和尚のちょっといい話

iihanasi_top

友峰和尚のちょっといい話 【 第734話 】
2015年 08月 22日 談

DSC05481 (500x375)

寶勝寺「寺カフェ」もここに来てようやく落ち着きを取り戻しています。時折お客様の打ち鳴らす鐘の音が本堂に響き渡ると、一瞬、蝉の鳴き声が止まり、境内に静けさが戻ってきます。午前中は法務のため、お隣りの極楽寺様と承証寺様を訪ねましたが、普段は疎遠になりがちな近隣のご住職との会話の時間は、実に楽しいものでした。寺町伝統的建造物群には72ヶ寺が集まっていますが、寺院間の交流があまり無いため、今後は積極的に親交をを深めて行きたいと思ったものです。

DSC05484 (500x375)

DSC05487 (500x295)

午後には久しぶりに中越様のご家族が卑山を訪問してくださり、和尚も午前中に法務を済ませていたので、時間を気にせずゆっくりと歓談できました。お寺の面目は「縁」を結ぶことに有りますが、多くのご縁を頂いて居る方々が訪ねて来て下さるのは、本当に嬉しいものですね。今日は実に「安閑無事」の一日となったようです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第733話 】
2015年 08月 21日 談

DSC05445 (500x375)

小雨模様の一日となりました。それにしてもずいぶんと涼しく、過ごし易くなったものです。秋の気配を感じさせる中、午前11時より寳勝寺にて三回忌の法要が執り行われました。最近はお寺での法要が増えて参りましたが、やはり歴史建造物でもある卑山は荘厳さを感じさせてくれますから、法悦を感じますね。

DSC05463 (500x375)

DSC05472 (500x375)

DSC05439 (500x364)

北陸新幹線開業のおかげで東京からのアクセスが大変便利になった為、今後もお寺での法要が増えて行くことと思います。午後からは寺カフェを再開しましたが、玄関入口に吊るされている「喚鐘」(かんしょう)がお客様に大変人気で、鐘を鳴らす音が心をも癒してくれます。

IMG_6913

IMG_6912

この「喚鐘」は卑山の法器でも有りますが、音も良くまたお寺を意識させてくれますから、お客様の中には帰り際にわざわざ希望されて打ち鳴らす方もおられます。寺院と鐘はどうやら一体の物なのかも知れませんね。夏には夏の音色が有り、秋には秋の音色を感じさせてくれます。同じ鐘なのに、季節によって音色が変わるように感じるのは気のせいでしょうか?「そんな事ってあるんかね?」なんて言わないでください。和尚はデリケートでロマン主義なんですから。鐘の打ち方で、お客様その人の心を読み取ることが出来ますね。中には一度失敗をして再度挑戦される方もおられます。また、「こん畜生っ!」って力まかせに打たれる方もおられます。そんな時は「おっかね~」って音色です。現在は釣鐘ですが、お客様が打ちやすいように、床置きの「喚鐘」に替えたいとも思っています。お客様の打ち鳴らす鐘の音と共に、夏も終わりを迎えようとしています。「寺カフェの 鐘の響きや 夏涼し」 友峰

yjimageT64GFVYN

友峰和尚のちょっといい話 【 第732話 】
2015年 08月 20日 談

DSC05418 (500x325)

寳勝寺霊園改葬工事打ち合わせの様子

お盆休み明けの最初の寺カフェ開始日となりました本日、まだまだ夏休み中とあって家連れ観光客の皆様が来られていましたが、午後からは寶勝寺霊苑会議の為、打ち合わせに集中したものでした。先般の「青森ねぶた祭りと函館めぐり」の際には、㈱いせやの中本社長様には大変お世話になったわけですが、今日は東京より霊苑会議に出席を頂き、卑山の須貝総代様ともども感謝を申し上げました。

DSC05427 (500x376)

須貝総代様からは、旅行の際の記念写真を丁寧に製本にまでして頂き、また、ココ・プランニングの三浦絵美子さまからも丁寧なお手紙とともにお写真をご送付いただき、和尚の宝物がまた増えた感じです。本当に有り難うございました。色々なご縁が結ばれて行くわけですが、どのご縁も大切にしていきたいと思っています。

IMG_6908 (240x320)

須貝みち子様から頂いたフォトブック

IMG_6910 (320x240)

