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第498話
金沢市野町・少林寺、本多町・瑞光寺の師走諷経のために今年最後のお勤めをしました。いわゆるお経納めとでも申しましょうか、この一年の法務を無事に終えたことに対して開山様に報恩のお経を唱えたわけですが、穏やかなお天気の中でのお参りとなりました。朝方には、大安禅寺の御用達でもある福井の小森庭園主・末政幸憲様より御寄進頂いた門松一対を寳勝寺の山門前に設え、しめ縄飾りをして山門至福の御祈願をしました。
山門前に、門松を設置 / 寳勝寺にて
山門至福の御祈願をしました
今年も随分と多くのお経を唱えて参りましたが、さすがに感慨深い読経となり、門松もどことなしか微笑んでいるようにも感じました。さて昨晩、飛騨高山の安国寺様よりお電話を頂き、その内容は餅つきについてのご質問でしたが、所変われば品変わるで、餅つきにもそれぞれに地方特有の色々な工夫が有りますから、情報交換はなかなか面白いものです。突然のお電話でしたが、その日の和尚の鏡餅搗きブログをご覧いただいたそうで、早速のブログご訪問を嬉しく思いました。
大安禅寺の鏡餅搗き / 昨日のブログから
ちなみに安国寺様は、和尚の大学時代からの親友です。世の中便利になったものですね! そうそう、お医者様の世界では、今日の手術はもはや遠隔ロボット操作で行うことが出来るとか、すごいですね。電子社会の恩恵は色々な分野に限りなく活用されていくようです。そのうち、「遠隔自動操作餅つき機」なんていう物が出てくるかもね、あまり売れないと思いますが。「もちろん」想像です。安国寺様でも、現在も臼で御餅を搗いているそうです。昨日の電話は「御餅で、もちきり」の年末の「ほっこり話題」となりました。友峰和尚より
第497話
大安禅寺庫裡にて
早朝から鏡餅の餅つきが行われましたが、今日は世話方の堀江貞富さんに加えて井上周三さんが加勢して下さり、孫も参加しての賑やかな台所となりました。石臼と杵で搗くお餅はやはり言葉では言い表せない、心のこもった微妙な粘りが感じられて、おろし餅やきなこ餅、ぜんざいにして食べると本当に美味しく頂く事が出来ました。

午前中には本尊様はじめ諸堂の仏様にお供えする15組の鏡餅も無事に作り終え、また一歩新年を迎える準備が整いました。残すところあと三日間ですが、愈々山門や玄関の幕張をし、鐘楼の注連縄と除夜の鐘の御祈祷台の準備、最後に境内の掃き掃除をして全てが終了となります。約1か月かけての大掃除!そして迎春準備作業。代々引き継がれて来た準備作業ですが、それに伴って気持ちも次第に入れ替わって行くようで、なんとも御利益を頂きながらの有りがたい法務と感じ取っています。恐らくはこのようにブログに書かなければ誰も知り得ないお寺の師走風景ですね。昨日のNHK特番で小椋佳さんの「生前葬コンサート」特別篇が放映されましたが、このブログも和尚の生前葬ブログのようなものです。この31日で500回目となりますが、この66年の人生を振り返る時、とてもとても一冊や二冊の本で書ききる事など出来ないほどのドラマが有ります。誰もがそうであるように一度っきりの人生ですから、精いっぱいの思いを感謝の心と共に書き記しておきたいものだと感じている今日この頃です。それにしましても小椋佳さんの生前葬コンサートは素晴らしいものでした。心を後世の方々に伝えるには十分であったようです。友峰和尚より
干支色紙が出来上がるまで
今回は、平成二十七乙未年のひつじの「干支色紙」が出来上がるまでをご紹介させて頂きます。毎年、住職が師走から立春にかけて書かれている干支色紙ですが、西暦二千年の巳年から始まり、すでに干支を一周して巳、午、未歳を迎えられるそうです。
大安禅寺のアトリエにて / 平成26年12月27日
穂先が、もこもこの柔らかい羊毛を表現されます
微妙なアイラインです
独特の朱色がはいり、羊の純白が際立っていくようです
完成した羊の図。金の顔彩も塗られ、お正月の豪華な干支色紙が完成です。
「遊戯三昧」 干支図
第496話
