和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2813話 】
2021年 04月 30日 談

えびね蘭が咲き始めました

昨年に引き続き感染防止のため自粛生活のゴールデンウィークとなっていますが、皆様は如何お過ごしでしょうか。最近、アウトドアでの家族団欒を過ごすバーベキューなどが人気を博しているようですが、家族のみなら問題は無いのですが、お友達を集めての室外での食事はリスクがあることを指摘されているので要注意です。

なにしろ相手はウイルスですから手強い相手で野外であっても油断は禁物で、やはりソーシャルディスタンスを取って家族だけで楽しく連休を過ごす工夫が求められているようです。休日の色々な過ごし方がYouTube動画で紹介されていますが、家族構成もまちまちですから、自分達の家族にあった過ごし方をするのが一番です。

さて連休中は霊苑での御供養が多く和尚は法務遂行の毎日ですが、本日は膝関節炎治療のため川北病院に行きました。鎮痛注射を看護師さんから受けた際、壁に掛かっていた標語が気に入りました。「八笑七敗 一笑懸命」、まったくにその通りだと合点しました。一勝と一笑の掛詞なんですね! 和尚も今日は一笑懸命に過ごしたいと思います。友峰和尚より

ぶどう

友峰和尚のちょっといい話 【 第2812話 】
2021年 04月 29日 談

杜若のつぼみ

大型連休の初日を迎えましたが寺町界隈は実に静かで人通りも少なく、いつもの連休とはずいぶん違った雰囲気の中に有りました。午前中に少林寺お檀家様の月参りに出向きましたが、街なかもやはり車が少なく、今がコロナ禍にあることを自覚するものです。

ふれあいパーク霊苑の薔薇

墳墓開眼供養を修業致しました

ふれあいパーク霊苑には連休と有って多くの方がお参りに来ておられましたが、この度、墓地を求められた御方から墓石に彫る「想」という字を所望され、先般墨書し本日その墨蹟をお渡ししました。開苑以来の初めての墨蹟の御申し出を頂き、大変嬉しく思ったものです。

「 想 」

ふれあいパーク霊苑が今から3年前に完成した際、合祀墓「宙(そら)」に「想」の字をガラス板に金字で刻みましたが、本来「想」の意味は仏教語で五蘊(ごうん)のひとつを指し「対象を思い浮かべる心」で、「命」の絆を大切に願う心でも有ります。

ご家族皆様が今は亡き父親を想う慈愛の心を感じ取りながら、墓前供養を勤めて参りたく思います。さて明日から連休が続きますが皆様にはどうか大休息をし、お健やかにお過ごしくださいますようご祈念申し上げます。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2811話 】
2021年 04月 28日 談

キキョウ

久しぶりの雨模様の天気となりましたが、しばらくは傘マークが続きそうです。花しょうぶを始め植物にとっては恵みの雨となり、この時期栄養分を補給するのに雨は欠かせない一つの条件でも有ります。

植物達を観察していると、雨を受けて葉脈が色濃くなり生き生きとして鳥達が羽を広げるかのように急成長していき、また花のつぼみもしかりで雨を受けて一気に膨らんでいきます。可憐に咲く花弁(はなびら)に水滴がたくさん付いている姿には感動を覚えます。

午前中に小雨のなか墳墓開眼供養が修業されましたが、初夏の到来を思わせるが如き暖かい風が苑内を吹き抜けていき、「五月雨(さみだれ)」の言葉がぴったりの風情の中での読経となったようです。

4月27日の 満月

さて昨晩は見事な満月を鑑賞することが出来ました! 「風、碧落を吹いて浮雲尽き 月、青山に上る玉一団(かぜ、へきらくをふいてふううんつき つき、せいざんにのぼるぎょくいちだん)」の禅語そのもので、中秋の名月とは違い初夏の満月は大きく桃色月(ピンクムーン)と言われているだけあってどこかぬくもりを感じさせてくれました。いいですね! たまには夜空を見上げる余裕が欲しいと思う今日この頃です。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2810話 】
2021年 04月 27日 談

大安禅寺 松雲の間にて

暖かい一日となりましたが、皆様にはお健やかにお過ごしでしょうか? 所用で自坊に戻りましたが、山々は一段と緑色を増し青葉若葉が見事なまでに美しい好時節を迎えています。全国的に緊急事態宣言が発令されていますが、どうかくれぐれもコロナウイルス感染防止に留意して頂きたいと願うばかりです。