IMG_6911 (320x240)

最近のニュースは本当に、心の痛む事件や事故が多いように思います。特に子供達が関係する事件のニュースには、やりどころのない憤りさえ感じます。子供達を守ってやれるのは親しかいないと思うのですが、現代の社会情勢は、昔とは随分違ってきているように感じるものです。この22日(土)には大安禅寺で地蔵盆祭りが開催される予定ですが、大安寺地区合同での子供祭りで、親と子供達の交流を図るイベントでも有るので、夏休み中の子供達の安全安心を守る上で大いに参加を願いたいものです。明日は卑山では法要が予定されています。故人の霊を偲ぶ事の大切さをしみじみと思う今日この頃です。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第731話 】
2015年 08月 19日 談

DSC05409 (500x375)

この25日に開催予定の「日中友好の朝顔を愛でる会」に先駆け本日、地元新聞社の取材をうけました。記者の鷹尾様とは一年ぶりの御目文字で昨年は寺カフェの取材をして下さいましたが、今回は「日中友好の朝顔」をスクープして下さるという事で、写真の如く朝顔もちょうど見ごろを迎えておりグッドタイミングでの取材となったようです。

DSC05403 (500x271)

DSC05400 (500x352)

鷹尾様は現在、能登支局に勤務されており、仕事のため金沢へ戻ったのを機に取材を受ける事となりましたが、久しぶりの再会に和尚も大変嬉しく思いました。若き世代の方々が社会人として一線で活躍されている姿は本当に頼もしく、また期待も大きくなるものです。最近は卑山に出入りする若者達とのつながりも増えてきており、食事会なども交えながら和尚も積極的に交流を図っています。

DSC05406 (500x404)

それにしてもこの日中友好の朝顔の咲きっぷりには感動を覚えるものです。いろんな朝顔の品種が有りますが、この朝顔だけは、花びらの大きさといい、濃い赤紫の花色といい、また形も上品で気品を感じさせてくれます。間もなく満開を迎えようとしている朝顔を是非見に来て頂きたいものです。朝顔ですから勿論のこと午前中に来て下さいね。

IMG_6901

IMG_6903

IMG_6906

IMG_6905

山門入口には芙蓉の花が咲き始めていますし、百日紅も可愛いピンクの花をつけています。お花にお茶は如何ですか? 漸くここに来て朝夕が涼しくなってきました。どうか夏バテ解消に、休息の一時を寺カフェでお過ごしください。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第730話 】
2015年 08月 18日 談

yjimage0N5OZMXY

70歳以上の自動車運転免許証保有者数が日本国内で約900万人おられるそうですから、今後ますます交通安全に注意が必要です。現在、各自動車メーカーで「自動ブレーキシステム」すなわち「走行中衝突防止安全装置」が開発されていますが、今後はさらにコンピューターを駆使した、すべての事象に対応できる安全装置が求められているようです。先日、運転中に、前を走行する車両が法定速度よりもずいぶんと遅く走っているのでふと見ると、なんと!なんと!!「紅葉マーク2枚だ!!」と驚いたものです。時速30キロぐらいでしょうか。これからは超高齢者用走行車線が登場するかも知れませんね。

IMG_6897

超高齢化社会に伴う認知症患者や若年性健忘症患者の増えつつある現状を考慮しますと、早急な安全対応策が迫られているようです。社会が便利になればなるほど、その反対に危険度も増していくという事でしょうか。さて和尚は久しぶりのお盆休暇を取って寺内でのんびりとした時間を過ごすことが出来ました。と言っても、時折訪ねて来られるお客様の対応をしながらの休息でしたが、それでもゆっくり出来た一日でした。お盆明けという事もあって、何処となしか時間もゆっくり流れているような感じがしたものです。気温も下がって過ごし易くなって来た今日この頃です。気分を一新して、また頑張って行きましょう。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第729話 】
2015年 08月 17日 談

子供達の夏休みも後半残り少なくなって来ましたが、大安禅寺ではこの22日に「地蔵盆と竹灯篭祭り」が行われる予定となっています。毎月の24日が地蔵菩薩の縁日で、その日を前に大安寺地区住みよい町づくり委員会、大安寺観光協会、そして大安禅寺が協力して開催されます。

