和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1385話 】
2017年 06月 03日 談

「第34回 大安禅寺花菖蒲祭」が本日より開催となりました。昨日に引き続き、早朝から参詣者の安全を確保するための整備作業をしましたが、やればやるほどに危険と思われる個所が見いだされて来ます。参詣者の身になって、あらゆる個所を歩いて点検するのですが、本日は特に、身体の不自由な方や小さな子供達を想定しての整備となりました。危険と思われる個所には色テープや張り紙をし、出来るだけ易しい文言で誰にでもわかるように工夫しました。

お釈迦様は生まれて間もなく七歩あるいて右手で天を指し、左手で地を指して「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」と言われたとか! 最近になって和尚もその心境を掴めるような気がしています。要するに、地球上の生きとし生ける何人(なにびと)も素晴らしい心という宝物を持っていて、この自分の心こそが宇宙全体そのものなんだと自覚出来れば、言葉の意味が合点がいくと思います。されどその心こそ自分を迷わす当体でも有るようです。「心こそ 心迷わす 心なれ 心に心 こころ許すな」なんて道語が有りますが、言い得て妙な言葉です。


誰かさんが、「来る人も 又来る人も 福の神」と言われましたが、全くにその通りで、福の神を煩わせては罰が当たりますから丁寧な「おもてなし」が肝心です。要するに「来る人」も 「又来る人」も実は「自分の化身」と感じ、油断しないように心をひとつにして注意を払わねばなりません。まさに「天上天下唯我独尊」とは「すべては一つの心」を言うのであろうと思います。世の中の風潮が次第に核家族化的傾向にある今日ですが、お祭りを通して家族団らんの時間を過ごして頂きたいと思います。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1384話 】
2017年 06月 02日 談

愈々明日から第34回大安禅寺花菖蒲祭が開催されます。お百姓さんの農作業などは俄かに出来る仕事ではなく、花菖蒲も全く同じで昨日今日の取って付け作業では埒が明かないものです。一見、見事に整備されているように見えても和尚の眼はごまかせません。花の勢いや葉っぱの色の具合また園内の整備など、一週間も放置すれば瞬く間に荒れていきます。おまけにここに来てイノシシが園内に突入し、せっかく補植した苗が踏み倒される始末! なにくそガッテン! 今日は限られた時間を精一杯使っての園内整備となりました。どうやら夕刻までには間に合ったようで、ホッとひと安心です。不思議なもので菖蒲の苗達もすぐに反応を見せてくれました。

現在はちらほら咲きですが、あと一週間もすれば見事な開花を見せてくれる事と思います。今後の自坊での日々は外作業が主となりますが、身体を動かす事は本当に楽しいものですね。ストレス解消には持って来いの作務でも有ります。園内整備中にもお客様が次々とお花を見学に来ていましたが、皆様もどうか是非ご来園くださいますよう心よりお待ち申し上げております。和尚は寺に居りますので声をかけて頂ければと思います。「楽しみは 朝起き出でて 昨日まで 無かりし花の 咲ける見る時」橘曙覧先生の素敵な一句でした。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1383話 】
2017年 06月 01日 談

寳勝寺霊苑に モダンなフェンスが 登場

連日猛暑となっていますが、皆様お元気にお過ごしでしょうか? 今日から6月! 水無月(みなづき)に入りました。水無し月とはちょっと不思議な感じもしますが、「無」という字を「の」と読めるので「水の月」という事になります。またそのままに「田んぼに水が引かれて、水が不足する月」とも解釈されているようです。いずれにしても「水面(みなも)」の美しい時節を迎えたわけで、大安禅寺から白山連峰方向を臨みますと、越前平野に広がる田んぼの水面が朝日に照らし出されキラキラと輝き、実に絶景です。今日は昨日に引き続き「寶勝寺ふれあいパーク霊苑」の工事視察の為に来られている㈱ココ・プランニング中本会長、社長始めデザイナーの宮崎氏そして㈱豊蔵組の工事関係者との工事打ち合わせが続けられました。ここに来て一日一日が仕上げ段階での重要な会議となっています。

