和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2744話 】
2021年 02月 20日 談

寳勝寺境内のしだれ紅梅

“淡き光り立つ俄雨(にわかあめ) いとし面影の沈丁花 溢るる涙の蕾から ひとつひとつ香り始める・・・” 松任谷由実さんの「春よ、来い」の歌詞ですが、本日金沢地方に春一番が吹きました! 暖かい南風を伴って風速16メートル程の強風となりましたが、実に心地よい風でした。

歓迎の茶礼にて

午前9時にはふれあいパーク霊苑宝勝寺事務所に新しく赴任される職員を川面専務より紹介され、歓迎茶礼の席となりました。3月から就任される予定との事、力強いスタッフが加わり有難く思っています。

春一番が吹く境内で 記念撮影をしました

キンギョソウをお供えしました

さて東京にお住まいの寳勝寺御檀家 額様が、季節のお花・キンギョソウをお届けくださいました。さっそくに真前にお供えしたところ堂内にも春を呼び込むことが出来ました。桜の開花予報も報道され、コロナウイルス禍の中であっても気持ちは次第に軽やかになっていくように感じます。

寳勝寺檀信徒 額様御夫妻 (2020年11月 撮影)

少林寺檀信徒 桑島様とともに

少林寺お檀家の桑島様と歓談しながら、心は満開の桜の花に包まれていくように楽しい時間が過ぎて行きました。春はもう直ぐそこまでやって来ているようです!ホーホケキョ! 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2743話 】
2021年 02月 19日 談

「無一物中無尽蔵」 渓仙 書

禅宗に於いてはよく「茶礼」をします。その時その時で茶礼の意味も異なりますが総じて「和合」の意味が深く、また「慰労」ということでもよく行われます。修行時代などは作務が行われると一日に何度も茶礼をしましたが、単に休憩するだけでなくその休み時間中に結構アイデアが湧いて来たものです。おそらく一般社会の日常の仕事でも、「茶礼」の時間を作るときっと仕事の効率や職員間の和合にも役に立つと思うものです。コロナウイルス禍の中、最近はリモートでの仕事が急増しつつありますが、職員間のコミュニケーションを円滑にするためにもお互いに時間を決めて「リモート茶礼」を取り入れると良い効果が表れることと思います。

さて、午前中にふれあいパーク霊苑の職員の方と「茶礼」をしましたが、本日は「感謝」の茶礼となりました。禅語に「喫茶去(きっさこ)」の言葉が有りますが、これはなかなか油断がならない言葉でも有ります。「どうぞお茶を召し上がれ」の意味なのですが、お客様へお茶を入れる所作の中に既に相手に対しての問答は始まっているのです。差し出された一杯のお茶を頂くときの心境や如何! 日常の物事は常に心の余裕をもって望みたいものです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2742話 】
2021年 02月 18日 談

寳勝寺 境内の除雪作業

「嫌だ!嫌や!嫌や!」って 叫んでみたところで誰も加勢してくれません。 やはり自分でやるしかないのです。除雪機を使って作業するには73歳の体には重労働で、ずっしりと足腰に重く圧し掛かってきますが、気を取り直し気合を入れて、いざ出陣!除雪を開始せよ! 昨晩から積もった雪の除雪に入るまでにはしばし時間が掛かります。ウオーミングアップが不可欠で、いきなり作業に入ると「心室細動」や寒さの為「心筋梗塞」の恐れがあるので十分に体をほぐしてからの作業開始です。

この時期の雪は水を多く含み、除雪するにも運転技術が求められかなり神経を使うものです。寳勝寺境内の除雪を終え少林寺の除雪に参上しましたが、庫裏玄関で91歳の老奥様が出迎えてくださり合掌する姿に接すれば俄然勇気が出ます。

野町 少林寺にて

今年の北陸地方は例年にない豪雪で今日までに何度も除雪に汗を流してきましたが、今日で最後!今日で最後!と自分に言い聞かせながらの除雪作業。北陸の豪雪地帯に住む以上やむを得ないと承知はしているものの、冬季における除雪作業は高齢者にとっては大変な労働だと思います。

㈱ココ・プランニング 中本社長と 霊苑コマーシャルの打ち合わせ

㈱ココ・プランニング 川面専務と スタッフの清野さんとともに

さて除雪を終え寺に戻れば、境内にはさっそくにご参詣の方の車が2台駐車されており、ギリギリセーフ!でした。住職とは10の職を有しているから「じゅうしょく」と言う。所謂便利屋さんですね。 除雪終了後には東京より御来寺の大切なお客さんとの会合となり、境内には春の日が差し込み早朝の喧騒とは裏腹に、実に穏やかな一日となりました。南無観世音菩薩 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2741話 】
2021年 02月 17日 談

