3月, 2017年

第1294話

2017-03-04

早春の暖かい土曜日の一日でしたが、皆様お元気にお過ごしでしょうか? 霊苑改葬工事の為、土曜と日曜日のみ寺カフェをオープンして観光客への便宜を図っています。山門入り口からは現在、工事用バリケードが並べられていますが、そのバリケードと記念写真を撮って行く観光客の方が見受けられます。実にご当地アイデアと言いますか、バリケードの形が兼六園のあの有名な「ことじ灯篭」デザインになっていて、旅行者の好評を得ているようです。金沢市全体が歴史の見える町づくりに取り組んでおり、色々な箇所に於いても工夫がなされています。

寳勝寺のミニことじ灯篭  

そんな長い長い工事用ガードの間を通ってカフェを利用されているわけですが、5月頃にはおしゃれなお庭の道が完成する予定となっています。㈱ココ・プランニング宮崎デザイナーの作庭コンセプトは、「自然な川の流れ」をイメージしているのだそうです。本当に今から完成を楽しみにしていますが、一般的にお寺には近寄りがたいというイメージが有るそうですから、尚更のことエントランスのイメージは大切ですね。

本日の工事現場にて 土地家屋調査士の西野様と

墓石の復元が始まっています

寺内には 荒木芳栄画伯の作品を展示

さて、パリ在住の荒木芳栄画伯が先般東京で個展を開催されましたが、その時の作品を卑山に展示する事になりました。「寳勝寺ギャラリー」でお茶を飲みながらお魚の作品をご鑑賞いただければと思っています。日々温かさを増す今日この頃ですが、各お部屋にも春のお花が活けられより一層華やいだ雰囲気になっています。皆様も是非、休息にご来寺下さい。きっとリラックスされること間違いなしです。お元気にお過ごしください。友峰和尚より

 

第1293話

2017-03-03

今日3月3日は「桃の節句」ですが、数字の語呂合わせで「耳の日」でもあるそうです。加齢と共に和尚も昔よりずいぶんと音や会話が聞こえづらく、身体の色々な部所の不具合を実感するようになって来ました。耳の日だけでなく、8月7日は「鼻の日」、11月9日が「口の日」、10月10日が「眼の日」などと有りますが、せめてものそういった記念日には、自分の身体の部位一つ一つに感謝の意を表したいものです。

好天気の中、霊苑工事現場で打ち合わせをしました

さてそんな耳の日でしたが、何か「耳寄りな話し」を皆様にお伝え出来るかと言えば、全くに平穏無事の日だったため、耳さんに感謝した一日となりました。まず午前中のお檀家様月参りの諷経の際、お経を唱える自分の声に感謝したものでした。声が出る事への感謝! また自分の声が聞こえる事への感謝! 自分の心と声が同調できる事への感謝! お檀家様と会話出来る事への感謝! 東京からのお客様との会話、工事現場での関係者との会話、電話での会話等々・・・、耳さん大活躍の毎日です。「耳で良く味わう」という言葉が有りますが、一人一人の言葉をよく聴いてみると、なるほど味わい深く感じるものです。「ざる耳」「馬耳東風」「鉄砲耳」などあまり良かざる言葉も有りますからご用心! 良い耳の事を「巾着耳」と言うんだそうですよ。ピコ! 何処からともなく「ひな祭り」の歌声が聞こえて来ました。いいですね!どうか子供達の無事なる成長を心から祈ってやみません。友峰和尚より

第1292話

2017-03-02

三月三日は「桃の節句」 雛祭りですが、皆様は何かお祝いの予定をされていますでしょうか?「うちには女の子がいないから」なんておっしゃらないで、大いに春の到来を家族皆でお祝いして欲しいものです。文明の発展とともに伝統的慣習やしきたりが薄らいでいく現代社会ですが、日本における人間の「絆」と「安定」は伝統的慣習によって支えられて来たといっても過言ではありません。ある意味での、人間が生きて行くための生活の知恵でも有ります。我が国の「伝統的慣習」の源は中国五千年の歴史から学ぶものが多いわけですが、ひと口に迷信と片付けずに、慣習の中身を吟味してみる事も大切かと思います。

流し雛

そもそも暦の上で「陽」が重なる日を「凶の日」と捉え、お祝い事によって「吉」を呼ぶ意味合いが深まれます。古来、お雛様は子供の成長を願い、流し雛をして色々な災難から子供の心身を守ってもらう為の化身でも有りました。また「桃」の木は魔除けとも言われています。菱餅、白酒、アラレなども厄払いの為のお供物でもあります。お祝い事は子供達と大人達との心を繋ぐ大切な行事だと思います。核家族化、独居老人、少子化社会の進む中で、伝統的慣習を今いちど振り返り、辛抱強く家族の絆を大切にしてきた日本社会の伝統的行事の大切さを強く思うものです。友峰和尚より

須貝さんが 和尚に会いに来てくれました

 

第1291話

2017-03-01

千葉県 千倉のお花畑より

ワーオ!とても素敵な「キンギョソウ」のお花が本日寳勝寺に届きました。東京にお住まいのお檀家 額様から頂いたものですが、このところの疲れがいっぺんに吹っ飛ぶような気分でした。今日は職員より写メールでお花の画像を受け取りましたが、明日はお花との御対面!今から楽しみにしています。本当に有り難うございました。3月3日はお雛祭りですから、本尊佛様の御真前をはじめ寺内のあちこちにお飾りしたいと思っています。

大安禅寺 書院にて

自坊に戻るのはある意味での休息時間でも有り、孫達との交流時間でも有ります。書院に飾られている雛段に「雛あられ」を買って来てそっとお供えしましたが、同時に昔むかしを思い出していました。お雛祭りには母親が必ずあられ菓子を作ってくれたものでした。学校から帰るとあられを炒る香ばしい匂いが境内中に漂っていて、お砂糖をからめた甘い香りとともに懐かしく思い出されます。「あれから60年!」今もなお母親のあられを炒る姿が浮かんで来ます。一年を通して、行事の度ごとに母を想い出す今日この頃です。「世のなかに 一億人の 母有れど 我が母にして 勝る母なし」和尚の心に残る歌ですが、母親の子供に対する深い情愛は決して忘れる事の出来ない思い出です。さて皆様!まもなく雛祭りです。大いに子供の成長をお祝いしたいものですね。友峰和尚より

母に抱っこされているのが和尚です

 

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