和尚のちょっといい話
大本山妙心寺 開山堂 拝塔 / 定期宗務所長会にて
定期宗務所長会の二日目を迎えました。京都の朝は盆地の特性からずいぶん冷え込みましたが、その寒さが心地よく感じるほどでした。午前八時半より妙心寺開山堂にて拝塔諷経をした後、書院に於いて小倉管長猊下出席のもと総茶礼引き続き微妙殿での諷経並びに記念撮影となりました。
宗務本所での会議が終日行われましたが、宗務所長会会長に任ぜられ議長として会議進行に当たりました。滋賀北陸教区の宗務所長として七年目を迎えましたが、全国所長との交流も大切な情報交換の場となっています。
さて会議も明日の午前中まで、最後まで頑張って参りましょう! せっかく京都に来たのだから観光名所でも見学してから帰りたいものですが、どっこい!法務が目白押しで実に残念です。せめてもの夜だけはゆっくりと寛ぎたいものですね。友峰和尚より
全国宗務所長会 / 大本山妙心寺宗務本所にて
今日の午後2時から京都・大本山妙心寺宗務本所に於いて、明後日まで「全国宗務所長会」が開催されます。午前中には妙心寺塔頭・雑華院様を訪ね、華隠窟老大師にご挨拶申し上げました。妙心寺山内はまったく異次元の世界で、いつ訪れても澄み切った空気に包まれ大変気持ちの良いものです。
壁の修復 / 少林寺本堂にて
現在、金沢寺院4ヶ寺を兼務住職として法務遂行に当たっていますが、野町・少林寺の寺内修復工事を少しずつ進めており、出来得るかぎり四百年前の姿に復興しようと努力しています。整然と建ち並んだ妙心寺塔頭寺院群は約六百年以上の歴史を有しており、どの場所を切り取っても絵になるぐらい素晴らしい建物です。それは、今日まで幾度となく修復工事が成されて来た事が建物の美しさを醸し出しています。
少林寺も約四百年を経た建物だけに、老朽化が進み、全面的な修復が求められています。寺町・寳勝寺は大方の修復を終え、多くの観光客が訪れる寺院に変わって来ているように、まずは修復工事が大切かと思っています。お寺は「人の集まる所」をテーマに、観光客の方に参詣してもらえる寺院にしたいと只管念じています。友峰和尚より
寒暖を繰り返す不安定な日々が続いていますが、皆様、お元気にお過ごしでしょうか。本日は東日本大震災発生から八年を迎えました。今朝方から幾度も当時の状況が報道されていましたが、いまなお二千名以上の多くの方々が行方不明になったままとのことで、謹んで哀悼の意を表したいと思います。
明後日から京都・妙心寺宗務本所で「春期全国宗務所長会議」が開催されるため、今日は午後より一路京都に向かいました。滋賀北陸教区の宗務所長を拝命して六年になりますが、ようやく組織全体の内容が理解出来るようになって来ました。一年や二年ではなかなか全てを理解するのは難しいと思います。 石の上にも三年と言いますが、三年や四年でもなかなかです。兎に角一所懸命にやるしかないようです。
宗務所長の会議も大切ですが、なにより妙心寺に参詣出来る事を嬉しく感じるものです。僧侶の心の中心は師匠や法脈にありますから、本山にお参りするということは多くの師匠に会える気持ちになります。
明日からの三日間、頑張って本分を全うしたいと思っています。それにしても京都はいつ訪れても心が落ち着きます。平穏な日々の生活がいかに尊いことか、しみじみ思う一日となりました。南無観世音菩薩 友峰和尚より
沈丁花 / ふれあいパーク霊苑にて
気温17℃と昨日とは一変して暖かい一日となりました。午前10時よりふれあいパーク霊苑墓前にて年忌法要が営まれましたが、本当に爽やかな春風を受けながらの読経となりました。苑内には色々な種類の花や木が植えられていますが、一斉に芽を吹き始めたようです。そもそも「花咲く霊苑」がテーマになっており、これからが花の季節本番といったところでしょうか。5月にはバラが一斉に咲き、苑内からは初夏の風に乗って甘い匂いが届いて来ます。ただ只管御霊の安らかならんことを祈るばかりです。
