和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2928話 】
2021年 08月 23日 談

秋海棠 しゅうかいどう

晴れたり曇ったりの天気で気温は30℃を越え蒸し暑い1日となりました。8月も終わりに近づき空を見上げればもう秋の空の様相を色濃くし、筋状の細長い雲が延々と続いていました。この時期になると必ず思い出す一句「行水の(ぎょうずいの) 捨て所なし 虫の声」ですが、昼間しきりに鳴いていた蝉に替わって、夜ともなるとすでに秋の虫が鳴き始めています。

「 無一物中無尽蔵 有花有月有楼台 」 渓仙 書

 

現在石川県内に「まん延防止等重点措置」が発令されているため宝勝寺カフェは休業中ですが、本日は今まで展示してあった額や掛軸を取り換えてみました。茶室床の間の掛軸も、長い間掛けていた「雲水托鉢の図」を6年ぶりに替え「無一物中無尽蔵 花有り 月有り 楼台有り」にしましたが、また一段と趣のある部屋になり大変気に入っています。コロナ禍の収束を只管願う日々が続いていますが、くれぐれも皆様には御身ご自愛下さいますようご祈念申し上げております。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2927話 】
2021年 08月 22日 談

「 敬 愛 」 大安友峰 書

休息の後は法務遂行に気持ちを切り替えて頑張って参りましょう! 8月のお盆月も残すところあと一週間程となり、お盆霊前供養は本日が最終日となりました。午前中に墳墓開眼供養が修業されましたが、今が夏休み中ということも有ってかお子様連れでお参りされているご家族も見受けられました。まもなく長い長い夏休みが終わり新学期が始まりますが、デルタ株が感染拡大しているだけに子供達への感染の広がりが大変心配されるところです。

晩夏の青空のもと 墓前供養が修業されました

 

やまだのりこさん と 髙橋ナオミさんとともに

午後からは、やまだのりこさんの紹介でガラス工芸作家の高橋ナオミさんが御一緒に来寺され、彼女の作品を見せて頂きながら和合茶礼の席となりました。石川県は美術工芸活動の盛んな地域として全国的にも知られていますが、陶芸を始め漆工、染織、金工、木竹など多くの工芸作家が活動されています。

本日ご挨拶に来寺くださった高橋ナオミさんも現在は能登島ガラス工房や牧山ガラス工房を拠点に活動されているそうで、ガラス工芸作家として今後の活躍を願って止みません。地元で創作活動をされている作家の皆様に、寳勝寺が少しでも活動のお手伝いができればと願っています。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2926話 】
2021年 08月 21日 談

桂岩寺ご住職とともに

金沢に居住して今年で10年目を迎えていますがすっかり自炊生活にも慣れ、最近ではメニューのレパートリーも増えつつあります。今日は久しぶりに夏の定番食でもある「ゴーヤチャンプルー」を作りました。夏バテ防止にはこれ以上の食べ物は無いと思うほどで、特にゴーヤ独特の苦みは疲れた胃を復活させ食欲が出ます。「良薬は口に苦し」の諺通り胃腸薬の代わりにもなるので皆様にも是非お勧めしたいと思います。

料理方法は実に簡単で、豚肉に卵、焼き豆腐があれば直ぐに出来ますが、食材を見てもわかるように極めて栄養価が高く特に胃の消化を助けるため夏には持って来いの食べ物だと思います。

<和尚流、ゴーヤチャンプルーの作り方>

まず、木綿豆腐に焦げを入れます。

次に、豚切れを炒めます。

ゴーヤを塩胡椒と醤油、砂糖、みりん、胡麻油で炒めます。

ゴーヤを炒めながら、同時にスクランブルエッグを作ります。

具材を足しながら更に炒めます。

味を確かめます。

出来上がり!どうぞ召し上がれ。

明日から再び法務の仕事が目白押しとなっていますが、「ゴーヤーチャンプルー」をしっかり食べて残暑の夏を乗り切って行きたいと思います。さて再び暑さが戻って来るとか、皆様にはどうかくれぐれも御身ご自愛くださいますようご祈念申し上げます。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2925話 】
2021年 08月 20日 談

