祈念申し上げます。友峰和尚より

大安禅寺責任役員総代の皆様とともに

友峰和尚のちょっといい話 【 第1609話 】
2018年 01月 13日 談

大安禅寺 今朝の正面玄関のようす

全国ニュースにもなった金沢市内の豪雪! 北陸自動車道もJR各列車も混乱を極め、和尚も昨日の午後に福井へ戻ろうとしたものの午後3時になって漸く電車が開通、駅構内には人が溢れかえっていました。新潟県の豪雪による列車の事故では、延々14時間も車内に乗客が閉じ込められたとか! 満員電車だった為、立ったまま一夜を過ごした乗客が有ったと聞いて驚くやら気の毒に思うやら。過去には38年・56年と2度も北陸豪雪を体験していながら対策が遅れたのは本当に残念です。あれから37年も過ぎましたから、豪雪経験者も少なくなっているという事でしょうか?

庫裡側の除雪

新命副住職が 境内 を除雪しているところ

さて、本日は早朝より除雪に追われましたが、除雪車の威力は大したもので、短時間で生活道路を確保できました。つくづく金沢の寺にも1台導入できればと思ったものです。明日は地元町内の左義長と、卑山新年大般若祈祷会並びに檀信徒総会に引き続き年賀会が行われる予定となっています。真前にお供えする紅白の大鏡餅が世話方さんの手によって搗かれ、準備も整ったようでした。

世話方さんです

お正月飾りも全て、明朝6時半よりの左義長ご祈祷の後お焚きあげが行われます。どうかこの一年、町内が平安で無病息災・家内安全を心から念じたいと思います。そして午前10時半から厳修される大般若祈祷会では、万民和楽・五穀豊穣・国家安寧を渾身の力でご祈祷申し上げたいと願っております。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1608話 】
2018年 01月 12日 談

新年の木曜坐禅会

一晩で50センチの積雪となった寺町。昨晩は今年最初の木曜坐禅会が開催され、猛吹雪の中を寳勝寺四天王4名の居士・大姉が見参! まず古田多聞天! 高倉持国天! 枝村広目天! 佐藤増長天! あっぱれ!あっぱれ! 堂内気温が1度ということで流石の冷え込みにストーブの加勢を得たものの効きめ無し。約1時間半の新年初坐禅の後は、温かいお抹茶で新年をお祝いしました。

猛吹雪でガタガタと寺が揺れる中での 坐禅会

新年初坐禅会 記念撮影 をしました

大雪注意報が発令されたため坐禅会を中止にしようとも考えましたが、和尚一人でも座ろうと敢えて中止の電話はしませんでした。しかしながらブリザードの中、4名の参加者を得て大満足でした! もちろん気合の入った坐禅会となったことは言うまでも有りません。

坐禅後の 茶礼 にて

「禅」とは何ぞや! 禅とは「単を示す」と書くように、まさにたった一人の心の中に住む「真人」と出会う事であり、その真人とは「根性玉」だと思います。「一無位の真人」の語は臨済宗の祖・臨済義玄禅師の言葉でも有りますが、言い換えれば「無心の心」とでも言いましょうか。兎に角無事に新年初坐禅会を成就出来て安堵しました。

さて、一夜明けて早朝より除雪に追われましたが、まだまだ油断できません。どうか皆様、くれぐれも雪道は安全運転で事故の無いように気を付けて下さい。運転三昧! 友峰和尚より

 

終日 雪除け作業に追われました

友峰和尚のちょっといい話 【 第1607話 】
2018年 01月 11日 談

すっぽりと雪に包まれた 宝勝寺ふれあいパーク霊苑

久しぶりの大雪となった北陸地方、昨年とは打って変わって「ふれあいパーク霊苑」も辺り一面が雪景色となっています。朝から除雪に追われ、野町・少林寺にも出向いて積雪の状況を確認に行きましたが、八十六歳になる先先代住職の奥様がすでにお一人で歩道の除雪されていました。奥様曰く、「毎年やっていることですから」と、本当に驚きの精神力です。

奥様が除雪された 通路 が出来ていました / 少林寺にて

㈱ペット愛葬社様からの除雪応援 / 少林寺にて

少林寺境内は、除雪機械を導入しなければとてもとても人力ではどうする事も出来ないので、急遽、㈱ペット愛葬社さんに除雪応援を求めました。寳勝寺も、屋根雪が通路をふさぎ、こちらもお手上げで暫らくはそのままにしておくしか仕方がないようです。

寳勝寺 本日夕刻の 境内 のようす

さて、こんな時は堂内での坐禅が一番のようですよ。しんしんと降り続く雪もまた楽しからずや。「梅花雪に和して香る」の心境で本日の新年初坐禅会に臨みたいと思います。一日一日、気持ちが入れ替わっていくような感じの中にいますが、十四日にはすべてのお正月縁起物を片付けて「節分会」の準備に入りたいと思っています。雪はねし 老婆の背中 古寺閑か  友峰

