和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第4373話 】
2025年 08月 07日 談

今朝 土砂降りの本堂中庭

 

一晩中サイレンの音が鳴りやまず朝を迎えた感じとなりました。全国ニュースでも報道されていましたが石川県に線状降水帯通過による大雨洪水警報が出され、午前中には携帯電話から突然警報が鳴りだし緊張感に包まれる中、ずっと外を眺めながら雨の止むのを待ちました。

 

未明から午前10時過ぎまで 叩きつけるような豪雨が続きました

応接間 の 庭

 

写真の如く本当に土砂降りの雨で見る見る境内が水浸しになる始末。いつもお世話になっている高倉さんご夫妻も宝勝寺へ緊急避難して来られるほどで、金沢市内の所々が床下浸水に見舞われる状況となりました。午後になって雨も止み天気も回復しいつもの如く気温もいっきに上昇しましたが、ひとまず通過したようで安堵したものです。

 

 

今日7日は立秋ですが、雨上がりの裏庭の風景の中に秋の気配を感じさせ、久しぶりの降雨で境内の草木が息を吹き返したようでした。寺カフェを開業していますが午後からはお客様も来られ、一様に安堵の色を濃くしゆっくりとカフェのひと時を楽しまれていたように思います。

 

 

さて和尚は志納所用の色紙書きをしましたが、昨日は自室の整理整頓を徹底したこともあり気持ちよく書けたようです。常に掃除と整理整頓は大切で、日々の剃髪と同じく大変清々しい気持ちになりますね。まだまだ猛暑が続きそうですがくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第4372話 】
2025年 08月 06日 談

「 水声古今無し 」 大安友峰 書

 

久しぶりの雨模様となりましたが直ぐにその雨も止み再び暑さが戻って来ました。今夜から明日の早朝にかけて北陸地方はまとまった雨が降るという天気予報でしたので、気温も幾分下がることを期待したいものです。

 

      

 

夏休みを利用して金沢へ家族旅行に来られている方も多く見受けられ寺カフェを開業していますが、外国人観光客の家族連れも多く寺カフェを利用されていました。和尚は休暇をとって終日部屋の整理整頓に当たり随分と溜まった書類などの整理と掃除をしましたが、大切な書類も多く保存されたままになっていただけにグットタイミングでの片付けとなったようです。

 

金沢市在住のシャンソン歌手・薔薇 美子(そうび よしこ)様が来寺くださいました

 

今月の9日(土)・10日(日)は大安禅寺檀信徒各家御盆棚経が予定されており、8月15日(金)には「盂蘭盆大施餓鬼会」が厳修されます。里帰りを予定されている方も多いことかと思いますが、猛暑が続いているだけに自家用車で帰省される御家族皆様にはくれぐれも安全運転で、時間の余裕をもって帰省くださいますよう心より念じて止まないものです。15日盂蘭盆会にはご家族お揃いで是非御参詣くださいますよう、御来寺をお待ち申し上げております。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第4371話 】
2025年 08月 05日 談

 

      

 

雷雨注意報が発令された金沢市内ですが気温は相変わらず33℃と高く、まとまった雨が降って欲しいと願うばかりです。昨日は今年一番の猛暑となり夜になっても気温は下がらずエアコンなしではとても過ごせない状況が続いています。高齢者の熱中症患者が増えているそうですがその原因は就寝時に冷房を使わず扇風機だけで一晩を過ごすことが誘因だそうで、注意喚起が出されているものの冷房は足元から身体全体が冷え込むため高齢者にとっては悩ましい選択なのかも知れません。いずれにしましてもご高齢の方と同居されているご家族皆様には十分なご配慮を願うものです。

 

「 閑坐して松風を聴く 」

 

昨日は少林寺を会場に坐禅研修会が開催され本当に久しぶりの法話でしたが、テーマが「禅問答の公案」ということで極めて専門的な内容であったが故に聴講者の皆様には理解しにくかったかも知れません。されども坐禅研修では静寂な環境で参加者皆様が真剣に取り組まれ、自分の心を見つめる有意義な時間であったことと察します。「おのれ無きものに安らぎあり」です。静かに坐って身体と呼吸と心を整えましょう!今日も猛暑に負けず元気に過ごして参りましょう! 友峰和尚より

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第4370話 】
2025年 08月 04日 談

開会の御挨拶 / 少林寺本堂にて 坐禅研修会が開催されました

 

