3月, 2018年

第1667話

2018-03-11

京都の朝

厳しい冷え込みの京都の朝を迎えました。やはり盆地のせいか北陸とはまったく違った気温の感覚を覚えます。本山妙心寺での会議出席のため一年に何度も訪れる京都ながら、本当に気持ちの引き締まる思いがします。やはり約二千年の歴史を有する古都ゆえの感覚なのかも知れませんね。福井藩・幕末の歌人、橘曙覧(たちばなのあけみ)が大安禅寺で詠んだ歌に「いつ来ても 世離れ果てし この寺は 門(かど)入るからに 心地(ここち)(け)にする」と有りますが、悠久の歴史ある古寺ともなりますと古都京都と同じような新鮮な空気で満たされているのかも知れません。

花園会館に到着

さて、本日は午後2時より会議が行われます。明日の妙心寺派宗務本所での全国宗務所長会議開催を前に、答申議案を論議するわけですが、和尚の滋賀北陸教区宗務所長歴も六年目を迎え、仲間達との論議にますます熱が入るようになって来ています。大本山妙心寺開山堂に拝塔するたびに、自省の念と共に新たな自覚が生まれてくるようです。友峰和尚より

第1666話

2018-03-11

平成三十年度 寳勝寺春季彼岸会 当日の朝

早朝4時に目覚め、さっそく彼岸会の準備に入りました。気温は低いものの素晴らしいお天気に恵まれ、本日は彼岸日和となったようです。午前10時半より「春季彼岸施餓鬼会」が檀信徒ご来席のもと厳修され、法要終了後は斎座(昼食)を頂きながら皆様との交流をはかりました。

午前十時半より 春季彼岸会法要のようす

檀信徒様をはじめ㈱ココ・プランニング中本社長様、職員の皆様が参列されました

氷見市より御出頭下さった 宝光寺様 (臨済宗国泰寺派)

寳勝寺檀信徒各家先祖代々の御供養が修行されました

昨年は霊苑改葬工事中で山門から霊苑に至る参道は足の踏み場も無い程でしたが、今年は見違えるような和風庭園が広がっています。ふれあいパーク霊苑の植栽もすっかり落ち着きを見せ、昨年完成したとは思えないほど馴染んで来たように思います。檀信徒方々もそれぞれの御先祖墳墓に花をお供えしお参りされている姿を拝見するにつけ、心より嬉しく思っています。「奥の院」は卑山檀信徒の代々墓として完成をみましたが、三界萬霊塔並びに顕彰碑、歴代住職の御霊を祀る歴世塔に墓参をするたびに報恩菩提の念を厚くするものです。ふれあいパーク霊苑には既に未来型墓石が建立され、墳墓には沢山の御花が供えられていました。

ふれあいパーク霊苑 奥の院にて

皆様との和合の茶礼にて

さて、京都・妙心寺宗務本所での全国宗務所長会議が開催される為、午後より一路京都に向かいました。檀信徒祖霊供養後の晴れ晴れとした気持ちの中での出発となりました。友峰和尚より

第1665話

2018-03-10

本日のお客様です

明日の10時半より厳修される寳勝寺春季彼岸会を前に、山門の幕吊りや真前のお花やお供え物の準備をしました。ここ数日は穏やかな暖かい日が続くそうでほっとしています。午前中にはお二人の素敵な女性とお会いし御話しさせて頂きました。羽咋市で池坊・華道教授をされている酒井道子先生とお弟子さんの山邊まり子さんです。卑山「ふれあいパーク霊苑」を視察帰りに寺カフェに立ち寄られたそうで、これまでにも何度も来寺されたとのこと。今日は初めてお二人とお会いする事となりました。

季節ごとに美しい ふれあいパーク霊苑 の風景(平成29年8月から10月)