寳勝寺 玄関前庭の白萩が生長

再び30℃を超える残暑が戻ってきましたが、皆様お元気にお過ごしでしょうか? このところ新型コロナウイルス・デルタ株の感染拡大がニュースの焦点になっており、感染力の強さが心配されますます引き籠りがちになりそうですが、予防対策に努めながら日々法務遂行に当たっています。本日は午前中に年忌法要が本堂で営まれ法要修業後には応接間にて御供養茶礼をしましたが、ご家族皆様とお会いするのは一年ぶりでもあり久しく歓談の席となりました。またふれあいパーク霊苑にはお盆後も参詣者が来苑されており、心より有難く思っています。

本堂にて 年忌法要を修業致しました

突然発生した新型コロナの感染拡大は、人類に色々な問題提起をしているように思います。目に見えない得体の知れないウイルスは人間の心にも似て善悪の根源を成し、もしウイルスが善の様相を示すなら世界中の人々が全知全能を結集してコロナ収束に全力を注ぎ、悪の様相を示すなら世界の国々がばらばらになって行動する事を示唆するものだと思います。コロナ収束へのキーワードは仏教の教えでもある“心を一にする「和合の精神」”が今まさに求められているように思う今日この頃です。友峰和尚より

「 心 閑坐して松風を聴く 」 大安友峰 書

友峰和尚のちょっといい話 【 第2924話 】
2021年 08月 19日 談

オ・オ・タ・ニ・サ~ンの特大40号が出ました!! まさに「ショータイム」でそれに加えて投手として8勝目を挙げ、本日は打って良し投げて良しの投打で活躍しエンゼルスが勝利しましたが、誉め言葉を失うほどの大活躍でした。最近ではお会いする方々が「和尚さん、今日も大谷翔平選手がホームラン打ちましたね!」と挨拶代わりに声を掛けて下さいますが、大谷選手の活躍は本当に心より嬉しく思います。和尚のみならず日本のファンの皆様も同じ心境だと思いますし、アメリカにも多くの大谷ファンがいる事がテレビの画面から伝わってきます。

 

和尚の甥っ子 克則さんとともに

「ポーカーフェイス」という言葉がありますが、球審の誤審が有ってもホームランを打っても「泰然自若」とした紳士的態度にはサムライの風格を感じます。さて本日は甥っ子が大安禅寺に墓参に行くというのでお見送りしましたが、大谷翔平選手のみならず日本の未来を担う若者達には大いに期待したいと思います。友峰和尚より

「 忍 」

友峰和尚のちょっといい話 【 第2923話 】
2021年 08月 18日 談

「 静 心如清風 」 大安友峰 書

お盆が過ぎた途端、1日の過ぎゆくのが早くなったような錯覚に陥ります。余りに忙しいとその仕事の疲れからか時間など気にする暇もないのですが、お盆が過ぎて時間の余裕が出来ると、不思議なものでアッという間に1日が終わってしまいます。少しぐらいは休息しなければ体が持たないと自分に言い聞かせて強制的に休みを取るのですが、却って時間の使い方が分からずグズグズしているうちに時間が過ぎ去って行くようです。

昔、「時間よとまれ!」という番組が有ったような気がしますが、修行時代を思い起こすに坐禅をしているときは時間の経つのが遅く感じ、まるで時間が止まっているかのようでした。行動の所作によって時間の長短を感じるのはいったい何故なのでしょうか? 1日は24時間、1年が365日であることは地球が誕生して以来変わらぬ理(ことわり)ならば、自分が生まれて此の方もしかすると時間が進んでおらず、そのため時間の長短を無意識の意識の中で覚えるのでは無いかと思うものです。つい先日和尚が詠んだ俳句ですが「今ありて 今去る今を 蝉しぐれ」の如く、今という今をずっと生きているのかも知れませんね。友峰和尚より

「 水声無古今 」 大安友峰 書

友峰和尚のちょっといい話 【 第2922話 】
2021年 08月 17日 談

甥の克則さんが 和尚に会いに来てくれました

寳勝寺にも再び静寂が戻ってきました。お盆の里帰りを兼ねて墓参に来られた御家族の方々が多く見受けられ、境内もここ数日間は行き交う車で混雑していましたが、お盆を過ぎて静かな佇まいとなりました。和尚も盂蘭盆会の行事を終え今日は休息を取り、のんびりと一日を過ごすことが出来たようです。午後には甥の克則さんが社用で金沢へ来たついでに寳勝寺へ挨拶に来てくれました。新型コロナウイルス感染が発症して以来なかなか会う事も出来ませんでしたが、ようやくお互いにワクチン接種も終え、久しぶりに会うことが出来ました。