少林寺を会場に地元企業の坐禅研修会が開催されましたが、全国ニュースでも報道されていましたがなんと石川県小松市で気温40.6℃を記録し今年最高の猛暑日となりました。金沢市内も36℃となり、昨晩から少林寺本堂内は冷房をフル稼働しておきましたがそれでもかなり暑さを感じるほどでした。

 

はじめに 坐禅作法などの説明

 

午前7時には少林寺に出向き研修会の準備をし、研修生の御来寺を待ちながらしばし坐禅を組んでみましたがやはり早朝の座禅は格別なものがあります。午前9時には幹部の方はじめ社員全員が集合され、さっそく坐禅作法などの説明に入り約1時間の坐禅体験となりました。初めて坐禅をされる方もおられましたが、静かなお堂での瞑想時間となっていたようです。

 

和やかな雰囲気の中で 坐禅前のストレッチ

 

 

 

 

 

呼吸を整えながら より本格的な坐禅を体験されました

 

 

坐禅開始を告げる 木版を打ち鳴らしているところ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

静まり返る堂内 約1時間にわたる坐禅体験が行われました

 

 

 

 

坐禅終了後には和合の茶礼をした後、約1時間半にわたって本日の法話の演題「禅問答の公案=趙州洗鉢(じょうしゅうせんぱつ)=」を出来るだけ平易に話してみました。

 

坐禅終了後 休憩中の茶礼のようす

 

 

 

日常の話題を交えながら 「禅問答の公案」 についてお話しいたしました

 

 

 

 

そもそも本日の研修テーマが「思考方法としての“問い”を学び実践する」というものでありましたから、禅問答の話が皆様に十分に理解頂けたかは悩ましいところですが、研修生の皆様には本日は本当におつかれさまでした。「坐禅坐禅と言わしゃるけれど 腰の根太が痛うござんす」という道歌が有りましたが、「継続は力なり」で引き続き坐禅にトライして頂きたいと願っています。さて夕刻になっても気温が下がらず油断をすると部屋の中にあっても熱中症を心配するほどです。どうかくれぐれもお気をつけてお過ごしください。友峰和尚より

 

少林寺での研修会の最後に 参加者の皆様方との記念撮影

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第4369話 】
2025年 08月 03日 談

 

「危険な暑さ」の天気注意報が発令された石川県内ですが、日中気温が35℃を超え熱中症が心配された一日となりました。午前中に本堂での竹前家墳墓開眼納骨法要が修業されましたが、流石にあまりの暑さに冷房機の効きも十分では無く扇風機もフル稼働して修業したものです。

 

竹前家 墳墓開眼並びに御母堂様納骨之儀が修業されました

 

 

「命もこころも一つです」 友峰 書

 

明日は更に気温が上がるという予報でしたので、午後からは少林寺に出向き全ての冷房機を稼働させて明日予定されている坐禅研修会に備えました。それにしましても今年の夏の気候は異常としか思えません。全国ニュースではダムの水位が下がり枯渇した貯水ダムも有り、給水制限の出された市町村もあるとの事で今後が大変心配されます。また果樹園や水稲にも影響が出始めているようで、ひと雨欲しいところです。

 

明日の研修会に向けて 掃除と茶礼準備をしました

 

さて大阪・関西万国博覧会は夏休みに入り大人気となっているようで、インスタグラムなどを通して耳よりの情報が多く発信されています。愛・地球博からちょうど20年ぶりの国内での世界博覧会ゆえに、和尚も盂蘭盆会を無事に終えましたら是非見学したいと願っています。聞くところによれば人気パビリオンはほとんど抽選とのことですが、万国博覧会は未来博でもあるので抽選に当たる事を只管祈っています。猛暑がまだまだ続きますが皆様にはくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第4368話 】
2025年 08月 02日 談

竜胆が咲き始めました / 宝勝寺中庭

 

台風の影響からか朝方はどんよりした雲が空一面に広がり、久しぶりの降雨を期待しましたがしばらくして強い日差しが戻ってしまいいつも通り苑内の草取りと立木の水やり作業に入りました。猛暑が続いていることもあって早朝に墓参に来られる方がおられ挨拶を交わしますが、実に爽やかな時間帯でもあり特に霊苑内を吹き抜けていく風は法悦を感じるほどです。

 

本格的に咲き始めた 日中友好の朝顔

 

引き続き玄関先にも水やりをしますが、どの草木も待ちかねていたかのように嬉しい表情を見せますから散水は欠かせない日課ともなっています。今は夏休み中で寺カフェを連日開業していますが、猛暑の影響からか例年より観光客の姿が少ないようにも思います。

 

 

大安禅寺責任役員総代 酒井清章様が来寺くださいました

 