ふれあいパーク霊苑が昨年の7月に開苑し、それ以来多くの方々とご縁を結ばさせて頂きましたが、今回は華道の先生との御法縁となりました。卑山の霊苑は「薔薇の花咲く霊苑」がキャッチフレーズとなっているだけに、お花の先生との出逢いも大変嬉しく思います。霊苑は薔薇のほかにも色々な和洋の花が植栽されているため、これからの開花が楽しみです。勿論、境内の周りにもお茶花を始め約40種類の四季折々の花木が心を和ませてくれます。午後からは北條英俊総代様と、津田潔様がご子息と共に墓参に来寺され、明日の彼岸会法要を前に久しく歓談しました。

北條総代様とともに

津田 潔 様、ご子息様とともに

明日の法要後は檀信徒皆様方とゆっくり交流したいと楽しみにお待ちしています。友峰和尚より

第1664話

2018-03-09

ふれあいパーク霊苑 奥の院の枝垂れ梅

3月9日は「サンキュウ」の日だそうで、日本語では「ありがとう」ですから、終日感謝の心を込めて過ごしました。午前中には卑山ふれあいパーク霊苑スタッフの方々と月初め和合の茶礼をし歓談しました。和尚も「ありがとう」の心と共に「おかげさまです」と、日頃からのお仕事に対する慰労の言葉を述べさせて頂きましたが、最近ではあまり聞かれなくなってきた言葉のようにも思います。

薔薇の芽吹き

ゆきやなぎ

和尚の子供の頃は、通学中に村人と出会うたび「おはようございます」、「行ってきます」、また学校帰りには「こんにちは」と声をかけながら帰宅したものでした。海外旅行の際にも、外国人の方から「こんにちは」「ありがとう」「さようなら」などと片言の日本語で声をかけられると本当に嬉しいものです。お互い、お国の言葉は沢山ありますが、究極「おはよう」「こんにちは」「いらっしやいませ」「ありがとう」「さようなら」のこの五つの言葉で十分に意志の疎通が出来ますから不思議な話です。万国共通のこころの表し方として、「ありがとう」が一番大切な言葉のようです。

寺カフェにて 白梅

今日は感謝の日、寺カフェに来られる観光客の皆様にもスタッフが大きな声で「有り難うございました!」「お気を付けて!」って声をかけると「御馳走様でした!」のお客様の言葉がとても爽やかに思えた感謝の一日となったようです。少しずつですが気温も上昇傾向に有り、過ごしやすくなって来ました。どうか皆様、お健やかにお過ごしください。謝謝!メルシーボク!サンキュー!有り難う! 友峰和尚より

 

第1663話

2018-03-08

3月11日(日)午前10時半より、金沢・寳勝寺の春季彼岸会が厳修されます。昨年はふれあいパーク霊苑改葬工事の真っ最中でしたが、今年は山門より霊苑に至る参道も見違えるほどに整備され、霊苑に至ってはすっかり改葬されて元の姿を思い出せないほど未来志向型の庭園が広がる墓地となり、春の日差しを浴びて植栽された木々に新芽が一斉に吹き始めています。5月になればバラを始めとする季節の草花に囲まれた色彩豊かな霊苑となる事を今から心待ちしています。

古稀を迎えた自分の年齢と共に、黄泉の国を創造する「ふれあいパーク霊苑」は人生の終焉を迎えるうえでの理想的浄土思想境地を達成させるに相応しい場所なのかも知れません。人生は死して終わりではなく、魂(霊魂)はエンドレスゆえの想いなのかもしれませんね。

雪解けと共に霊苑をお参りされる方も増えて来たように思います。お盆とお彼岸にのみ墓参するだけでなく、一年を通して幾度もお参り出来る「ふれあいパーク霊苑」、そして家族の団欒が「寺カフェ」を利用して故人を偲ぶ語らいの場所となって欲しいものだと願っています。

