和尚のちょっといい話
「 静 心如清風 」 大安友峰 書
お盆が過ぎた途端、1日の過ぎゆくのが早くなったような錯覚に陥ります。余りに忙しいとその仕事の疲れからか時間など気にする暇もないのですが、お盆が過ぎて時間の余裕が出来ると、不思議なものでアッという間に1日が終わってしまいます。少しぐらいは休息しなければ体が持たないと自分に言い聞かせて強制的に休みを取るのですが、却って時間の使い方が分からずグズグズしているうちに時間が過ぎ去って行くようです。
昔、「時間よとまれ!」という番組が有ったような気がしますが、修行時代を思い起こすに坐禅をしているときは時間の経つのが遅く感じ、まるで時間が止まっているかのようでした。行動の所作によって時間の長短を感じるのはいったい何故なのでしょうか? 1日は24時間、1年が365日であることは地球が誕生して以来変わらぬ理(ことわり)ならば、自分が生まれて此の方もしかすると時間が進んでおらず、そのため時間の長短を無意識の意識の中で覚えるのでは無いかと思うものです。つい先日和尚が詠んだ俳句ですが「今ありて 今去る今を 蝉しぐれ」の如く、今という今をずっと生きているのかも知れませんね。友峰和尚より
「 水声無古今 」 大安友峰 書
甥の克則さんが 和尚に会いに来てくれました
寳勝寺にも再び静寂が戻ってきました。お盆の里帰りを兼ねて墓参に来られた御家族の方々が多く見受けられ、境内もここ数日間は行き交う車で混雑していましたが、お盆を過ぎて静かな佇まいとなりました。和尚も盂蘭盆会の行事を終え今日は休息を取り、のんびりと一日を過ごすことが出来たようです。午後には甥の克則さんが社用で金沢へ来たついでに寳勝寺へ挨拶に来てくれました。新型コロナウイルス感染が発症して以来なかなか会う事も出来ませんでしたが、ようやくお互いにワクチン接種も終え、久しぶりに会うことが出来ました。
滋賀県在住の娘家族もお盆休みに遊びに来る予定でしたが急遽中止となり、がっかりしたものです。新型コロナが発症して約2年を迎えていますが、本当に普段の生活リズムを始め何もかもが変わってしまった今日です。親戚家族とのお付き合いも難しい状況にありますが、本日は甥っ子の訪問を嬉しく思った一日となりました。友峰和尚より
寳勝寺中庭にて
令和3年度の盂蘭盆会行事を和尚が住職する福井・金沢寺院5カ寺すべて終えましたが、今暫くは宝勝寺ふれあいパーク霊苑墓前での祖霊供養諷経が続いていきます。住職としての仕事は多岐に渡るため、日々健康管理に気配りしながら法務遂行に当たっています。大安禅寺諸堂の修理保存工事も3年目を迎えようとしていますが、この度、山門の修復がおおよそ完了するというので棟札(むなふだ)を書きました。
大安禅寺 山門に納める棟札を書きました
今から約300年前の創建当初の棟札も大切に保存されていますが、今回書き記した棟札もおそらく数百年後、再び修復される時に日の目を見る事になると想像しています。今回は山門修復に携わった会社の名前も書き記しました。
5年後に本堂修復が完了した時には、関係者全ての名前を網羅して後世にまでその功績を伝えたいと願っています。明治期に一度本堂の大修復工事が行われていますが、近年の気候変動の影響からか建造物の痛みが早まっているようにも思います。この度の修復工事は「令和の大修理」と銘打っての大掛かりな修復保存工事ゆえに、緊張感を持って進めていきたいと念じている昨今です。友峰和尚より
令和3年度 大安禅寺 盂蘭盆施餓鬼法要
花園流御詠歌 奉納
心配された秋雨前線もいったん南下し、晴れ間の見える爽やかなお盆日和となりました。コロナ感染防止の為のシールドカーテンが堂内を横切るように張られた枯木堂にて、午前10時半よりソーシャルデスタンスに配慮しながら檀信徒皆様が席に着かれ、卑山御詠歌婦人部の奉詠するなか「盂蘭盆施餓鬼法要」が厳修されました。また焼香は周り焼香とし感染防止に努めました。
