和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第474話 】
2014年 12月 05日 談

荒れ模様の天気となった本日、北陸特有の雪おこしの雷の轟の中、昨日に引き続き和尚のアトリエの大掃除と整理整頓をしました。この数年は金沢にいることが多かった為、アトリエはかび臭く、いやいや実際にカビだらけで人の住まなくなった部屋がいかに残酷な状態になってしまうか、まざまざと見せつけられた感じでした。おまけにこれまで保存しておいた作品もカビだらけ、何とも情けない気分になったものでした。気を取り直して作品の一つ一つを見ながらの作業となりましたが、どの作品も思い出の詰まったものばかりで、処分するのも偲び難く、和尚のこれまでの手の後として再び保存して置くことといたしました。皆様もきっと同じ事を思われると思いますが、我々の世代は兎にも角にも「物を大切にせよ!」という親からの教育をしっかり受けてきたため、紙一枚もなかなか捨てきれずに残しておくといった感じですから、整理整頓にも時間がかかると言うものですね。

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墨蹟用の和紙を整頓中 / 大安禅寺 アトリエにて

‏随分とお世話になったアトリエ、この20年間ひたすら作品を書き続けた場所でもあります。至るところに墨が飛び散り、部屋全体がアート化している感が有ります。‏昔の作品を眺めつつ、自分の書いた書画に感動を覚えることも多々あります。どの作品も、その時の和尚の真骨頂であるが故の感動なのかもしれません。努力の積み重ねがやがて花開く時を迎えるのだと信じながらの創作活動なれど、どうやら終わりのない旅路のようにも思えます。‏いやいや、もう既に花が咲き終わっているのかも知れませんね。いづれにしても花が咲くのは一度限りでは無いと思いますので、更に頑張って書画の創作活動にも力を入れて行きたいと整理しながら思ったものでした。‏さて、師走に入って早5日。新命玄峰和尚は只今、大本山妙心寺にて次元を上げての高等布教師講習に行っています。そのため、今日は代役で久しぶりに御拝観の皆様に「生き生き法話」を致しました。もはや新命和尚ほどの馬力はありません。嗚呼、歳は取りたくないものですね。でも今日は幸いに「年金友の会」の皆様でしたから、いわゆる和尚のお友達みたいなものです。楽しくお話しさせていただきました。‏この時期のお客様は忘年会を兼ねての旅行らしく、皆さん楽しそうでしたよ。いいですね!益々元気にお過ごしいただきたいと念じた一日となりました。友峰和尚より

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