先般、新命和尚と共にこの度の修復事業に対し多大なる御心を頂いた方々への奉謝品を選定しましたが、本日はその表書を致しました。コロナ禍にあるために本格的な浄財勧募は開始していない中にあって多くの方々から御寄進を頂いていることに対しまして本当に有難く厚く御礼申し上げます。

大安禅寺との御法縁に感謝申し上げ和尚の墨跡を御浄財奉謝品として差し上げておりますが、コロナの収束状況を見て本格的な重文諸堂修復保存工事の寄進勧募に入りたいと思っております。

一人でも多くの方々との御法縁を結びながら、御国の宝でもありまた当時の匠の技を後世に伝承していく為にも勧募の努力を続けて参りたく、御寄進奉謝品の制作にもよりいっそう心を込めて書いていきたいと念じております。まもなく5月皐月を迎えますが、花菖蒲園の整備のほうも頑張って参りましょう!友峰和尚より


友峰和尚のちょっといい話 【 第2809話 】
2021年 04月 26日 談

現在がコロナ禍に有るため毎年6月に開催されてきた恒例の花しょうぶ祭は今年も中止となりましたが、園内の整備は日々着々と行われており今はツツジの花が咲き誇っています。新しく園内に池を造成したことがかえって花しょうぶを一層引き立たせています。

お祭りは出来ませんが、通常の拝観は如常ですので是非5月連休に御来寺頂きたく願っています。また花しょうぶ園上段には薔薇園があり家内が整備していますが、今年で5年目となり例年より沢山の蕾を付けているとか、今から開花を楽しみにしています。

大安禅寺 薔薇園 / 例年 5月下旬から6月のようす

6月下旬には、山門から松平家歴代藩主の霊廟(通称千畳敷)に至る参道両脇、約600メートルに渡って約1000株の紫陽花が一斉に開花します。「人生、心の花を咲かせましょう」が和尚の法話のテーマでも有りますが、大安禅寺も寳勝寺も今では「花の寺」として定着しつつあるようです。

アジサイ / 例年 6月下旬から7月

金沢市野町 少林寺にて

本日は野町・少林寺に出向き境内と霊苑内の除草剤散布をしましたが、今後は少林寺も整備して「花の寺」を目指したいと気持ちを新たにしています。友峰和尚より

本日午後 会計監査のようす

友峰和尚のちょっといい話 【 第2808話 】
2021年 04月 25日 談

「一華五葉を開く(いっけごようをひらく)」とはこの時期の禅語ですが、寳勝寺の境内には現在約130種類の草木が植えられており、ふれあいパーク霊苑の草木を合わせますと恐らく約200種類くらいあるかと思います。もしかするとそれ以上かも知れませんが、この時期はまさにフラワーショーの如くに次々に花が咲いていきます。一度その花達の名前と写真を展示してみたいくらいです。

おだまき

立浪草、木瓜

宝鐸草 (ほうちゃくそう)

普段はそれほど気に掛けることもない草木ですが、ひとたび花を咲かせるとその可憐さや美しさまた匂いに魅了されてしまいます。寳勝寺に御来寺下さった折には是非観賞して頂きたいと願うものです。

「竹葉々起清風」

さて本日は野町・少林寺のお掃除と久しぶりに墨蹟並びに色紙書きをしました。筆を持つのは本当に気分の良いもので、コロナ禍にあって心を落ち着かせるにはやはり墨蹟や色紙書きが自分に合っているようです。禅宗僧侶の日々の修行は読経・掃除・坐禅そして墨蹟が必須科目と自覚しながら精進して参りましょう! 友峰和尚より

「一日清閑」

友峰和尚のちょっといい話 【 第2807話 】
2021年 04月 24日 談

寳勝寺玄関 の こでまり

東京オリンピックが開催されるかどうかが気になるところですが、感染拡大が続く現在の状況では次第に開催が遠のいていくような気がする昨今です。本来ならばウイルス禍にある閉塞感の現状を打破するためにも「スポーツの祭典」は大いに効果が有ると思うのですが現実はその反対で、開催中止を求める声が日増しに大きくなっていきます。アスリートの皆様には4年にいちどの大舞台への出場機会を失うダメージは計り知れ無い事と同情するものです。いずれにせよ今後のワクチン接種効果を期待したいと思います。

このところ爽やかで気持ちの良いお天気が続いており、霊苑内でのご供養修業は祖霊との交信に法悦を感じるものです。「一期一会」の言葉はあまりにも有名ですが全くに納得のいくもので、特に歳を重ねるほど実感出来る言葉でも有ります。今日一日が自分の一生と心得ての読経三昧の行が続く毎日です。