やつで / 寳勝寺玄関にて

東京都内の医療機関で国内最初の新型コロナウイルスワクチンの接種が始まり、その第1号者の院長先生の接種シーンが全国に放映され次々に看護師さんも続けて接種を受けました。ようやくと言うのか愈々と言うのか、日本でも本格的にワクチン接種が開始されウイルス感染の収束に期待がかかります。65歳以上の高齢者に対しての接種は4月頃になると言いますから、今しばらくは感染防止に留意しなければなりません。世界的に見ても感染者が激減しつつあるそうですから、ワクチン接種者の拡大が急がれます。

ふたたび 雪景色となりました

この1年間は自粛生活を余儀なくされて来たため、多くの国民方々はストレスを抱えていると思います。そのストレス解消の方法としてそれぞれに色々工夫されていたかとは思いますが、最も気になるのが「気力」の衰えです。気力が衰えると「記憶力」も俄然落ちていく気がします。「記憶力」が落ちていくと体全体の動きが鈍くなり「体力」も落ちていきます。「気力、体力、記憶力」は三位一体ですから「気力」の充実のために何が一番効果的かと慮る時、やはり「坐禅」が効果が有ると思います。

金沢市役所文化財保護課 石塚主査 と 長池主査とともに

「気力」充実の為には「呼吸方法」が鍵となり、坐禅の腹式呼吸こそが「気力」を高めていきます。どうやら家の中で出来る「気力」の充実には「坐禅」をすることをお勧めしたいと思うものです。1日に約10分間坐禅することでコロナストレスからの脱却を図りたいものです。

寳勝寺檀信徒 安田様とともに

さて本日も大荒れのお天気となりましたが、午前中にはお檀家の安田様と金沢市役所文化財保護課の長池主査と石塚主査が来寺され歓談しました。話題はワクチン接種と文化財保護に関する看板設置の件、一見話の内容が違うようで合致するのは、人間にとって大切なことは「思いやり」であって、お互いに協力し助け合いの心を大切にしたいと思うものです。

友峰和尚のちょっといい話 【 第2740話 】
2021年 02月 16日 談

「 自燈明 」 伝統工芸士 長田和也氏による手漉越前和紙

「ワクチンでラクチン」と行くでしょうか? 新型コロナウイルス感染予防のワクチン接種が国内で愈々医療従事者の方から始まるそうですが、イスラエルではすでに大きな効果を上げ、感染者が急激に減少しているとの報道で本当に期待したいものです。

「 知 足 」

次は65歳以上の高齢者を対象に優先的に接種が開始されるそうですが、全国には約4千万人ほどおられ、大変な作業になることが予想されます。東京オリンピック開催を視野に入れての接種だそうですが、最早残された時間はあまりにも少ないように思うものです。

「 一期一会 」

さて、昨晩から再び寒冷前線の通過ということで、金沢市内は風速25メートルという猛烈な強風の吹き荒れる一日となりました。また夕刻からは雪模様になり大雪注意報も出されましたが、東北地方の方々にはコロナウイルス禍の中での地震被災と猛吹雪に見舞われている状況を思うと本当に心が痛みます。

「 身心一如 」

北陸地方を襲った先般の豪雪被害が遠い昔の出来事のように忘れ去られ、常に次の災害への備えを必要とする昨今の現状ですが、「災害は忘れた頃にやってくる」という格言は今の時代には通用せず、日頃から防災対応の意識を高めながら、お互いの協力と助け合いが不可欠となっているようです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2739話 】
2021年 02月 15日 談

フランス・サンリス市に在住の画家 荒木芳栄さんから新しい作品が届きました。縦横13センチの額に入った小作品の版画ですが、和洋のオリジナリティある可愛らしくモダンな絵柄で、これまでの作風とは一味違った雰囲気が有ります。

2019年、サンリス市で開催された「アートサクレ芸術祭」に 招待禅僧として参加しましたが、あれから早や丸2年を迎えようとしています。昨年2月に突然、新型コロナウイルスが発症しヨーロッパ全域にも拡大し、フランスパリも現在は厳しい外出制限が発出されているらしく彼女の個展開催も難しい状況に在るとの事で、この度は 小作品のみ展示用に送られてきました。

今後は寳勝寺で展示し、カフェが再開されましたら販売しようと考えています。ブログをご覧いただいている皆様で作品ご希望の方は是非、寳勝寺事務局までお申し出頂ければご送付申し上げます。

さて明後日から北陸地方は大雪になるとか。再び境内の融雪パイプ設置をしましたが、まだまだ春の到来は先に持ち越された感が有ります。宝勝寺カフェが再開できましたら荒木芳栄さんの作品を含め「ペコラモコラ」の羊毛フェルトの作品など、春の装いにアレンジして展示販売してみたいと楽しみにしています。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2738話 】
2021年 02月 14日 談