明日はお正月の鏡餅搗きということで、妻がその準備に追われている中、和尚は残りの5日間でさらに干支の色紙書きとお掃除に専念です。大阪から帰宅してみれば晴れ渡った関西の空とは真反対に北陸の空はどんよりと曇っていてなんとも不思議な感じがしますが、長年住み慣れた生まれ故郷は、雪が降ろうが槍が降ろうが大変居心地が良いと感じるのは皆様も同じ心境だろうと思います。ニュースなど見ていますと、さらに極寒の不便な土地に住んでおられる方々もその地を離れないのは、故郷がそこに生まれたものにとって如何に心安らぐ場所であるかを物語っています。むしろ生活するのに困難な地域で有ればあるほど、土地への愛着はより強くなるのかも知れませんね。北海道などは現在では自然の極めて美しい農耕地帯として紹介されますが、それとて多くの開拓民の苦難の歴史を経ての苦労の美しさと捉えますと美しさも一段と際立って感じるものですが、その地域に住んでおられる方にとっては厳しい環境にある事には今もなんら変わりない事実でもあります。今年一年を振り返ってみても、日本のいたるところで災害被害を受けた報道が多かった年でもありました。日本は火山地帯国家でもありますから、古来より幾たびも大きな災害に見舞われ其の度毎に不屈の精神で今日まで耐え抜いて復興してきた民族でもあるように思います。福井県が「不死鳥」を旗印に掲げますのも、その事に端を発しての誓いのような言葉でもあります。「艱難汝を玉にす」とは真に、日本民族の魂の原点を感じさせる格言に思います。
この一年、どれだけ辛抱し助け合って来たかが、来年の平安を占う大切な要素なのかもしれませんね。明日は御餅つき!粘り強く頑張って搗きましょう!友峰和尚より
宝勝寺 本堂屋根修復 12/26
本日の宝勝寺本堂、寺内のようすです。屋根修復と同時に、軒先に使用される化粧板の塗装が行われています。金槌や工具の音とともに、寺内も本格的に工事現場の様相です。
本堂の正面玄関階段から
本堂の正面玄関階段から上を見上げると、軒先の古い板が撤去されています。寺内で塗装作業中の化粧板は、この軒先に張られるとのこと。同じく軒先に使用される木舞も運び込まれ、黙々と作業が進められています。
第495話
孫達のご機嫌伺いにクリスマスを利用して大阪の妻の実家を訪ねました。休養だけではなくちゃんとお仕事の目的もあり、長く気に掛けていた、実家の御庭に祀ってあった縞藤大善神様・黒岩大善神様二体の大善神さまを家内とねんごろに御祈願しました。この二体の大善神様のご神体は巳様で、土地の守護神でもあります。
巳様の好物でもあります卵をお供えし御供養申し上げました所、大変に喜ばれて今までどんよりと曇っていた空からお日様が突然ご神体の社を照らし、辺り一面輝いて誠に有り難い霊感を頂いたものでした。摩訶不思議な現象ではありますが、和尚にとっては心安らぐひとときを妻と共に感謝したものです。我々の生命は大地と共にありますから、沢山の生き物や大自然に敬虔な祈りを捧げたいものです。特に、家を建てる時などはその土地は塞がれるため、土を僅かながらも外に出してやる必要があります。古来より現代にまで伝わる神事は全ての生命に対しての感謝の真を捧げる儀式です。さて、祈願も済ませ新しい年を迎える心構えが更に整って行くような一日となりました。友峰和尚より
第494話
悲しい事件の報道がなされました。年の瀬の地元で発生した老老介護の末の悲劇事件となったようです。日本社会では現在65歳以上の高齢者が約3000万人を越えるそうで、4人の働き手が1人の老人を見ている時代だそうですから、もはや老老介護の問題は他人事では済まされない、身につまされる報道でした。これまでにも幾たびか老老介護の疲れに因る夫婦間の事件が報道されてきました。独居老人宅に於ける孤独死の問題や認知症問題等、超高齢化社会を迎えようとしている今、大切なことは近所間での日頃の交流と対策だと思います。和尚が申すまでもなく、既に各町内では老人宅対策が始まっているとの事ですが、ならば先ずは家族内の絆が重要で、近年言われ続けている核家族化にも問題がありそうです。和尚は父を80歳で、一昨年は母を92歳で無事に黄泉の国へ旅立たせる事が出来ました。此れも偏に妻の献身的な介護、そして病院のディサービスはたまた先生の懇切丁寧なアドバイスがあればこそ、療養介護期間を全う出来たと感謝しています。特に妻の存在感は絶大でした。毎日の病院通いの中で、母との会話が母にとって一番幸せを感じ取った時間であったようでした。父も母も、亡くなる前には合掌しながら「ありがとう、ありがとう。」と何度も何度もお辞儀をされました。今後どのご家庭でも起こりうる老人介護の問題には、やはり家族夫婦間や子供達の協力が大切であると体験から感じ取る次第です。