ユキヤナギ
墓前にて 一周忌法要が修業されました
富貴草の花
午後からは福井県鯖江市の家族動物霊堂で月忌総供養が営まれました。こちらには堂内いっぱいに多くの方が参列していました。少子高齢化が進む中、家族動物達の存在はますます大きくなっています。家族同然に一緒に過ごして来た想いが御供養を通してよみがえり、大きな心の安らぎを与えてくれると信じます。まもなく春季彼岸会がやって来ますが、祖先の恩と父母の恩に感謝の真を捧げたいと願っています。友峰和尚より
冷え込んだ金沢の朝を迎えましたが、お天気も良く気持ちの良い目覚めとなりました。本格的な春の観光シーズンを迎え、観光客の方も少しずつ増えつつあるようです。大安禅寺より依頼を受け志納所用の色紙書きをしましたが、愈々4月より本格的な諸堂の修理工事が始まる為、観光で来寺された方々に修復浄財をお願いし、その御礼の品として和尚の色紙を差し上げたいと一所懸命に描いています。
和尚の法話フレーズ「一に掃除、二に笑顔、三四元気に おかげさま」の言葉もこれまで随分書き続けてきましたが、ここに来てより一層言葉の更なる実践に邁進していきたいと新たな誓いを立てています。今後約10年間に渡る大工事になる為、まずは自己の健康に留意し緊張感を切らさないように日々精進に努めたいと思っています。
今年1月に71歳を迎えましたが、修復事業が完了するのは81歳! 齢100歳時代の今日ですから、なんとしても頑張って完成時の式典に臨みたいものです。さて、日々父母の恩に感謝する毎日です。これまで大病もせず来れたのも両親のお蔭です。今は亡き両親を想う心が深まる一方の今日この頃です。友峰和尚より
枝垂紅梅 / 宝勝寺境内
鶯の鳴く声が境内いっぱいに響き渡っています。春の到来を実感するには最も端的で心が浮き浮きとして来るものです。人それぞれに春到来の感じ方は違うと思いますが、和尚は毎年、鶯の初鳴きを一番待ち望んでいます。
野菖蒲
法務で鹿児島指宿に出張していた副住職が戻り、朝一番に今後の事業遂行についての打ち合わせをした後、お檀家様の年忌お参りに出掛けました。新命副住職に法務をお願いしてある為、大安禅寺お檀家様との交流が少なくなっている中での法務遂行故出来るだけ時間をとってご家族との懇親を大切にしています。
こでまり
僧侶の役割として読経は勿論ですが、お勤め後のなにげない会話ほど重要な事は有りません。日常出来事の色々な会話を交わしているうちに、いつしかカウンセリングになっている事が多々あるからです。悩みの無い家庭など一軒もありませんから、僧侶としての大切な役割は「気づき」のチャンスを説くことと思っています。所謂「目を覚ます」場でも有るかと思います。僧侶の助言で一気に悩みから解放されれば幸いです。
おとめつばき
さて「全国宗務所長会」が3月12日より京都大本山 妙心寺・宗務本所で開催されるのを前に、今日は金沢に入りました。寺院の護持運営も僧侶としての大切な仕事となっています。住職とは十(じゅう)の職務を遂行する人だそうです! 和尚は自由(じゆう)職が一番理想だと思っていますよ。ピコ! 友峰和尚より
朝一番に春を呼ぶ鶯が鳴きました! 例年よりずいぶん早い初鳴きのように思います。それもそのはず、今年は雪がまったく無く、春の到来を思わせるような心地よい風が竹林の合間を吹いて来ますから、鶯も春を待ちかねたようにきっと鳴くのでしょう。天候は不安定で、夕刻には雷を伴った雨模様となりました。このところ杉花粉が猛威をふるっていたので、この時期の雨は大歓迎です。
和尚は昨日に引き続きアトリエに篭って新しい作品制作のために瞑想三昧でしたが、フランスの国花は百合とアイリスということで、サンリス市訪問記念に百合とアイリスの花の水墨画を寄贈しようと考え、色々描いてみました。4月18日にはサンリス市役所で市長様を表敬訪問する予定となっております。まだまだ完成にはほど遠いのですが、今は作品のイメージ作りをしています。
