和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第540話 】
2015年 02月 09日 談

久しぶりの雪模様となった金沢市内。やはりこの時期、北陸の風情は雪景色が一番です。いっきに春が来るのかと思いきや、なかなかどうして気候は昔通りのリズムのようです。妙な話ですが、雪が降るとどことなくほっとした気分になるのは和尚だけでしょうか? 今しばらくはゆっくりしたいと思います。今日も終日、寺に引きこもっての法務となりました。間もなく彼岸会ということで、寶勝寺檀信徒皆様への行事案内状と共に、送付用の干支色紙描きに専念したわけですが、ここに至ってもまだ干支描きが続いているわけで、これまでに四百枚近くの羊の絵を描いてきた為、最近ではスラスラと筆が勝手に動くようになっています。なんとも人間の身体の不思議さを感じ取っています。

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指先の動きと脳の働きを思う時、心が描かせるのか? 指が描くのか? 脳が描くのか? それとも何でしょうか? 頭で他の事を考えていても、指先も筆も勝手に動いて行き、羊の絵が仕上がっていきます。いったい誰が絵を描かせているのでしょうか? 嗚呼とても不思議です。パソコンを打ったり、ピアノを弾いたり等々、すべてが各の如しですから、本当に人間の能力の神秘性を感じ取っています。
 山頭火の歌に「指五本有る嬉しいな」というのが有ります。こんなに素晴らしい人間の身体、使っても使っても使い切れないですね。本当に「もったいない」その一言です。友峰和尚より

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