午後から酒井責任役員総代が福井より暑中お見舞いのご挨拶に来寺くださりゆっくり歓談しましたが、来年5月には新命玄峰和尚の晋山式を控えており話題は多岐に渡りました。さて明後日に少林寺で開催される坐禅研修会の下準備に入っていますが、講話のテーマが「禅問答と公案」ということで昼夜兼行で公案に取り組み大変苦しんだ修行時代を振り返りながら話してみたいと楽しみにしています。

 

 

禅問答に「両手打って音あり 片手に何の音ありや」とあります。さて皆様、この公案の答えがお分かりでしょうか! 片手の音を聞いてこい!というわけです。「手を打てば 鯉は寄り来る 鹿は逃ぐ 下女は茶をくむ 猿沢の池」という道語が有りましたが果たして「片手の音」とは難解ですね! 頑張って答えを出しましょう!!友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第4367話 】
2025年 08月 01日 談

比較的涼しくなった今朝 本堂中庭にて

 

今日から8月「葉月(はづき)」に入り、朝方の気温がいつもより少し下がったせいか身体も楽に感じたものでした。気温が1℃違うだけでもずいぶんと体感温度は異なるものです。少林寺お檀家総代・宮﨑家の月参りに行きましたが、町なかの風景の中に秋の気配を感じこの7日が暦の上で「立秋」ということを聞き何となく腑に落ちました。本当に人間の感覚は不思議なもので、猛暑の中に初秋の到来を感じるのは和尚だけなのでしょうか?

 

少林寺にて 研修会場準備と設営

 

月参り諷経を終え宝勝寺に戻り、職員と一緒に8月4日午前9時半より開催予定をしている地元企業の坐禅研修会会場準備のため少林寺に出向きました。

 

講話中の設えの シュミレーションを行いました

続いて、坐禅研修の設え準備

 

宝勝寺では1年を通して色々な法務活動がなされており少林寺に於いても寺院運営を兼ねた法務活動をこれまでに実施して来ましたが、今回は地元企業の求めに応じて坐禅体験と「禅問答」をテーマとした和尚の講話が研修日程に組まれ、本日はその段取りのため机の準備や坐禅布団の設えと掃除を行いながら当日の研修シュミレーションを行いました。

 

 

 

堂内の設備においても先般照明器具の設置や冷房機器等の設備も少しずつ充実させており、今後も積極的に皆様に利用して頂く方法を模索して参りたく思っています。

 

お手伝いに来てくれていた金沢美大4年生の栗原さん 卒業制作の話題です

猛暑でも 大学生は元気はつらつです

 

さて大安禅寺の盂蘭盆会が次第に近づいて参りました。金沢兼務寺院の各お盆の行事は伝燈寺を除いては現在すべて終了しているだけに、再び気力体力を充実させ先ずは9日10日の地元お檀家お盆棚経回りに集中して参りたく思うものです。皆様に於かれましては祖霊をお迎えする準備に入っておられる事と思いますが、8月15日の盂蘭盆大施餓鬼会にはご家族お揃いで是非御参詣ください。友峰和尚より

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第4366話 】
2025年 07月 31日 談

昨年中庭から移植した 龍潭寺むくげ

 

元オリンピック選手・平泳ぎ金メダリスト北島康介氏の言葉を借りれば「なんも言えねぇ!超!暑っ!」と叫びたくなるような猛暑日が続いていますが、皆様にはこの暑さにめげず日々お元気にお過ごしの事とお喜び申し上げます。

 

2024年 4月

2025年7月 大きく枝を伸ばしています

 

屋外の作業をするには早朝の気温の低い時間帯を狙って行うのが一番で、本日は芝生に薬剤散布と草木への水撒きをしましたが、なんと作業中に和尚の腕にセミが止まり今にも鳴きだしそうになり、今年セミを間近で見るのは初めてで「夏本番!」を直に感じた瞬間でもありました。それにしましても早朝の外作務は実に有意義に感じ、隅々まで綺麗に整備の行き届いた霊苑を見るのは実に爽やかで気持ちの良いものです。

 

外作業中の和尚の腕に セミが止まりました / 和尚の自撮りです

 

 

 

岡部家 祥月命日忌法要を修業いたしました

 

午前中に岡部家御主人様の祥月命日忌法要を修しましたが、岡部様とは宝勝寺ふれあいパーク霊苑開苑当初から約8年に渡る御法愛を頂いています。法要後は故人を偲びつつ懇談しましたが、月日の過ぎゆく早さに隔世の感を覚えながら霊苑開苑の頃のことを懐かしく想い出していました。さて7月も今日まで、明日から8月を迎えるわけですが緊張感を持って大安禅寺盂蘭盆会に向けて精進して参りたく念じています。友峰和尚より