4月21日より10日間にわたる「アートサクレ展覧会」ですが、本日は主催者から新しいプロモーションビデオが届きました。参加アーティストが約300名になったそうで、展示作品も600点を越えるとか! ものすごい数です。サン・ピエール教会のすべての空間を使っての初めての展覧会、無事成功を願って止まないものです。さて、昨日の「沢蟹の図」ですが、我々も”千里の道も一歩から”で、目的地に向かって「千里横行」で頑張りましょう!負けない!くじけない! おっとっと、カニさん、道をそれたら危ないよ!ご用心!ご用心! 友峰和尚より
「 静 」
昨日に引き続き墨蹟制作に集中した一日となりましたが、今月中にはメインの墨書をフランスへ送付したいと思っています。額装については午後より妻を始め職員に審査してもらい、10点を選びました。
家内と 斉藤さん、職員とともに 墨書選びをしました
今回の「アートサクレ展覧会」には世界中から約200名近いアーティスト方々が出展されるため、和尚は水墨画を外して「墨書」一本に絞り、公開する予定です。また展覧会会場で催される文房流晴心会・野口翠智社中によるお煎茶の席に「千里横行 沢蟹図」の書を依頼され、さっそく描いてみました。写真の如く、なかなか面白い仕上りとなったようです。
「千里横行」 渓仙 書
開催日が迫るにつれ次第に集中力も増してきたように思います。さらに良い禅書を目指して頑張って参りましょう! 友峰和尚より
大安禅寺 愈好亭からの景色
日中気温が14℃と4月上旬並みの良い天気となりました。昨日の夕刻、アトリエで仕事をしていたところベランダを横切るアライグマを窓越しに見ました。はじめはタヌキかと思いましたが、よくよく見たらアライグマでした。普段は野良猫が通りますが、アライグマの訪問は初めてでした。和尚の自室の天井裏が近年ゴソゴソと賑やかなのはきっとアライグマのせいで、本当に困っています。
文房流晴心会 野口美智子先生 と 弟子の北島さんとともに
午前午後ともアトリエに篭り、個展の新たな構想を練りました。午後1時からは、野口美智子先生とお弟子の北島さんそして同行の職員とともに「アートサクレ展覧会」行程の打ち合わせをしましたが、回を重ねるごとに内容が充実していきます。新しいアイデアも浮かび、開催日ギリギリまで綿密な打ち合わせが行われていきます。
すでに完成した禅書は本日、春陽堂の斎藤公一さんに表具をお願いしました。フランスでの個展は2度目となりますが、今回はサン・ピエール教会を展覧会場としているため、オブジェ等にも工夫が求められています。少しずつ乍ら完成に近づいています。どのようなオブジェになるかは乞うご期待ください!!友峰和尚より
満開の梅の花 / 大安禅寺 愈好亭にて
弥生3月を迎え、春の訪れとともに大安禅寺には観光参拝客で賑わう声が戻って来ました。雪のない北陸地方の風景には違和感さえ覚えるのですが、雪の無いことがどれほど市民生活に安堵感を与えるか計り知れないものが有ります。
修理委員会のようす / 大安禅寺 客寮にて
小雨模様の境内の風情は、そこに住む者にしか得られない特別贅沢な空間と空気を感じます。今日は卑山にとって最も大切で重要な日で、先代住職からの悲願でもあった「諸堂全面修復工事」の入札日を迎え、早朝に鎮守堂にて工事無事円成の祈願をしました。昨晩は内孫の誕生会、一夜明ければ工事入札と、同じ居住区に有りながらこうも生活活動内容が異なることに戸惑いさえ覚えます。明日から2日間はアトリエで最後の作品制作に入る予定ですが、午後から越前市大滝町の越前和紙作家・長田和也氏を訪ね、オブジェ用の和紙を漉いて頂こうとレイアウトに吟味を重ねたものです。
越前和紙作家 長田和也氏とともに
人間の脳の働きは実に不可思議で、仕事の進捗状況に応じて即座に切り替わっていきます。いつの日か「ノータッチ」にならないよう「脳トレーニング」を怠りなく続けて参りたいものですね。頑張りましょう!! 友峰和尚より