和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第4074話 】
2024年 10月 12日 談

青々とした秋空のもと 納骨御供養諷経を修業いたしました

 

3連休の初日を迎えましたが終日穏やかな日和となり、清秋の金沢を楽しむ観光客で久しぶりに寺カフェも賑わいを見せました。最近よく耳にすることですが外国人観光客の多さには驚きます。卑山のカフェ利用のお客様も最近は圧倒的に海外からのお客様が増え、その国籍は様々でヨーロッパ、東南アジア、アメリカからの観光客が多く見受けられます。金沢港には1年を通してクイーンエリザベス号を始めMSCベリッシマなどの大型クルーズ船が入港することもあり、外国人観光客に人気の有名観光地巡りなどは特に賑わいを取り戻しているようです。宝勝寺ふれあいパーク霊苑にも連休を利用されて県外より墓参に来られている方が多く見受けられました。

 

 

現在金沢市内の色々な場所でイベントが開催されており、味覚の秋ということで「金沢食文化フェスタ」や芸術の秋ということで「KОGEIフェスタ」などが開催され10月27日には「金沢マラソン2024」が開催予定となっています。皆様お馴染みの近江町市場は連日観光客で大賑わいを見せているそうですから、ブログをご覧の皆様も金沢にいちど足を運んでみては如何でしょうか。和尚は連休を返上して法務遂行に専心していますが、宝勝寺カフェにも是非ともお立ち寄り頂きたいとお待ち申し上げております。

 

伸び始めた 糸すすきの穂

 

この1年を振り返り、10月は身体作りを重視しながら衰えはじめた個所を重点的にストレッチ運動によって筋力強化しています。そう言えば「腹筋、背筋、胸筋」の3つの筋力が衰えるのを「さんきんこうたい」と言うのだそうですよ。なるほど「三筋後退」ね。言い得て妙です!頑張って筋トレに励んで参りましょう!! 友峰和尚より

 

「 一日清閑 一日福 」

友峰和尚のちょっといい話 【 第4073話 】
2024年 10月 11日 談

 

「日本南画院選抜金沢展 ~東洋美術の精粋水墨画~」が10月8日(火)より14日(月)の午前12時まで金沢21世紀美術館で開催されていますが、今回妻の妹の中嶋洋子画伯も作品を出展しているため期間中にいちど是非鑑賞したいと楽しみにしています。

 

 

令和5年12月 妻の妹 中嶋洋子さんと宝勝寺にて

 

中嶋さんは神戸市を拠点に「アトリエ太陽の子」を主宰しており、地元の多くの子供達に絵を教えながら精力的に活動しています。“阪神淡路大震災から30年を迎え次世代に語り継ごう”をテーマにこのたび「1.17絵本制作プロジェクト」を立ち上げ、多くの賛同者のご協力を得て絵本を出版する運びとなったそうで今から絵本の完成を心待ちにしています。地元の新聞やテレビなどでも報道されており、今後の更なる活躍に期待するものです。

 

 

 

 

和尚も絵を描くことが幼少の頃より大好きで今に及んでいますが、孫達もどういうわけかデッサンや造形、商業デザインなどに興味を持ちその道に進もうとしている姿を微笑ましく見守っています。本日は法務遂行に専念いたしましたが、このところ爽秋の風を受けて身も心も安らぎ大満足の日々を過ごしています。芸術の秋!健康の秋!食欲の秋!どうか皆様お健やかにお過ごしください。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第4072話 】
2024年 10月 10日 談

 

随分と朝夕寒くなりましたが、いちど屋外に出れば猛烈な勢いで秋の蚊が襲いかかり容赦なく攻撃を仕掛けて来るから厄介な相手です。しかもすばしっこくて体も小さいため見えにくく、いつの間にかあちこちに痒みを覚えて蚊に刺されたことを知ります。蚊にしてみればこの時季は最後のチャンスなのかも知れません。人間には厄介な虫でも蚊にとっては生死を賭けた突撃でもあろうかと思います。

 

インド仏跡 霊鷲山(りょうじゅせん)での坐禅

 

昔の話ですがインド仏跡ブッダガヤを訪ね参加者の僧侶一同が夕刻に坐禅を修したところ、猛烈な蚊の大群に襲われ剃髪した頭はもちろんのこと首筋から身体の至る所を刺され真っ赤に腫れあがった時のことを思い出します。蚊はどの国に於いても厄介な存在には違いないようですね。「蚊一匹に 施しかねる 我が身かな」なんて一句詠んだ方がおられましたがやはり蚊には参ります。