 

岡部様とともに

友峰和尚のちょっといい話 【 第4365話 】
2025年 07月 30日 談

早朝の涼しいうちに 中庭の水やり / 和尚の自撮りです

 

猛暑とともに雨降らずの日々が続いており早朝の草木への水やりが日課となっていますが、雑草もなぜかこの暑さにめげず成長が早く草取りの作業も欠かせません。本日は午前9時半より石川県文化財保存修復工房に視察に行く予定をしていたため、外の作業は早めに切り上げ迎えの方を待ちました。

 

蚊対策の防護マスクを被って外作業

 

現在大安禅寺本堂の襖絵と障子戸の修復が行われており、松浦建設(株)の中島工事現場監督並びに修復工事現場担当の文建協・伊藤主任と一緒に工房に出向き、現在進められている修復状況の現場を見学しました。

 

工事現場担当の文建協・伊藤主任 と 松浦建設(株)の中島現場監督が 迎えに来てくれました

 

石川県文化財保存修復工房

国立工芸館や石川県立美術館が並ぶ 緑豊かな敷地内

 

 

 

以前とは随分と修復も進み、今年の10月頃には修復も完了するとの事で最終段階に入っていました。修復作業中の様子を見学しましたが、気の遠くなるような繊細で丁寧な作業には驚きます。

 

大安禅寺本堂の襖絵

江戸時代初期 福井藩お抱え絵師・狩野元昭による筆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

修復道具も展示してありましたが、普段は見慣れない特別な品物ばかりで修復の困難さを伺い知ることが出来ます。大安禅寺の本堂建物の保存修理工事は完了しており11月頃には本堂内の建具類や畳などが収まると工事竣工となり、引き続き庫裡建物の保存修理工事が来年度より開始される予定となっています。

 

 

 

さて7月も残すところあと1日で、8月! 葉月(はづき)を迎えようとしています。葉月とはその言われには諸説ありますが、「葉が生い茂る月」ということだそうで、連日の猛暑で木陰に入るだけでずいぶんと涼しさを感じますから成る程と思います。今年は至る所で「ミストシャワー」の設置を見かけますが、熱中症には十分に気をつけて参りたいものですね。まだまだ暑さはこれからですがくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第4364話 】
2025年 07月 29日 談

 

連日35℃を超える猛暑日が続いていますが、熱い火にまつわる話では禅語に「石中に火あり 打たざれば出でず 人中に仏性あり 修ぜずんば現れず」とありますように何事も身を粉にして精進努力すれば必ずすべての者に御利益を授かることは必定で、むかし宝物収蔵庫の整理中、江戸時代に使用されていたと思われる火打ち石と鉄製の金具が対(つい)で保存されているのを発見し、試しに鉄金具で石を打ったところ火花が飛び散り驚いたことを思い出します。

 

火打ち石 と 金具


火打ち石は明らかに特別な石だったように思いますが、昔はマッチなどありませんから大変便利な火付け道具だったに違いありません。禅の修行も同じように生身の体ではありますが坐禅修行を通して泰然自若とした不屈の精神を鍛えることが出来ると思います。その不屈の精神と火花は同じ性格のもので、人間が力強く生き抜くための原動力ともなりうることと察します。

 

 

江戸時代、甲斐国の禅宗寺院・恵林寺が織田信長の軍勢に囲まれ燃えさかる寺の中にあって住職・快川紹喜が発した言葉「安禅は必ずしも山水を須(もち)いず 心頭滅却すれば火も自ずから涼し」が大変有名ですが、火が涼しいわけもなく熱いものは熱い故に禅定に入った心境を意味しています。また「煥熱の 地獄に通う 茶柄杓も 心無ければ 苦しみも無し」と一句詠まれた方もおられますように、要するに毎日の猛暑に対しての生活の工夫が猛暑を乗り切る為の人間の知恵なのかも知れません。

 

 

最近は小型手持ち扇風機や極寒タオル、扇風機付き日傘、扇風機付き作業着などなど色々な暑さ対策グッズが登場していますが、まずは大本山妙心寺の生活信条にありますように「一日一度は静かに坐って 身と呼吸と心を調えましょう」が安価な暑さ対策の第一歩なのだと思います。「心頭滅却すれば火もまた涼し」の心境には程遠い今日この頃の暑さのようです。くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

 

「 寂 」 渓仙 書

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