初夏の陽光のもと 法要が修業されました

「春過ぎて 夏来たるらし 白妙の 衣ほしたり 天の香具山」 飛鳥時代、持統天皇の御歌ですが、今も昔も変わらぬ風景に心は古(いにしえ)へと誘われるかのようです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2806話 】
2021年 04月 23日 談

4都府県に25日より新型コロナウイルス感染防止のため緊急事態宣言が発令されるとの事で、ここに来て一段と緊張感が増して来たように思います。それを受け大型連休中は寺カフェを休業することにしましたが、終わりの見えないコロナウイルスとの闘いにはほとほと気疲れしてしまいます。

昨日金沢に入りさっそく法務の仕事に入ったものの、昨日までの畑仕事の影響からか体のあちこちの関節や筋肉が痛み、朝から湿布治療に追われました。午後には満中陰忌法要が本堂で修業され引き続き霊苑で納骨供養を営み故人の霊を偲びましたが、本当に素晴らしい初夏の風情の中でのご供養日和となったようです。

新命和尚の発案で自坊の大安禅寺に合祀墓を作る構想が持ち上がり、本日は㈱ココ・プランニング 中本隆久会長並びにデザイナーの宮崎邦英氏が来寺され事前打ち合わせが行われました。

情報によれば、コロナ禍の影響を受け今後20年以内に全国の約20パーセントの寺院が廃寺に追い込まれるとか、本当に鬼気迫るものを感じます。これからの寺院運営に向けて新しい改革が求められている昨今のようです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2805話 】
2021年 04月 22日 談

花しょうぶ園の整備には色々なメリットがあり、自然小動物達の営みに接する機会でも有ります。特にこの時期、多くの珍しい野鳥がやってくるのも昆虫を始めとする食べ物が急増するからだと思います。またカエルたちの繁殖期でもあり、作業をしながら幾種類かのカエル達の鳴き声を聞いているだけでも癒されます。

水の中の カエルの卵

土の中の カエルの卵

カエルの産卵場所も種類によって異なり、天然記念物のモリアオガエルは木の枝に、ヒキガエルは帯状のゼラチンのような液体の中に、ニホンアカガエルもゼラチンの塊を水中に産みつけ、そしてシュレーゲルアオガエルは畔土の中に卵を産みつけます。

池の上の南天に産み付けられた モリアオガエルの卵 (2018年5月撮影)

それぞれに外敵から卵を守るための親としての工夫で、モリアオガエルは木の枝の先端に卵を産み、孵化すると水辺にポトポトと滴れ落ちてオタマジャクシになります。作業をしながらカエルの生態の勉強が出来、おまけに求愛する鳴き声とその仕草には微笑んでしまいます。しかし喜んでばかりはおれません! 野鳥やイモリたちがオタマジャクシを狙っているからです。

高木裕雄樹 現場主任とともに

さて、今朝がた一番に現場主任の文建協職員・高木裕雄樹氏と鐘楼前でご挨拶しましたが、2日間に渡る文化庁・長尾充調査官の現場視察に対し重文諸堂修理保存工事説明報告の責務を無事に終えられ、天晴れ!天晴れ! 清々しい満面の笑顔でした。高木主任、本当にご苦労様でした!今後もご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2804話 】
2021年 04月 21日 談

約40年も花しょうぶ園の整備を続けているとどの位の時間でどの位の作業が捗るかは自然に判断出来ますから、無駄のない動きが出来ます。昨日から園内の整備に入りましたが、段取りどおりに作業が進み今日は草取りに集中しました。

毎年同じ気分を味わうのですが、和尚にとって田畑の作業ほど楽しいものは有りません。春先の土壌の匂いや雑草の匂いすら元気を与えてくれます。作業中に孫がやって来て新しく造成した池の中に泳ぐオタマジャクシを見つけはしゃいでいる姿などは、遠い遠い昔の自分の子供の頃の姿を思い出すものです。

のんびりとした田舎の風景ほど大切なものは有りません。コロナ禍の今日、感染防止に心を配りながら何故か昭和30年代のスローライフに親しんでいた頃の、ゆとりある生活リズムが戻ってきたような錯覚に陥ります。本日は終日花しょうぶ園の整備作業でしたが、毎年「今年が最後」と言いながらの充実した一日となったようです。

さて昨日に引き続き、今日も文化庁・長尾調査官の本堂を始めとする諸堂視察が文建協・高木現場主任の案内で行われました。本堂の修復工事も愈々本格的に取り掛かるだけに、視察後には今後の工事方法などの懇談が行われました。大安禅寺重文諸堂修復保存工事も現在順調に進められているようで、関係者皆様には心より感謝申し上げます。友峰和尚より

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