 

「 心外無法(しんげむほう) 」

 

さて蚊の話をしているとだんだん痒くなってきました。午前中にお檀家様の月参りに出かけた後は引き続き達磨図描きをしました。長い間筆から離れていたため感覚が鈍っていたようでしたが、描いているうちに見る見る戻って来るのも不思議です。明日からは久しぶりに姫観音図を描いてみようと思います。読書の秋!芸術の秋!蚊にもめげず頑張って参りましょう!友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第4071話 】
2024年 10月 09日 談

今年の「伝燈寺里芋収穫奉納祭」にむけて 御祈祷札の準備

 

金沢兼務寺院として傳燈寺の再建に取り組んでいますが、今年も「伝燈寺里芋収穫奉納祭並びに弁財天祈願祭」が11月2日(土)午前10時半より開催予定となっています。例年ですと10月下旬に開催していましたが、今年は日程の都合で11月上旬となりました。

 

 

<令和5年度の奉納祭より>

 

今年で第4回目を迎えたわけですが、金澤伝燈寺里芋研究会皆様の努力で商標登録を得ることが出来、石川県の地元野菜ブランドとして新たな出発を見ることとなったようです。皆様にもぜひ試食して頂きたいものですが、本当に素朴でしかもほどよい粘り気と甘味のある味わい深い里芋で、今から約400年前に傳燈寺開山千岳禅師が京都より種芋を持参し地元で作付けを奨励したそうで大変由緒のある里芋です。当日は境内で里芋料理のイベントも企画されており、今から楽しみにしています。

 

日中友好の朝顔 今年も名残の花が咲き続けています

 

さて本日も達磨色紙描きを続行しましたが、少しずつですが本来の調子が戻って来たように思います。70の手習いと心して精進して参りましょう!友峰和尚より

 

「 一期一会 」

友峰和尚のちょっといい話 【 第4070話 】
2024年 10月 08日 談

 

大安禅寺御詠歌講員の皆様にはこの一年間本当にお疲れさまでした!心から感謝と御礼を申し上げます。昨日は「滋賀北陸教区発展拡充講習会」が卑山枯木堂にて終日行われましたが、教区内各御寺院の御詠歌講員も近年減少傾向にあり、全国的にも今後の花園流御詠歌の発展とその継承が心配されています。

 

令和6年度 滋賀北陸教区発展拡充講習会 於)大安禅寺 枯木堂

 

卑山では現在約13名の方が活躍されており、年中行事の際や本山が開催する御詠歌大会などで日頃の練習の成果を如何なく発揮されています。時代の変遷と共にあらゆる宗教的、芸能的伝統文化が失われつつある今日の社会に於いて、卑山御詠歌講員皆様が日々精進努力されているお姿には深く敬意を表するものです。

 

「 佛 心 」

 

先般、卑山寺カフェでお手伝いをお願いしている地元美大生の栗原さんから大学の研究課題としていくつか質問を受けましたが、質問に答えながらつくづく寺院運営や地域との関わりまた観光発展の面での諸問題に今日まで間断なく取り組んで来たものだと感じたものです。

 

美大3年生の栗原さん 「金沢の寺院運営と観光に関する問題点」について質問を受けました

 

自坊の大安禅寺を始め金沢兼務寺院4カ寺に於いても常に寺院の復興と健全な運営を目指し、今もなお再建途中にありますが大方の完成には近づいて来たものと思っています。禅僧の根本理念は「随所に主と作(な)る」であり、禅宗の祖師・達磨大師の言葉で申せば「八風吹けども動ぜず」でしょうか。

 

「 正 眼 」

 

さてさて自坊より達磨図の依頼を受け宿題となっていましたが何枚か描いてみました。描いているうちに何処か自分の顔に似ているような錯覚にとらわれました。頑張って参りましょう!! 友峰和尚より

 

「 一華五葉を開く 」

友峰和尚のちょっといい話 【 第4069話 】
2024年 10月 07日 談

 

1歳のお誕生日を迎えたということで御挨拶に来寺くださった吉田君御夫婦と奥様のお母様。吉田君は学生時代に大安禅寺の手伝いにアルバイトとして来てくれていましたが、あれから約15年の歳月が流れ昨年の10月6日に御長女の楓奈(ふうな)ちゃんが生まれ本当に嬉しく思ったものでした。

 