IMG_0383

昨年のようす

__ 5 (2)

__ 2 (3)

お地蔵様は古来より、一般市民にとって最も身近な存在の菩薩様として今日まで親しまれて来ました。24日の地蔵菩薩縁日には全国各地で一斉に「地蔵盆祭り」が開催されますが、大安禅寺では、地域の子供達に仏縁を通してより一層「有り難う おかげさま」の心を体得してもらおうと、副住職の発案で昨年より本格的に始められています。今回は大安寺地区の皆様も協力されての催し物となり、地蔵菩薩縁日として屋台や二胡の演奏なども有るそうで今から楽しみにしています。

yjimageGR2U7U6L

地蔵菩薩と言えば「六道地蔵」が有名ですが、サンスクリット語で「クシティ・ガルバ」と言い、その意味は「大地が全ての命を育む力を蔵する」と訳されています。各村々の入り口などに立てられている理由はここから来ています。また六道地蔵の「六道」の意味は、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上を指し、仏教の六道輪廻の思想からそれぞれの世界に迷える者を救済するための菩薩として、六体の地蔵菩薩が安置されています。「地蔵盆と竹灯篭祭り」も当日には、参加した子供達が紙粘土で作った子供地蔵菩薩に装飾を施して、健康祈願祭をする予定だそうです。夕方5時開始だそうですから、皆様大勢のご参加を願っています。境内一帯に設置された竹灯篭の灯火と共に、子供達の健やかな成長を祈願したいと思います。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第728話 】
2015年 08月 16日 談

IMG_0567 (500x334)

お盆を故郷で過ごされた方々のUターンラッシュが始まっています。毎年繰り返される光景ですが、故郷での休息のひとときは何よりのリラックスだったことと察します。お盆が明けたとは言え、朝方からお墓参りの車が後を絶たずに行き交う姿を見てほっといたしました。久しぶりの親族の帰京を待ち望んでいるのは家族のみならず、今は亡き祖父祖母の御霊も同じことだと思います。先祖のお墓にお参りすることは自分の心にお参りするに同じで、ご本人はきっと言葉に成らない程の安らぎを得ることと思います。

IMG_0570 (500x334)

本日は、昨日修行された盂蘭盆会法要の後片付けに来られていた皆様とともに、書院にて慰労の茶礼を致しました。爽やかな風の吹き抜ける中、孫達も加わってのしばしの休息でしたが、法悦を感じ取るほどゆったり、のんびりとした時間が流れて行きました。「幸せ」とは、「心に何もない心境の事」だと実感します。孫達の無心にはしゃぐ声の中にも安らぎを覚えるものです。暦の上ではすでに立秋を越え、蝉たちの声に混ざって秋の虫が鳴き始めています。例年にない猛暑日の続いた毎日でしたが、大安禅寺境内一帯は時折、初秋を感じさせるような風が吹き抜けて行きます。「おのれ無き者に安らぎ有り」 安らかな時間がいつまでも流れていく一日となりました。友峰和尚より

IMG_0568 (500x334)

友峰和尚のちょっといい話 【 第727話 】
2015年 08月 15日 談

IMG_0315 (500x334)

IMG_0368 (500x334)

盂蘭盆大施餓鬼会(うらぼんだいせがきえ)が午前10時半より厳修されました。一般的には寺離れや墓じまいが加速しているニュースが流れていますが、それとは反対に本日は堂内一杯に参詣者を迎えての盛大な法要となりました。今年は特別にフランスそしてイタリアからの和尚の客人4名も加わっての行事となりましたが、参加された皆様はお盆の仏教儀式にたいそう感動されたそうです。

IMG_0406 (500x334)

出頭された僧侶の皆様も世代交代で随分と若返り、朗々と唱えるお経は力強いものでした。法要の最初には、御詠歌婦人部の皆様が初めて二部合唱の曲を披露しましたが、それもまた素晴らしい歌声ででした。御先祖の御霊がどんなに安らいでいるかを感じ取ったほどでした。卑山の年中行事の中でも最も大切な行事だけに、心から安心した盂蘭盆大施餓鬼会修行でした。行事終了後は再び普段と変わりない大安禅寺の盛夏の風情となりましたが、それもまた卑山の悠久の歴史を物語るにふさわしい様相で、改めて現世極楽浄土の現出を感得した一日となりました。「有り難い」という日本の言葉が有りますが、サンキュウベリーマッチなる英語での「有り難う」とは違って、心から「有り難しの念」で満たされた気分そのものですね。

