和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第3832話 】
2024年 02月 13日 談

2024年1月15日 撮影 / 大安禅寺本堂屋根修復工事現場

大安禅寺諸堂修理保存工事も今年で4年目を迎えますが、現在は本堂の全面修復工事が進められています。屋根の構造が創建当初の茅葺屋根に復元され、今回は屋根は銅板葺きになりますが裾野部分はこけら葺きに葺き替えられ見事な風格を見せています。本堂の完成は令和7年とのことですが、この4月には本堂上棟式が予定されています。

 

寳勝寺境内 白梅が開花

 

建物の保存修理工事が必要ならば人間も同じ事で常に身体のメンテナンスが不可欠で、歳を取れば猶更の事、日々自己の健康管理に重点を置いて怠り無く補修と点検を履行すれば安泰です。和尚も一昨年、思いも掛けず体調不良で入院を余儀なくされましたがその後の懸命な保守点検と調整のおかげで健康な身体を取り戻すことが出来ました。「無病息災」が理想ではあるものの今では「一病息災」と承知して精進を続けていますが、思えば僧堂での修行時代こそ理想的健康生活環境であったと自覚するものです。

 

坐 禅 <禅文化研究所ページより引用しました>

 

早朝4時に起床して朝のお勤めが約2時間、坐禅瞑想を修したのち粥坐(しゅくざ・朝食)で食事はお粥のみにて胃には負担が軽く、その後は作務(さむ)で外掃除。再び坐禅、諷経、外作務(庭仕事など)、提唱(師匠の説法)、斎坐(さいざ・昼食)は消化の良い麦飯に味噌汁のみ。午後からは外作務、夕刻より坐禅、薬石(やくせき・夕食)後は坐禅三昧、午後9時より夜坐(外で坐禅)そして午後10時半就寝の毎日。

 

外作務 <禅文化研究所ページより引用しました>

 

さて皆様如何でしょうか!理想的だとは思いませんか!世に言う「早起きは三文の徳!」「腹8分目医者いらず!」です。坐禅はリラックスタイムで作務はストレッチ体操。まさに理想的な環境でした。健康的生活とはやはり軽めの食事、適度の運動、日々の瞑想、腹からの発声、それに有難い説法を聴く。今いちど僧堂生活を思い出し、少しでも生活リズムの改善に役立てていきたいと思う今日この頃です。友峰和尚より

 

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