全国的に水害被害の状況が報道される中での盂蘭盆会となりましたが、所によっては行事を中止せざるを得なかった寺院も有った事と思います。一年を通しての年中行事の中でも最も重要な盂蘭盆施餓鬼会の法要だけに、無事に円成出来た事を嬉しく思いました。
写真右側より 藤田総代様、蒔田総代様とともに
行事が始まる前には責任役員総代様と工事の進捗状況や近況の出来事など説明させて頂きましたが、檀信徒皆様には改めて報告会を催すこととしました。さて本日、孫の永峰が副住職と一緒に行事に出頭し初めて殿司(でんす)を務めました。行事終了後には和尚の横で檀信徒皆様に挨拶をさせましたが、今日がお坊さんとしての記念すべきデビューの日となったようです。友峰和尚より
大安禅寺 水害被害の復旧現場
立秋を過ぎた途端に秋雨前線が北上して全国に大雨を降らせていますが、つい先日までは連日35℃程あった気温も一気に下がり20℃前後と少し肌寒い気候となっています。それにしても最近の雨の降り方は異常としか思えないほど短時間に激しく降るため、防御の準備が出来ないのが現実です。
流れ出た土砂を撤去
今日も九州地方を始め広島から関東、東北地方にかけて日本列島を縦断するかのように長い帯状の線状降水帯となって水害が多発しており、コロナ禍の中で被害を受けた多くの方々が二重苦を強いられており本当に心が痛みます。北陸地方も本日は全ての電車が運行停止でお盆の里帰りや帰省客にも大きな影響を与えています。
和尚は明日午前10時半より大安禅寺盂蘭盆会が厳修されるため一路福井に車で向かいましたが、高速道路は普段より遥かに多くの車が走っていました。まだまだ大雨には注意が必要ですが、明日の盂蘭盆会が無事に円成出来る事を願っています。さて先日の豪雨で水害被害を受けた場所も副住職と工事関係者皆様のおかげで復旧されており安堵しました。「災害は忘れた頃にやって来る」とは昔の話で、今では少しの油断もできない気象状況のようです。友峰和尚より
叩きつけるような 大雨
西日本を中心に記録的な大雨が続いていますが、福井県と石川県は今後も秋雨前線の動きに警戒が必要です。明後日15日に厳修予定の盂蘭盆会当日はどうやら大雨も小康状態になるとの予報ですから少し安心しています。大雨にも十分な警戒が必要ですが、コロナウイルス感染拡大も気になるところです。
大安禅寺枯木堂にて 盂蘭盆会法要の準備
盂蘭盆会法要の準備
新命副住職が準備している大安禅寺の盂蘭盆会法要ですが、驚いたことにお堂の中央を横切るように感染予防のシールドが張られており、かなり深刻な状況であることを感じたものでした。福井県杉本知事のコロナ感染予防対策が全国的に知事としての好評を得ていますが、まさに先手必勝で福井市体育館に感染者を受け入れるためのベットや医療者など臨戦状態にあるようで、まるで戦場の様相を呈して来たようです。
寳勝寺にて 年忌法要を修業致しました
さて本日もお盆諷経に徹しましたが、棚経にお伺いしたお家では読経の後に娘様の御点前で大変美味しいお煎茶を頂き、本当に心から癒されました。お盆棚経の修業も16日ですべて終了となります。最後まで集中して、頑張って精進して参りましょう!! 友峰和尚より
法務の合間に 桂岩寺住職と
東京オリンピックが終わった途端、「ショウヘ~イ!オ・オ・タ・ニ・サ~ン」の38号ホームランが出ました! ここ数日間オリンピックロスが続いていましたが、遂に大リーグエンゼルス・大谷翔平選手のショータイムが久しぶりに復活したようです。それにしてもバックスクリーンに向かっての14試合ぶりの豪快な一発でした。
大谷翔平選手がホームランを打ったことで和尚も心機一転し元気が湧いてきました。第1打席に大きなフライを打ちあげましたが、その瞬間に次の打席では必ずホームランを打つに違いないと確信したものです。もちろん法務の合間にABEMAテレビでチラ見観戦していましたが、不思議なもので画面から大谷選手の「気」が伝わって来るのが分かります。本来の調子に戻るのは今しばらく時間が掛かりそうですが、今後を期待したいと思います。
