和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2923話 】
2021年 08月 18日 談

「 静 心如清風 」 大安友峰 書

お盆が過ぎた途端、1日の過ぎゆくのが早くなったような錯覚に陥ります。余りに忙しいとその仕事の疲れからか時間など気にする暇もないのですが、お盆が過ぎて時間の余裕が出来ると、不思議なものでアッという間に1日が終わってしまいます。少しぐらいは休息しなければ体が持たないと自分に言い聞かせて強制的に休みを取るのですが、却って時間の使い方が分からずグズグズしているうちに時間が過ぎ去って行くようです。

昔、「時間よとまれ!」という番組が有ったような気がしますが、修行時代を思い起こすに坐禅をしているときは時間の経つのが遅く感じ、まるで時間が止まっているかのようでした。行動の所作によって時間の長短を感じるのはいったい何故なのでしょうか? 1日は24時間、1年が365日であることは地球が誕生して以来変わらぬ理(ことわり)ならば、自分が生まれて此の方もしかすると時間が進んでおらず、そのため時間の長短を無意識の意識の中で覚えるのでは無いかと思うものです。つい先日和尚が詠んだ俳句ですが「今ありて 今去る今を 蝉しぐれ」の如く、今という今をずっと生きているのかも知れませんね。友峰和尚より

「 水声無古今 」 大安友峰 書

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