三人寄れば文殊の知恵では有りませんが、アイデアは湧き出る清水の如く皆さんから提案され、よりお洒落なデザインとなっていきます。全体の工事が終了する間際に庭の植栽が始められる予定となっていますが、現在は雑然とした現場も色々な植栽と同時に岩組や杉苔などが入ると風景は一変することと思います。「楽しみは 朝起き出でて昨日まで 無かりし庭の 映える見る時」 福井の幕末の歌人の詠んだ「楽しみは~」で始まる歌をもじってみました。我々人生の最後の永眠地「ふれあいパーク霊苑」も完成に向かってまた一歩前進を見せた一日となりました。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1382話 】
2017年 05月 31日 談

アカショウビン

ぶっぽうそう

「ヒュルルル~」と甲高い声を谷いっぱいに響かせながら一気に飛び去って行く鳥がいます。この時期に渡来する「アカショウビン」ですが、その赤い色から別名「火の鳥」とも言われています。カワセミ科だそうですが、赤くて太く大きな尖ったくちばしでキツツキのように木に穴を掘って巣作りをするそうです。大安禅寺には多くの野鳥が生息していますが、一度調査したいと願っています。金沢市寺町周辺も大きな樹木が有るため、仏法僧やフクロウなども住み着いており、鶯やトンビがしきりに鳴き心を癒してくれます。普段から聞き慣れているカラスやハトなどの鳴き声にも結構心が和むものです。ここ数日は急激に気温が上がり連日30度近くになっていますが、気温の上昇とともにホトトギスがけたたましい声で鳴き始めますから本当に自然の営みは気温と深い関係が有るようです。

さて本日は、㈱ココ・プランニング中本社長、会長様が現場視察のため東京より来寺されました。完成間近の「ふれあいパーク霊苑」はバリアフリーになっていて、高齢化社会の進む今日、車椅子で御墓参りに来られる方が多くなる事を想定しての対応となっています。

本日の工事の様子

霊苑入口の石垣が復元されました

スタンド薔薇の植樹

水道の位置や墓石の高さなども工夫されており、未来型の理想的な墓地を目指して日々工夫が重ねられています。皆様も是非いちど見学にご来寺頂きたいと思います。人間の一生において大切な「冠婚葬祭」ですが、最後の「祭(祀る)」の意義を「ふれあいパーク霊苑」がその答えを出しつつある改葬工事と成っています。友峰和尚より

ていかかずら / 寳勝寺 式台玄関にて

友峰和尚のちょっといい話 【 第1381話 】
2017年 05月 30日 談

朝から気温がうなぎ上りとなり、午後には30℃を超える暑さとなりました。6月を目前にしてこれからは暑さのことなど言っておれませんね。午前中には金沢市内の郵便局へ書類提出に行きましたが、福井市の大安寺郵便局・酒井局長様の実に丁寧なる事前事務手続きのお蔭でスムーズに登録を終えることが出来てほっとしたものです。和尚の最も苦手とする事務書類だけに、汗だくものでした。

寺に戻れば宮崎デザイナーが早速に東京より駆けつけて下さり、山門より本堂前に至る板塀の色合いやデザインについて再検討が行われました。そこへ㈱豊蔵組の江川部長様が現場視察に来られ、高島現場監督も加わって臨時の打ち合わせ会議となりました。霊苑工事も終盤に入っており、どうやらこれからが仕上げ段階の正念場を迎えているようです。「終わり良ければすべて良し」です! 何事も最後のところが一番肝心と思います。

それにしましても㈱ココ・プランニング 宮崎デザイナーの素早い対応には感心いたしました。デザイナーにとって現場を任せられるものなど何もないというプロ根性!ですが、あっぱれ!です。アイデアはどんどん進化して行きますから、更なる向上を目指してよりグレードアップしたデザインを願いたいものです。本来今日は休息日だったのに、どうやら休息日など望むべくも無い日々が今後も続きそうな気配です。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1380話 】
2017年 05月 29日 談

