和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第485話 】
2014年 12月 16日 談

20年来、最大の爆弾低気圧が本土上空を通過するとか、ニュースを聞いているだけで背筋が一層凍えてくる感じがします。大雪にならないことを祈るばかりですが、寳勝寺は熱気に包まれた一日となりました。現在、本堂屋根の修復工事が行われていますが、屋根裏の梁から新たに二枚の棟札が発見され、金沢市役所・歴史建造物整備課の石浦様、新保様はじめ松浦建設の工事関係者の視察調査と、報道関係者の方々の取材が午後より行われ久しぶりに賑わいを見せました。

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棟札調査の前に、金沢市役所の新保様より報道関係者の皆様へ説明が行われてました。

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修復中の屋根上にて。垂木の下へ潜って屋根裏へ入ります。

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テレビ局の方による撮影。棟札は暗く狭い場所に打ち付けられています。

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寺町の大工師・岩内様が二枚の棟札を取り外されました。

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本堂に戻り、棟札に揮毫されている文字を説明。

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記者の方からの質問に答えているところ

今回の棟札発見は昨年に続いてのものですが、卑山にとっては建造物の歴史を知る上での重要な発見となりました。内容については後日発表しますが、修復工事過程での発見だけに和尚にとっても嬉しい出来事となり、寳勝寺の歴史に新たな1ページが加わる事となりました。報道関係者の方々から「なぜ棟札がそれほど重要なんですか?」と聞かれましたが、棟札は建造物の履歴のようなもので、今日まで建物が維持されてくるには幾多の修復工事が成されてのことですから、棟札によって建立や修復の意図が克明に記録されているだけに大切です。いわゆる人間でいうならプロフィールみたいなものですね。棟札はいわば「胸札」でもあり思いを後世に伝えて行くものでもあると思います。金沢市・歴史健造物整備課の指導の下、市内にある重要な建物が次々と保存修復されていきます。実にあっぱれ!あっぱれ!このあっぱれを漢字で書くと「天晴れ」と書くそうです。納得です! 歴史ある建造物が復活していく姿には、真に天が晴れる思いがいたします。有り難し、有難し。友峰和尚より

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