10月6日 楓奈ちゃん1歳になりました

 

 

そしてこの6日に1歳の誕生日を母子ともに健康で無事に迎えることが出来たことは、ご夫婦は勿論のこと御両親も大変喜ばれた事と思います。これまでにも御法縁で多くの新生児に命名し成長を見守って来ましたが、皆が元気に過ごされていることを祈念してやまないものです。

 

吉田君ご家族とともに 記念撮影をしました

 

 

「令和6年度 滋賀北陸教区発展拡充講習会」

 

本日は大安禅寺を会場に「令和6年度 滋賀北陸教区発展拡充講習会」が開催され、教区所長の齢仙寺ならびに無量寺、華蔵寺各御住職はじめ御詠歌講員約50名が参加されての終日御詠歌研修となりました。講員各皆様には本当におつかれ様でした。

 

 

 

滋賀北陸教区宗務所長 齢仙寺御住職

 

臨済宗妙心寺派 花園流無相教会 詠鑑 内藤睦雄師 (山梨県 樂音寺)

 

 

卑山講員の皆様も今日まで日々練習を重ねており、年中行事には素晴らしい御奉詠を頂いております。ブログをご覧頂いている皆様にもいちど聞いて頂きたいものですね。

 

 

ライトリンク・ミュージックの飯村様がご挨拶に来寺くださいました

 

さて新命和尚より依頼を受けていた達磨図の制作に当たりましたが、なかなか思うようには描けませんでした。昔から「弘法筆を選ばず」と申しますが高僧ゆえの格言です!愚僧に於いては筆どころかなにもかも選ばなければとてもとても描けません。いちど本物の達磨大師にお会いしたいと切に願った一日となったようです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第4068話 】
2024年 10月 06日 談

 

1日を通しての気温のアップダウンには翻弄されますが、今朝方は19℃と肌寒く暖房器具を思わず設置したにもかかわらず日中には29℃まで上がり、霊苑での法務遂行の際には衣替えしたばかりだったので汗ばむ始末。午後からの墓前供養の際には再び夏衣に着替えました。

 

御墓前にて 納骨之儀 御供養諷経を修業いたしました

 

 

午後より 集合墓「宙(そら)」での御供養諷経

 

今は季節の変わり目でもあり当たり前と言えば当たり前の気候なのですが、今年は例年より気温の変化が激しいように感じるものです。さすがに扇風機はそろそろ掃除をして片付けの準備に入りたくカフェ手伝いの学生さんにお願いしました。

 

 

10月に入り早や1週間が過ぎようとしていますが、連日ふれあいパーク霊苑での追善供養の法務が続いています。この度の能登半島大水害による影響もあって地元では墓仕舞いされる方も増えつつあるようで、卑山集合墓「宙(そら)」にご法縁を頂く方が増えており複雑な思いに駆られます。

 

 

寳勝寺檀信徒 前田様御夫妻が 祥月命日忌の墓参に来寺されました

本日は御参詣を賜わり 誠にありがとうございました

 

1日でも皆様が無事でしかも穏やかに過ごせることを念じていますが、最近の気候変動による自然災害発生に対しては明日は我が身に起こることと承知して十分な防災用具の必要性を強く感じると同時に、まずは地元地域のハザードマップなどを注視し危険から命を守るための対策を普段から講じる必要性を思います。「好事魔多し」の格言を常に心に留めて参りたく思う今日この頃です。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第4067話 】
2024年 10月 05日 談

「 七転八起 」 大安友峰 書

 

今日は何の日かと申せば皆様にはお馴染みの達磨大師(だるまだいし)の命日で、西暦528年10月5日に遷化された命日忌であり禅宗寺院に於いては「達磨忌」として追善供養の法要が厳修されます。達磨と言えば「七転び八起き」の不屈の精神を表わし縁起物として一般に親しまれており、特に選挙の際には昔から「目出達磨(めでだるま)」の勝利の縁起物として芽が出るようにと「眼入れ式」が行われて来ました。

 

 

 

中田家 墳墓開眼の御供養が修業されました

 

 

羽咋市の豊財院様 と 長らく御厚誼を頂いております 中越様御夫妻 です

久しぶりにお会いし歓談のひとときとなりました

 

 