本日の楽く楽く法話より

皆さん、お元気にお過ごしでしょうか? で始まる「宝勝和尚の楽く楽く法話」ですが、本日も午後1時半から催行されました。今日のお客様は飛騨高山市からの団体様で、視覚障害者の方々でしたが、皆様リラックスされ楽しくお聞き頂けたようで大変嬉しく思いました。6月に入ると自坊大安禅寺での法務が増える為、金沢での職務が滞らないよう精力的に遂行しています。朝一番には代務寺院・少林寺のお檀家様の月諷経に行きましたが、流石に身体がきしみ始めているのを感じます。幸いに今のところ不思議なほど声が良く出るので助かっています。坊主はお経に説教!と言うくらい「声」が命ですから、以前に全く声が出なくなった時には「これで一巻の終わりか?」と思った事を思い出します。

「自分の身体は生涯借り物」と他人には注意喚起するも、自分の事となると無養生でどうも若い頃と同じとはいかないようです。ひょっとすると楽く楽く法話は自分へ向けての説教なのかも知れませんね。皆様もどうか自分の身体を十分に労わり、上手に使って下さるよう願いたいものです。

夕方 霊苑工事を視察

今日は山門から本堂前までの板塀張り工事が進められていましたが、外壁は作庭デザインの中でも重要な位置を占める為、高島現場監督に和尚の希望をいろいろ伝えました。「威儀即仏法(いぎそくぶっぽう)」という言葉が有りますが、禅寺の伽藍配置にもその意義があるように、寺院の隅々に至るまで吟味をしながら心休まる空間作りを目指したいものです。友峰和尚より

苑内に設置された水道のノズル

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第1379話 】
2017年 05月 28日 談

「第34回 大安禅寺花菖蒲祭」開催を目前にして、現在、金沢・寳勝寺はじめ兼務寺院の法務を優先して遂行しています。自坊のお祭りは毎年恒例の大型行事だけに、今後は福井での時間が長くなる為の寺務遂行となっています。

寳勝寺にて お檀家様の祥月命日御供養を修業しました

兼務寺院での法務も最近は次第に増えつつ有り、7月の盂蘭盆会の行事案内や傳燈寺堂内整備など仕事内容は多岐に渡っています。寳勝寺の霊苑改葬工事も順調に進められている様子で先ずは一安心といった処ですが、完成後の寺務仕事等まだまだ課題は山積みです。自坊に居れば金沢の兼務寺院が気になり金沢に居れば自坊が気になってくるといった具合ですから、心配事は増えるいっぽうで、脳を休める大休息時間が欲しいですね。

本日の「楽く楽く法話」にて

今日の午前中には滋賀県愛知郡より来寺された町内会の皆様に「楽く楽く法話」をしましたが、最近では和尚の法話も井戸端会議調で楽しくお話しさせて頂いています。先日には自坊で、新命副住職の「生き生き法話」を陰で黙って聞きましたが、発声や内容など実に格調高く、オリジナリティに富んだ力強い法話には心から嬉しく思ったものでした。

大安禅寺 新命副住職の「生き生き法話」

男は度胸!女は愛嬌!坊主は説教!って懐かしいフレーズですが、布教手段としての「法話」は僧侶の使命だとも思います。和尚の金沢での法話活動にも力を入れて行きたいと念じています。皆様も時間が有りましたら是非ご参加ください。出会い、ふれあい、和み合いが一番のようですね。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1378話 】
2017年 05月 27日 談

臨済宗妙心寺派 大師山 清大寺  (福井県観光写真素材集より)

福井県勝山市・清大寺で「越前大仏開創30周年大祭」の前法要が、午前9時より岐阜県美濃加茂市伊深町 正眼寺住職・山川宗玄老大師猊下御導師のもと厳修されました。昭和62年に「清大寺(せいだいじ)」が建立されましたが、通称「越前大仏」として今日多くの参拝者を迎えています。雨上がりの爽やかな風情の中での大般若祈祷祭と成り、明日が本番ですが法務の都合で本日出頭させて頂きました。

御本尊 毘盧舎那如来  (福井県観光写真素材集より)