核家族化が進み家族の絆が薄れていく現代の風潮は、やがては祖先を忘れ、究極、自分の存在感すら失われ、自己喪失状態に至っては虚しいばかりです。先祖の恩、父母の恩、社会の恩、自己の恩を忘れない為にも、来る彼岸会には家族揃ってお参り頂きたいと願っています。本日は兼務寺院・瑞光寺に出向き、先代住職の奥様との豪雪談議となりました。無住寺院の今後の対策も不可欠急務となっているようです。友峰和尚より

第1662話

2018-03-07

このところの激しい気候変動に比例するかのように、寺カフェ利用のお客様も増減の激しい毎日が続いています。ここ数日の温度差が約20℃ですから、油断しますといっぺんに風邪を引いてしまいますね。今朝方の気温はマイナス2℃!2日前は20℃と本当に体調不良になりそうです。あまりの寒さに午前中の寺カフェには観光客がどっと押し寄せ、てんてこ舞いの厨房状況でした。でもお客様は実に楽しそうにくつろいだ雰囲気で、暖かいお部屋でのんびりゆっくりされていました。

 

和尚は除雪で痛めたひざ腰が長く立っていると違和感を感じ始めるため、時々休息しながらのサポートでした。若者達で賑わいを見せる寺内の風景は和尚にとって大変嬉しく思います。祇園精舎の面持ちですね。仏様に手を合わせているお客様の姿はまさしく観世音菩薩の化身です。御仏とのご縁を結び、御朱印とともに御祈願の出来るカフェとして次第に浸透しつつある寳勝寺の寺カフェ、金沢の新しいパワースポットです。まだまだ寒い日が続くようですが、皆様くれぐれも御身体大切にお過ごしください。友峰和尚より

第1661話

2018-03-06

豪雪による日々の除雪作業のつけが今頃になって発症し、膝の関節痛に悩まされていましたが、先日、卑山霊苑のスタッフより「ひざサポートコラーゲン」をプレゼント頂き、さっそく飲んでみたところ俄かに効果が表れ着々と回復に向かっています。サプリメント効果は勿論の事乍ら、御品に添えられていたメッセージの効き目は抜群でした! やはり心のこもった御品には神通力が込められていたようです。

和尚のちょっといい話も1660話を数え、最近は少しずつながら読者も増えブログを読んだ方からの色々なサポートには心から感謝申し上げております。おかげさまで健康を維持することが出来、有り難い気持ちで一杯です。大安禅寺からは6月開催予定の花菖蒲祭に合わせ園内整備の段取り報告が来るたびに、和尚自身の身体の健康状態との相談になっています。古稀ともなりますと流石に身体能力が低下していくだけに、日々のストレッチや筋トレが欠かせないのも事実です。

            

さて、本日は休息日。昨日の賑わいとは違って寺内は全くに静かで穏やかな時間が流れた一日となりました。時折ガタガタと窓を揺るがす春風さえも心地よい響きとなって身体を癒してくれたものでした。「日々是新たなり」メッセージに描かれていた鶯の啄ばむ桜の花に春の匂いを感じ取った休日でした。友峰和尚より

第1660話

2018-03-05

二日続きの20℃を超える暖かい朝を迎えましたが、残念ながら今日は雨模様となってしまいました。午前中にお檀家様の月参りに出掛けましたが、床の間に活けられた一輪のお茶花には全くに魅了されてしまいました。日本精神文化の極みともいえる「生け花道」には心から恐れ入るものです。

枯淡な一輪挿しに活けられた「クリスマスローズ」と「ヒューガミズキ」の添え木が凛として美しく、春の到来を告げるかのように可憐に咲いていました。このところずーっと豪雪の話題が続いていたためか、久しぶりに心がホッコリしたものでした。