旧盆を迎え、墓前供養が修業されました
秋を思わせる 涼風のなかで
スイカを頂きながら 霊苑事務所スタッフとの打ち合わせ中
さて和尚は引き続きお盆諷経(ふぎん)の毎日ですが、此方はホームランは有りませんが全集中で頑張っています!まもなく8月15日の盂蘭盆会を迎えますが、どうかご家族皆様で祖霊供養を通してご家族団らんの無事のひとときをお過ごしください。友峰和尚より
秋明菊 / 宝勝寺境内にて
オリンピックロス症候群でなんとも気持ちの切り替えが難しい今日この頃ですが、この度の東京五輪では日本のアスリート達があまりにも大活躍したためその分“オリンピックロス”も大きく普段のテレビ番組を見る気にもなれない程です。特番では東京オリンピックを振り返って活躍された選手達の金メダル獲得のシーンが放映されるたびに再び感動が蘇ってきますが、ライブ観戦時の感動とはまた違った感覚を覚えるもので、改めてアスリート達の並々ならぬ鍛錬や長きに渡る努力と忍耐には賞賛の拍手を送りたいと思います。アスリート皆様には本当におつかれ様でした。沢山の感動とパワーを頂き有難うございました。
酔芙蓉
ニシキギの葉が 色づき始めました
本日の 墓前供養にて
さて和尚は「喉力(のどりょく)」発揮で、午前午後とも読経三昧の一日となりました。よく「継続は力なり」という言葉を耳にしますが、この「継続」とはまさに「努力の継続」に他なりません。「艱難、汝を玉にす」いえいえ「金にす」の2020東京オリンピックだったようです。友峰和尚より
日中友好の朝顔 結実
先日7日が立秋でしたが、昨晩は台風9号の北陸沖通過で大雨と強風の大荒れの天候でした。一夜明け、台風一過で急に涼しくなった感じで、連日30℃を超える猛暑が続いていただけに本日は日中気温が26℃と過ごしやすい一日となったようです。和尚の頭の中では既にお盆の行事はすべて終えている感が有るのですが、大安禅寺の盂蘭盆会が15日に厳修予定の為まだまだ気が抜けません。明日から16日までは集中的にお盆諷経が続くため、本日は暫しの休息日としました。
「 風 鐘声を送り来る 」 大安 書
「坊主はお経」で声を出すことがお盆月の法務の要となっており、毎日怠らずに喉のメンテナンスに留意しています。お檀家様の棚経廻りの時には約4時間ばかり連続でお経を唱え続けますから、僧侶には「喉力(のどりょく)」が求められているようです。スポーツアスリートは筋力!腕力!脚力!ならば和尚は喉力!の達人を目指して頑張って参りましょう! 友峰和尚より
地元お檀家様の御家にて 盂蘭盆会棚経
台風9号の北上に伴い午後から大雨になるという気象情報の中、午前7時に棚経2日目修業のため総代様と一緒に出掛けました。出発時は良いお天気でしたが時間が経つにつれ風も強まり、空が雨雲に覆われる頃には無事に棚経を終了することが出来ました。棚経は盂蘭盆行事の大切な祖霊供養ですが、檀信徒皆様との交流の場でもあり諷経の後はご家族の方々と親しく歓談しています。毎年、棚経に出頭出来るのも今年限り今年限りと思いながらの修業となっていますが、今年も新命副住職と一緒に棚経を無事円成出来た事に感謝しました。
中内家にて お茶を頂きながらひととき歓談しました
椅子をご用意して下さり 本当に有難く思いました
さて明日からは来る8月15日午前10時半より「大安禅寺盂蘭盆大施餓鬼会」が厳修されるため、その準備に入りたいと思います。なかなかコロナウイルス感染が収束を見ない今日ですが、盂蘭盆会は重要な祖霊供養でもあるため感染予防に留意し、行事を縮小しながら修業したいと願っています。皆様のご参詣をお待ち申し上げております。友峰和尚より