和尚にとっては久しぶりの拝塔となりましたが、さすがに壮大な廬舎那仏には圧倒されました。境内はすみずみまで掃除が行き届いており、多くの伽藍が整然と並んでいる姿には感動を覚えました。近くには県立恐竜博物館も有り、奥越地方の観光名所としてどちらも人気を博しているようです。帰山後は花菖蒲祭用の色紙書きをしましたが、この時期の禅語は自然の当体を表す言葉が多く「万里清風」「竹葉々清風起こす」「心清風の如し」「溪声三色」「月白風清」「「一華五葉を開く」「百花誰ために開く」「山花開いて錦に似たり」「水を掬すれば月手に在り」などですが、皆様はどんな禅語がお好きでしょうか? 

「心 清風の如し」

「竹 葉々清風起こる」

「忍 是々」

最近は床の間が減少の一途にあるとか! 玄関や居間に自分の好きな字の色紙をチョット掛けて置くと、結構気分の良いものです。どの禅語も自然の移り変わりの風情の中に、自分の真の心を詠っているようです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1377話 】
2017年 05月 26日 談

次々と開花しはじめた 薔薇園

人生に昨日や明日はないわけで、あるのは「今」だけです。常に今が大切で、「今やらねば いつ出来る おれがやらねば 誰がやる」という言葉通り”今”の時間の連続が自分の人生そのものということになりますから、常に油断は禁物です。また「時は金なり」という言葉も同じ意味合いを持ちますが、「金」に成るか成らないかは別として「時」ほど大切なものは有りません。グズグズしているとあっという間に人生が過ぎ去ってしまいます。クワバラクワバラ! 一日の限られた時間をどのように活かして使うか朝一番に思う事なれど、どうも身体が思うように動いてくれない昨今、「嗚呼!歳は取りたくない!」と叫んでみても、相撲界と同じく 待った無しの人生! 今ではストレッチとウオーミングアップとリハビリを兼ねての作務行となっています。

花菖蒲祭 ゲート設置

さて金沢寳勝寺ふれあいパーク霊苑工事、豊蔵組関係者皆さん! 工事は順調に進んでいますか? 元気に頑張ってますか! 暫らく現場を離れていますから心配と期待感が交差する毎日ですが、工事も終盤を迎えているようで完成が待たれています。多くの方々の御縁と働きによって素晴らしい作品を生んでいきます。人々の心の創造こそ宇宙創造に他なりません! 天知る!地知る!我知る!の澱むことのない人生は、「今」を生きることに尽きるようです。「第34回 大安禅寺花菖蒲祭」の開催を知らせるメインゲートが本日、境内入口に設置されました。和尚が寺院復興の為にと手掛けた花菖蒲祭も早34年の月日が過ぎようとしています。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第1376話 】
2017年 05月 25日 談

6月3日より開催される「第34回 花菖蒲祭」の準備が急ピッチで進められています。境内一帯の整備もそうですがまだまだやらなければならないことは山ほどあり、時間との戦いになって来ています。

今日は永平寺団参の皆様が卑山にも来られ、久しぶりに賑わいを見せました。その最中でも花菖蒲園では新しい品種の植栽が行われその指導に当たりましたが、これからは細部にわたって来客者への安全安心を確保する為の作業が続けられて行きます。

新命副住職の「生き生き法話」

午前中には小浜の常高寺様がご夫婦で来寺下さり、新緑の美しい愈好亭(隠寮)でのおもてなしとなりました。境内の各所が整備されていてとても気持ちの良い風情が醸し出されています。中庭の心字池にも今朝方花菖蒲が植栽され、枯淡なお庭ながら華やいだ感じになりました。昨夜来からの雨も上がり緑が目に染みる最も清々しく感じる好時節、皆様には是非ご来寺頂きたいものです。

雨上がりのバラ園にて

さて、自坊での和尚の仕事は掃除に色紙書きに来客応対となっていますが、故郷での日々の作務や法務に大満足しています。まもなくお祭りが始まりますので、更に整備を進めて参りたいと思っています。友峰和尚より

 

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