「 無 今日無事 」 大安友峰 書

今の気候はいっだいどうなっているのでしょか? 温暖化現象なのか?異常気象なのか? とにかく今日も18℃と、この時期の気温では有りません! また明後日ごろからは大雪になるとかで、本当に気候変動が心配されます。

寺町 桂岩寺様とともに

昨晩は再び大地震のニュースが速報で流れましたが、このことも近年の異常気象と関係があるのかも知れません。地震お見舞いの電話をしましたが、今のところ皆様御無事ということで安堵したものの心配は絶えません。コロナウイルス禍の中、被災者の皆様には猶更ご苦労が重なるだけに心からお見舞い申し上げますと共に、早く収まることを願うばかりです。

大学時代にアルバイトに来てくれていた 吉田くんとともに

午前午後とも来客者の応対に当たりながら地震の続報ばかりが気になる一日となりましたが、今日はくしくもバレンタインデー、孫達が送ってくれた手作りチョコレートが何より心を癒してくれました。孫達の未来の為にも、コロナウイルス感染の収束と地球環境が穏やかになってくれることを祈るばかりです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2737話 】
2021年 02月 13日 談

なんと日中気温が18℃と、少し汗ばむような一日となりました。午前中にはふれあいパーク霊苑スタッフのお一人が退職されるというので送別の茶礼をしましたが、学生の皆さんも間もなく卒業式を迎えるように別れは実に寂しいものです。

卒業式に学生全員で唱和する楽曲も、和尚の頃の「仰げば尊し」とは違って最近は有名アーティストの歌が主流となっているようで、明るく感謝の気持ちを込めた人気の歌で卒業生を送るのはいいですね。昔は「蛍の光」も卒業式の定番曲でしたが、現在はどうなんでしょうか?

少林寺坐禅場

さて、午後から少林寺に出向きアトリエ整備の準備に入りましたが、静まり返った堂内でしばし坐禅をしてから作業を開始しました。禅寺の本分は坐禅にあり!坐禅なくして禅寺とは言わず!でしょうか。わずかの時間の坐禅でもずいぶんと気持ちが落ち着くものです。コロナウイルス禍の中でしばらく中止していた坐禅会をそろそろ少林寺で開始したいと願っています。友峰和尚より

孫達から 手作りチョコレートが届きました

友峰和尚のちょっといい話 【 第2736話 】
2021年 02月 12日 談

「 一黙如雷 」 渓仙

時として人は多くを語らないほうが相手に真意を伝えることが出来るもので、仏教経典「維摩経(ゆいまきょう)」の中に「一黙如雷(いちもくらいのごとし)」という維摩居士の言葉があります。お悟りの心境は言葉では言い表すことが出来ないとの意味でも有り、言えなくて黙っている事では無く「黙する行為」そのものが真如の当体であることを示しています。

月命日忌諷経を修業致しました / ふれあいパーク霊苑にて

しかしながら人間は言葉を以って自分の本意を相手に伝達するわけですが、その言葉の表現には限界があるのも現実で、それを補うために身振り手振り、また参考資料などを提示しながらより分かりやすく説明することが求められます。その点、自然の有様は実に正直で「無言の経」を唱えているように感じるものです。言葉に困ったときは自然の営みを観察するとおのずから解決の糸口が発見できるかもしれませんね。

植栽整備 / ふれあいパーク霊苑にて

さて本日はご供養の日となりましたが、霊苑内では春の訪れとともに植栽整備が職員の手によって行われていました。境内をぐるりと一周しましたが、山門には春の日が注がれ「玄関」としての役割を果たしているようでした。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2735話 】
2021年 02月 11日 談

大安禅寺 庫裡玄関にて

穏やかな日和の一日となりましたが、このところの寒暖差の激しい気温の変化に対し健康管理には十分に気をつけて頂きたいと願っています。朝方、境内を一巡して工事の進捗状況や豪雪による建物の被害箇所など見て回りましたが、思ったより被害が少なかったようでひと安心しました。ただ、豪雪の影響で野生のイノシシ達も食料が少なかったのか、境内のあちこちが掘り返されおまけに猪除けの柵までも無残に破壊されており、雪解け後にはその後始末が待っているようです。

駐車場の 山水の水車

庫裡玄関から望む工事中の本堂素屋根にも何処となしか春のぬくもりを感じ、また駐車場の隅っこに設置されている幾つかの水車の音が心地よく響き渡っていました。「いいですね!」「何がいいのですか?」「いや風流ならざるところまた風流って感じがいいんですね」。いつもと変わらない駐車場の風景ながら、水車の水の音そしてそよと吹き抜ける風の冷たさ、また黒ずんだ残雪の雪解け水・・なんだか気持ちが落ち着きます。心の安らぎは、なんでもない風景の中から伝わって来るように思いました。南無観世音菩薩 友峰和尚より

「越前 水仙之図」2008年制作

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