滋賀県在住の娘家族もお盆休みに遊びに来る予定でしたが急遽中止となり、がっかりしたものです。新型コロナが発症して約2年を迎えていますが、本当に普段の生活リズムを始め何もかもが変わってしまった今日です。親戚家族とのお付き合いも難しい状況にありますが、本日は甥っ子の訪問を嬉しく思った一日となりました。友峰和尚より

寳勝寺中庭にて

友峰和尚のちょっといい話 【 第2921話 】
2021年 08月 16日 談

令和3年度の盂蘭盆会行事を和尚が住職する福井・金沢寺院5カ寺すべて終えましたが、今暫くは宝勝寺ふれあいパーク霊苑墓前での祖霊供養諷経が続いていきます。住職としての仕事は多岐に渡るため、日々健康管理に気配りしながら法務遂行に当たっています。大安禅寺諸堂の修理保存工事も3年目を迎えようとしていますが、この度、山門の修復がおおよそ完了するというので棟札(むなふだ)を書きました。

大安禅寺 山門に納める棟札を書きました

今から約300年前の創建当初の棟札も大切に保存されていますが、今回書き記した棟札もおそらく数百年後、再び修復される時に日の目を見る事になると想像しています。今回は山門修復に携わった会社の名前も書き記しました。

5年後に本堂修復が完了した時には、関係者全ての名前を網羅して後世にまでその功績を伝えたいと願っています。明治期に一度本堂の大修復工事が行われていますが、近年の気候変動の影響からか建造物の痛みが早まっているようにも思います。この度の修復工事は「令和の大修理」と銘打っての大掛かりな修復保存工事ゆえに、緊張感を持って進めていきたいと念じている昨今です。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2920話 】
2021年 08月 15日 談

令和3年度 大安禅寺 盂蘭盆施餓鬼法要

花園流御詠歌 奉納

心配された秋雨前線もいったん南下し、晴れ間の見える爽やかなお盆日和となりました。コロナ感染防止の為のシールドカーテンが堂内を横切るように張られた枯木堂にて、午前10時半よりソーシャルデスタンスに配慮しながら檀信徒皆様が席に着かれ、卑山御詠歌婦人部の奉詠するなか「盂蘭盆施餓鬼法要」が厳修されました。また焼香は周り焼香とし感染防止に努めました。

 

 

全国的に水害被害の状況が報道される中での盂蘭盆会となりましたが、所によっては行事を中止せざるを得なかった寺院も有った事と思います。一年を通しての年中行事の中でも最も重要な盂蘭盆施餓鬼会の法要だけに、無事に円成出来た事を嬉しく思いました。

写真右側より 藤田総代様、蒔田総代様とともに

行事が始まる前には責任役員総代様と工事の進捗状況や近況の出来事など説明させて頂きましたが、檀信徒皆様には改めて報告会を催すこととしました。さて本日、孫の永峰が副住職と一緒に行事に出頭し初めて殿司(でんす)を務めました。行事終了後には和尚の横で檀信徒皆様に挨拶をさせましたが、今日がお坊さんとしての記念すべきデビューの日となったようです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2919話 】
2021年 08月 14日 談

大安禅寺 水害被害の復旧現場

立秋を過ぎた途端に秋雨前線が北上して全国に大雨を降らせていますが、つい先日までは連日35℃程あった気温も一気に下がり20℃前後と少し肌寒い気候となっています。それにしても最近の雨の降り方は異常としか思えないほど短時間に激しく降るため、防御の準備が出来ないのが現実です。

流れ出た土砂を撤去

今日も九州地方を始め広島から関東、東北地方にかけて日本列島を縦断するかのように長い帯状の線状降水帯となって水害が多発しており、コロナ禍の中で被害を受けた多くの方々が二重苦を強いられており本当に心が痛みます。北陸地方も本日は全ての電車が運行停止でお盆の里帰りや帰省客にも大きな影響を与えています。

和尚は明日午前10時半より大安禅寺盂蘭盆会が厳修されるため一路福井に車で向かいましたが、高速道路は普段より遥かに多くの車が走っていました。まだまだ大雨には注意が必要ですが、明日の盂蘭盆会が無事に円成出来る事を願っています。さて先日の豪雨で水害被害を受けた場所も副住職と工事関係者皆様のおかげで復旧されており安堵しました。「災害は忘れた頃にやって来る」とは昔の話で、今では少しの油断もできない気象状況のようです。友峰和尚より

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