IMG_0431 (500x334)

IMG_0395 (500x334)

IMG_0486 (500x334)

IMG_0514 (500x334)

IMG_0543 (500x334)

IMG_0544 (500x334)

IMG_0556 (500x334)

さて、皆様は御先祖の御供養はお済みでしょうか? 父母の恩、先祖の恩に心底から感謝の真を捧げたいと願うばかりです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第726話 】
2015年 08月 14日 談

yjimageFDT8SQFC

明日は大安禅寺に於いて「盂蘭盆会大施餓鬼会」が厳修されます。この「盂蘭盆会」の意味は、その語源からウランバンナすなわち「倒見」と訳されています。簡単に言えば、妄想によって迷える心から正見に導く御供養の儀式の事で、よく子供の頃に、地獄餓鬼の世界の恐ろしい話を聞かされたことを思い出します。「盆」という字が「皿を分ける」と書くように、多くのお供え物をして御先祖の精霊をお迎えする儀式でもありますので、本堂廊下側に施餓鬼棚を特別に設け沢山の御盛物をお供えしての法要となります。勿論、それぞれのご家庭に於いても同じことで、平生より故人の好物だったものをお仏壇にお供えしてのお精霊迎えとなります。面白いことに、瓜で作った馬とナスで作った牛をお供えする意味さえも実に心のこもったもので、馬は「一刻も早く浄土から降りて来て下さい」という想いを込めて、また牛は「帰りには急がずに牛に乗ってゆっくりと帰ってください」と意味から、御霊前にお供えするのだそうです。墓じまいや寺離れが急速に進む今日、あの恐ろしい世界大戦終戦から70年の節目となる年に有って今いちど、家族の絆や命の尊さを御先祖の御供養を通して見つめ直して頂きたいと願うものです。寶勝寺・寺カフェを訪れる観光客の皆様も、今日は殊に本堂正面でお参りされる姿が目立った一日となりました。明日は是非、大安禅寺「盂蘭盆会大施餓鬼会」にお参りください。友峰和尚より

IMG_6878

寺カフェ特製かき氷 抹茶金時 白玉入り

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第725話 】
2015年 08月 13日 談

IMG_6881

突然に花菖蒲が一輪、咲きました。

昨日に続いての典座(台所)の裏方に徹しての一日となりましたが、午後1時を過ぎたあたりから寺カフェも絶体絶命のピンチを迎える状況下にあって、スタッフ女性2名の立ち居振る舞いには感心するばかりで、見事なまでの八面六臂のタッグプレイはサッカーの試合を見ているような感じでした。流石にお盆休み中とあって途切れることなくお客様が来られるわけですが、席へのご案内に始まり注文のお品を作ってお運びまでこなす、まるでスーパーウーマンですね。一番驚いた事は、長い待ち時間が有るにもかかわらずお客様が誰一人不平を言わずに待っていてくださる事でした。午後3時ごろのお客様は若い4人組の男女でしたが、1時間待ちのような状況で最後まで辛抱強く待っていて下さり和尚も感動したものです。「今どきの若いもんは!」なんていう言葉は当てはまりませんね。すばらしい好青年達でした。沢山の方々と出会う「寺カフェ」ですが、「お客様は仏様です!!」といった感じです。

DSC05328 (355x500)日本の夏。さるすべり と むくげ

寶勝寺の境内の佇まいは落ち着いた雰囲気を醸し出しています。歴史を感じさせるに十分な「寺カフェ」だけに、明日からのお盆本番に向けてより一層の「おもてなし」の心でお迎えしたいと思います。お客様の焚く焼香の匂いが堂内いっぱいに広がっています。お香の匂いと共に、御先祖の霊もまた安らいでいるように感じた今日の寺カフェの一日でした。ご来寺くださいました多くのお客様に、心から感謝申し上げます。「南無観世音菩薩」友峰和尚より

Copyright© 2014 臨済宗妙心寺派 太白山 寶勝寺 All Rights Reserved.

〒921-8033 石川県金沢市寺町5丁目5番地76号
電話:076-287-3870