和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第3803話 】
2024年 01月 15日 談

 

隠寮からの景色

 

昨日は新年初行事の大般若祈祷会と檀信徒総会を無事に終え本日は休息日としました。自坊で過ごす時間を大切にしていますが、悠久の歴史を経た木々に囲まれた境内にはどっしりとした感が有ります。午前中に現在進行中の本堂修復現場の視察に回りながら歴史の重みを肌で感じ取っていました。

 

修復工事現場 / 本堂の内部にて

 

思えば禅修行を終え自坊に帰山して約50年が過ぎましたが、その間、寺院の復興に全力を注ぎ可能な限りありとあらゆる行動を起こし諸堂復興に当たって来ました。振り返れば無我夢中の半世紀だったように思います。

 

時折小雪の舞う寒気の中 粛々と工事が進んでいます

 

 

今は亡き先代・實道住職の悲願でもあった諸堂の修復工事でしたが、昭和23年6月に発生した福井大震災で被災して以来、76年の時を経てようやく諸堂の全面修復工事が現実のものとして進められている光景を先代・實道住職は目を細めて見守ってくれていることと想うものです。

 

 

 

 

 

今回の能登半島地震でも多くの寺院が倒壊し今後の復興が待たれますが、全面復興するには長丁場が予想されるだけに本当に心痛の極みです。「愛山護法」「寺院護持」は住職の一大使命ながら、少子化社会と檀信徒が減少傾向にある今日においてはますます重荷となっています。自坊の修復工事に連動して少しでも寺院の復興にお役に立てるよう今年も頑張って参りたく思っています。友峰和尚より

 

 

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