さて、寺に戻ってみれば昨日とは打って変って寺カフェが賑わいを見せ、和尚も急遽台所方に入っての奮闘! どうやら「雨の寺カフェ」のようです。いったん雨模様となると、雨宿りにはお寺が一番ということでしょうか? 腰は痛いわ、膝は傷むわ、頭はグラグラ、でも頑張りました! 頑張りましたよ。文句などいったら罰が当たりますね。 お客様は仏様です! 玄関の来客者を知らせる鐘が鳴るたびに気合を入れながらの典座補佐の一日でした。今日は自分に言いました、和尚さんお疲れ様でした! ご苦労様。友峰和尚より

第1659話

2018-03-04

日中の気温が20度とポカポカ陽気となった日曜日、思わず和尚もお庭の手入れを始めました。雪解け後の中庭は枝折れや雑草で足の踏み場も無いほどの荒れ放題となっており、無残な姿をさらけ出しています。杉苔も長く雪の下に有ったせいか心なしか元気がなく、漸く暖かい日差しを受けて復活しつつあります。

先日まで 残雪や倒木、倒れたベニヤ板で荒れ放題だった寳勝寺中庭

ようやく掃除を始められるほどになりました

生き生きとよみがえる杉苔

奥のほうには まだまだ残雪の山

霊苑の緑も次第に生き生きと

昨日は小浜市・常高寺様での教区花園会役員研修会に出席していましたが、常高寺様の境内には春の陽気が漂い、金沢の気候とは全く異なる風情を感じました。太陽の恩恵とは豪雪地帯に住む者にとって神様の如く絶大なる存在感があります。我が国において、その日の気候が挨拶代わりとなるのもうなずける話です。

㈱ココ・プランニング 中本大資社長 との打ち合わせにて

届いたばかりの 古稀内祝の品を贈呈させて頂きました

誠に有難うございました 今後 御祝いを賜りました皆様にお届け申し上げたく存じます

寳勝寺境内 利休梅の芽吹き

さて気温の上昇とともに行動意欲も湧き上がってくるようで、遅れを取っている庶務全般の処理に邁進して行かなければなりません。夕方には卑山アルバイト学生さんの卒業お祝いの茶礼をしましたが、カフェ業務に実に良く頑張って加担して下さった若人です。求人が極めて困難な状況下の金沢で、学生さんの働き手ほど有り難いものは有りませんね。ご卒業を心からお祝いいたしました。ご卒業おめでとう!! 友峰和尚より

卒業御祝い茶礼にて

 

第1658話

2018-03-03

臨済宗妙心寺派 凌霄山 常高寺 (福井県小浜市)

「滋賀北陸教区花園会役員研修会」が小浜市・常高寺にて午前10時20分より開催されました。第四部婦人部連合会の皆様による御詠歌が奉詠された後、花園会会員物故者法要が営まれ、厳修後は全員で坐禅を修行しました。11時10分より「宗務所長講話」という事で、現在の宗教事情を踏まえた約30分間の講話をさせて頂きました。

研修会のようす

午後からは若狭歴史博物館を訪ね、館長様により約2時間にわたって展示品などの御説明を頂きました。毎年開催されている教区花園会役員研修会ですが、今回は各部より25名が参加され教区の連絡事項を始め最後まで熱心に修学されていました。

さて、本日の研修会場となった常高寺様は、小浜藩主 京極高次の妻・お初の方(織田信長の妹 お市の方の次女)が建てられた寺で、「花菖蒲と萩の寺」としても有名な寺院です。住職のご案内でお寺の歴史説明がなされ、改めて縁の深さを感じ取ったものです。皆様も是非いちど小浜市をお訪ね頂き、若狭の歴史と共に常高寺にもお参り頂きたいと思います。

明治時代の芝居小屋を復原した小浜市指定文化財「旭座(あさひざ)」の見学

このところの除雪で疲労困憊の心身でしたが、前日から小浜に一泊して研修会に参加したおかげで随分とリフレッシュ出来たように思います。今後も滋賀北陸教区宗務所長として、教区発展の為に尽力して参りたいと願っています。友峰和尚より

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