大変だった療養介護期間も今では遠い過去の話となっていきます。母がお世話になっていたリハビリ病院を車で通り過ぎるたびに、今もなお多くの方々が療養介護を受けられている事実に対して、介護されておられる方また介護を受けられている方々の気持ちを重く受け止めています。世界一の長寿国日本。老老介護の問題解決対策は、もはや後回しには出来ない早急な取り組みが求められているようです。友峰和尚より
宝勝寺 本堂屋根修復 12/24
年の瀬が迫ってまいりましたが、宝勝寺では本日も小雨降りしきるなか修復工事が進んでいます。
天井部分の至るところに、穴があいています
そこから大工さんと交信できるほど、大きな穴も有ります・・。
傷みの激しいところばかり注目してしまいしますが、建物の骨組みが400年の風雪に耐えてきたことを思いますと本当に丈夫な構造になっていると感じ、機械の無い時代に苦労して加工された材木からは、当時の大工さんや寺で生活されていた方々の温かみが伝わってくるようです。
第493話
今日はクリスマスイブですが、何故か禅寺で有りながら寺の家族また職員も含めてクリスマス茶礼をこれまで欠かすことなく続けて来ました。もちろん主役はクリスマスケーキで、茶礼の前には全員で「きよしこの夜」を歌ってからケーキとコーヒーで楽しい時間を過ごして来ました。
実は和尚の父親の代からの伝統的なお寺のイベントになっているわけですが、思い起こしますに子供の頃の一番うれしい日でもあった事を忘れることが出来ません。と言いますのも、この日かぎりは父親の大サービスの日であり、子供たち4人の兄弟に沢山のおもちゃを配ってくれた日でもあるからです。誰もがそうであったと思いますが、終戦後の物の無い時代、ましておもちゃなどは自分で作るしか手にする事が出来なかった環境でしたから、父親から配られるおもちゃには流石に子供ながらに興奮したものでした。勿論当時はクリスマスケーキなど有りませんでしたが、母親の作ってくれたおかきや甘酒などを思い出します。今日、子供たちへのクリスマスプレゼントにはゲーム機など高価なものが目立ちますが、子供たちが喜ぶ姿と家族団欒のひとときは今も昔も変わらぬ光景ですね。お正月は親戚との交流、クリスマスは家族との団欒、お盆は御先祖との交信と考えますと実に一年が楽しく過ごせる感が有ります。
今年は仕事の関係で少し早めのクリスマス茶礼でしたが、なんとも心和む一時でした。父や母が子供達にしてくれたこと一つ一つが、懐かしくまた有りがたく思う今日この頃です。子供達の喜ぶ姿を父母ともにどんなに喜んでいたかを、孫達の満面の笑顔を見つつ思い起こしています。友峰和尚より
第492話
大安禅寺 正面玄関にて
竹内真之栄氏、御歳94歳にしての門松作品です。今朝一番に小森庭園主・末政氏と共に来山され庫裡玄関に据えられました。この十数年間欠かさずお寺に寄贈されてきましたが、今年もまた元気な御姿で門松を立てられました。竹内氏とも約20年以上の御厚誼を頂いていますが、末政氏と共に大安禅寺の庭師として活躍されてきた方です。
大安禅寺御用達の庭師 末政氏 (写真右) と 竹内氏
94歳の方が御作りになった門松!これはもう無条件に目出度い門松ですからお正月のお参りの際はぜひ拝んで頂きたいものですね。午後からは、お天気の晴れ間を見計らって大晦日の除夜の鐘の準備作業に入りました。
境内の掃き掃除や砂ならしなど仕事は盛りだくさんに有りますが、爆弾低気圧がいつ襲って来るか分かりませんから、黙々とやるのみですね。「陰徳」という言葉が有りますが、さすがに66歳にもなりますと陰徳を積む行いでもなく、また「徳」を期待する術も無く、「老骨」に鞭打っての必然的作業となって行きます。そんな折、妻よりの優しい声が掛かり職員との茶礼のひととき。話題はやはり「高齢化の問題!」「急激に襲って来る体の不調!」等々・・。それを、むなしいと感じ取るのか、ありのままを受け入れて歳をとることを楽しんで生きて行くのか、話は盛り上がる一方でした。そんな僅かの休憩時間も師走を感じさせてくれるに十分な和やかな一時でした。待ったなしの日々が過ぎて行きます。泣いても笑っても今年もあと8日を残すのみとなりました。友峰和尚より
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