そもそも達磨とは禅をインドから中国に伝えた禅宗の祖師「菩提達磨大師」が正式な名称で、中国嵩山少林寺の洞窟内で壁に向かって約9年間、昼夜坐禅三昧の修業生活を送りそのことから足も手も無くなったかのように感じ取って現在のような形になったと言われています。午前中に野町少林寺の御檀家・宮﨑家の7回忌祥月命日忌法要に出向きましたが、本日が達磨忌でしかも少林寺の御檀家そして故人のご親戚が「達磨堂」というお店を運営していたそうですから、なんとも達磨大師の不思議な御法縁を想った次第です。経本に「因果一如の門開け」とありますようにこの世の全ては「因、縁、果」(いんねんが)の世界ゆえに、故人の御徳のお導きを深く感じたご法要となりました。

 

いつもカフェお手伝いでお世話になっている吉井君が お母様と共にご挨拶に来てくれました

 

 

さて話題は変わりますが、今朝方、轟音とともに自衛隊の大型ヘリコプターが宝勝寺上空を通過し能登半島被災地へと向かったようですが、ニュースでは石破総理大臣が被災地の視察に訪れたとか。本当に一刻も早い災害復旧と被災者救済に全力を挙げて欲しいと只管願うばかりです。気候不順の折、くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第4066話 】
2024年 10月 04日 談

早朝よりしきりに降り続ける秋雨模様の天気となりました。気温もグンと下がり19℃と肌寒さを感じ、思わず長袖シャツに着替えるほどでした。神戸市での法務を無事に終え昨晩宝勝寺に帰山し、本日は午前8時より裏千家の釜師で少林寺檀信徒総代・宮﨑幽斎家の月参りに出向きましたが、雨のせいか金沢市街はいつもより車が混み合っていました。

 

 

 

月参り諷経を終えたのち御当主ご夫妻との話題は御自宅で毎月開かれている御茶会のことで、これまで約15年続けて来られたそうですが今年の12月で終了するとのことで、帰り際に楽焼のお茶碗を頂きました。

 

宮﨑幽斎氏 <第14代宮﨑寒雉師> 制作の茶釜

 

仏間には御自身(第14代宮﨑寒雉師)が制作した茶釜が置かれており拝見させて頂きましたが、写真の如く長方形で波紋模様が角に浮き出る大変趣のある作品ですらっとした上品さを感じ、侘び寂びの世界に誘われる気持ちになるものです。

 

床の間の掛軸

 

さて「侘び寂び(わびさび)」と言っても言葉はどちらも同じようでも趣の深さが違うデリケートな意味合いを含んでいます。現代社会の中で「侘び寂び」とはいったいどのような心境なのか、今いちど茶道や華道や書道を通して味わってみたくなる今日この頃です。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第4065話 】
2024年 10月 03日 談

 

以前よく相談を受けたものですが日本人は数字の縁起を気にかける習慣があるようで、特に「4」とか「9」の数字に敏感に反応して迷信と思いつつも違う数字に変更してもらうことがあるようです。最近は少なくなりましたが、昔は霊媒の写真などを持参されて厄払いの御供養祈祷を修業したものです。

 

 

昨晩は法務遂行のため神戸市内のホテルに前泊しましたが、部屋番号が「409号室」でネット予約だったことから私が住職と知ってのフロントスタッフの計らいだったのかも知れないと思ったものでした。

 

 

4と9を忌み嫌うのは、「4」の数字は“死”を指し、「9」は“苦”を想像するからでしょうか。考え方を変えれば4は「幸せの4(し)」で、9は「福の9(く)」ゆえに、4と9で“良くなる”とも読めますから要するに数字の縁起はマイナス思考が誘因かと思われます。ホテルの大浴場に入ろうと受付で預かったロッカーの番号がなんと007ですからラッキーナンバーと思考が働き、いつもより長めの風呂を楽しむ時間となったことは言うまでもありません。

 

 

それにしても心霊写真を持参され「悪霊を払って欲しい」との御依頼の方に「すぐに取ってあげましょう!」と写真に写っていた白いモヤをハサミで切り落とし「もう大丈夫ですよ。」と諭して厄払いの御祈祷を修業したものでした。道語に「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」という一句がありました。人間は色々な現象に翻弄されながら人生を歩んでいきますが、大切なのは何ものにも惑わされず気にせずにあるがままに生きることだと思います。4も9も有難し!有難し!昨晩は久しぶりにぐっすりと就寝出来ました。

 

 

本日は神戸市内も朝から雨模様となりましたが、法務を無事に終了し帰山の途に就きました。台風が近づいているようですがくれぐれも御用心ください。友峰和尚より

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