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第1606話 】
2018年 01月 10日 談

風雪に耐える 錦木

明日の夕刻六時半から新年初坐禅会が寳勝寺本堂で開催されるに合わせ、本日はその準備と檀信徒祖霊総供養の諷経をしました。読経の持つ大神力の加護を得て、今年一年、檀信徒各家皆様が無事である事を願うばかりです。

禅宗の日常行の三本柱は「坐禅・読経・作務」で、それらどの一つが欠けても十分な法力を得ることが出来ません。では、法力とは何ぞや?と聞かれれば即「平常心(びょうじょうしん)」と答えます。「心こそ 心迷わす 心なれ 心に心 こころ許すな」の道語の如く、「こころ」は不確実で正体不明の存在ゆえからの言葉だと思います。三本柱の中でも坐禅ほど心が落ち着き又深い安らぎを体得できる手段は他に見当たりません。人間にとって、日々のこころの安らぎほど有難いものは有りませんね。健康体、気力、安心さえ充実しておれば実に快適です。

読経も大事で、お経を唱えると不思議な神力を感じるものです。特に陀羅尼(真言)には不可思議な御利益がありますから、皆様も唱えて頂きたいと思います。そして作務(さむ)ですが、一般的に掃除を意味します。特にトイレ掃除は徹底してやりましょう。禅語に「洗心」と有りますが、坐禅も読経も作務も、究極は洗心の行にほかなりません。仏教の教えとはそれらの実践から体得する「有り難い平常心」である事を承知して、明日の新年初坐禅会に参加して頂きたいと願っています。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1605話 】
2018年 01月 09日 談

台風並みの冬型低気圧の通過で大荒れとなった金沢市内は流石に観光客の姿もまばらでした。火曜日ということで寺カフェはお休みし、和尚にとって正月明け初めての休息日となりました。午前中には㈱豊蔵組社長様始め幹部の方が年始に来寺され、昨年の今頃は霊苑改葬工事と本堂前通路全面工事中だった事を思い出していました。

去年のお正月は 霊苑工事の真最中でした

平成29年 1月の霊苑工事風景

㈱豊蔵組様との素晴らしい衆生縁を以って無事に工事も竣工し、あれから一年が過ぎ、今年は穏やかな寳勝寺での新年を過ごす事が出来ました。感謝!感謝!有り難う!おかげさま! 昨日は文房流晴心会・野口美智子先生と御社中の皆様がわざわざ福井から年頭の挨拶に来て下さり、短い時間でしたがとても楽しい時間を過ごすことが出来ました。寳勝寺の新年の縁起物飾りはまだそのままにして有り、今暫らく「松 竹 梅」の神様に御休息頂きたく思っています。明日から北陸地方は再び大雪になるとか。どうか皆様に於かれましては、くれぐれもお風邪など召されないようお気を付けてお過ごしください。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1604話 】
2018年 01月 08日 談

京都・清水焼土渕陶葊(とうあん)作のお茶碗

睦月三連休の最終日、雨模様のお天気となりました。気象予報では冬型の低気圧の通過で全国的に大荒れになるとか。最近は温暖化現象の影響か福井・金沢は比較的雪も少なく、有り難く感じるものです。観光客のために十四日までは御正月松飾はそのままにして、今しばらく新年の余韻を味わって頂きたいと思っています。

昨年末、新たに注文した京都・清水焼土渕陶葊(とうあん)作のお茶碗が届き、今年のお正月に花を添えてくれました。写真の如く実に絵柄といい、焼き付けといい、器の大きさといい、大満足の作品に仕上がっています。

㈱陶葊会長の土渕善英氏とは此の方五十年近いお付き合いがあり、大学時代にはよく訪ねたものでした。善英氏は陶芸作家でも有り、数々の優れた作品を作陶しておられ詳しくはインターネットをご覧頂ければと思います。寺カフェ利用のお客様にも大変好評を頂いています。以前、師匠から「お寺はどうしても暗いから、お客様用の茶器は明るい物の方がいいね」と言われ、積極的に美しい器で提供するようにしています。皆様も是非、新しい土渕陶葊作の清水焼お茶碗で一服のお抹茶を味わって頂きたいとお待ち申し上げております。

文房流晴心会 野口翠智先生始め社中の皆様が 新年の御挨拶に来寺下さいました

さて、この十四日には大安禅寺で「新年修正大般若祈祷会並びに檀信徒年賀会」が開催され、本格的に法務の始動となり、また二月三日には「節分会」が盛大に催され気持ちを少しずつ切り替えながら立春を迎えます。実に「日々是新たなり」です。皆様のご健勝とご多幸を願ってやみません。友峰和尚より

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